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Site Server 3.0, Commerce Edition ホホホホ ホホホホ 1998 ホ 6 ホ ホホ Microsoft ® Site Server 3.0, Commerce Edition ホ Windows NT ® Server ホホホホホホホホ ホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホ ホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホ ホホホホホホホホホホホホホ Site Server Commerce ホ ホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホ Webホホホホホホホホ ホ ホホホ ホホホホホホホホホホ ホ ホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホ Microsoft Windows NT Server ホホホホホホホホホ Site Server Commerce ホ ホホホホホホホホホERP(Enterprise Resource Planning )ホホホホホホホホホホホホホホホホホホホ ホホホホホホホホ ホホ 、、ホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホ Site Server Commerce ホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホホ ホホホホホ ホホホホホホホホホホホホホ ®

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Site Server 3.0, Commerce Edition

ホワイト ペーパー

1998 年 6 月

概要

Microsoft® Site Server 3.0, Commerce Edition は、Windows NT® Server オペレーティング システム用に最適化された包括的な電子商取引システムで、オンラインで消費者やトレーディングパートナーの関心を呼び起こし取引を経済的に行える環境を企業に提供することが目的です。Site Server Commerce は、投資対効果の優れた電子商取引サイトやアプリケーションの作成、Web 上でのターゲットを絞った広告とマーケティング、パーソナライズされた商品やサービスのプロモーションを可能にして、企業が消費者やトレーディングパートナーのニーズを喚起する機会を広げる手助けをします。Microsoft Windows NT Server と強固に統合された Site Server Commerceは、既存の在庫管理や会計システム、ERP(Enterprise Resource Planning )アプリケーションと容易に統合できるうえ、注文に対する受付、管理、および回付業務をオンラインで処理する安全で拡張可能な機能を提供します。Site Server Commerce が提供するツールは、消費者とトレーディングパートナーの購入データや取引データの分析に役立ち、オンライン ビジネスへの投資から最大限の収益を回収できます。

®

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© 1998 Microsoft Corporation. All rights reserved.このドキュメントに含まれている情報は、ドキュメントの発行日におけるMicrosoft Corporation の見解を表しています。Microsoft は変化を続けるマーケット状況に対応するために、本書を Microsoft のコミットメントとして見なしてはおらず、発行日以降における情報の正確さを保証するものではありません。

このホワイト ペーパーは情報提供のみを目的としています。Microsoft は明示または黙示を問わず、本書においていかなる保証も行いません。

画面および出力サンプルに使われている会社名、個人名、および(または)データは、特に断りがないかぎり、架空のものです。Microsoft、ActiveX、BackOffice ロゴ、NetShow、Visual Basic、Visual InterDev、および Windows NT は、米国および(または)他の国において、Microsoft Corporation の登録商標または商標です。

その他の製品名と社名は、それぞれの企業の登録商標あるいは商標です。

Microsoft Corporation • One Microsoft Way • Redmond, WA 98052-6399 • USA

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はじめに...................................................................................................1

電子商取引のライフ サイクルに焦点......................................................2

カスタマおよびパートナーとの接点の拡大............................................4ウィザードを使ったサイトのオーサリング 4サンプルサイトの構築 5Visual InterDev を使ったサイトの拡張 6オンライン広告 6Buy Now による埋め込みトランザクション 7カスタマとパートナーの管理 8インテリジェント クロス セルによるオンライン プロモーション 10

取引におけるセキュリティと信頼性の確保..........................................12パイプラインによるオーダー管理 12

オーダー プロセス パイプライン 12Commerce インターチェンジ パイプライン 13

Internet Information Server との統合 16Microsoft Transaction Server のサポート 16電子商取引サイト上のセキュリティの管理 17

サーバーおよび管理上のセキュリティ 17カスタマのセキュリティ 18

コマースサイトの分析...........................................................................20オーダー活動の分析 20利用状況、コンテンツ、カスタマの分析 20

利用状況分析: ROI の測定 20コンテンツ分析:サイト ポリシーのクォリティ、一貫性、および適合性の保証

23カスタマ分析: ターゲットを絞ったメッセージ 25

効果的なコマースサイトの作成と維持..................................................27より詳細な情報について 27

目次

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電子商取引は急速な成長を続けています。インターネット リテーリング、すなわち、World Wide Web 上で行われる商品とサービスの直接販売は、カスタマに対して 24時間休みなくセールスとサポート サービスを提供できる高信頼かつ投資対効果の優れたチャンネルとして評価されています。最近では、企業間商取引に重要な新しい進化が現れ、Web サイトやアプリケーションを拡張して、インターネット上でサプライヤやディストリビュータとしてビジネスを行う動きが本格化しつつあります。こうした動きはすべて、インターネット ベースのアプリケーションが今後ますます企業のクリティカルなサービスや機能の分野にまで浸透していくことを示しています。こうしたアプリケーションは、世界のいたるところで利用でき、しかも投資対効果の優れたインターネットのコミュニケーション メディアを利用できることから、企業にとって、消費者をはじめサプライヤやディストリビュータとより緊密な関係を築き上げ、高い経済効率を引き出す上で力強い味方になります。

Microsoft® Site Server 3.0, Commerce Edition は、企業が、企業と消費者の間および企業間のシナリオに共通する 4つの課題解決を、インターネットの場を利用して手助けします。第 1 に、Site Server Commerse では、高度な機能を持つ企業 Web サイトの構築が可能です。2番目に、オンラインでの販売を実現できます。3番目に、企業内の購買業務を簡素化できます。最後に、仮想的なサプライ チェーンを構築できます。4つの課題と、Site Server Commerce がこれらの課題を解決して実現する新しいビジネスについて詳しくは、http://www.microsoft.com/japan/products/siteserver/で公開されている『Site Server ビジネスホワイトペーパー』を参照してください。

Site Server Commerce は、Windows NT Server 用に最適化された包括的な電子商取引システムで、オンラインでの消費者やトレーディングパートナーの関心を呼び起こし取引を経済的に行える環境を企業に提供することが目的です。Site Server Commerce は、投資対効果の優れたコマース サイトやアプリケーションの作成、ターゲットを絞った広告とマーケティング、パーソナライズされたプロモーションの実現を可能にして、企業がカスタマやパートナーのニーズを喚起する機会を広げる手助けをします。Microsoft Windows NT® Server オペレーティング システムと強固に統合された Site Server Commerce は、既存の在庫管理や会計システム、ERP(Enterprise Resource Planning )アプリケーションと容易に統合できるうえ、注文に対する受付、管理、および回付業務をオンラインで処理する安全で拡張可能な機能を提供します。Site Server Commerce が提供するツールは、消費者やトレーディングパートナーの購入データや取引データの分析に役立ち、オンライン ビジネスへの投資から最大限の収益を回収できます。

Microsoft Site Server Commerce の設計では、電子商取引 Web サイトのライフ サイクルに着目し、企業と消費者間あるいは企業間のビジネスニーズを満たす電子商取引 Web サイトに求められる主要な 3つの領域に焦点が当てられています。

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はじめに電子商取引のライフ サイクルに焦点

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図 1 イ ン タ ー ネ ッ ト コ マ ー ス サ イ ト の ラ イ フ サ イ ク ル

プロモーション – 投資対効果の優れた電子商取引サイトとアプリケーション、ターゲットを絞ったオンライン広告とマーケティング、およびパーソナライズされたプロモーションを実現することにより、消費者やカスタマやパートナーとの接点を増やすこと。 サンプル サイトやウィザードなどのサイト作成ツールの助けを借りて、フル

機能装備のコマース Web アプリケーションを高速かつ容易に、しかも低コストで作成できます。

包括的な機能を持つ統合 Ad Server により、ターゲットを絞ったオンライン広告のホストと管理が可能になるため、収入源を開拓し、取引のきっかけを創出することができます。

Intelligent CrossSell や Buy Now の機能を利用して、強力なプロモーション、クロスセル キャンペーン、ディスカウント、および即時購入プログラムなどを実施できます。

パーソナライズ機能とメンバーシップ機能を使って、情報を顧客のニーズに合わせてカスタマイズできます。

トランザクション –Windows NT Server の強力な機能をベースに、安全で拡張可能な注文の受付、管理、および回付機能を提供。電子商取引サイトを既存のシステムやアプリケーションと容易に統合できます。 組み込みのオーダー処理インフラストラクチャを使って、オンラインでの注

文の受付や処理に固有のビジネス ルールを適用することができます。 構造化されたビジネス データ オブジェクトをアプリケーション間で交換でき

る COMベース のインターフェイスを使って、注文書や請求書、その他のビジネス データをインターネット、電子メール、または既存の EDI VAN を介してセキュアに回付できます。

