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分析スケール HPLC システムの適格性評価 Agilent 12001200SL12201260、および 1290 Infinity シリーズ (HPLC および RRLC)Agilent 1120/1100/1090 シリーズ HPLC、および選択した他社の HPLC モデル EQP 文書名 : Agilent_Recommended_EQP_HPLC 機器適格性評価計画 Equipment Qualification Plan (EQP) アジレントエンタープライズエディションコンプライアンスサービス

機器適格性評価計画 Equipment Qualification Plan …SOP または EQP が対象とするシステムの機器構成は徐々に変化するため、これは個別に記録します。[iii]

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分析スケール HPLC システムの適格性評価Agilent 1200、1200SL、1220、1260、および 1290 Infinity シリーズ (HPLC および RRLC)、Agilent 1120/1100/1090 シリーズ HPLC、および選択した他社の HPLC モデル

EQP 文書名 :Agilent_Recommended_EQP_HPLC

機器適格性評価計画 Equipment Qualification Plan (EQP)

アジレントエンタープライズエディションコンプライアンスサービス

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Agilent_Recommended_EQP

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文書発行日 : 2012 年 3 月 エンタープライズエディションコンプライアンスサービス

本文書を無断で複製、翻訳、使用することは禁じられています。

本書の使用方法本書は機器適格性評価計画 (EQP) です。本書では、設計時適格性評価 (DQ)、据付時適格性評価 (IQ)、運転時適格性評価 (OQ)、計画的な繰り返しの OQ、および修理後の再適格性評価 (RQ) を網羅しています。本書には、エンタープライズエディションコンプライアンスサービスの作業に関する情報が含まれており、アジレントの標準的なエンタープライズエディション IQ および OQ サービスの一環として実施される検査と検査仕様の一覧も提供します。

本書に示すハードウェアの IQ および OQ の手順には、アジレントが推奨する標準検査と設定値や基準値が含まれます。

本書のすべての検査は、アジレントのデリバリツール (ACE) に含まれます。ただし、お客様の使用範囲でクロマトグラフシステムの検査を実施できるように、標準のハードウェア OQ の設定値にお客様が変更を加えることができます。変更の記録の項で表示される設定値の選択肢には、エンタープライズエディションで有効な範囲が表示されます。EQP の対象となるシステムの機器構成は、個別に記録します。

EQP の確認および承認を容易に行うために、Adobe® を使用して本書を画面に表示することを推奨します。また、本書には、(i) Q & A 文書、(ii) Agilent Compliance Engine (ACE) - エンタープライズエディションデリバリツール向けの 21 CFR Part11 への準拠チェックリスト、(iii) EE 1.76 EQR と以前のバージョンとの比較の 3 つの PDF 添付ファイルが含まれます。

この EQP を承認するには、紙に印刷し、署名するだけです。変更を加える場合は、次の手順を参照してください。ご自身の記録用にコピーを保管してください。アジレントのサービスがスケジュールされデリバリされる時には、口頭による承認の確認で十分です。

標準のハードウェア OQ の設定値を変更するには、次の操作を行います。[1] EQPの承認のプルダウンボタンを使用して、「標準検査仕様を変更し本書に記録した設定値を使用」を選択します。[2] 本書後半の「標準の OQ 仕様の設定値に加えた変更の EQP への記録」を完成させます。[3] EQP を紙に印刷します。[4] 変更要求をアジレントのサービスエンジニアに伝えてから、OQ を開始します。承認された EQP のコピーをメール/ファックス/郵送でアジレントに送信しないでください。ただし、お客様は、変更を加えた EQP のコピーを現場のアジレントのオペレータに提供し、その変更がデリバリツールに入力されていることを確認する必要があります。設定値を変更するための追加料金は発生しません。

プロセスの詳細については、ここをクリックし、「設定値の変更の EQP への記録」の項に進んでください。

EQP の承認署名者は次を承認します。

[1] エンタープライズエディションコンプライアンスサービスの使用と、このサービスの対象となるシステムの実際の構成、計画、および型名に適した IQ および OQ または RQ の実施。[2] 検査、設定値、および基準値は以下に従う。

アジレント推奨の標準検査仕様

氏名および役職 署名および日付

[Adobe Reader では、フォームへの入力を保存することはできません。入力内容とメニューの選択は、印刷時に正式な用紙の上に印刷されます。]承認済みの EQP のコピーをアジレントに送信しないでください。この文書はお客様の承認の記録となります。

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© Agilent Technologies, Inc. 2011

文書発行日 : 2012 年 3 月

本文書を無断で複製、翻訳、使用することは禁じられています。

エンタープライズエディションコンプライアンスサービス

この電子 EQP の PDF 添付ファイル (この文書の添付フォルダを Adobe で開く) :他社システムの検査の定義 Q & A : EEへの変更について? Part 11 チェックリスト (ACE)

EE 1.76 EQR と以前のバージョンとの比較

目次各項へ移動するには、次の項目のタイトルをクリックしてください。

項目 ページ

エンタープライズエディションコンプライアンスサービスの機能 ...............................................................................4

設計時適格性評価 (DQ) ...............................................................................................................................................................5

据付時適格性評価 (IQ) ハードウェア ......................................................................................................................................6

運転時適格性評価 (OQ) ハードウェア ....................................................................................................................................7

分析スケール HPLC システムの標準 OQ 検査の仕様 .................................................................................................7

分析スケール HPLC システムの OQ 検査計画および説明 ..........................................................................................9

