救急・集中治療領域のOff-The-Job training

高松赤十字病院 救急科

伊藤 辰哉

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Off-The-Job trainingとは？

• 職場での業務を離れ行う研修

• 通常業務で行われる教育はOn The Job trainigという

• 通常業務では経験症例に限りがあるため、実際の臨床で経験できないことも学ぶことが出来る

• 各専門分野の学会で開催されている

• 今回は救急・集中治療分野の紹介

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ICLSImmediate Cardiac Life Support

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ICLS

• 救急医学会認定

• 2003年4月よりのべ36万人以上受講

• 突然の心停止に遭遇した場合、“最初の10分で何をすべきか？”に特化した内容

• 医師として必須項目(卒後臨床研修の救急の行動目標)

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BLS(Basic Life Support)/ACLS(Advance Cardiovascular Life

Support)

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BLS/ACLS

• AHA(アメリカ心臓協会)の認定コース

• 日本ではACLS協会と日本循環器学会開催コースが多い

• 専門医申請資格に必要(循環器科、麻酔科など)

→専門医機構が発足したため、今後は不明

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JMECC(Japanese Medical Emergency Care

Couse)

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JMECC

• 日本内科学会が主催

• ICLSコースを基礎に改変

• 心停止後に特化したICLSに加えて、緊急を要する患者への対応も視野

• 内科専門医プログラムの必須要件

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ICLS？/BLS？/ACLS？/JMECC

• あくまでも私見です

• 日本ではICLSが基本→唯一のエビデンスである胸骨圧迫が鍛えられます。

• BLSはよく理解できるが、体が覚える時間は少ない

• ACLSはBLS受講が前提、心電図波形の理解がコースの中だけでは難しい

• JMECCはICLSにもBLSにもACLSにもなりきれていない、中途半端→内科専門医試験の受験資格であることは大きい

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ICLS/JMECC/BLS/ACLSは基本内因系

では、外傷は？

JPTEC/JATEC

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JPTECJapan Prehospital Trauma Evaluation

Care

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JPTEC

• PTD(Prevebdable Trauma Death)：防ぎえた外傷死の無くすために2003年、それまでのBTLSやPTCJを基本に日本独自コース開発

• 当初PTECと呼称

• 2003年より開始されたJATECと合わせるためにJPTECと改称

• Prehospital となっているように病院前の救急隊の活動を念頭→特殊な検査機器を使わないで判断

• 外傷を念頭に置いた理学的所見観察の基本

• 看護師や医師にも役に立つ

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オープンコースがほとんどない

JATECJapan Advanced Trauma Evaluation

and Care

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JATEC

• 外傷診療の質を高めるためのガイドライン

• ATLSTMの診療理論を参考に欧米の教育を反映

• 病院の初療室をイメージ

• (外科的)気道確保、胸腔穿刺(ドレナージ)

• FAST、心嚢穿刺、骨髄輸液

• 胸部/骨盤/脊椎XP読影、頭部外傷

• Primary SurveyとSecondary Survey

• JPTECで搬送する救急隊と流れの統一

• とりあえず“死なないために”14

ちなみに今年度行われる

赤十字のJATEC

• 5/12、13日本赤十字社医療センター(募集3/12〜16）

• 6/30、7/1熊本赤十字病院(募集4/30〜5/4)

• 10/20、21横浜市立みなと赤十字病院(募集8/20〜24)

• 12/15、16名古屋第一赤十字病院(募集10/15〜19)

• 1/26、27前橋赤十字病院(募集11/26〜30)

• 2/2、3高知赤十字病院(募集12/3〜7)

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JATECを開催する赤十字病院が全国にあります

• 日本赤十字社が開催費用を一部負担しています

• 赤十字関係者の優先枠があるという噂があります

• ただし、初期研修医の2年目以降しか応募できません

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入院後の管理は？

ICLSやBLS/ACLS、JMECC、JPTEC/JATECは外来から入院まで

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FCCS(Fundamental Critical Care Support)

/MCCRC(Multiprofessional Critical Care Board

Review Course)

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FCCS(Fundamental Critical Care Support)

• JSEPTIC(特定非営利活動法人 日本集中治療教育研究会)主催(www.jseptic.com)

• 米国集中治療医学会(SCCM)が行っているOJTの日本語版

• 集中治療を行うために必要な基礎知識(考え方)

• 受講費用 50,000円

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FCCS(Fundamental Critical Care Support)

• 2〜3回/月、全国で行われている

• ショックの考え方、敗血症のイメージの仕方など、集中治療が必要と思われる病態についての講義

• 人工呼吸器のモードの基本など→実際に操作してみる

• 入口をなぞるだけで終わる可能性もある

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実際のプログラム例

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S C

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MCCRC(Multiprofessional Critical Care Board

Review Course)

• 日本集中治療医学会が主催

• 米国のSCCM(Society of Critical Care Medicine)と提携

• 米国のリフレシャーコースの日本語版

• 受講費用

46,000円(学会員)、51,000円(非会員)

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MCCRC(Multiprofessional Critical Care Board

Review Course)

• 集中治療医学の基礎を解きほぐした内容

• 重症患者管理に関する知識の整理およびこれから集中治療を目指す医療従事者向け

• 米国のリフレシャーコースの日本語版

• FCCSより内容は濃い

• FCCSと異なり講義のみ

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FCCSとMCCRCの違い

• FCCS→集中治療の初心者向け

• MCCRC→集中治療の初心者を卒業したレベル

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災害救護

• DMAT

• 全国赤十字救護班研修

• MCLS(MCLS CBRNE)

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DMAT

• Disaster Medical Assistance Team

• 平成17年4月発足

• 災害急性期に活動できる機動性を持った、トレーニングを受けた医療チーム

• 他の医療チームが到着する、あるいは現地の医療福祉が回復するまで活動する

• メインは“医療インフラの下支え”

• JATEC/JPTECを知っている方がよい

• DMATをまとめる統括DMATを認定

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都道府県単位での応募のため、個人での参加は困難

全国赤十字救護班研修

• 2009年度から年4回開催(2018年度より年3回)

• 当初“日赤DMAT研修会”

• “発災直後より”活動できるように

• “DMAT”とはなにか？を学習

• JATEC/JPTECを知っている方がよい

• 伊藤はじめ当院から5人がスタッフ(講師)となっています

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DMAT同様、個人での参加は困難

MCLS

• Mass Casualty Life Support

• 多数傷病者への医療対応標準化トレーニングコース

• 消防や警察などの職員が災害現場での医療について理解を深めるため→災害医療に不慣れな医療関係者のために

• MCLS CBRNE はテロ・特殊災害の現場対応の初動を行えるようになるためのコース

• 受講要件に、“テロ・特殊災害の現場対応に関わる可能性があるもの”

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基本的に一般公募がない

最後に

• 日々の臨床での目の前の患者さんが一番の勉強です

• ただし、出会えない症例・疾患もあります

• 教科書で勉強するしかありません

• 教科書のみでは、鑑別に必要なエッセンス・TIPSがなかなか得られません

• 院外に目を向けると、OJTがたくさんあります。

• 研修センターに相談したら、受講料を援助してもらえるかもしれません

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