Microsoft Windows NT セキュリティとの強固な統合により、カスタマ、パート

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ターゲットを絞り込んだ広告やマーターゲットを絞り込んだ広告やマーケティング、パーソナルなプロモーケティング、パーソナルなプロモーションなどを提供する投資対効ションなどを提供する投資対効果の優れた電子商取引サイトお果の優れた電子商取引サイトおよびアプリケーションの開発よびアプリケーションの開発,,

安全で拡張可能な受注の受付、安全で拡張可能な受注の受付、管理、および業務アプリケーショ管理、および業務アプリケーションへのルーティングによりオンランへのルーティングによりオンライン事業を円滑に遂行するイン事業を円滑に遂行する

よりビジネスを成功させるために消費者あるよりビジネスを成功させるために消費者あるいはパートナーの購買・利用状況を理解するいはパートナーの購買・利用状況を理解する

Site Server Commerce Edition isSite Server Commerce Edition isTheThe……電子商取引システム電子商取引システム

アナリシスアナリシス

トランザクショントランザクションプロモーションプロモーション

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ナー、およびサイトやアプリケーション管理者にセキュアな環境を提供できます。

加入制の電子商取引サイトのように大量の登録者やメンバーを抱える Web サイトでは、Site Server のメンバーシップ機能を使って、堅牢な認証、ログイン セキュリティ、およびユーザー管理機能を提供できます。

Microsoft Transaction Server および Internet Information Server との緊密な統合により、高いスケーラビリティを持つビジネス クリティカルなソリューションを構築できます。

Microsoft Wallet のサポートが統合されているため、オンライン購入のセキュリティと利便性を向上できます。

アナリシス –消費者やカスタマ、パートナーの購入および利用実績を把握し、オンライン ビジネスの改善に役立てること。 サイト データへのアクセスや検索機能を提供する組み込みツールを使って、

ビジネスの意思決定を支援できます。これらの支援機能には、販売活動や購買動向を示すレポートの作成、個々のマーケティング キャンペーンと対比させたレポートの評価、品切れ商品の照会を利用した在庫管理、およびカスタマの購入履歴へのアクセスの提供による、カスタマが要求するサービスの追跡調査などがあります。

Site Server Commerce は、高度な機能を持つ一連のサイト オーサリング ウィザードとサンプル サイトにより、魅力ある電子商取引 Web アプリケーションの構築をサポートします。これらのオーサリング ツールは、Microsoft Visual InterDev™ Web開発システム、Internet Information Server Service Manager、Microsoft SQL Server™ Enterprise Manager などの他の Web サイト構築および管理テクノロジーと統合されています。これらのテクノロジーは、相互に連携して、サイトの仮想ディレクトリ、サイト構造、データベース スキーマ、展示商品、オーダー プロセス構成を作成および管理する機能を提供します。

Site Server Commerce は、カスタマやパートナーとの接点をアクティブに提供できます。企業は、プロファイル情報に基づいて、オンライン広告や魅力的なプロモーションのターゲットとなるカスタマを絞ることができます。購入履歴は、クロス セルの買物客がサイトを訪問しているときにも使用できます。サイトは Web上の別の場所にも拡張でき、トラフィックのあるところに取引の場所を設けることができます。

ウィザードを使ったサイトのオーサリング

前のバージョンの Site Server, Enterprise Edition 2.0 で登場したサイト枠組みウィザードとサイト ビルダ ウィザードは、Site Server Commerce で機能がさらに拡張され、ウィザードの指示に従って操作するだけでコマースサイトを設計できるようになってい。これらのサイト オーサリング ウィザードは、次の機能をサポートしています。 完全なデータベース スキーマの構築 スクリプトと HTML によるストアフロントのコーディング

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カスタマおよびパートナーとの接点の拡大

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クロス セルと価格プロモーション 複数レベルの部門からなり、属性の数を変えられるサイトの作成 複数のカスタマ登録モデル 属性に変化を持たせた商品の展示、複数のデータベースへのアクセス Microsoft Wallet の組み込みのサポート

ウィザードで作成したサイトは、Microsoft Visual InterDev を使ってすぐにも編集することができます。

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図 2 : サ イ ト ビ ル ダ ウ イ ザ ー ド : 配送と 手数料を扱う 機 能 の追加

サンプルサイトの構築

Site Server Commerce には、Active Server Pages (ASP)テクノロジーをベースにした 5つのテンプレートが付属しています。これらのテンプレートは、データベース スキーマと ASP ソースの実際に動作するサンプルであり、電子商取引サイトを開発する際の手本として利用することをお勧めします。サンプル サイトとしては、次のものが用意されています。サンプル サイトを見るだけで、Site Server Commerceが多様なビジネス ニーズに対応できることを伺い知ることができます。 ClockTower。商品を販売するための単純な電子商取引サイト。 Microsoft Market。ワークフローと承認を含む企業間取引用の調達ツー

ル。Microsoft で実際に使われています。 Microsoft Press。Intelligent CrossSell と Usage Analysis との統合例。 Volcano Coffee。プロモーション、カスタマ管理、Microsoft Wallet、およびカ

スタマ登録機能が含まれています。 Trey Research。Site Server のメンバーシップ機能をオンライン定期購読の販売

用に適用したサンプル。これらのサイトはいずれも、Internet Information Server 4.0 および Microsoft Transaction Server との統合を実現した模範的なコーディング例として利用できます。

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図 3 : M i c r o s o f t Market 社内調達ツールのスターター サイト

Visual InterDev を使ったサイトの拡張

Site Server Commerce で作業する開発者は、Microsoft Visual InterDev サイト開発環境を使って、動的な Web アプリケーションや Active Server アプリケーションを作成することができます。ビジュアルな開発環境と強力なデータベース ツールを備えた Visual InterDev は、業界で最も高い完成度を誇る最先端を行くインターネット アプリケーション開発システムです。Visual InterDev は、Site Server Commerce 製品にバンドルされています。

オンライン広告

Site Server Commerce で追加された重要な機能に、完全な機能を持つAd Server があります。Ad Server は、オンライン広告キャンペーンの管理、広告のスケジューリング、業界標準のレポートの作成に必要な機能を提供します。Ad Server を利用することで、サイトは、買物客の関心、買物客が訪れる時間帯や曜日、使っているブラウザ、アクセスしたコンテンツなどの情報に基づいて、ターゲットを絞った広告活動を展開できます。Ad Server は、ターゲット、公開期限、残りの広告スケジュールに基づいて最適な広告をサービスでき、「配信のニーズ」に的確に対処できます。Ad Server には、広告スケジュール、カスタマ、キャンペーンを管理するためのインターフェイスも用意されています。

Ad Server は.gif、.jpg、.splash、.wav、Buy Now、および HTML を含むすべてのMIME タイプの広告をサポートします。Ad Server では、サイトは、スタンドアロンのサーバー上で広告を提供することも、あるいは複数のコンテンツ サーバーに

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またがって広告を提供することもできます。Ad Server は Commerce Server との連携で、Buy Now(詳細は後述のセクションを参照)を使ってトランザクション対応の広告を提供することができ、また Site Server Analysis を使って、広告キャンペーンの頻度、到達範囲、および効果に関する詳しいレポートをサイトの広告主に提供することができます。Ad Server を利用することにより、マーチャントは、次のことを簡単に行うことができます。 広告リクエスト数またはクリック数による販売。Ad Server は、広告リクエス

ト数とクリック数の両方の方式で、広告主のキャンペーンの目標を管理します。

時刻と曜日によるターゲット絞り込み機能。Ad Server にタグを渡すことで、任意のユーザーまたはページ属性をターゲットとすることができます。

業界標準の広告レポートの作成。Site Server Commerce では、Web サーバーとAd Server ログを使用して、広告リクエストとクリックのパフォーマンスに関する広告主向けのキャンペーン レポートを作成できます。

Ad Server は、Internet Information Server をインストールした Windows NT Server プラットフォームの Active Server Pages テクノロジーをベースにしているので、カスタマは、標準の Microsoft Visual Basic® Scripting Edition や JavaScript を使って Active Server Pages のスクリプティングを行うことで、広告のターゲットとレポートの作成方法を制御することができます。スクリプティングのサポートと、プラットフォームの動的なページ生成テクノロジーの利用により、オンライン広告の導入に伴う障害が大幅に軽減されます。これ以外の方法だと、カスタム プログラミングを行うしかなく、時間とコストが増大せざるをえません。

図 4 : A d S e r v e r

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Buy Now による埋め込みトランザクション

Buy Now は、任意のオンライン コンテキスト(オンライン広告バナーなど)内で、カスタマがサイトを訪問しなくても、製品情報やオーダー フォームを表示したり、カスタマのプロファイル情報を取得することができる強力なオンライン ダイレクト マーケティング ツールです。Buy Now は、JavaScript をベースにしているので、普及しているすべてのブラウザ上で動作し、あらゆるオンライン キャンペーンのニーズに合わせてカスタマイズすることができます。Buy Now なら、カスタマは、訪問中の Web サイトに居ながらにして、プロファイル情報を提供したり、商品を購入したり、ダイレクト レスポンス キャンペーンに参加することができます。

