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日本データマネジメント・コンソーシアム (J apan D ata M anagement C onsortium) 2019年5月16日 【JDMC総会】IoT・AI研究会 「ビジネス課題を解決するための IoT・AIとはどうあるべきか?」 JDMC理事/IoT・AI研究会 金井啓一 ダウンロード用 (一部分)

(Japan Data Management Consortium) JDMC総会】IoT AI研 …-ai・iotを活用したビジネス・it戦略を実現する 組織の構築および外部機関との連携 育成-ai・iot教育プログラムの構築および評価基準の策定

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日本データマネジメント・コンソーシアム(Japan Data Management Consortium)

2019年5月16日

【JDMC総会】IoT・AI研究会「ビジネス課題を解決するための

IoT・AIとはどうあるべきか?」

JDMC理事/IoT・AI研究会 金井啓一

ダウンロード用(一部分)

IOT・AI研究会について

2Copyright 2019 Japan Data Management Consortium

IOT・AI研究会 2018年度

■IoT・AI研究会について

Copyright 2019 Japan Data Management Consortium 3

当研究会の目的は、勉強ではなく、

IoTとAIをビジネスにどう活かすのか議論し、データマネジメントはどうあるべきなのか研究します。

IoT・AIについて積極的に考察・議論をし、成果物を作成し、プロアクティブに活動します。

ビジネス

AI

IoTデータマネジメン

■参加メンバー

4

2018年度のメンバ 19社 25人日本テラデータ株式会社株式会社アシスト

リコーITソリューションズ株式会社SBIホールディングス株式会社

Metafindコンサルティング株式会社

株式会社ニチレイロジグループ本社株式会社インターネットイニシアティブ

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社株式会社アーク情報システム

カシオ計算機株式会社

NECソリューションイノベータ株式会社新日鐵住金株式会社

セイコーエプソン株式会社日本電信電話株式会社

株式会社メトロ日本電気株式会社

株式会社三越伊勢丹ホールディングスNTTコムウェア株式会社

富士通株式会社

Copyright 2019 Japan Data Management Consortium

■参加メンバー

5

参加企業のタイプ

ユーザ企業

情報子会社ベンダー企業

2018年度のメンバ 19社 25人

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■ビジネス分科会/年間活動スケジュール

Copyright 2019 Japan Data Management Consortium

実施日 場所 検討テーマ 懇親会

第1回 7/18(水) 赤坂 ビジネス分科会のリーダー・サブリーダーの選出 ととバルnemuro

第2回 8/22(水) 赤坂 昨年度の活動内容報告と今年度活動方針の検討 居酒屋バッハ

第3回 9/19(水) 丸の内 インタービュー項目・アウトプットイメージの検討(1回目) 居酒屋 龍記

第4回 10/17(水) 丸の内 アウトプットイメージの検討(2回目) 新日鐵住金 社員食堂(※)

第5回 11/21(水) 丸の内 IoT・AIプロジェクトに役立つフレームワークの検討 居酒屋 龍記

第6回 12/19(水) 品川 フレームワークの大分類・中分類等の検討(1回目) 土風炉 品川店

第7回 1/17(水) 赤坂 フレームワークの大分類・中分類等の検討(2回目) バレンシアナ バル ブリーチョ

第8回 2/20(水) 赤坂 最終報告書作成に向けた検討(1回目) 居酒屋バッハ

第9回 3/20(水) 赤坂 最終報告書作成に向けた検討(2回目) 居酒屋バッハ

第10回 4/17(水) 品川 分科会活動の最終報告 NTTコムウエア 社員食堂

全体のキックオフは6/20(水)に開催。分科会に分かれた7月以降のビジネス分科会の活動日程は以下の通り。アーキテクチャ分科会は別途開催。

※各会の検討内容についてはマングース上の議事録参照。(議事録は当番制で運用)

※第4回の懇親会では、新日鐵住金様で、通常入手困難な「スチール缶ビール(全国シェア1%未満)」を堪能した。

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2018年度 活動内容

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IOT・AI研究会 2018年度

■今年度の活動内容について

8

「ビジネス課題を解決するためのIoT・AIとはどうあるべきか?」テーマ

私たち「IoT・AI研究会」は、勉強会ではなく、IoTとAIをビジネスにどう活かし、データマネジメントは

どうあるべきなのか議論・研究する会です。3年目を迎える今年度は、ビジネス課題を解決するために

IoT・AIを駆使する方法について、「ビジネス分科会」と「アーキテクチャ分科会」の成果を統合し、その活用方法と

アーキテクチャを提示します。

概要

「IoT/AI活用において、プロジェクト推進当事者が、企画段階でどのようなアプローチ(検討項目、留意点)を打てばよいか、データガバナンスや業務プロセス、システム等の観点で、深掘りしていく」

