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伝送 0101.伝送線路(一般論)
(1) 電信方程式
伝送線路の単位長あたりの一次定数を抵抗分…R [Ω/m]コンダクタンス分…G [Ω/m]インダクタンス分…L [H/m]容量分…C [F/m]
と置いて、位置x、時間tに対する、微小長さ部分dxについての回路方程式を立てる。
位置xでの電流と電圧を各々I, Vとし、位置x+dxでのそれをI+dI, V+dVとする。
t
txVCtxGV
x
I
t
txILtxRI
x
V
),(),(,
),(),(
]m[)})({( 1 jCjGLjR
上記を電信方程式と呼び、これを解くのに、以下のパラメータ(二次定数)を導入する
γ伝搬定数、αを減衰定数、βを位相定数と呼ぶ。これらはさらに、
倉西技術士事務所
伝送 02
(2) 定数の計算
]rad/m[)())((
]nepa/m[)())((
LCRGCGLR
LCRGCGLR
2222222
2222222
2
1
2
1
と書ける。一方。特性インピーダンスZ0は、
222
2
222
222
0
222
2
222
222
0
4222
222
000
0
0
2
1
2
1
1
CG
LCRG
CG
LRX
CG
LCRG
CG
LRR
CG
LRZjXR
CjG
LjR
YZ
,
C
G
L
R の時+
C
G
L
R の時-
01.伝送線路(一般論)
倉西技術士事務所
伝送 03
(3) 無歪み条件と損失の少ない近似
さらに、損失が無視できる、すなわちR=G=0ならば、α=0
通常の伝送線路では、損失が少ない条件、R≪ωLかつG≪ωCが成り立つので、
LCv
C
G
L
R
L
Cj
C
LZ
C
G
L
RLC
C
LG
L
CR
C
G
L
R
C
G
L
RjLCj
p
1
22
8
11
22
8
1
221
0
2
2
,
,
無歪条件は、
C
G
L
R で、このとき、
C
LZLCRG 0,,
vpは位相速度
01.伝送線路(一般論)
倉西技術士事務所
伝送 04
(4) 反射係数これらを解いて、次を得る。(下記の式は損失のある線路R>0,G>0でも成り立つ)
(実は、計算上、ここで原点を負荷端にして波の進行方向を逆に取る)
xrx
fx
rx
f eVeVZ
xIeVeVxV 0
1)(,)(
Vfは進行波電圧、Vrは反射波電圧、xは負荷端からの距離。電圧の式を変形して、
)()( xeVeV
eVeVxV x
fxf
xrx
f
11
ここでΓ(x)を位置xで負荷を見込む反射係数(複素数)と定義し、
x
f
r eV
Vx 2)(
と書ける。特に、負荷端での反射係数Γ0は、
0
00 0
ZZ
ZZ
V
Vx
L
L
f
r
)(
と表せる。つまり、xex 2
0)(
となる。ここで、Γ0はVrとVfの位相差を含むので、複素数であることに注意
01.伝送線路(一般論)
倉西技術士事務所
伝送 05
(4) 反射係数(続き)
位置xにおける、V(x)とI(x)の比Z(x)を考える。まず、電流を反射係数を用いて書けば、
)()( xZ
eVe
V
V
Z
eVxI
xfx
f
rx
f
11
00
)exp(
)exp(
)(
)(
)(
)()(
x
xZ
x
xZ
xI
xVxZ
21
21
1
1
0
000
xZZ
xZZZxZ
L
L
tanh
tanh)(
0
00
任意の場所(負荷端から距離x)で負荷を見たインピーダンスは、
と求められる。別の表現では、
01.伝送線路(一般論)
倉西技術士事務所
伝送 06
(5) 無損失線路におけるパラメータ
以下、損失が無視できる線路の特性インピーダンスがZ0、つまりγ=jβであるとする。また、負荷のインピーダンスはZL、負荷端からの距離をxとする。
1
1
1
10
0
0
,電圧定在波比ρは、
電圧腹でのインピーダンスZmaxは、0ZZ max
電圧節でのインピーダンスZminは、 0ZZ min
負荷端での電圧反射係数Γ0は、
0
00
ZZ
ZZ
L
L
ρは入射電力Pfと反射電力Prによっても表せて、
rf
rf
fr
fr
PP
PP
PP
PP
1
1
電圧腹での電圧・電流をVmax,Imin、電圧節での電圧・電流をVmin,Imaxとすると、負荷に供給される電力Pは、
0
0
ZIIZ