標準の OQ 仕様の設定値に加えた変更の EQP への記録 ..........................................................................................13

修理後の再適格性評価 (RQ) ハードウェア ..........................................................................................................................14

法律上の表記、推薦、および改訂履歴 ..................................................................................................................................15

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文書発行日 : 2012 年 3 月 エンタープライズエディションコンプライアンスサービス

本文書を無断で複製、翻訳、使用することは禁じられています。

エンタープライズエディションコンプライアンスサービスの機能エンタープライズエディションは、企業により使用され、世界中の規制機関で認定された従来の品質システムに適合するように設計されています。

エンタープライズエディションを従来の書面を使用した方式に合わせる方法について以下に記します。

[i] ポリシー文書には、GMP/GLP システムのバリデーションと適格性評価の必要性が記載されており、通常は DQ/IQ/OQ/PQ モデルを示します。各タイプの装置の IQ および OQ の厳密な手順は、承認済みの SOP (「SOP #123: HPLC システムの適格性評価」) に規定されています。エンタープライズエディションでは、EQP が従来の適格性評価 SOP と同じ役割を持っています。

[ii] 従来の SOP は、ラボまたは部署で使用されるシステム構成の範囲に関する検査と基準値のリストを提供します。EQP はこの概念に従っています。SOP または EQP が対象とするシステムの機器構成は徐々に変化するため、これは個別に記録します。

[iii] 通常は、従来の適格性評価 SOP には、各 IQ または OQ イベントのコピー用に空白の結果フォームが添付されています。結果は手で計算し、インクを使用して記入します。エンタープライズエディションでは、この処理のプロセスが Adobe のフォームとAgilent Compliance Engine (ACE) デリバリツールの使用により合理化され、自動化されています。バリデーション済みの計算、自動化された合格/不合格レポート、生データのトレーサビリティ、検査の実施回数のカウントが含まれる、手書きに見られる書き損じのないレポートが提供されます。この自動化により効率が向上し、手順のコンプライアンスが確保されます。

[iv] 従来の適格性評価 SOP は一度だけ承認され、公開されます。これを差し替えるためには、各クロマトグラフィシステムのプロトコルを個別に記載する必要があります。これは EQP と同じ概念です。各構成に適した検査は、実施時に ACE によって承認済みの EQP のリストから自動的に選択されます。最終レポートは、各システムと各適格性評価イベントに固有のものですが、承認済みの 1 つの EQP でラボ、部署、または希望する範囲全体を網羅することができます。

図 1 :この EQP 確認文書 (a) は、分析スケール HPLC システムの IQ および OQ/RQ 検査、設定値、および基準値の記録です。検査は、ACE (b) と呼ばれる自動化ツールに既に含まれており、EQP の承認後に直ちに実行できます。ACE には、HPLC 構成全体に適用可能な検査フォームに加えて、バリデーション済みの計算とレポートジェネレータエンジンが含まれます。実施時に、個々のシステム構成の記録がオペレータにより作成され、ACE に入力されます (c)。正しいテストフォームは、検査計画の内部カタログから ACE によって自動的に選択されます (d)。カタログ内の各検査には、空白の結果テンプレートフォームがあります (e)。承認済みの EQP に従って、個々の HPLC システムの適切な設定値と基準値が ACE によってフォームに追加されます。各検査を実施すると、結果が計算されてフォームに入力された後 (f)、照合されて、装置適格性評価レポート (EQR) と呼ばれる 1 つの最終レポートが作成されます。このレポートは、安全な PDF フォーマットまたはオプションの CD ディスクで提供されます。これを紙に印刷し、バインダに保管することも、お客様のネットワークストレージシステムに保存することもできます (g)。

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文書発行日 : 2012 年 3 月

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設計時適格性評価 (DQ)一部のガイダンスや手順では、市販のラボ装置の設計時適格性評価 (DQ) の実施を推奨しています。ガイダンスや企業に固有のバリデーション手順に記載されている DQ の定義は、世界中で様々で異なります。一部の企業では、ラボシステムが目的を満たすように設計され、品質標準に従って製造されていることを示す機器メーカーの記録 (認定書など) だけを求めています。DQ を、メーカーの IQ および OQ の仕様に相当するユーザー要件仕様文書 (URS) の開発と見なす企業もあります。また、DQ をベンダ選定活動の一環と見なす企業もあります。

USP 31/補足で公開されている USP Chapter <1058> では、DQ を次のように定義しています。

設計時適格性評価 (DQ) とは、機器の機能および動作仕様と、機器の意図する使用目的に基づいてベンダを選定する際の基準を定義した一連の活動を文書化したものです。設計時適格性評価 (DQ) は、機器の開発者またはメーカーだけではなく、ユーザーが実施することもできます。一般に、メーカーは、堅牢な設計と、その分析機器の製造方法 (設計の仕様、機能の要件など) およびユーザーに対する出荷前の検査方法を記述した情報の維持に責任を負います。しかし、ユーザーは、商用オフザシェルフ (COTS) 機器がその意図する用途に適していること、また、メーカーが信頼性の高い装置を提供する品質システムを採用していることを確認する必要があります。また、ユーザーは、据付、サービス、およびトレーニングをメーカーがサポートできるかどうかについても確認しなければなりません。

参考情報として、アジレントは DQ の目的について次のように述べています。

1. 適格性評価サービスを提供するために使用する ACE ソフトウェアを含むアジレントのすべての HPLC、LCMS、UHPLC、UHPLC_MS、GC、および GCMS 等のハードウェアおよびソフトウェアラボ製品は、アジレント社内の品質ライフサイクル開発手順に従って設計、製造、および検査されています。