Buy Now は、Site Server Commerce のオーダー プロセス パイプライン(詳しくは、本書の後の方で説明します)に直接統合され、Java アプレット、Microsoft NetShow™サーバー、GIF、JPEG など、事実上すべてのタイプの広告をサポートしています。Buy Now の広告は Ad Server でサポートされ、従来のクリック式オンライン広告および Buy Now 対応広告の両方の広告バナーを統一的に管理できます。

図 5: Buy Now のパネル

カスタマとパートナーの管理

電子商取引 Web サイトの運営に成功するためには、企業はサイトを訪問して買物をしてくれるカスタマやパートナーとのつながりを深める必要があります。そのため

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には、カスタマとのコミュニケーションの各ステップを注意深く管理しなくてはなりません。最初のステップは、カスタマからのフィードバック情報を収集して、カスタマが何に興味をもち、どの商品を買ったかを知ることです。サイトでは、これらの情報と、カスタマと 1 対 1 に向きあえる Web の特徴を利用して、より優れた製品を開発し、製品をカスタマに向けてダイレクトにマーケティングすることができます。次は、カスタマのプロファイル、購入履歴、さらにはカスタマの買物カゴの中身など、収集した情報を保守するステップです。

サイクルの最終ステップは、商品購入後のカスタマ サポートです。レシート発行、質問への回答、製品使用上のヒントや改善情報の提供などがこのステップに含まれます。このサイクルを適切に管理できれば、カスタマとの関係は訪問の回数が増えるごとに親密になるはずです。オンライン購読に「メンバーズ オンリー」のログオンやリアルタイムのアクセス制御を必要とする定期購読サイトを展開している企業の場合、このサイクルの実践がとくに重要になります。Site Server Commerce のサンプル サイトである Trey Research では、定期購読用の Webサイトの運営に必要な、カスタマとの関係の管理に役立ついくつかのサポート機能を実際に試してみることができます。

Site Server Commerce では、サイクルの各ステップをうまく扱えるように作られたコンポーネントとサービスが用意されており、カスタマとのリレーションシップを適切に管理できるようになっています。カスタマからのフィードバックに関係するものとしては、Site Server Commerce は、収集のためのメソッド、格納場所、新しいフィードバック情報を既存のカスタマ情報に統合するための仕組み、および情報を分析するためのツールを提供します。カスタマからのフィードバックの収集作業で中心となるのは、個々のカスタマを識別する作業です。このために、Site Server Commerce では、匿名アクセス、フォーム-ベースのログオン、ベーシック認証方式、Windows NT認証(NTLM)および SSL3.0 のクライアント証明書ベースの認証方式を提供しています。Site Server Commerce のサイトは、cookie を使わないで、URL に基づいてセッション状態あるいはユーザー状態を保持できるように構成することもできます。

2番目のサイクルに関しては、Site Server Commerce では、カスタマの情報をcookie、ファイル システム、ODBC データベースなど、さまざまな方法で格納できます。この 3つの格納方法以外にも、Personalization & Membership 機能を用いて、メンバーシップ ディレクトリに情報を格納して、Active User Object (AUO)を使ってアクセスすることもできます。この方法だと、サイト開発者は大量の登録ユーザーや会員を管理でき、ユーザー プロファイル情報を広い範囲にわたって追跡し、操作できるようになります。

メンバーシップ ディレクトリは、インターネット標準の LDAP プロトコルを使用できるように設計されており、数百万ものユーザー プロファイルを格納できる膨大なストレージを提供します。AUO を使用することで、スクリプトの作成者は、ユーザーの識別方法、ユーザー プロファイルの実際の格納場所、過去の訪問履歴などを意識しなくても、現在のユーザーの属性を格納したり取り出したりすることができます。

AUO は、既存のカスタマ データを、メンバーシップ ディレクトリに格納された新しいプロファイル データと統合するときにも便利に使用できます。AUO は、複

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数の情報ソースを単一の名前空間にマッピングできるので、スクリプトの作成者は、複数の情報ソースとの対話方法に気を遣わなくても情報を利用することができます。管理者が AUO を構成してくれれば、スクリプト作成者は特別な準備を何もしなくても AUO を通じてデータを使用できます。また、AUO により充実したスキーマ情報が利用できるようになるので、スクリプト作成者はさまざまなパーソナライズ ツールやメンバーシップ オーサリング ツールを使って、ポイント アンド クリック方式で任意の格納場所にあるユーザー プロパティを選択することができます。Site Server Commerce では、ODBC データベースあるいは LDAP ディレクトリのいずれかにユーザープロファイルを格納する事ができます。

Site Server Commerce では、AUO を使って、ユーザー情報を分析ツールにエクスポートすることもできます。企業は、ユーザー情報をサイト利用情報に統合することで、どのようにサイトが利用されているか、つまりどのページにヒットが多く、どのようなユーザーが訪問しているかを分析した、詳細なレポートを生成できます。

カスタマとのリレーションシップサイクルの 2番目と 3番目の部分、つまり、プレ-セールス(マーケティング)の段階とポスト-セールス(サポート)の段階は、P&M(Personalization & Membership)が支援してくれます。サイトが適切なメッセージを適切なユーザーに送れるように、P&M はルールビルダー ツールを提供しています。このツールを使用すれば、プログラミング経験がない人でも、あらかじめ定義されているルールのテンプレートと P&M が管理しているユーザーおよびコンテンツの属性情報を組み合せて、各コンテンツにアクセスできるユーザーを判別する高機能なルールを作成できます。また、ルールが発火したときのアクションを VB Script で記述することができます。

Site Server には、カスタマ向けにパーソナライズされた企業のメッセージを直接カスタマに向けて配信できるダイレクト メーラも含まれています。メーラでは、メッセージの添付文書もサポートしているので、ユーザーからの苦情が寄せられる前に製品のアップデート情報を送るといったことも可能です。このツールを利用して製品の使用上のヒントや新製品情報をタイムリーに提供することで、サポート コストやカスタマとの良好な関係を維持するためのコストを軽減することができます。

セキュアなメンバー-オンリーの領域を提供しなければならないサイトのために、Site Server では、より高度な認証メカニズムのセットを提供するメンバーシップ機能が用意されており、デフォルトの Internet Information Server セキュリティの代りに使用できるようになっています。HTML フォーム ベースのログオン画面やcookieベースの自動ログオンもこうした機能の 1つです。どちらのメカニズムも、ファイル レベルのアクセス権を使用するグループを作成することで、コンテンツを保護することができ、ベーシック認証ダイアログを使わなくて済みます。Site Server Commerce は、メンバーシップの有効期限やフルセットのメンバーシップ ディレクトリ アクセス権などさらに高度な機能もサポートしており、ユーザーのプロファイルをより厳密に保護することができます。

インテリジェント クロス セルによるオンライン プロモーション

Site Server Commerce のインテリジェント クロス セル プロモーションは、特定の

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消費者が関心を抱きそうな製品を推薦する方法で、カスタマのショッピング体験に幅を持たせます。インテリジェント クロス セルは、Site Server が提供する P&M機能(前出のセクションを参照)を拡張します。インテリジェント クロス セルは、消費者のこれまでの操作の履歴を、他の消費者が購入した製品の履歴モデルと照合して、その消費者が関心を抱く可能性が高い製品を予測します。インテリジェント クロス セルは消費者に関する情報を、消費者の現在のショッピング バスケットに入っているアイテム、消費者の履歴に含まれているアイテム、およあるいは消費者が特定のセッションでブラウズした商品ページをベースにして作成します。

ストア マネージャは、インテリジェント クロス セルの予測精度を高めるために、インテリジェント クロス セルの推薦アイテムの決定方法をカスタマイズすることができます。インテリジェント クロス セルには次の利点があります。 クロス セルの推薦は、従来のクロス セル方式のように単一のアイテムに基づ

いているのではなく、消費者が購入、選択、またはブラウズしたアイテムの組み合わせに基づいています。

統計学的なパターン認識テクニックにより、ストア マネージャが見逃していたような組み合わせを見つけ出すことができます。

推薦する内容は自動的に決定されるので、電子商取引 Web サイト運営者は、クロスセル テーブルを手動で作成し、保守する必要はありません。

予測は、製品と購入のトレンドの変化に対応して自動的に変わります。 ユニークな「ポピュラリティ フィルタリング」機能により、ストアは、人気

商品でなくてもマッチする度合の高いアイテムであれば、それを売れ筋のアイテムよりも優先して推薦するようにできます。

クロスセルの推薦は、消費者にカスタマイズ可能な提案を提供することで、ストアにおけるセールスを促進する適応的な広告戦略の役割を果たします(次の図を参照してください)。