VVP minmax
minmax
01.伝送線路(一般論)
倉西技術士事務所
伝送 07
(6) スタブ
長さdの、特性インピーダンスがZ0無損失伝送線路の先に付いた、負荷ZLを見込むインピーダンスZを考える。
djZZ
djZZZZ
L
L
tan
tan
0
00
特別な場合として、先端を短絡したZL=0(ショートスタブ)の場合は、
djZZ tan0
また、先端が開放の場合ZL=∞(オープンスタブ)の場合は、
djZZ cot0
01.伝送線路(一般論)
倉西技術士事務所
伝送 08
同様に、入力電力Piと反射電力Prの比(反射係数)Rを考える。
1
12020
1
11
22
loglog, dB
i
r RP
PR
-TdBを伝送損失、-RdBをリターンロスという。
(7) 透過電力・反射電力
ある伝送線路で、電圧定在波比がρのとき、入力電力Piと透過電力Ptの比(透過係数)Tを考える。
22
2
1
41010
1
41
)(loglog,
)(
i
tdB
i
t
P
PT
P
PT
(8) 伝送線路を用いた整合器(Qマッチ)
特性インピーダンスZ0の伝送線路を、負荷インピーダンスZLに整合させるためのλ/4線路に求められるインピーダンスZQは、
LQ ZZZ 0
で与えられる。
01.伝送線路(一般論)
倉西技術士事務所
伝送 09
(9) 伝送線路を共振器として用いる
伝送線路を共振器として用いる時は先端は開放か短絡。線路に損失がある場合の特性どうなるか、を考える。線路の長さをd、伝達係数をγ=α+jβ、特性インピーダンスをZ0
として、入力端から終端を見たインピーダンスをZとすると、
ddj
djdZdZZ
tantanh
tantanhtanh
100
共振時はtanβd=0、反共振時はtanβd=∞となる。また、損失が少ない線路では、tanhαd≒αdなので、各々のインピーダンスをZR、ZAとすると、
d
Z
dZZdZdZZ AR
0
000
1
tanh,tanh
共振周波数ω0に対してのズレ、⊿ωについて、インピーダンスの変化を考える。結果だけ示せば、
0
0
0
00
1
jdZ
dj
jdZZ
となる。
01.伝送線路(一般論)
倉西技術士事務所
伝送 10
(9) 伝送線路を共振器として用いる(続き)
回路のQは、
2Q で表される。
共振時、反共振時、各々のインピーダンスをZR、ZAをQを使って表すと、
),,,(
),,,,(
53142
321022
000
000
nn
QZ
d
QZ
d
ZZ
mQ
mZ
Q
dZdZZ
A
R
(10) 電磁的に結合している伝送線路
01.伝送線路(一般論)
作成中
倉西技術士事務所
伝送 1102.伝送線路(各論)
(1) 平行2線
線の半径をa、線間隔をd、線間物質の比誘電率はεr、比透磁率は1とする。(導体自体の比透磁率も1とする)
・特性インピーダンスZ0
a
dZ
r2
11 1
0
00
cosh
a≪dの時は
a
dZ
r
log
2760
いつでも成り立つ
a
dZ
r2
120 10
cosh
・単位長あたりの導体抵抗R及びコンダクタンスG導体の導電率をσ、線間物質の誘電正接をtanδ(=ε"/ε')、信号の周波数をfとす
ると、
]S/m[
cosh
],Ω/m[
a
d
fG
f
aR
2
21
1
20
この後で伝搬定数を計算するのに必要になる。
倉西技術士事務所
伝送 12
(1) 平行2線(続き)
・伝搬定数γ=α+jβ(減衰定数αと位相定数β)伝送損失は十分小さいものと仮定する。減衰定数αは、
22
0
0
GZ
Z
R
第1項は導体(抵抗)損で、
a
d
f
aZ
R
2240
1
2 1
0
0
cosh
tan
0
00
2f
GZ
第2項は、誘電体損で、
第2項は小さく、通常は無視して構わない。そこで、
a
d
f
aZ
R r
2240
1
2 1
0
0
cosh
と近似される。一方、位相定数β [rad/m]は、
0
2
で求められる。
jr
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 13
(1) 平行2線(続き)
・放射損失Pr/P空間に放射されてしまう電力Prと伝送電力Pの比は、
2
0
160
d
ZP
Pr
で求められる。
(2) 同軸線路