2. アジレントの新しい機器には、アジレントの検査、バリデーション、および標準への準拠の証明書が、ACE ソフトウェアには同様の証明書が添付されています。これらの文書は、エンタープライズエディションコンプライアンスサービス IQ でチェックされ、記録されます。

3. アジレントは、製品の製造方法を説明する情報と、国際的なソフトウェア品質のガイドラインにより求められる、問題およびバグ報告プログラムを保持しています。

4. この EQR の OQ 仕様は、ユーザーが URS を作成する際に必要に応じて使用することができます。この EQP の OQ の仕様は、規制機関が許可する技術的な性能レベルを代表するもので、バリデーション文書に含まれる一般的な仕様に従い、据付時の OQ と使用期間を通じた継続的な OQ のいずれにも適しています。また、従来の Agilent Classic OQPV プロトコルで公開された OQ 仕様と等価であり、ほとんどのユーザー要件を満たしています。

5. アジレントは、据付、サポート、予防保全メンテナンス、継続的な適格性評価、修理後の再適格性評価、およびユーザートレーニングを全世界で提供しています。

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文書発行日 : 2012 年 3 月 エンタープライズエディションコンプライアンスサービス

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据付時適格性評価 (IQ) ハードウェアアジレント製品のソフトウェアおよびハードウェア IQ の検査には次のものが含まれます。

1. 注文書 : 適格性評価の対象となっている機器が設計要件 (ある場合) と注文書に従っていることをお客様が確認できます。

2. 準備および据付文書 : 準備と据付の文書に関する情報を収集し、記録します。

3. 機器付属文書 : 初めて据付を行うときの参考資料とユーザーマニュアルに関する情報を収集し、記録します。

4. 製品品質保証文書 : ベンダが社内標準に従って製品を開発し、構築したことを確認する証明書やその他のフォームを収集し、記録します。

5. 起動検査 : すべてのモジュールが正しく起動することを確認します。

6. 機器チェック : 機器のすべてのモジュールが正しく据え付けられ、接続されていることを確認します。OQ ほど総合的な機器の検査は行いません。この検査は必須ではないため、据付時の IQ に続けて OQ を実施する場合はスキップされます。

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運転時適格性評価 (OQ) ハードウェア分析スケール HPLC システムの標準 OQ 検査の仕様 (*)

検査名 設定値およびパラメータ 基準値

ポンプ流量の真度および精度 流量 1 = 0.500 ml/min流量 2 = 5.000 ml/min

真度 <= 設定値から 5.00 %精度 <= 0.50 % RSD

カラム温度の真度および安定性 真度: 温度 1 = 80.0 ºC温度 2 = 40.0 ºC安定性:温度 2 で測定

設定値との差 <= 3.0 ºC (>= 60 ºC)設定値との差 <= 2.0 ºC (< 60 ºC)安定性 <= 1.0 ºC

波長真度 (UV-Vis) 波長 1 = 205 nm [極大値]波長 2 = 245 nm [極小値]波長 3 = 273 nm [極大値]

真度 <= 2 nm

波長真度 (FLD) 波長 1 = 350 nm [極大値]波長 2 = 397 nm [極大値]

真度 <= 3 nm

シグナルのノイズとドリフト (VWD)

ノイズは、ASTM ベースラインノイズドリフトは、回帰直線の傾き

ノイズ : <= 0.040 mAUドリフト <= 0.500 mAU/時

シグナルのノイズとドリフト (DAD、MWD)

ノイズは、ASTM ベースラインノイズドリフトは、回帰直線の傾き

ノイズ : <= 0.050 mAUドリフト <= 5.000 mAU/時

シグナルのノイズとドリフト (RID)

ノイズは、ASTM ベースラインノイズドリフトは、回帰直線の傾き

ノイズ : <= 10.000 nRIUドリフト <= 400.000 nRIU/時

シグナルのノイズとドリフト (ELSD)

ノイズは、ASTM ベースラインノイズドリフトは、回帰直線の傾き

ノイズ : <= 2.000 mVドリフト <= 5.000 mV/時

シグナルのノイズとドリフト (CD)

ノイズは、ASTM ベースラインノイズドリフトは、回帰直線の傾き

ノイズ : <= 0.100 uSドリフト <= 10.000 uS/時

S/N 比 (UV-Vis) 既知の濃度及び条件のシグナルの高さを ASTMベースラインノイズで除算

S/N 比 >= 3,000

S/N 比 (RID) 既知の濃度及び条件のシグナルの高さを ASTMベースラインノイズで除算

S/N 比 >= 2000

S/N 比 (FLD) ラマンバンドピークの高さを、発光スペクトルの散乱が予想されない領域のノイズで除算

S/N 比 >= 400

意味 : 固定の設定値/基準値 設定値について変更が許される

(*) 他社システムの推奨する検査の定義については、添付ファイルを参照してください。

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運転時適格性評価 (OQ) ハードウェア (続き)分析スケール HPLC システムの標準 OQ 検査の仕様 (続き)

検査名 設定値およびパラメータ 基準値

注入精度 (UV-Vis、RID) カラムへの注入量 = 20 ul 高さの RSD <= 2.00 %面積の RSD <= 1.00 %

注入精度 (ELSD) カラムへの注入量 = 20 ul 高さの RSD <= 3.00 %面積の RSD <= 3.00 %

注入精度 (FLD) カラムへの注入量 = 25 ul (CTC サンプラを使用した 1290 では 2 ul)

