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CO2削減ポテンシャル 診断を受診してみて 2013年2月6日 サンワテック株式会社 経営管理部 主管 山口 陽与 2002年 サンデンフォレスト・赤城事業所は「環境と産業の矛盾なき共存」というコンセプトのもとに開設 10年たった昨年、その継続的な活動が評価され、グッドデザイン賞に選ばれました CO2削減・節電ポテンシャル診断セミナー2013

CO2削減ポテンシャル 診断を受診してみて...2003年ISO14001認証取得 クラッチ生産累計5,000万台達成 2007年チェンジリーダー育成マネジメント導入(企業風土改革)

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CO2削減ポテンシャル

診断を受診してみて

2013年2月6日

サンワテック株式会社

経営管理部 主管 山口 陽与

2002年 サンデンフォレスト・赤城事業所は「環境と産業の矛盾なき共存」というコンセプトのもとに開設

10年たった昨年、その継続的な活動が評価され、グッドデザイン賞に選ばれました

CO2削減・節電ポテンシャル診断セミナー2013

会社概要

診断の概要

診断結果の概要と提案内容

Contents

1/20

会社概要1

2/20

サンデングループ 会社概要

設 立

資本金

主な事業内容

連結売上高

グループ社員数

主取引先

海外拠点数

1943年7月30日(群馬県伊勢崎市)

110億円■ 自動車機器 (カ-エアコン及びカ-エアコン用コンプレッサ-)

■ 流通システム(店舗システム、自動販売機)

■ 住環境機器 (エコキュート、住宅空調システム)

の製造・販売

2,143億円 (2012年3月現在)

約9,784名 (2012年3月現在)

Volkswagen, Peugeot-Citroen, Honda, Suzuki Motor, SubaruRenault, Daimler AG, General Motors,

Coca-Cola, Suntory Foods, Seven Eleven, Pepsi

23ケ国、53拠点(2012年3月現在)

3/20

サンデングループ 事業の紹介

●自動車機器

●エコ・住環境機器

カーエアコン用コンプレッサー&システム

ロードヒーティングシステム薄型貯湯タンクタイプエコキュート

通信、ネットワーク機器●電子機器

暖める

冷やすCore TechnologyCore Technology

世界初3WAY スクロール タイプハイブリッド コンプレッサー

軽量、コンパクト、高性能な軽自動車用HVAC

無線通信モデム「Moderno」

Edyカート用リーダー/ライター

●流通システム

飲料自動販売機

ハイブリッドカー用電動コンプレッサー

コンビニエンスストア用冷凍・冷蔵ショーケースコンビニエンスストア用冷凍・冷蔵ショーケース

4/20

■ 事業内容: カーエアコン用コンプレッサーに搭載する

「電磁クラッチ」の開発・生産・販売

■ 所 在 地 : 群馬県太田市新田大町650-1

■ 創 立 : 1990年8月2日

■ 売 上 高 : 281億5千万円 (11年度)

■ 総 面 積 : 35,000㎡ (10,600坪)

■ 建物面積: 14,500㎡ (4,400坪)

■ 従業員数: 288名 平均年齢33歳

■ 代 表: 新井 明

サンワテック 会社概要

5/20

19901990年年 サンデンサンデンより分離より分離・・独立独立 電磁電磁クラッチクラッチのの専門専門メーカーメーカーとしてとして設立設立11992992年年 熱処理工場完成・稼働開始熱処理工場完成・稼働開始19931993年年 クラッチ設計クラッチ設計部門移管・冷間鍛造設備導入部門移管・冷間鍛造設備導入19941994年年 アルミ鋳造技術導入、アルミ鋳造技術導入、プラネットプレートプラネットプレート生産開始生産開始19951995年年 SDVコンプ部品新設備導入、加工開始SDVコンプ部品新設備導入、加工開始19961996年年 mm&&mQMmQM活動(サンワテック独自の改善活動)活動(サンワテック独自の改善活動)

TPM活動本格化キックオフTPM活動本格化キックオフ19971997年年 クラッチ実験棟完成クラッチ実験棟完成19981998年年 クラッチローター2体物電子ビーム溶接ライン導入クラッチローター2体物電子ビーム溶接ライン導入19991999年年 ISO9001ISO9001認証取得認証取得20002000年年 デミング賞実施賞デミング賞実施賞 受賞受賞20022002年年 TPM優秀賞TPM優秀賞 受賞受賞20032003年年 ISO14001ISO14001認証取得認証取得

クラッチ生産クラッチ生産 累計5累計5,,000万台達成000万台達成20072007年年 チェンジリーダー育成マネジメント導入(企業風土改革)チェンジリーダー育成マネジメント導入(企業風土改革)