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図 6 : インテリジェント クロス セルは探している本に関連する本を推薦します

インターネットで使用するミッション クリティカルな電子商取引アプリケーションに要求されるのは、注文の受付、管理、および依頼作業をオンラインで行える安全確実で拡張性に富んだ機能を提供する、成熟したソフトウェア インフラストラクチャです。これは、クライアントとサーバー アプリケーションのどちらにも当てはまります。こうしたインフラストラクチャでは、既存のシステムやアプリケーションとの統合も簡単にできます。Site Server Commerce は、企業とそのカスタマ、サプライヤ、およびパートナーとの間で交わされるオーダーを、オーダー プロセス パイプライン、Commerce インターチェンジ パイプライン、Internet Information Server 4.0 との統合、Microsoft Transaction Server のサポート、Windows NT セキュリティとの統合、Site Server P&M、および Microsoft Wallet との連携を通じてサポートします。

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取引におけるセキュリティと信頼性の確保

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パイプラインによるオーダー管理

オーダー プロセス パイプライン

電子商取引における投資対効果を高めるには、電子商取引サイトは、既存のビジネス ルールやシステムと統合できなければなりません。電子商取引サイトのオーダー処理は、現在企業で行われているオーダー処理の方法と簡単に統合できなければなりません。Site Server Commerce は、こうした統合や改善を OPP(オーダー プロセス パイプライン)によって実現しています。OPP には、電子商取引サイトでオーダー処理をするメソッドを定義した一連の処理ステージがあります。パイプラインはサイトやアプリケーションごとに複数作成することができ、各パイプラインのステージ数やステージ内の処理内容を自由に設定できます。OPP におけるオーダー プロセスは、上から順に次のステージを実行します。 商品情報 マーチャント情報 買物客情報 オーダー初期化 オーダー確認 品目価格 品目価格調整 オーダー価格 オーダー価格調整 オーダー小計 配送料 手数料 税金 オーダー合計 在庫 購入確認 支払い 受注

各OPP ステージは、ビジネス オブジェクトに対して何らかの操作を行うように定義された COM のインプロセス オブジェクトとして実装されている 1つまたは複数のパイプライン コンポーネントからなります。各コンポーネントは、前のコンポーネントからデータを受け取ると、オーダーに対して所定の処理を行った後、結果を次のコンポーネントで利用できるように返します。開発者は OPP コンポーネントを追加、移動して、自分の電子商取引アプリケーションに適した順序で再構成することができます。

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図 7 : オ ー ダ ー プ ロ セ ス パ イ プ ラ イ ン と そ の ス テ ー ジ

OPP の提供する拡張性のあるアーキテクチャとツールにより、電子商取引サイトはビジネス プロセスを柔軟に構築できます。これは、サイトが、クレジット カードの認証や税金計算などのプロセスをサポートするソフトウェア コンポーネントを自由に追加できることを意味します。OPP は、サードパーティのソフトウェア アプリケーションや社内の開発者が、注文と購入プロセスの各ステージで、Component Object Model (COM)ベースの API インターフェイスを利用して接続できるソフトウェア インフラストラクチャも提供します。こうしたオープンなインターフェイスについては、Site Server Commerce Software Development Kit (SDK)に、パイプライン コンポーネント ウィザードを使ってカスタムの OPP コンポーネントを作成する方法が説明されています。キットには、他にサンプル コンポーネントとドキュメントが付属しています。全世界で 50 を越える独立系ソフトウェア ベンダーが、Site Server Commerce と連携動作するコンポーネントを開発し、リアルタイムの支払い処理、税金計算、EDI トランスポート、ERP 統合など多くの機能をサポートしています(http://www.microsoft.com/ japan/products/ siteserver/ に、パートナーのリストがあります)。

Commerce インターチェンジ パイプライン

これまで、電子商取引がトレーディング パートナーとの間で本格的に利用されなかった一番の理由は、ビジネス データの交換機能を Web サイトやアプリケーションに統合するツールがなかったことです。Commerce インターチェンジ パイプライン (CIP)を使用すれば、異なる企業で使われているアプリケーション同士がオブジェクトまたは EDI形式のビジネス データをインターネット上で交換できるようになります。CIP は、ビジネス データ(たとえば注文書、請求書、見積り情報など)を、インターネット、電子メール、サードパーティの EDI Value Added Networks (VAN)などの公衆ネットワークを介して、アプリケーション間で安全に交換できるインフラストラクチャを提供します。

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商品情報商品情報商品情報

マーチャント情報マーチャント情報マーチャント情報

買物客情報買物客情報買物客情報

オーダー初期化オーダー初期化オーダー初期化

オーダー確認オーダー確認オーダー確認

品目価格品目価格品目価格

品目価格調整品目価格調整品目価格調整

オーダー価格調整オーダー価格調整オーダー価格調整

オーダー小計オーダー小計オーダー小計

配送配送配送

手数料手数料手数料

税金税金税金

オーダー合計オーダー合計オーダー合計

在庫在庫在庫在庫DBDB

配送手数料の問合せ配送手数料の問合せ

Planパイ

プラ

イン

Planパイ

プラ

イン

購入確認購入確認購入確認

支払い支払い支払い

受注受注受注

Purchase パ

イプ

ライ

ンPurchase パ

イプ

ライ

マーチャント用電子決済

コンポーネント

マーチャント用マーチャント用電子決済電子決済

コンポーネントコンポーネント

配送指示配送指示

クレジット カード決済クレジット カード決済

InternetVANInternetVAN

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アーキテクチャ

Commerce インターチェンジ パイプラインはデータ フォーマットに依存しません。XML、XML でラップされた COM バイナリ オブジェクト、および各種 EDI フォーマットをサポートし、アプリケーション間でデータ オブジェクトを転送することができます。EDI フォーマットをサポートするには、サードパーティ製のEDI トランスレータアドオンが必要です(下記を参照)。CIP はSMTP、HTTP、DCOM を標準サポートし、またサードパーティアドオンとの組み合せで EDI VAN もサポートします。すなわち、CIP はトランスポート プロトコルに依存しません。CIP の将来バージョンでは、こうしたトランスポート互換性に加えて、Microsoft Message Queue(MSMQ)や FTP もサポートされる予定です。MSMQ は分散メッセージング システムで、インターネットのような広大なネットワーク上でのメッセージの配信を保証します。MSMQ についての詳細は、www.microsoft.com/msmq を参照してください。

様々なフォーマットやプロトコルをサポートする CIP の構成情報はパイプラインエディタにより簡単に作成できます。パイプラインエディタで作成した PCF ファイル(パイプライン構成情報ファイル)を CIP 呼び出しの際に指定します。

図 8 : パ イ プ ラ イ ン エデ ィ タ

パイプライン構成の中で、Windows NT の Public Key Crypto System (PKCS)セキュリティ インフラストラクチャを使用し、オブジェクトの暗号化、送信データへのデジタル署名、原本とレシートの受取拒否禁止機能をサポートします。これにより、インターネットを利用した場合でも安全なデータ交換が可能になるとともに、トレーディング パートナーはトランザクションとトランザクション監査の認証事実を確認できます。

CIP は、自社開発アプリケーションやサードパーティ アプリケーション用に COMインターフェイスも提供しています。会計、カスタマ サービス、ERP などの業務を受け持つ企業アプリケーションを構築する開発者は、CIP のインスタンスを作成して実行するだけで簡単に CIP を使用できます。CIP は、サードパーティのコンポーネントに対しても共通のインターフェイスを提供しているので、CIP に付属しているコンポーネントからサードパーティ ベンダー製のコンポーネントまで各種のコンポーネントを幅広くサポートし、ビジネス パートナーによってデータ フォーマットやプロトコルが違っていても柔軟に対応できます。Site Server

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Commerce は、CIP に基づくアプリケーションの相互運用性をコミットしてくれている 100 を越える主要ソフトウェア ベンダーの開発努力によって支えられています。これらの企業グループは、Microsoft Value Chain Initiative に賛同して集まってくれた企業からなり、カスタマがトレーディング パートナーとの間の仮想サプライ チェーンを本格的に実装できる環境が整ってきた事も、こうした企業の協力があったからです(詳細は、http://www.microsoft.com/industry/trans を参照してください)。Site Server Commerce で現在利用できるサードパーティ製コンポーネントの一覧が http://www.microsoft.com/japan/products/siteserver/ のパートナー情報ページに掲載される予定です。