高さの RSD <= 2.00 %面積の RSD <= 2.00 %

注入精度 (CD) カラムへの注入量 = 25 ul 高さの RSD <= 1.00 %面積の RSD <= 1.00 %

キャリーオーバー (UV-Vis、RID)

カラムへの注入量 = 20 ul 高さキャリーオーバー <= 0.40 %面積キャリーオーバー <= 0.20 %

キャリーオーバー (CD) カラムへの注入量 = 25 ul 高さキャリーオーバー <= 1.00 %面積キャリーオーバー <= 1.00 %

キャリーオーバー (FLD) カラムへの注入量 = 25 ul (CTC サンプラを使用した 1290 では 2 ul)

高さキャリーオーバー <= 1.00 %面積キャリーオーバー <= 1.00 %

レスポンスの直線性 (UV-Vis)

5 つの濃度の評価用標準試料 決定係数 (r2) >= 0.99900レスポンスファクタ精度 <= 5.00 % RSD

レスポンスの直線性 (RID、CD)

5 つの濃度の評価用標準試料 決定係数 (r2) >= 0.99500レスポンスファクタ精度 <= 10.00 % RSD

グラジエント組成の真度 20.00 %、40.00 %、60.00 %、80.00 % ステップ 真度 <= 2.00 %

グラジエント組成のノイズおよびドリフト

20.00 %、40.00 %、60.00 %、80.00 % ステップ 組成ノイズ <= 2.00 %組成ドリフト <= 2.00 %

グラジエント組成の直線性 100~0 % の直線性 測定係数 (r2) >= 0.99900(開始点、50:50 ゾーン、および終了点)

サンプルの温度真度 温度 = 4.0 ºCトレイ上のさまざまな位置にある水を満たした 4 本のバイアルの温度を測定

設定値との差 >= -2.0 ºC、 <= 5.0 ºC (設定値 < 10 ºC)設定値との差 >= -3.0 ºC、<= 3.0 ºC (設定値 >= 10 ºC)

フラクションコレクション フラクションコレクタ 1、2、または 3 を選択ピークまたは時間ベースのコレクションモードを選択

ピークの存在 (定性)

意味 :

固定の設定値/基準値 設定値について変更が許される

アジレント分析スケール HPLC システムの標準 OQ 検査の仕様のセクション終わり

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運転時適格性評価 (OQ) ハードウェア (続き)分析スケール HPLC システムの OQ 検査計画および説明 GMP/GLP 取り締まり機関の多くの検査官は、企業に対し、その装置およびコンピュータシステムのリスク評価に加えて、以降のバリデーションおよび適格性評価テストに関する科学的な説明を求めるようになりました。

一般的なリスクステートメント : GMP での原料テストまたは最終製剤/医療機器の検査に使用する、あるいは正式な GLP の実験で使用するすべての HPLC、LCMS、UHPLC、UHPLC_MS、GC、または GCMS システムは、ほぼハイリスクカテゴリに分類されます。このリスク評価は、IQ、OQ、および継続的な適格性評価の必要性を示しています。ユーザー固有のリスク分析があれば、この一般的なリスクステートメントよりも優先されます。

この項では、アジレントハードウェア OQ の各検査の科学的な説明の概要を示すとともに、検査の計画と手順について簡単に説明します。

この EQP に記載した、推奨する一連のハードウェア OQ 検査は、FDA、USP、および GAMP4 のガイドラインと、信頼できる専門家が発表した他の文献のアジレントによる解釈に基づくものです。

OQ 検査の計画には、規制で承認された実証済みのアプローチである、モジュール式の総合的な検査が組み込まれています。直接的な方法を使用して、ポンプ流量と、カラムコンパートメントおよびオートサンプラモジュールをテストします。直線性、精度、S/N 比、キャリーオーバーなど、重要な機器特性の評価には総合的なケミカルテストを使用します。認定された標準試料とキャリブレーション済みのトレース可能な温度計およびデジタル流量計を使用します。推奨される各 OQ 検査の設定値の数、パラメータ、および条件を考慮して、ワーストケース、範囲、および標準値の実証済みの概念を適用しました。使用範囲の一端で最も低い性能が得られるという特性がわかっている場合は、その一端を検査対象の設定値にする必要があります。他の設定値は不要です。特性に既知のワーストケースがない場合は、使用範囲の上下のポイントでテストを実施する必要があります。使用可能なユースケースや条件が多すぎるために、すべてを検査するのが現実的でなく、いずれもワーストケースではない場合は、検査の代表的なサンプルを使用するアプローチが最適です。

HPLC システム向けに設計されたこの検査は、UV 吸光度、蛍光、蒸発光散乱、示差屈折率、および伝導度検出器、アイソクラティック、バイナリ、ターシャリ、およびクォータナリポンプ、ほとんどのオートサンプラモデル、およびフラクションコレクタを対象としています。

HPLC システムの検査 (MSD 以外)