内導体の外半径をa、外導体の内半径をb、絶縁体の比誘電率はεr、比透磁率は1とする。(導体自体の比透磁率も1とする)
・特性インピーダンスZ0
a
b
a
b
a
bZ
rrr
loglnln
138601
2
1
0
00
・単位長あたりの導体抵抗R及びコンダクタンスG導体の導電率をσ、線間物質の誘電正接をtanδ(=ε"/ε')、信号の周波数をfとす
ると、
]S/m[)(ln
],Ω/m[ab
fG
ba
fR
20 411
2
1
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 14
・伝搬定数γ=α+jβ(減衰定数αと位相定数β)伝送損失は十分小さいものと仮定する。減衰定数αは、
22
0
0
GZ
Z
R
第1項は導体(抵抗)損で、
a
bba
f
Z
R
ln60
11
4
1
2
0
0
tan
0
00
2f
GZ
第2項は、誘電体損で、
第2項は小さく、通常は無視して構わない。そこで、
a
bba
f
aZ
R r
ln240
111
2
0
0
と近似される。一方、位相定数β [rad/m]は、
0
2
で求められる。
jr
(2) 同軸線路(続き)
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 15
(2) 同軸線路(続き)
・使用周波数の上限原理的に上限はないが、高周波ではTEモード、或いはTMモードが立ち上がるため、これ
らの存在し得ない周波数までで用いるのが原則。遮断波長が最も長いのがTE11モード。TEmnモードとTMmnモードの遮断周波数は、
)()(
),()(
21
21
n
n
abn
m
bacc
TEmnモード
TMmnモードn
abc
)(
2
)( bacTE 11TE11モードの遮断波長λCTE11は
・伝送電力の上限内導体の表面にできる電界での絶縁破壊と、導体抵抗による温度上昇が伝送電力の上限
を決める。ここでは、絶縁破壊によるものを考える。絶縁耐力の電界強度をEmaxとすると、伝送電力の上限Pmaxは、
2
0
22
2
a
b
Z
EaP lnmaxmax
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 16
(3) ストリップライン
・特性インピーダンス導体の厚みtを無視し、比誘電率εrの絶縁体の厚みがbで、その中央に幅Wの導体が
埋まっている構造を考える。特性インピーダンスは厳密には複雑な式になるが、簡易的に以下の式で与えられる。
W
bZ
r 0
00
4
1
・減衰定数α抵抗損と誘電体損に分けられる。抵抗損αCは、bに対してWが十分大きい時は、
fWZC
02
1
一方、誘電体損αDは、
0
0
2
1
D
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 17
(4) マイクロストリップライン
・特性インピーダンス誘電体(比誘電率εr)は、導体とグランドプレーン間の「下半分」にしかないので、
「実効充填率」qを導入し、実効的な誘電率εeffとの間に、
)( 11 reff q
なる関係があるものとする。導体の厚さt→0の近似で、特性インピーダンスZ0は下記のようになる。
2
2
0
884130
W
h
W
h
W
hZ ln
・減衰定数α抵抗損と誘電体損に分けられる。抵抗損αCは、ストリップラインのαCの式のεrをε
effに置き換えれば求められる。また、誘電体損αDも1/√εrをq/√εeffに置き換えれば求められる。
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 18
(5) 矩形導波管
・伝送モードと管内電磁界TEmnモード、TMmnモードがあり、m=0,1,2,…、
n=0,1,2,…であるが、m=n=0は存在しない。m
やnの意味は、m:x方向に存在する定在波の数n:y方向に存在する定在波の数
である。管内電磁界の様子は【マイクロ波工学(*) p.159-160】のようになる。
TEmnモードは電界がTMmnモードは磁界が
それぞれ進行方向の成分を持たないことを意味する。
・遮断周波数(波長)と管内波長導波管には、管の寸法と伝送モードで決まる、ある周波数fc以下の周波数の電磁波は
伝搬できない。この周波数を遮断(カットオフ)周波数といい、この周波数の自由空間での波長を遮断波長λcという。