図 9 : 2 つの ト レ ー デ ィ ン グ パ ー ト ナ ー の間で実装さ れ たコ マ ー ス イ ン タ ー チ ェ ン ジ パ イ プ ラ イ ン

シナリオ

一般的な企業間のシナリオでは、しばしば別のサーバー上で動作する 2つの CIPパイプラインが使用されます。一方の送信(Transmit)パイプラインは、オーダーをパッケージングし、ネットワーク経由で送信します。もう一方の受信(Receive)パイプラインは、ネットワークからデータを読み込み、データ上のデジタル署名を確認し、データを解読し、アプリケーションが読めるフォーマットにマッピングするなどのさまざまなアンパッキング操作を行います。特定のパイプラインの構成はパイプライン構成情報ファイル(.pcf)に保存されます。これには次のコンポーネント タイプが含まれます。 トランスポート コネクタ。ビジネス データ オブジェクトを送受信するため

に設計され、構成されています(詳細については後述)。 暗号化/復号化コンポーネント。ビジネス データ オブジェクトのコンテンツ

を暗号化または復号化する方法を証明書を使って決定します。 デジタル署名・確認コンポーネント。ビジネス データ オブジェクトに使われ

ているデジタル署名のタイプの判定や署名の確認を行います。

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マップマップマップ

ヘッダー追加ヘッダー追加ヘッダー追加

デジタル署名デジタル署名デジタル署名

暗号化暗号化暗号化

監査監査監査

転送転送転送

Transmitパイプライン

Transmitパイプライン

WANInternetVAN

WANInternetVAN

バイヤー側バイヤー側業務システム業務システム

復号化復号化復号化

デジタル署名確認デジタル署名確認デジタル署名確認

ヘッダー開封ヘッダー開封ヘッダー開封

レシート生成レシート生成レシート生成

マップマップマップ

監査監査監査

APPL統合APPLAPPL統合統合

サプライヤー側サプライヤー側業務システム業務システム

Receiveパイプライン

Receiveパイプライン

市販

コン

ポー

ネン

ト群

市販

コン

ポー

ネン

ト群

市販

コン

ポー

ネン

ト群

標準

コン

ポー

ネン

ト群

標準

コン

ポー

ネン

ト群

標準

コン

ポー

ネン

ト群

市販

コン

ポー

ネン

ト群

市販

コン

ポー

ネン

ト群

市販

コン

ポー

ネン

ト群

標準

コン

ポー

ネン

ト群

標準

コン

ポー

ネン

ト群

標準

コン

ポー

ネン

ト群

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マッピング コンポーネント。ビジネス データ オブジェクトのコンテンツを送信可能なフォーマットにするためのマッピング方法や、送信されてきたデータを元の格納オブジェクトにマッピングしなおす方法を決定します。

監査コンポーネント。ビジネス データ オブジェクトの各種セクションをデータベース ストレージに書き込みます。

アプリケーション統合コンポーネント。ビジネス データ オブジェクトのコンテンツを、送り先のアプリケーションが読めるフォーマットに変換する方法を決定します。

送信パイプラインと受信パイプラインでは、中に含まれるステージとコンポーネントがそれぞれ対をなしています(ただし、順序は逆になります)。CIP の送信パイプラインと受信パイプラインは同一のサーバー上で実行することも、同じサイトまたは別のサイトの異なるサーバー上で実行することもできます。実際、送信パイプラインは必ずデータを受信パイプラインに送らなければならないということはありません。同様に受信パイプラインが必ずデータを送信パイプラインから受信しなければならないということもありません。送信パイプラインにとってデータの送信先は、そのデータを解読できるように設計されたソフトウェア コンポーネントであればどれでもよく、受信パイプラインにとっては、受信するデータの解読方法を知っていればよいということになります。

Internet Information Server との統合

電子商取引 Web サイトで最高のパフォーマンスとサービスを実現するためには、そのサイトのアプリケーションが、基盤となるオペレーティング システムとミドルウェア インフラストラクチャを完全に利用できなくてはなりません。これができて初めて、アプリケーションは、効率、パフォーマンス、およびコスト効果の面でサイトの要求に応えることができます。この目標を達成するため、Site Server Commerce は Internet Information Server 4.0 との完全な統合を実現し、Microsoft ActiveX® Data Objects 1.5 を利用して、データベースへのアクセスとプロセスの分離を提供し、ファイルとディレクトリのセキュリティを向上させています。Site Server Commerce では、Microsoft Management Console も使用でき、サイト管理のための便宜も提供しています。

Internet Information Server のその他の機能で、Site Server Commerce から利用できるものには次のものがありまです。 アプリケーションの分離。 これにより、複数あるコマースサイトの 1つがク

ラッシュしても、他のコマースサイトは稼働し続けることができます。このようにアプリケーションを分離できる Site Server Commerce は、インターネット サービス プロバイダ(ISP)、オンライン ショッピング モール、その他のホスト環境にとって理想的な選択肢となっています。

帯域幅のスロットリング。ストア単位でパフォーマンスをチューニングできます。これにより、特定のサーバー上の 1つの Web サイトによってネットワークの全帯域幅が占領されないことが保証されます。また、1つのサイトへの同時接続数をサーバー側で制限できる機能も提供します。

Integrated Certificate Server のサポート。これにより、企業はセキュリティを確立し、ユーザーの認証用に標準の X.509 デジタル証明を発行することができます。これは、従来のユーザー ID とパスワードまたは cookie を使用する方式

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に代えて利用できるセキュアな認証方式です。 複数の仮想Web サーバーのサポート。これにより、複数の Web サイトがそれ

ぞれ独自のロギングと IP アドレスを持つことができます。

Microsoft Transaction Server のサポート

Site Server Commerce は、Windows NT 4.0 Option Pack に含まれる Microsoft Transaction Server (MTS)分散トランザクション処理システムを完全にサポートしています。MTS との統合により、Site Server Commerce はエンド ツー エンド トランザクションの整合性をミッション クリティカルなアプリケーションに提供することができます。MTS では、そのリソース利用サービスだけでなくACID または 2相コミット タイプのトランザクション プロパティを分散した操作のセットに適用できるので、トランザクションに複数の操作が含まれていても、トランザクション全体が成功するかまたは失敗するかのいずれかであることを保証できます。たとえば、オーダー、在庫チェック、支払い処理からなる 1つのトランザクションが、この 3つのステート全部が完了する前に失敗した場合は、MTS は操作全体をロールバックして、実行前の状態に戻します。

Site Server Commerce の COM コンポーネントは、MTS のプログラミング モデルと導入モデルに基づいて実装されています。このモデルにより、サイトの開発者は、トランザクションを 2つのレベルで制御することができます。1つは、ページ全体がトランザクションに含まれるページ レベルの制御で、もう 1つは、たとえば CIP が CIP コンポーネント全部にまたがるトランザクションを保持するパイプライン レベルの制御です。どちらの制御レベルも、Site Server Commerce の処理するトランザクションが失敗したときに、必ず適切な通知が行われ、未知の状態で終了することがないように設計されています。

電子商取引サイト上のセキュリティの管理

Site Server Commerce は、Windows NT Server と Internet Information Server に組み込みのセキュリティ機能を利用して、サーバーおよび管理上のセキュリティとカスタマのセキュリティの両方を提供します。

次のセクションでは、Site Server Commerce がセキュリティを管理するしくみを説明します。ただし、読者が Windows NT セキュリティと Windows NT Option Packに含まれる Microsoft Certificate Server などのセキュリティ ツールに関する基本事項を理解していることが前提になります。http://www.microsoft.com/security/にWindows NT セキュリティの詳しい情報とセキュリティ関連の記事が掲載されています。

サーバーおよび管理上のセキュリティ

Site Server Commerce は、アクセス権をカスタマ、マネージャ、管理者の 3つのレベルに分けたセキュリティ モデルを採用しています。デフォルトでは、カスタマはページの表示はできますが、変更はできません。マネージャはページの表示と更新を行うことができ、パイプラインの構成を変更することもできます。Commerce Server 管理者は、マネージャのセットを定義し、Windows NT 管理者特権を必要とするサイト プロパティの変更を行う必要があるので、Windows NT

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管理者でなくてはなりません。

Site Server Commerce は、このセキュリティ ポリシーを、Windows NT アカウントと Access Control Lists を使って実装しています。管理者は、標準の Windows NT セキュリティ ツールを使って、各グループに割り当てるアクセス権をさまざまなカスタマのニーズや販売条件に合わせて変更することができます。管理者は、IPフィルタリングなどの Internet Information Server のセキュリティ機能を使って、電子商取引サイトへのアクセスをさらに制限することもできます。

Site Server Commerce を実行しているサーバーのセキュリティの強化策としては、厳密なアカウント ポリシーを管理すること、見破られにくいパスワードを選ぶこと、メンバーシップを管理者グループに制限すること、Site Server Commerce マシンをファイヤウォールの後ろに置くことなどがあります。必要に応じてこれらの強化策を実施してください。その他の推奨事項については、製品マニュアルの「Commerce Server と Ad Server サイトのセキュリティ管理」のセクションを参照してください。