1. ポンプ流量の真度および精度

説明 : 流量真度は、システムの比較とメソッドの整合性に重要です。流量精度は、ピーク高さと面積の繰り返し精度のために非常に重要です。

手順 : ガードカラムにより得られる背圧で純水を流すシステムの廃液ラインに、校正済みのデジタル流量計を接続します。各設定値で 6 回の読み取りを行い、流量真度および精度を測定します。流量真度は、6 回の流量読み取り値の平均と設定値の絶対差 (%) として計算されます。精度は、6 回の流量読み取り値の %RSD として計算されます。2 つの推奨設定値 (0.5 ml/min および 5.0 ml/min) を標準検査で評価されます。追加の設定値と選択可能な検査範囲は、お客様が構成する EQP の流量、温度、およびその他のいくつかの検査だけで使用できます。流量精度検査で流量を繰り返し測定することにより、リテンションタイム精度の測定が不要になります (これは、流量精度を確認するための間接的なアプローチです)。

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運転時適格性評価 (OQ) ハードウェア (続き)分析スケール HPLC システムの OQ 検査計画および説明 (続き)2. カラム温度の真度および安定性

説明 : サーモスタットの真度は、システムの比較とメソッドの整合性に重要です。カラム温度の安定性は、ピーク高さと面積の繰り返し精度のために非常に重要です。

手順 : 校正済みのデジタル温度計と独自のプローブを使用して、流れる溶離液の温度を測定します。T 型ユニオンを使用し、加熱された溶離液に接触するように温度プローブを配置します。使用する一般的なカラムコンパートメント温度の範囲を検査します。設定温度 1 で、安定化の後、測定値と設定値の間の絶対差として温度真度を計算します。次に、設定温度 2 で 4 分ごとに 6 回の測定を行い、最高および最低測定温度の絶対差として温度安定性を計算します。温度真度は、6 回の測定値の平均と設定値との比較として計算されます。すべての読み取り値は摂氏で報告されます。アジレントカラムコンパートメントの両側のブロックを同時に検査します。

3. 波長真度

説明 : 波長真度は、定量および定性分析の真度に非常に重要です。波長真度は、システムの比較とメソッドの整合性にも重要です。

UV 吸光度検出器 (UV、VWD、DAD、PDA など) の手順 : トレーサビリティを有するカフェイン標準を使用して波長真度を測定します。特定のモデルの 1 つの手順では、カフェインをフローセルにトラップし、プログラム可能なタイムテーブルを使用して、波長の極大値 (205 および 273 nm) と極小値 (245 nm) を測定します。他のモデル (DAD および PDA など) では、カフェインを注入し、スペクトルを取得します。スペクトルの極大値と極小値は、スキャンまたはスキャン結果の表から直接測定します。波長真度は、測定値と設定した波長の値の絶対差として測定します。

蛍光検出器の手順 : 検出器セルを純水で満たします。プログラム可能なタイムテーブルを使用し、励起波長 (350 nm) およびラマンバンド発光 (397 nm) 波長を測定します。波長真度は、ラマン散乱の測定ピークと理論上のピークの絶対差 (nm 単位) として計算します。

4. シグナルのノイズとドリフト

説明 : この検査は検出器の感度と安定性を確認します。

UV 吸光度検出器の手順 : 1 ml/min で水を送液し、特定波長で 20 分間シグナルを測定します。ASTM E685-93 に基づき、多くのシグナルセグメントのノイズ (Peak-to-Peak) の平均として計算します。ドリフトは、シグナルの線形回帰の傾斜として計算します。

蒸発光散乱検出器の手順 : 送液なしで、検出器の注入口にブランクナットを付けて、20 分間シグナルを測定します。ASTM E685-93 に基づき、多くのシグナルセグメントのノイズ (Peak-to-Peak) の平均として計算します。ドリフトは、シグナルの線形回帰の傾斜として計算します。

示差屈折率検出器の手順 : 1 ml/min で水を送液し、20 分間シグナルを測定します。ASTM E685-93 に基づき、多くのシグナルセグメントのノイズ (Peak-to-Peak) の平均として計算します。ドリフトは、シグナルの線形回帰の傾斜として計算します。

5. 注入精度

説明 : システムの精度は定量分析の真度に非常に重要です。オートサンプラの性能がシステムの精度に大きく影響します。

手順 : ガードカラムを使用して、評価用の標準試料をボイドボリュームから分離します。トレーサビリティを有する標準試料を使用して、同じ標準試料から 6 回の注入を行い、高さ、面積、平均高さ、平均面積、高さの %RSD、面積の %RSD を計算します。

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運転時適格性評価 (OQ) ハードウェア (続き)分析スケール HPLC システムの OQ 検査計画および説明 (続き)6. キャリーオーバー

説明 : 直前のキャリーオーバーが低いことは、定量分析の真度と定性分析の信頼性に重要です。この検査では、HPLC システムの注入システムを確認します。

手順 : 6 回の注入精度検査の後、ブランク注入を行います。キャリーオーバーの結果を、ブランク注入で検出された残留ピークの面積と、それまでの 6 回の注入の平均ピーク面積との比として計算します (パーセンテージで表します)。

7. S/N 比

説明 : 感度は、定量および定性分析の非常に重要な性能機能です。既知濃度の代表的な化合物の S/N 比の値によって感度を評価します。この測定は、検出レベルを規定するために非常に重要です。

UV 吸光度検出器および示差屈折率検出器の手順 : 評価用の標準試料を注入し、指定範囲でモニタリングした ASTM ノイズで計算した高さを割り、S/N 比を計算します。蛍光検出器の手順 : フローセル内の純水を使用して、水のラマンバンドの発光極大波長でシグナルをモニタリングします。次にタイムテーブルを使用し、ノイズがモニタリングされる発光波長がないように切り替えます。散乱が予想されないスペクトル領域でモニタリングされたノイズでラマンバンドのピーク高さを割り、S/N 比を計算します。