cc
f
c 最もλcが長いのはTE10モードで、 ac 2 である。
この他、モードによる遮断波長は以下のようになる。
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 19
(5) 矩形導波管(続き)
21
2
)( ba
ac
モード
ac 2
TE11とTM11やTE21とTM21は異なるモードで同じ遮断波長→縮退しているという。
管内波長λgは、以下の式で表される
TE10
遮断波長
TE21
TE11
221 )( ba
ac
21
2
)( ba
ac
モード
TM11
遮断波長
TM22
TM21
21 )( ba
ac
221 )( ba
ac
2
1
c
g
λ→λcでλg→∞となり、λc<λgでは伝搬できなくなる。正確には伝搬できないのではなく、エバネッセント的に伝搬(入口からどんどん減衰)する。また、自由空間波長をλとすると、λ/λg=cosθ
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 20
(5) 矩形導波管(続き)
・伝搬定数γ
TEmnモードの場合、
22
2
b
n
a
mkc
と置くと、このモードの伝搬定数γは、
自由空間での波長がλの電磁波の伝搬定数をkとして、 22 2 k
222
22 2
b
n
a
mkkc
k<kcの時はγが実数となるので、入射電磁波は距離とともに減衰し、伝搬できない。
・特性インピーダンスZg
0ZZg
g
自由空間での波長がλ、特性インピーダンスをZ0、管内波長をλgとして、導波管内の特性インピーダンスは、
基本モードTE10では、λg/λが2
21
1
a
g
なので、
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 21
(5) 矩形導波管(続き)
2cvvc
vcv cppg
cos
,cos
と表せる。
・群速度vgと位相速度vp
2
21
a
cos と置くと、
内部が真空か空気の矩形導波管の群速度vg・位相速度vpは、
TE10モードの場合、
2
0
21
a
ZZ g
分母<1だから、必ずZg>Z0となり、管内のインピーダンスは自由空間中のそれより大きくなる
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 22
(5) 矩形導波管(続き)
・伝送可能な最大電力Pmax
TE10モードの場合、x=a/2において最大電界強度Eymaxを取る。この値が管内の絶縁が破壊されずに伝送可能な最大電力Pmaxを与える。
2
0
2
44ymax
gymax
gmax E
Z
abE
Z
abP
gmaxymax
ab
PZE 04
・伝送損失α
σを管壁導体の導電率、δを表皮深さ、Z0を自由空間のインピーダンス、λcを遮断波長とすると、TEmnモードでmもnも0でない場合、
b
n
a
mba
abZ
cc
c
44
1
2 2222
2
2
0
)(
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 23
(5) 矩形導波管(続き)
TEmnモードでm≠0、n=0の場合、
a
mba
abZ
cc
c
42
1
2 222
2
2
0
)(
TMmnモードでm≠0、n=0の場合、
2
2
2
2
3
2
2
0 1
2
na
bm
na
bm
bZc
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 24
(6) 円形導波管
・伝送モードと管内電磁界管の直径(内径)を2aとする。TEmnモード、TMmnモードがあり、m=0,1,2,…、n=1,2,…
である。mやnの意味は、m:電磁界の満たすべき境界条件とその解であるベッセル関数の次数n:m次のベッセル関数のn番目の解
である。管内電磁界の様子は【マイクロ波工学(*) p.175-176】のようになる。
・遮断周波数(波長)と管内波長円形導波管の遮断波長λcは以下のようになる。
ac 4123.
モード
ac 6401.TE01
遮断波長
TE21
TE11
ac 0572.
ac 6132.
モード
TM01
遮断波長
TM21
TM21
ac 2241.
ac 6401.