カスタマのセキュリティ

Site Server Commerce は、カスタマが物品を購入するための安全な環境を提供しますが、このような環境では、パスワード、クレジット カード情報やその他の情報が不法なアクセスから守られているという保証を提供することが重要です。Site Server Commerce では、カスタマ情報の保護のために、Secure Sockets Layer、Secure Electronic Transaction、Microsoft Wallet という、3つの戦略が利用できます。

Secure Sockets Layer

Secure Sockets Layer (SSL)は、TCP/IP プロトコル スタックのトランスポート層とソケット層の間に置かれるデータ暗号化方式で、クライアントとサーバーの間でセキュアなトランザクションを実現するために使用されます。カスタマがフォームや Microsoft Wallet を使って個人情報(クレジット カード番号など)をサブミットする場合、HTTP POST によりフォーム データを受け取る ASP ファイルは SSL によってセキュリティが確保されていなくてはなりません。これを実行するにあたってクライアント(Webブラウザ)とサーバー(Site Server Commerce サイト)は、セッションデータの暗号化のためにブラウザの生成するセッション キーを共有します。このキーはサーバーのパブリック キーを使って暗号化されサーバーに転送されます。

Secure Electronic Transaction

クレジットカード電子決済の業界標準、Secure Electronic Transaction (SET)に準拠しているペイメント プロバイダを使用する場合には、カストマと Site Server Commerce サイト、そして Site Server Commerce サイトと金融機関の間でのクレジット カード支払いトランザクションを暗号化することができます。多数のペイメント ソフトウェア プロバイダが、Microsoft Wallet と Microsoft Site Server Commerce で使用できる SET準拠のコンポーネントを開発しています。対応ベンダー製品の最新のリストは Site Server の日本語ホームページ http://www.microsoft.com/ japan/products/ siteserver / で見ることができます。

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Microsoft Wallet

Microsoft Wallet は、Microsoft Internet Explorer または Netscape Navigator を使用しているカスタマが住所と支払いを選択できるように設計された 2つのコントロールからなります。Wallet は、Site Server Commerceベース以外のサイトを含む任意の電子商取引サイトと統合できます。Microsoft Wallet は、カスタマのコンピュータに格納されている支払いデータを暗号化することでセキュリティを提供します。カスタマのコンピュータ上に格納されているクレジット カード情報にアクセスするときにはパスワードを要求し、住所データはカスタマの同意がない限り送信しません。

Wallet には、消費者に安全なオンライン購入を提供するために、Payment Selector、Address Selector、Wallet Payment Module の 3つの機能が用意されています。 Payment Selector により、ユーザーはクレジット カード情報やその他の支払い

情報を 1 回入力するだけで、それをクライアント マシン上に暗号化された状態で安全に格納しておくことができます。Payment Selector は、支払い情報への不法なアクセスを防ぐために、パスワードによって保護されています。

Address Selector により、ユーザーは住所情報を 1 回入力するだけで、それをローカル マシン上に格納しておき、配送情報を要求するサイトに簡単に情報を提供することができます。この支払い情報は、その後サイトで購入手続きを完了するために利用されます。

Wallet Payment Module は、業界標準の SSLベースのセキュリティを使用し、サードパーティのプラグイン モジュール用のインターフェイスを提供して、デジタル キャッシュ、プライベート レーベルのクレジット カード、チェック(EFT/ACH)支払い、SET プロトコルなどの追加の支払い方式をサポートしています。

Microsoft Wallet は、ほとんどの Site Server Commerce のサンプル サイトに用意されおり、Microsoft Internet Explorer 3.02a 以降と Netscape Navigator 3.x 以降で利用できます。

図 1 0 : M i c r o s o f t W a l l e t の ペ イ メ ン ト コ ン ト ロ ー ル を 使 えば、オ ン ラ イ ン で の 商 品 の 購 入 も 安 全 で す

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コンテンツやリンク、およびトランザクションの数が増えてサイトが複雑になってくると、Web サイトの管理者やビジネス マネージャの仕事も煩雑さを増してきます。電子商取引サイトの運営で高いコスト効果を上げるためには、管理者に、カスタマやパートナーのサイトの利用データをサービスの改善につなげられる包括的な分析ツールが必要です。

オーダー活動の分析

電子商取引サイトの管理者やビジネス マネージャにとって必要なことは、製品別、消費者別、月別、あるいは現在までの累計といった区分の売上データに即座にアクセスできることです。各 Site Server Commerce サイトには、製品の売上に関するレポートを作成するためのオーダー管理ツールが含まれています。オーダー活動の情報はオーダー管理内でも利用できます。オーダー活動の情報は Active Server Pages を使って作成されているため、セキュリティが保護されているという条件で任意のブラウザからアクセスできます。Active Server Pages を使用したことにより、サイトの管理者は、ビジネス ニーズに応じてこれらのページを簡単にカスタマイズできます。

オーダー管理は次のような標準レポートを作成します。 すべてのオーダー。買物客別の全売上製品のリスト 月別・年別のオーダー。買い注文の平均、最高、最低 商品別のオーダー。商品在庫管理やサービス業務に必要なデータの提供 買い物客別のオーダー。カスタマ別の詳細なレポート。オーダー情報への迅速なアクセスを実現するために Webベースのオーダーとカスタマ サービス アプリケーションを統合するときに重要

購入データはあらゆる ODBC データベースにストアできるので、標準的なサードパーティ レポート ツールを使うことで、必要なレポートが作成できます。

利用状況、コンテンツ、カスタマの分析

Site Server の分析機能は、利用状況、コンテンツ、ユーザーの 3つ区分による Webの分析情報を提供することで、魅力的で、内容が充実した、しかも利益をもたらす Web サイトを構築するうえで不可欠な情報を提供します。

利用状況分析: ROI の測定

コマース サイトの訪問者は、どこからきたか、何を見たか、どのスポットにどれだけの時間を費やしたか、最後に見たのは何かなど、役立つ情報を痕跡として残していきます。さらに、訪問者がサイトを訪れるごとに、サーバーのログ ファイルには「ヒット」数が記録されていきます。Site Server の分析機能は、そのままではつかみどころのない膨大な量のログ ファイルを、把握しやすい適当な量の情報にまとめてくれます。分析は、ヒット数、リピート ビジター、広告のクリック数、訪問時間、訪問時に要求したページ数、ターゲットとなるオーディエンスの誘因度、その他の重要な統計情報を引き出せるように、さまざまな方法で構成できます。サイトの管理者はこれらの測定情報を利用して、サイトの成功度を定性的かつ定量的に評価できます。

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コマースサイトの分析

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サーバー ログおよびその他のデータ ファイルのインポートと管理

Site Server Commerce の分析機能には、データ インポート用に、Usage Import とCustom Import という 2つのツールが用意されています。Usage Import はさまざまな Web サーバーからログ ファイルをインポートして、各種の推論アルゴリズムを適用して実際のリクエスト、訪問、Web サイトの利用ユーザー数を割りだしてから、レポート作成に使うデータベースに情報をストアします。Custom Import は、ユーザー属性(パーソナライズに記録される自己記述属性)、コンテンツ属性(トピック、作成者、各エンティティのタイプなど)、 Ad Server キャンペーン詳細、カスタム データ ファイル(サイトのフォームから採取したライフスタイル カテゴリや登録データなど)をインポートすることで、Web サーバーのログ ファイル データを有効に活用します。Site Server は、各種のソースからの利用状況データを統合できる分析ツールを提供する業界初めての製品です。

Site Server Commerce の分析機能は、従来のサイト利用状況情報のまとめ方と一線を画しています。たとえばヒット数比較などでは、エラーやサーバー オーバーヘッドもサイトの訪問情報に含まれるため、正確なものでない可能性があります。Site Server Commerce は、ヒット数をカウントしてヒット数のサマリーと帯域幅データを計算しますが、正確なカウントをするための特殊な方法を用いています。たとえば 3つのグラフィックのついた Web ページをユーザーがリクエストした場合、ログ ファイルには 4つのヒットとして記録されます(オーバーヘッドも数えるとさらに多いかもしれません)が、Site Server Commerce はこれを(正確に)1つのリクエストとして解釈します。Site Server Commerce は、ユーザーの出す一連のリクエストを 1 回の訪問として定義しており、ユーザーからのコンテンツのリクエストが一定時間こなくなった時点で 1 回の訪問が終了したものと判断します。またユーザーの識別で Site Server が参照するのは、最初が cookie で、次に登録ユーザー名、そして 3番目がホスト名です。Site Server は、企業や政府機関その他の団体からアクセスしている複数のユーザーを、1つの組織として識別するようになっています。

Usage Impor は、25 以上の商用ログ ファイル フォーマットを自動的に認識でき、それらの中には Microsoft、Netscape、Lotus Domino(セパレートの参照元およびユーザー エージェント ログを含む)、Apache が含まれます。さらに Internet Information Server 4.0ユーザーの場合、Analysis が自動的に User Identification Filterをインストールして、各ユーザーごとにユニークな cookie を生成し、Internet Information Server の構成で標準のログ(W3C Extended Format)を拡張して、参照元、ユーザー、エージェント、cookie、データ、およびクエリー文字列を含めるようにします。