データガバナンス

組織と人材 システム

業務プロセス

理念・経営(情報)戦略

①IoT/AIを活用していくための基本的フレームワークを整理

②データマネジメントにおける5象限にカテゴライズ化し、全体を整理

③検討・実施すべきタスクを留意点とともに有識者で列挙し、チェックシート化

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フレームワークにプラスしてカテゴライズ別の事例も付与

9

・達成したいKPIは何か?

-売上向上-コスト削減

-企業活動維持-サービス創造

提供価値

・誰に何をどのように利用してもらうか

提供形態 役割

・自社でできない場合-コンサル-Sier

-データ提供者

利用者PM

スポンサー

自社

パートナー

企画フェーズ 設計フェーズ

■ターゲティング(検討要素)

・実現するために必要なデータは

何か?-構造化されてい

るか-自社に有るか-新たに取得すべきものか

対象データ

取得するための機器

インプットデバイス

・可視化するためのサービスは?・予測のためのサービスは?

アナリティクス

機械学習が適用できるか?手法は?

AI

接続方法

コネクション

経営戦略/事業戦略要素の追加

データマネジメント要素(ガバナンス、品質維持等の考え方を取り入れ)

RDB、HDFS、

Kudu等の蓄積の仕組み、クラウド利用等、諸々のアーキテクチャを考慮

組織・人材育成は?

業務プロセスとの関係は?

単発のプロジェクト進行に向けたアプローチではなく、内部・外部環境を意識したマクロアプローチを検討

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■今年度のアウトプット

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※JDMCホームページ「リファレンス集」より出典

「IoT・AIプロジェクト企画におけるアプローチ論」を、データマネジメントにおける5象限にカテゴライズ化し、全体を整理

ビジネス分科会にて検討

アーキテクチャ分科会にて検討

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■アプローチフレームワーク(A Framework for IoT・AI Approaches)

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データガバナンス業務プロセス

システム

【IoT・AI活用のための組織、人材戦略策定】

● 組織化

● 育成 ● 調達

組織と人材

理念経営戦略・情報戦略

【IoT・AIを活用するためのデータ統制・運用計画策定】

● ポリシー

● データライフサイクル管理

● データ管理

【経営・事業戦略からのIoT・AI活用戦略策定】

● 経営戦略 ● 事業戦略● IT戦略 ● データ戦略

【業務プロセスへIoT・AIを活用して効果を上げるための計画策定】

● 全体方針

● 業務プロセス改善

今年度は下記フレームワーク策定を実施(計16個の観点から)

【IoT・AIを活用するためのアーキテクチャ選定】

●テクノロジー ●アプリケーション

●データ ●ビジネス課題紐づけ

■IoT・AI アプローチフレームワークイメージ(理念・経営(情報)戦略)

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理念経営戦略・情報戦略

✓ 経営戦略-短期中期経営戦略、アライアンス戦略を踏まえた経営にとってのIoT・AIの位置付け

✓ 事業戦略-ビジネスモデル、KPI、ROI等のIoT・AI活用を検討する上での事業要素

✓ IT戦略-ITイノベーション戦略やITモダナイゼーション戦略等の組織全体のIT戦略におけるIoT・AIの位置付け

✓ データ戦略-デジタルトランスフォーメーション、データ主導型経営を実現するためのIoT・AI戦略要素

【経営・事業戦略からのIoT・AI活用戦略策定】

■IoT・AI アプローチフレームワークイメージ(データガバナンス)

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データガバンス

✓ ポリシー-データマネージメントに関わる戦略・データ標準化方針などIoT・AIを推進する上でのポリシー

✓ データサイフサイクル管理-IoT・AI施策を進めるにあたり、データの生成・収集・蓄積・統合・加工・活用等に関する留意点・ポイント

✓ データ管理-IoT・AI施策を進めるにあたり、メタデータ管理・品質管理・セキュリティ管理等に関する留意点・ポイント

【IoT・AIを活用するためのデータ統制・運用計画策定】 データガバンスの分類にあたっては、DMBOK2の「DAMA

データマネジメント機能フレームワーク(P65)」を参考とし、一部、日本語版の翻訳を見直している。(詳細別紙参照)