8. レスポンスの直線性

説明 : 検出器の直線性は、信頼性が高く正確な定量結果の実現に不可欠なパラメータで、システムの比較とメソッドの整合性にも重要です。

手順 : 標準的な濃度範囲を代表する、5 つの一連のトレーサビリティを有する標準試料を注入し、評価します。レスポンスの直線性は、ピーク面積とピーク濃度の決定係数 (r2) を測定することで計算します。現在は、回帰統計だけでは不十分で、これは直線性の感知不能な指標であると見なされています。したがって、5 つのピークのレスポンスファクタの % RSD も計算します。さらに、別途追加オプションで、5 回の注入のピーク面積の比も求めることができます。例えば、ピーク 2 対ピーク 1 およびピーク 5 対ピーク 2 などの最大で 2 つのピーク面積比を「設定値に加えた変更の EQP への記録」の項で選択することができます。

9. グラジエント組成

説明 : オンラインでの溶媒混合の真度と安定性は、一貫性がある正確な定量分析に非常に重要です。グラジエント組成は、システムの比較とメソッドの整合性にも重要です。

手順 : [前提条件 : UV 検出器が据え付けられていること] アセトントレーサを使用して、溶媒のグラジエント組成の真度、安定性、直線性を測定します。組成を 0 % から 100 % まで 20 % 単位で変化させることで、システムを検査します。さらに、100 % から 0 % まで直線的に濃度を下げ、95、75、および 25 % の範囲で組成の直線性を確認します。すべての組成真度を、各設定値の平均組成と理論上の組成の絶対差として計算します。安定性は、組成の各ステップにおけるノイズとドリフトによって測定します。直線性は、グラジエントの直線部分の 95 % から 5 % で計算します。

10. サンプルの温度真度

説明 : サーモスタットの真度は、システムの比較とメソッドの整合性に重要です。

手順 : 4 本のバイアルを水で満たし、温度の設定値まで平衡化させます。カラムコンパートメントと同様に、校正済みデジタル温度計と独自のプローブを使用して水の温度を測定します。真度は、測定温度と設定値の差として計算します。

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運転時適格性評価 (OQ) ハードウェア (続き)分析スケール HPLC システムの OQ 検査計画および説明 (続き)11. フラクションコレクション (コレクタを据え付けている場合にのみ適用)

説明 : フラクションコレクタがピーク検出または時間に基づいてフラクションを収集できる能力を確認することは重要です。手順 : トレーサビリティを有する標準試料を 2 回注入し、ピークベースモードまたはタイムベースモードでフラクションを収集します。この定性検査は、収集したフラクションを再度注入し、これがトレーサビリティを有する標準試料のフラクションであることを証明します。

次のテストは、HPLC の標準 OQ には含まれませんが、追加料金が必要な検査としてオーダーすることができます。

検査名 設定値およびパラメータ 基準値 含めるかどうか

注入の直線性 (UV-Vis) 任意の 5 つの注入量を選択。5 ug/ml のカフェインを一定濃度の標準として使用

決定係数 (r2) >= 0.99900レスポンスファクタ精度 <= 5.00 % RSD

注入量とレスポンス (UV-Vis)

設定値は、注入精度検査と同一 平均面積 >= 1,200,000 および <= 1,800,000 カウント (注入量 20ul の場合は、標準セルを使用。光路長とアッテネーションについて結果を補正)

波長真度 (拡張検査、UV-Vis)

波長 1 = 361 nm [極大値] 波長 2 = 416 nm [極大値] 波長 3 = 451 nm [極大値] 波長 4 = 537 nm [極大値]

真度 <= 2 nm

固定の設定値/基準値 設定値について変更が許される

追加テスト 1.注入の直線性 (お客様が構成した EQP ではオプションの追加検査を実施可能)説明 : 注入量を変更できる HPLC インジェクタシステムの注入の直線性は、定量または定性分析には重要ではありません。多くの HPLC 分析メソッドでは固定の公称の注入量だけを使用し、1 回の分析で注入量の変更は行いません。ただし、ユーザーによっては、が証明されれば注入量の変更を希望することもあります。手順 : 同一のトレーサビリティを有するカフェイン標準試料の量を増やしながら 5 回の注入を行います。注入の直線性は、ピーク面積と注入量の決定係数 (r2) から計算します。また、5 つのピークのレスポンスファクタの % RSD も計算します。

追加テスト 2.注入量とレスポンス (お客様が構成した EQP ではオプションの追加検査を実施可能) 説明 : 通常は、注入量の真度は、定量または定性分析には重要ではありません。多くの HPLC 分析メソッドでは、固定の公称の注入量だけを使用しており、実際の注入量の真度が中程度であっても、結果は影響を受けません。ただし、システムの比較とメソッドの整合性には重要であり、適切な注入シリンジ/ループ/デバイスを据え付けていることを確認するための診断としては有効です。手順 : 既知のトレーサビリティを有するカフェイン標準試料を 6 回注入し (精度検査で)、平均レスポンスを計算します。注入レスポンスは、サンプル濃度、セルの光路長、およびアッテネーションに対して補正された平均面積であり、レスポンスが許容ウィンドウ内であれば、正しい量が注入されたことを示します。