TEモードの遮断波長λcTEとTMモードの遮断波長λcTMの正確な値は、ρmnをm次の第1種ベッセル関数のn番目の解ρ'mnをm次の第1種ベッセル関数の微分関数のn番目の解
として、以下の式で与えられる。
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 25
(6) 円形導波管(続き)
・伝送損失α
TEmnモードの場合、
22
22
2
0 1
1
m
m
aZmnc
c
遮断波長λcと管内波長λg、自由空間中の波長λも矩形導波管と同じ関係にある。
円形導波管の基本モードは、TE11
2
1
c
g
mncTM
mncTE
aa
22
,
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 26
(7) 導波管デバイス
(6) 円形導波管(続き)
その他の伝搬定数、伝送可能電力、特性インピーダンス等は矩形導波管とほとんど同じ。
TMmnモードの場合、 2
0 1
1
c
aZ
TMmnモードのなかでも、TM01モードは周波数の増加とともに減衰量が減少する。このモードでは、管壁での損失は、z方向の電流によってのみ生ずるが、z方向の電流は周波数に増加とともに減少するため。
右図のように矩形導波管に付加するデバイスのサセプタンスB
b
dbB
g 2
4
csclnA:
b
dbB
g 2
8
csclnB:
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 27
(7) 導波管デバイス(続き)
1
2
2
1
12
BB
b
rbB
g
,
C:
D:
12
12
2
2
a
d
a
d
aB
a
d
a
d
aB
g
g
,tan
,cot
G:
E:
F:
a
d
a
d
aB
g
221 22
cotcsc
12
22
12
a
r
r
aaB
g
ln
badd
abB
g,
32
3
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 28
(8) 空洞共振器
・直方体空洞の共振周波数
a,b,cを3辺の長さとする直方体空洞に対して、m,n,pを整数とする時、共振モードは、TEmnpモード、TMmnpモードがあるが縮退しているので、共振周波数(波長)は同じ。共振波長λmnpは、
222
222
1
c
p
b
n
a
mmnp
・円柱空洞の共振周波数
半径r,長さLの円柱空洞に対して、m,n,pを整数とする時、共振モードは、TEmnp
モード、TMmnpモードがある。TEmnpモードの共振波長λは、ρ'mnをm次のベッセル関数の微分=0となるn個目の解として、
22
22
1
L
p
rmn
mnp
02.伝送線路(各論)
倉西技術士事務所
伝送 29
(8) 空洞共振器(続き)
TMmnpモード共振波長λは、ρmnをm次のベッセル関数=0となるn個目の解として、
22
22
1
L
p
rmn
mnp
02.伝送線路(各論)
(*) 「マイクロ波工学」 岡田文明 (学献社 1993)倉西技術士事務所
伝送 3003.Sパラメータ
(1) Sパラメータの基本
直列素子ZsのSパラメータ
s
s
s ZZ
ZZ
ZZS
0
0
0 2
2
2
1
(2) 回路構成とSパラメータ
logRL 200
011
ZZ
ZZ
P
PS
i
i
f
r
1portで入射電力がPf、反射電力がPr、系のインピーダンスがZ0、ポートのインピーダンスがZiとする。この時のS11は反射係数Γと等しい。
並列素子ZpのSパラメータ
0
0
02
2
2
1
ZZ
ZZ
ZZS
p
p
p
特性インピーダンスZの無損失伝送線路のSパラメータ
tan)()tan(
)tan(tan)(
tan)(
20
200
0020
2
20
2
2
2
2
1
ZZjejZZZ
ejZZZZZj
ZZjZZS
j
j
s
倉西技術士事務所
伝送 3103.Sパラメータ
特にZ=Z0の時は
0
0
j
j
e
eS
(2) 回路構成とSパラメータ(続き)
ここでθは L2
(L:線路長 λ:波長)
(3) ABCD行列とSパラメータ
DCZBYA
DCZBYAS
DCZBYAS
DCZBYA
BCADS
DCZBYA
DCZBYAS
00
0022
00
21
00
12
00
0011
2
2 )(
21
21122211
21
21122211
0
21
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倉西技術士事務所