Site Server Commerce 分析データベースにより、コンテンツ属性、ユーザー属性、および Commerce データのクロス サイトの共有が可能になります。データベースは、Microsoft Access または Microsoft SQL Server のいずれかの形式で、組織、ユーザー、訪問、リクエストという 4つのカテゴリに編成されます。これらのカテゴリはユーザーの所属組織、ユーザーの訪問先、および訪問により発生したリクエストにより関係付けられます。

分析データベースのスペシャル テーブルには、電子商取引サイトのレポート機能を強化するためのリクエスト属性が含まれています。電子商取引サイトの各商品

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ページごとに、商品名、カテゴリおよび SKU を Web サーバー ログ ファイルに記録できます。Usage Impor は自動的にこれらのパラメータ名と値を識別し、レポート作成用にこれらを Analysis データベースにストアします。これらのエレメントは、標準レポートの Report Writer カタログ内の Site Server フォルダにあるCommerce Report で見ることができます。

利用状況データのレポート

Site Server Commerce Report Writer は、分析データベースをクエリーして利用状況およびサイト活動状況に関するレポートを生成します。Report Writer を使用してマネージャや開発者や管理者は、独自のレポートを作成したり、46種の定義済みレポートからの選択ができます。こうしたレポートは、他の Site Server Commerce コンポーネントや外部データベースを含めた各種のソースをベースにして作成することができ、HTML、Microsoft Word、Microsoft Excel形式での出力もできます。これらのレポートには、リクエストと訪問のトレンド、ナビゲーション パターン、およびサーバー負荷パターンなど関心のある各種の内容について、そのサマリー情報(あるいは特定のユーザーに関する詳細)を出すことができます。

サイト管理者は、既存の定義済みレポートを修正するか、あるいはスクラッチから新規作成して、簡単に独自のレポートを作成できます。またパワー ユーザーであれば、200 以上あるレポート ビルディング ディメンジョンによる柔軟なデータ分析をして、サイトの抱える最優先課題への回答を導くことができます。また新規レポートを手短に作成できるように、在庫計算用に 60 以上の定義済みの計算式が用意されており、これらは新規のレポート定義にドラッグ アンド ドロップして使用できます(レポート定義は、1つ以上の計算により構成されます)。

ユーザーは、(独自に作成したものを含む)定義済みレポートの結果を Webブラウザからリモートで実行したり、閲覧することができます。柔軟なフィルタリング オプションを利用できるので、データ レンジを指定したり、特定のサイトのみを選択することで、的を絞った分析操作が可能です。

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図 1 1 : C o n t e n t A n a l y z e r

また Site Server Commerce には革新的な利用状況データの視覚化機能が用意されているので、管理者などによる Web サイトの利用状況分析を、より深いレベルで進めることが可能です。Content Analyzer のハイパーボリック ビューでは、サイト構造を利用状況データ付きでアニメーション表示できます。管理者は直観的で扱いやすいインターフェイスを使って、トラフィック ゾーンの高低の追跡やサイトのトップ パスの検索をしながら、トラフィックがどのようにサイトを移動しているかを確認できます。また管理者は、1 日あるいは週単位でのトラフィックの変化を調査することもできます。これにサイトの詳細な利用状況レポートを合わせることで、コンテンツをトラフィックの多いゾーンへ移動させたり、セクション全体を模様替えして操作性を改善するなどの、サイトの再編制について検討することができます。

コンテンツ分析:サイト ポリシーのクォリティ、一貫性、および適合性の保証

インターネットやイントラネットおよびエクストラネット サイトでの Web マスター、プロデューサー、エディタ、作成者は、サイト訪問時のカスタマ体験、サイトとカンパニー ポリシーの適合性、そしてサイト リソースの効果的な活用法について考慮する必要があります。優れたユーザー体験は、単にコンテンツの価値だけで決まるのではなく、サイトの操作性、コンテンツの新鮮さと配置、サイト全体のルックスの統一性もかかわっています。管理者はサイト ポリシーの適合性を確認するにあたり、オフサイト リンクへの接続の検証、サイト内の電子メールアドレス リストの確認、コピーライト ステートメントのチェックをしなくてはいけません。またサーバー容量を最大限活用するには、重複したコンテンツがあればそれを削除し、まったく参照されないページも消去しておく必要があります。

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有用なコンテンツとサイト情報の発掘

Content Analyzer は Web サイトのマッピングを行い、重要なコンテンツ属性情報を抽出して、その結果を基にした Web マップを作成します。Content Analyzerは、"スパイダ"を使ってページ上のリンクを記録して、これらのリンクをたどって新しいページやリンクをチェックし、全ての情報を Web マップに格納します。それぞれのマップは 1つの情報ベースとなっており、サイト中の Web オブジェクト(HTML ページ、Java および PDF ファイル、グラフィック、リンクなど)のカタログと、これらオブジェクトの関連属性を表示します。作成される Web マップはサイトを視覚化したものなので、これを利用したナビゲーション、サイト分析、およびサイトのメンテナンスを行うことができます。

Content Analyzer スパイダは、マップをとるサイトの活動には最小限の影響しか及ぼしません。スパイダはクエリーを行いませんし、ルーピングもリピーティングも避け、仮に他の複数のロケーションからポイントされているページであっても、そこにアクセスするのは一度きりです。ユーザーはマッピング処理中のスパイダにいつでもポーズや停止をかけることができ、スパイダのマッピング機能はデフォルト設定で用意されているもので、Web サーバーのオーバーロードになることはありません。

Web マップの作成にあたってサイト管理者は、サイトの全体あるいは一部をマップするようにできます。また、サイトの中で興味ある部分だけのマッピングもできます。サイトで探索されなかった場所は、"Unexplored"レポートとしてリストされます。また複数のサイトに対するマップも作成できます。Content Analyzer を使用することで、解析にどのリソースを含めるか、あるいは排除するかを細かく制御できます。

セキュアな部分やセキュアなプロキシがあるサイトの場合でも、ユーザー名とパスワードを設定することで、管理者は Content Analyzer の機能を最大限に利用できます。この機能は、サイトの認証設定のテストにも使えます。また Site Server Commerce では、cookie をリクエストし、フォームの完成を必要とするサイトのマッピングもサポートしています。さらに管理者は、スケジューラによるサイトの自動クロールによって、Web マップを常に最新のものにしておくことができます。

サイト構造の視覚化

Content Analyzer には各種の"ビュー"が用意されており、サイトの構造に関してさまざまに検討できます。ハイパー ボリックビューは、サイトの動的な全体像を表示することで、リソースのリレーションシップとインターコネクションを明確にし、またマウスをドラッグするだけでディテールのズームやサイトの調査ができるため、全体的なサイト構造をすぐさま把握できます。アウトラインビューは、サイト中のファイルを分かりやすく詳細なビューに展開して、サイトのオブジェクト階層構造の表示を行います。

管理者は、階層構造のツリー表示を任意に操作できます。アウトラインビューとハイパーボリック ビューのビューはリンクしているので、フォーカスを持つオブジェクトは両方のビューで同じように選択されています。またどちらのビューで

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も、画像やゲートウェイなどのリソース タイプの表示・非表示が管理者により設定でき、必要なものだけを表示するようなカスタマイズも可能です。さらに管理者は、ブラウザービューを使用して、ページが Web 上で実際にどう表示されるかを確認したり、HTML ソースを表示させることができます

コンテンツのレポートとサイトのクォリティと一貫性

Site Server Commerce Content Analyzer によりサイト管理者は、20種類のコンテンツ分析レポートからなるコンテンツ情報を利用できます。管理者はこれらの情報を使用した、コンテンツのモニタ、サイトの一貫性とクォリティの維持が行えます。またカスタム レポートに表示するプロパティは柔軟に選択でき(70 以上の選択肢)、表示順序も任意に設定できます。レポートはブラウザからの閲覧と実行が可能な他に、印刷およびスプレッド シートやデータベースへのエクスポートができ、またスケジュール機能より、たとえばサイトの最新情報を毎朝準備しておくといったことも可能です。

とくに有用なレポートには、次のようなものがあります。 サイトサマリーレポート。このレポートは詳細なサイトの全体像を用意する

もので、オブジェクト統計、ステータス サマリー、マップ統計など、各種の情報を表示します。また管理者はこのレポートから、サイトの個々のアスペクトやその中のオブジェクトを詳細にまとめた別のレポートにジャンプすることもできます。

詳細リソースレポート。これらのレポートは、個々のページおよび画像に関する詳細な情報を用意するものです。管理者はこれを使って、どのメール アドレスやニュースグループが現在使用されているか、どのファイルが FTP でダウンロード可能かを把握できます。