追加テスト 3. 波長真度、拡張検査 : (お客様が構成した EQP ではオプションの追加検査を実施可能)説明 : 波長真度は、定量および定性分析の正確さに非常に重要です。波長真度は、システムの比較とメソッドの整合性にとっても重要です。UV 吸光度検出器の手順 (UV、VWD、DAD、PDA など) : トレーサビリティを有するホルミウムオキサイド標準試料を使用して波長真度を測定します。特定のモデル (UV や VWD など) では、ホルミウムオキサイド標準試料をフローセルにトラップし、プログラム可能なタイムテーブルを使用して、波長の最大値 (241、278、287、361、416、451、537、641 nm) を測定します。他のモデル (DAD および PDA など) では、酸化ホルミウムを注入し、スペクトルを取得します。スペクトルの極大値は、スキャンまたはスキャン結果の表から直接測定します。波長真度は、測定値と認定した波長の値の絶対差として測定します。

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運転時適格性評価 (OQ) ハードウェア (続き)標準の OQ 仕様の設定値に加えた変更の EQP への記録標準仕様の適格性評価検査と、この標準 EQP のこれまでのページで記録した設定値を受け入れ、承認する場合は、この項目を無視してください。

変更承認プロセスを実施する場合の EQP : お客様の処置 :1. Adobe® で表示し、次の必要な設定値の変更を選択します。本書 2 ページ目に示す EQP の承認から「標準の仕様を変更し本書に記録した設定値を使用」を選択します。

2. 紙に印刷し、選択内容を保存します。本書 2 ページ目に署名します。3. OQ を開始する前に、変更を含む承認済みの EQP をアジレントのオペレータ (サービスエンジニア) に提供したことを確認します。このページにアジレントのオペレータが副署し、日付を記入します。

[変更承認プロセスを実施する場合の EQP のお客様の処置はこれで終わりです。次のステップ : 適格性評価レポートを待ちます。]

アジレントのオペレータ (サービスエンジニア) の処置 :1. このページに関するお客様からの変更要求を ACE ツールに入力し、保存します。2. お客様用コピーのこのページに署名し、日付を記入して、ACE を変更したことを確認します。署名したコピーをお客様に返し、副署を求めます。

3. この EQP と設定値の変更に従って適格性評価を提供します (注 : EQP の変更を ACE に入力したら、必要に応じて今後のすべての OQ/RQ イベント用に保存します)。

検査名 設定値 標準 変更 単位

ポンプ流量の真度および精度 流量 1 0.500 ml/min流量 2 5.000 ml/min

カラム温度の真度および安定性 温度 1 80.0 ºC温度 2 40.0 ºC

注入精度、キャリーオーバー (UV-Vis、RID) カラムへの注入量 20 ul注入精度、キャリーオーバー (CD) カラムへの注入量 25 ul注入精度 (ELSD) カラムへの注入量 20 ulサンプルの温度真度 温度 4.0 ºCレスポンスの直線性 (オプションの面積比:UV-Vis、RID)

最初のピークの面積比 N/A2 番目のピークの面積比 N/A

波長真度 (拡張検査、UV-Vis) 波長 1 361 nm波長 2 416 nm波長 3 451 nm波長 4 537 nm

注入の直線性 注入量 1 N/A ul注入量 2 N/A ul注入量 3 N/A ul注入量 4 N/A ul注入量 5 N/A ul

注入量とレスポンス 注入量 N/A ul

エンタープライズエディションの柔軟性を最大限に活用した完全にカスタマイズされた運転時適格性評価プログラムについては、最寄りのアジレント販売店にお問い合わせください。有償となることがあります。(ただし、カスタマイズは、英語版のみの対応となります。)

アジレントのオペレータ (ACE に変更を入力したことを確認) :

氏名 :

署名/日付 :

お客様 :

氏名 :

署名/日付 :

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修理後の再適格性評価 (RQ) ハードウェアハードウェアが故障した後に、適格性評価の対象となる機器の技術的な修理を行った場合は、再び操作に使用する前に、適切なレベルでシステムの適格性評価を再度行う必要があります。

アジレントでは、計画的な毎年の OQ の間に、機器を修理し、再適格性評価を行うサービス契約を提供しています。

再検査のレベルは、ACE の RQ の項目に規定されています。可能なすべての修理のタイプと必要な再検査を示すフォームが表示されます。このサンプルフォームの一部を次に示します。

修理後の再適格性評価

ポンプ戦略

修理/交換戦略 モジュール OQ/PV テスト

ポンプヘッドの内部部品、アクティブインレットバルブ (関連部品)、 チェックバルブ(関連部品)、リファレンスバルブ、インレットマニホールド、 ポンプドライブ、またはポンプヘッドの分解とクリーニング

任意のポンプ 流量真度および精度

パルスダンパ、圧力トランスデューサ 任意のポンプ 流量真度および精度

マルチチャネルグラジエントバルブ クォータナリ 流量真度および精度、 グラジエント組成

RQ サービスをお客様が確認できるように、修理および再検査のガイダンスの一覧が用意されています。

ACE の RQ フォームには、個々の修理の状況でオペレータ (サービスエンジニア) が実行する必要がある検査が規定されています。テスト手順、設定値、および基準値は、これまでの OQ 検査を厳密に繰り返します (回帰テスト計画)。

二つの判定基準値の承認アジレントエンタープライズエディションの機器適格性評価計画 (EQP) では、各検査の最終結果を、必要に応じて 2 つの異なる基準値と比較することができます。この結果、お客様が構成した OQ で、顧客基準値 (limit1) とアジレント推奨の基準値 (limit2) に対するレポートを同時に作成することができます。