「COMP「COMP toto CL」実現の為、設計・開発部門をサンデンへ出向CL」実現の為、設計・開発部門をサンデンへ出向20082008年年 TPM優秀継続賞受賞TPM優秀継続賞受賞20102010年年 技能検定技能検定 厚生労働大臣表彰厚生労働大臣表彰

ローター転造加工設備導入ローター転造加工設備導入20112011年年 転造工法によるローター量産開始転造工法によるローター量産開始

サンワテック 沿革

6/20

カーエアコンシステム

コンプレッサープラネットプレート 斜 板

偏芯ブッシュ

電磁クラッチは、コイルに通電することによって発生する電磁力で、自動車エンジン動力をコンプレッサーに伝達・遮断(ON・OFF)させる機能です。高速回転エンジンに耐えうる性能が要求され、近年は更に低コスト・小型・軽量化の要求が加速しています。また、世界の数多くの自動車(コンプレッサー)にマッチングした電磁クラッチを開発、生産、供給しています。

電磁クラッチ

電磁クラッチ

ローター アーマチュア コアー スクロール

コンプレッサー内部部品グラビティ鋳造 旋削加工

SDV

TR

サンワテック 事業の紹介

7/20

起動後:12分運転⇒3分停止・・・

従来からの省エネ実施事例

※AM3:00~9:00は従来より停止

①空調設備の間欠運転

8/20

吸収冷温水機

<2012年実施事例>

②集塵機の間欠運転

8:00~1:50迄の間で6h停止

① 8:00~10:00(2h)

②12:00~13:00(1h)

③15:00~16:00(1h)

④18:00~19:00(1h)

⑤21:00~22:00(1h)