サイト整合性レポート。これらのレポートは、個々の複製オブジェクトをフル URL とアイコン付きで表示するもので、重複レポートでのオブジェクト タイプも表示します。現在参照されていないサイト リソースは、参照されないオブジェクトのレポートにリストされます。

サイト比較 更新レポート。・ これらのレポートは、比較サマリー、新規一覧、更新一覧からなり、管理者は Web マップの比較による変更箇所のチェックと詳細な変更情報の入手ができます。

目次。このレポートは、全体的なサイト構造をハイパーリンクで結んだHTML形式に表示し、階層レポートにサイトの基本構造をツリー状のアウトライン形式で展開します。個々のリソースは、URL 付きで視覚的に表示されます。管理者がこのレポート情報を活用すれば、たとえばフル カスタム可能な目次やリンク インデックスといった、サイトをより使いやすくするためのアイテムを短時間で作成して発行できます。

コンテンツの検索

強力な検索機能が用意されているので、テキスト文字列、作成者、カードの有効期限、その他のユーザー定義パラメータなどのリソースの検索により、管理者はサイトにある任意の情報の所在地を調査できます。検索の範囲は、マップ全体を捜すことも、現在表示中のものにだけ絞ることもできます。また、オブジェクトの種類、プロパティ(サイズや URL など)、テキスト文字列などを指定した柔軟な

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検索が可能です。Content Analyzer ではまた、コモン検索セットが簡単に利用でき、ロード サイズが 32K を越えるページ、トップ エントリ ページ、外部参照元をもつページが扱えます。

コンテンツ作成者がページに名前や最終修正日をインサートしておく処理を簡単化する目的で、Site Server Commerce には Server Tag Tool が用意されています。このツールを使用して作成者は、ページ中に META タグを組み込むことができます。これにより、META タグのデータによる検索とソートが可能になり、自分のページや、最終変更日を簡単に特定できます。

検索クエリーの結果は、保存、印刷、HTML へのエクスポートができ、またタブで区切り、テキストでエクスポートしておけば、スプレッド シートやデータベースにインポートして詳細な分析をすることもできます。さらに、組み込みの電子メール インターフェイスを使えば、クイックあるいはカスタム検索の結果を指定したチーム メンバーに送信させるといったこともでき、速やかに行動に移れます。管理者は、期限切れページ、複製ページ、孤立したページ、ALT タグのない画像などに対するサイト修正用チェックリストを作成して、より効果的な Web サイトの保守や改善作業を進めることが可能です。

カスタマ分析: ターゲットを絞ったメッセージ

インターネットのもつ大きな利点は、カスタマと 1 対 1 に通信ができる点です。管理者や Web マスタのねらいが 1 対 1通信をすることにあるにしろ、単に特定のカスタマ セグメントをターゲットにするにしろ、ビジネス Web への投資を最大限に生かすには、カスタマとの関係を深めて行くことが必要です。Site Server Commerce のパーソナライズ機能により管理者は、パーソナライズした Web ページ、電子メール、あるいはチャネルを通じて、ターゲットを絞ったメッセージを配信できます。分析機能は、こうしたリレーションシップ構築サービスもサポートしており、ターゲッティング活動の有効性のディティールを示したり、ユーザーがオンラインで示した行動をベースに電子メール キャンペーンを展開するターゲットのユーザー リストを作成することができます。

Web 上で商品販売をする場合でも、ハイバリュー コンテンツの配付をする場合でも、ターゲットを絞った電子メール キャンペーンを使えば、新バージョン、新製品、特別提供品、あるいは興味を引きそうな新規コンテンツがあることを、常にカスタマに知らせておくことができます。こうしたメッセージは、かなりの確率で好意的に受け止められるはずです。

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その他に管理者ができることに、コンテンツとナビゲーションをパーソナライズして、カスタマのオンライン体験を向上させることがあります。たとえば、オンライン ユーザーとターゲット オーディエンスの関連付けをしてメッセージを配信すれば、このアクションに対しては力強いレスポンスが得られるでしょう。Site Server Commerce ダイレクト メーラに用意されたビジネス ルールを用いれば、分析機能によって、ユーザーがオンラインでとった行動をベースにしたユーザー リストを作成できます。たとえばダイレクトメーラでは、サイトのスポーツ セクションを先月中に 3 回訪問したユーザーのリストを作成しろといったことを、分析機能にリクエストできます。このようなダイレクトメーラからのリクエストを分析機能で処理させる場合、まず管理者が Custom Import を使用して、Content Analyzer から Web マップを分析データベースにインポートしておく必要があります。Web マップからはコンテンツ属性が得られ、これを使用して、ログ ファイルからの各リクエストと、作成者、コンテンツ タイプ(たとえばホワイト ペーパーなど)、コンテンツ トピック(たとえばスポーツなど)の関連付けが行われます。そして分析機能によって、コンテンツ タイプがスポーツになっているページを先月中に最低 3 回訪問したユーザーを特定することで、リクエストが処理されます。こうして作成されたユーザー リストはダイレクトメーラに戻されて、電子メールでの配信準備に回されます。

また Site Server Commerce の分析機能を使って管理者は、Site Server Commerce のパーソナライズ ルール ビルダ機能に用意されたビジネス ルールの有効性を測定することもできます。これらのビジネス ルールは、パーソナライズした Webページの生成に使用されています。管理者は、各ルールごとによく登場するコンテンツをチェックすることで、表示コンテンツの特定にどのルールが一番多く使用されたかを判定できます。Site Server Commerce の分析機能は、パーソナライゼーション 駆動の ASP から出されたクエリー文字列を自動的に検出して格納します。これらのクエリー文字列には、ビジネス ルール ID とコンテンツ ID が含まれています。管理者は、こうしたフィードバック メカニズムを使用してルールに細かい微調整を施し、よりターゲットを絞ったコンテンツをカスタマに配信することができます。

管理者はまた、カスタマの興味の対象を把握することで、コンテンツの作成作業を改善できます。レポートでは、一番高いユーザーの興味の対象(たとえば野球、ヨーロッパのニュース、バレエ)のディティールを示したり、ユーザーの興味とコンテンツ トピック(たとえばニュース、スポーツ、芸術)とタイプ(たとえばホワイト ペーパー、FAQ など)の関連付けが行えます。これらのレポートを実行する前には、管理者により、パーソナライズ機能で得られるユーザー プロファイルとContent Analyzer で得られる Web マップをインポートしておく必要があります。

また、Site Server Commerce の分析機能でカスタマの所在地域情報を収集すると、管理者のカスタマへのサービス向上や収益の改善に利用することもできます。こうした知識を基に、トラフィックの混雑したロケーションにはミラー サイトを設置すれば、ユーザーの体験を改善できるからです。また広告収入を立てているサイトであれば、どの領域が視聴者が多くカスタマがよくくるところか、あるいは高い広告料金を設定できそうな広告主の関心がどの辺であるかの特定が可能です。この場合もユーザーの地域情報レポートを作成する前に、管理者は Custom Import を使用して、地理情報を含むユーザー プロファイルを Site Server Commerce

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パーソナライズ機能から分析データベースにインポートしておきます。

Site Server Commerce に用意された各種のテクノロジーと機能は、企業間あるいは企業と消費者間のシナリオを想定して、Web での電子コマースサイトやアプリケーションの構築と管理を構想している組織を対象としたものです。

Site Server Commerce が企業に対して提供するのは、消費者、カスタマ、そしてビジネス パートナーとの関係を深めるための一連の機能セットです。これは、企業が投資対効果の優れたサイトやアプリケーションを作成して、動的でターゲットを絞った広告、マーケティング、プロモーション キャンペーンを展開する際に役に立つはずです。

カスタマとの深い関係を築いてからは、Site Server アプリケーションが、そのWindows NT Server および Windows NT Serverエクステンションとの緊密な統合をベースにして、信頼性に優れたトランザクションを安全に大量に処理してくれます。Site Server Commerce には、オーダーその他の構造化されたビジネス データの受信、管理、および回付用の機能が用意されており、これらのデータを既存のシステムと統合することも簡単に行えます。

オンライン ビジネスの分析に必要なすべての機能が、ユーザーに対して提供されます。その中では、オーダー分析およびサイトの利用状況分析もサポートされています。これらを使って、収益の向上やカスタマ サービスの改善に必要な、細部にいたる変更を施していくことができます。

要約すると、Site Server Commerce は、トランザクションに対応した Web サイトの高速かつ簡単な構築と、それらの効率的かつ効果的な維持運営を可能にするために設計されています。

より詳細な情報について

Site Server に関する最新の情報は、http://www.microsoft.com/japan/products/siteserver/ に用意された Site Server ホームページを参照してください。

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効果的なコマースサイトの作成と維持