Standard_EQP では、Limit1 と Limit2 は同じ値に設定されているため、この機能は事実上無効になっています。必要に応じて Custom_EQP を作成し、Agilent Compliance Engine (ACE) の二つの判定基準値の機能を有効に活用することもできます。この場合、”Limit2” は常にアジレント推奨の基準値に、”Limit1” は顧客が求める基準値になります。アジレント推奨の基準値よりも厳しい基準値を顧客が求める場合の OQ 検査の結果については、アジレントは責任を負いません。

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エンタープライズエディションコンプライアンスサービス

法律上の表記、推薦、および改訂履歴エンタープライズエディションとその主要コンポーネント (ACE ソフトウェアツール、手順、検査設計、計測ツール、化学的な標準試料、オペレータ用トレーニング資料) は、アジレント社内の品質ライフサイクル開発手順に従って商業目的に設計、製造、テスト、バリデーション、および公開されています。

日付 : 2011 年 12 月

サービス R&D 担当マネージャ : Dr. Jonathan Gray (米国、カリフォルニア州、サンタクララ)

サービス品質担当マネージャ : Doug McDougall (米国、デラウェア州、ウィルミントン)

エンタープライズエディションは、labcompliance.com を代表する Ludwig Huber 博士により推薦されています。

ACE ソフトウェアは特許取得済みです。エンタープライズエディションを構成するすべての原著作物について、この文により著作権を主張します。不正な使用、複製、または翻訳を行った場合は、法律により厳しく罰せられる可能性があります。サービスの提供時にお客様に提供された EQP 承認のお客様用コピー、最終的な適格性評価レポート、生データは、お客様の所有物となります。

HPLC エンタープライズエディションプロトコルの改訂履歴A.01.77、2011 年 12 月 PDF を InDesign に変換し、新しい Measure of Confidence の標準および新しいフォントに更新。A.01.76、2011 年 8 月 LC に変更なし。ACE の改訂とは独立してプロトコルを改訂。規制に関する影響なし。A.01.75、2011 年 3 月 (1) Agilent 1260 Bio LC のサポートを追加。以前に承認された文書 Standard_EQP では規制に関する影響なし。A.01.74、2010 年 9 月 (1) Agilent 1220 および 1260 Infinity システムのサポートを追加。(2) 注入精度およびキャリーオーバーの FLD

検査を追加。(3) 他社システムのテストの定義を追加。以前に承認された文書 Standard_EQP では規制に関する影響なし。

A.01.73、2010 年 6 月 (1) 追加のテスト選択ボックスを追加。(2) 追加のテスト変更表を追加。規制に関する影響なし。A.01.72、2010 年 1 月 (1) 追加の島津および Dionex モジュールのサポートを追加 (詳細については互換性マトリックスを参照)、

(2) UV/UV-Vis 検出器の拡張波長真度検査のサポートを追加 (規制に関する影響なし)。A.01.71、2009 年 10 月 (1) 電子署名のフィールドを追加、(2) 基準値のリストに使用する専門用語を変更 (規制に関する影響なし)。A.01.70、2009 年 5 月 (1) キャピラリのスケールのサポートを追加、(2) 内部/外部バルブのサポートを追加、(3) 注入精度、注入キャ

リーオーバー、レスポンスの直線性、グラジエント組成のプロットを再処理、(4) ノイズおよびドリフトの計算を更新 (規制に関する影響なし)。

A.01.60 SR2、2008 年 11 月 (1) Agilent Jet Stream 技術のサポートを追加、(2) 低ノイズ検出器のノイズの計算を向上。A.01.60、2008 年 5 月 (1) DAD/MWD/VWD のノイズおよびドリフト検査の仕様の基準値を、従来の OQ/PV の基準値に合うようにリ

セット (規制に関する影響なし)、(2) 第 2 の UV 検出器、第 2 のインジェクタ、第 2 および第 3 のカラムコンパートメントおよびデガッサを追加、(3) ELSD および Dionex 伝導度検出器のサポートを追加、(4) フォームを追加 : EQR の最後に「Certificate of System Qualification (システム適格性評価の証明書)」を追加、該当する各検査の後に「Chromatography Report (クロマトグラフィレポート)」を追加、EQR に対するすべての修正を記録するために、オペレータおよびお客様の「Errors and Corrections (エラーおよび修正)」を追加、完全なトレーサビリティを確保するために「Data Transfer Audit Log (データ転送監査ログ)」を追加。

A.01.54、2008 年 1 月 HPLC に変更なし。A.01.53、2007 年 8 月 圧力検査に kPa の単位を追加。A.01.50、2007 年 3 月 フラクションコレクタのサポートを追加。A.01.40、2006 年 12 月 HPLC に変更なし。A.01.30、2006 年 7 月 (1) FLD および RID のサポートを追加、(2) S/N 比検査を追加。A.01.20、2006 年 3 月 ラピッドレゾリューションのサポートを追加。A.01.10、2005 年 11 月 最初の HPLC - 分析スケール - 運転時適格性評価EQP 確認文書の終わり

Page 16: 機器適格性評価計画 Equipment Qualification Plan …SOP または EQP が対象とするシステムの機器構成は徐々に変化するため、これは個別に記録します。[iii]

www.agilent.com/chem/enterprise本文書に記載の情報、説明、製品仕様等は 予告なしに変更されることがあります。

アジレント・テクノロジー株式会社© Agilent Technologies, Inc. 2011

Published in Japan, December 2, 2011