エアーマイクロは使用していない時もエアーが噴出していた為足踏み式のバルブを取り付け使用時のみエアーを噴出させるように改善実施

③エアー使用のJIT化

※AM1:50~8:00は従来より停止

中期的な売上高の増加見込に伴い、原単位が現状値だと、CO2排出量は増加してしまう

⇒CO2排出量を増加させない為には、原単位改善が3年間で△30%必要だった

サンデングループ環境ビジョン

※2010年度比

9/20

施策実施済 課題

何故、固定電力の変動化ができないのか

どのような施策をしていいか判らない。

拠点トップの関心が少ない

工場での管理項目になっていない。

環境ビジョンの方針展開が全社にされていない

使用エネルギーが製品コストに含まれる比率が不明 省エネ目標が

不明確である

実行計画に反映されていない

環境ビジョンが全社方針になっていない

エネルギーのコスト意識が少ない

エネルギー費が部門に配賦されている

固定電力の日常管理が弱い

材料費、人件費の方が高い

エネルギーの使用計画を自分たちで作っていない

固定電力削減を実施しても評価されない

工数を掛けても成果が少ない

エネルギー費用の積上げができない

結果の算出が弱い

他社の状況を知らせていない

方針展開時のチェックが甘い

経営報告していない

固定電力の現状が判らない

エネルギーの見える化が不十分である。

負荷の大きい設備がパレート図になっていない

主要設備の電力、負荷曲線解析がされていない

工場のエネルギー使用の大小が不明である。

固定電力の見せる化をしていない

エネルギーの変動/固定分析が弱い

管理標準に基ずく評価がされていない

省エネ施策の予算がない

エネルギーのJIT化がされていない

ピーク電力の解析がされていない

待機電力量がわかっていない

固定電力の管理をしていない

エネルギーロスが判らない

海外の展開が弱い

エネルギーの月次管理をしていない

省エネ支援をしていない

TPMの施策との連携がない

エネルギー総合効率の見方をしていない

設備の老朽化でのエネルギー効率変化がわからない 省エネ投資の

定義がされていない

投資ー効果試算がされていない

計画的な設備更新計画がされていない

設備担当が環境担当になっていない

環境投資のお金をもってきていない

省エネとTPM指標を議論していない

投資回収期間が長い

省エネ導入の補助金を使用していない

補助金の情報をしらない

生産技術との連携が弱い

計画的な省エネ投資計画がされていない 省エネ投資が

少ない

補助金申請に工数が掛かる

海外との討議が少ない

トレードオフの場合がある

省エネ以外の管理項目がある

省エネする場合のルールがない

他の管理項目とどちらが重要か試算がない

国内事例を展開していない

社員の提案がない

固定電力の特定ができない。

設備・工程毎に電力算出されていない

結果のみしか判らない。

現場の省エネ意識が低い

横展開に組織の壁がある

他社との交流がない

グループで成功している事例を知らない

工場全体での解析で留まっている

社内外事例を解析利用していない

重点工程が決定されていない

固定電力削減の方策一覧がない

目標値の展開が弱い

情報共有がない

社外省エネ事例がない

省エネの指導者がいない 外部企業、外部の先生

の力を借りていない社内に省エネのプロがいない。

エネルギー管理士の省エネに掛ける時間が少ない

社外の人脈発掘をしていない。

省エネ診断(刺激)がない

エネルギー管理士の地位が低い

エネルギー管理士が責任を果たしていない

固定電力削減の結果算出が弱い

季節変動がある

固定電力が継続的に変動化したか不明

不良率低減と電力低減が整理されていない

国内での成功事例が確率してない

改善効果がエネルギー削減に変換できていない

圧縮エアー改善が停滞している

エアー漏れ改善頻繁でない

エアー圧力改善頻繁でない

新しい切り口で施策を抽出する

原単位を大幅に削減する為には、新しい切り口で施策を抽出する必要が有ります。

『見えないロスは改善できない』という言葉があるように

設備毎の運用状況のデータを計測する必要が有ると考えていたところ

ミツバ環境分析リサーチ様から情報を提供して頂き

ポテンシャル診断には“無償でデータを計測できる特徴“が有ることを知り

⇒ 診断に応募 ⇒ 採択 ⇒ 診断の実施

10/20

2診断の概要

11/20

報告書まとめ

診断結果報告会

計測データに基づいた「省エネ施策」検討

計測機器回収

ウォークスルー診断(半日)

計測機器取り付け

10日間

診断スケジュール(概略)

8月24日

2012年

8月30日

9月10日

10月29日

12/20

測定場所 計測内容 備考

生産設備 電流計 年間消費電力の上位20設備を選定

空調設備(吸収冷温水機)

電流計

配管表面温度

外気温度

ポンプ 4台クリーングタワー5台発生器 入口、出口冷却塔 入口、出口

溶解炉 表面温度外気温度

炉壁、炉上部 4か所

空気圧縮機 電流計圧力計

各空気圧縮機7台レシーバタンク 圧力計測2箇所

診断計測場所

13/20

動力盤内の配線に電流計を取付け10日間 計測実施

連続の電流値及び温度から各設備の運用状況を見える化

実際の計測データよりロスを発見したい

設備名 情報

生産設備 生産数量停止時間帯、運転状況設備の仕様(動力)生産フロー

吸収冷温水機 設備の仕様灯油の使用量配管図

溶解炉 ショット数アルミ投入量LPGの使用量

空気圧縮機 設備の仕様配管図

全体 照明機器の数、月別のエネルギー使用量年間生産量、加工高

診断時に準備した資料

14/20⇒新たに作成する資料は少なく、既に有る資料の提出が多い

診断結果の概要と提案内容3

15/20

土、日曜日休日4kWh ×50時間

シフト交代4kWh ×2時間

シフト交代4kWh ×2時間

シフト交代4kWh ×2時間

シフト交代5kWh ×5時間

シフト交代5kWh ×5時間

シフト交代5kWh ×5時間

シフト交代5kWh ×2時間

シフト交代5kWh ×8時間

土、日曜日休日2kWh ×48時間

半日2kWh ×12時間

半日2kWh ×12時間

半日2kWh ×12時間

待機電力 設備及び生産工程により待機電力の特性が異なる

生産設備の診断結果

実際の運用状況の計測により、待機電力を発見16/20

空気圧縮機の診断結果

⇒アンロード時間が長い(非効率)

17/20⇒ライン末端の圧力損出は少ない

①増圧弁を生産設備より切り離して元圧力自体を上げることにより

コンプレッサーの稼動を1台止められる

可能性がある

例えば、4.5⇒5.5kgf/cm2

従来は元圧力を下げることを重点に検討していたが・・・

【診断機関からの提案】

※増圧弁:半分はエアーを捨てている⇒台数把握及び稼働状態調査中

②台数制御を含む運転方法を改善する必要がある※実際の効率を再測定して稼動の優先順位を再検討中

空調設備の診断結果

18/20

吸収冷温水機の冷水の入口と出口の温度差が2℃であり(通常は5℃)

⇒冷水の流れが速すぎることが分かった(過剰)

ポンプにインバータを取り付けて効率化※インバーターメーカー、空調設備業者と検討実施中

【診断機関からの提案】

ポンプ:37kw×2台、22kw×2台

溶解炉の診断結果

⇒実際に製品に使われた『正の熱量』の少なさを数値で認識

※数値は仮想数値です

19/20

計測データを活用して、アルミの鋳造工程における熱ロスも分析

ポテンシャル診断 まとめ

運用状況のデータ計測による診断結果及び御提案により

従来に無い新たな『気づき』を得ることが出来ました。

主催:環境省 様

事務局:株式会社 三菱総合研究所 様

診断機関:株式会社 ミツバ環境分析リサーチ 様

に感謝申し上げます。

今後は、診断結果及び御提案を有効に活用することにより

CO2排出量の削減に貢献して行くことで

『環境と経済の両立』を実現して行きたいと考えます。20/20

ご清聴ありがとうございました