■IoT・AI アプローチフレームワーク/データガバナンス 補足資料

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データガバンスの分類にあたっては、左記の資料を参考とし、一部、日本語版の翻訳を見直している。

DMBOK2(P65, 図10)「DAMA データマネジメント機能フレームワーク」

監督: データガバンス

機能 データ評価 原則と倫理 ポリシー スチュワード制 文化の変革

基礎的なアクティビティ

データリスク管理 、 セキュリティ 、 プライバシー 、 コンプライアンス

メタデータ管理 データ品質管理

データライフサイクル管理

データストレージと

オペレーション

データ統合と相互使用

マスタデータ管理

データウエアハウジング

ビッグデータストレージ

参照データ管理

計画と設計

アーキテクチャー

データとモデリングとデザイン

ビジネスインテリジェンス

マスタデータの利用

ドキュメントとコンテンツ管理

データサイエンス

データ収益化

予測分析

利用と強化 実装と維持

データライフサイクル管理

は、そのまま採用。

「基礎的なアクティビティ」を「データ管理」に見直し。

「監督:データガバナンス」を「ポリシー」に見直し。

■IoT・AI アプローチフレームワークイメージ(業務プロセス)

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業務プロセス

✓ 全体方針の策定-AI・IoTを活用した業務プロセスの改善点を整理し実効性のある方針を策定

✓ 業務プロセス改善-AI・IoTを活用し、プロセス全体のスループット向上させるための留意点。-導入後のカイゼンに関する留意点

【 IoT・AI活用した

業務プロセス変革】

■IoT・AI アプローチフレームワークイメージ(組織と人材)

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組織と人材

✓ 組織化-AI・IoTを活用したビジネス・IT戦略を実現する組織の構築および外部機関との連携

✓ 育成-AI・IoT教育プログラムの構築および評価基準の策定

✓ 調達-AI・IoT人材の中長期採用計画策定(新卒・中途)および外部ベンダー等からの調達【 IoT・AI活用のための組織、

人材戦略策定】

■IoT・AI アプローチフレームワークイメージ(システム)

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システム

✓ ビジネス課題紐づけ-IoT・AI施策を進めるにあたり、ビジネス課題と関連するシステム要件の留意点・ポイント

✓ データ構造設計-IoT・AI施策を進めるにあたり、データ構造設計に関する留意点・ポイント

✓ アプリケーション様式検討-IoT・AI施策を進めるにあたり、アプリケーション様式に関する留意点・ポイント

✓ テクノロジー選定-IoT・AI施策を進めるにあたり、テクノロジー選定に関する留意点・ポイント

【IoT・AIを活用するための

アーキテクチャ選定】

■基盤技術フレームワーク

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基礎技術 基盤

技術要素

サポート問合せ 販売 レンタル・リース 保守・メンテナンス 買替・転売・廃棄

収集

分析

蓄積

分類

予測・推論計画・最適化

機械学習深層学習

データマイニング統計解析

誘導

制御

IoTセキュリティ

通信

サービス提供効率化

質問傾向分析

センシングレポーティング

認識

センサーデバイス

IoT

プラットフォーム

出荷検査効率化

需給状況分析

サービス価格適正化

故障影響・異常兆候分析

保守サイクル最適化

価格適正化

需給状況分析

サービスプラットフォーム

デバイス通信認証

EAI/ETL ⇒ Data Lake / Data Ware House

無線規格省電力ワイヤレス通信

状況レポートデータ要素分析

センサー規格ワイヤレス給電

自動回答予測 需要予測予知保全

要員・在庫計画需要予測

異常警告・制御

質問応答

SaaS

IaaS

SaaS

PaaS

エッジコンピューティング

BI

<販売・サービス領域>の基盤技術フレームワークをもとに基盤技術の汎用化の検討を実施

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■EAの各ディメンションの観点を活用し事例を整理

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4パターン(ディメンション)で体系化

年商50億円のケーキ屋。冷蔵庫の温度センサーの情報などの分析により生クリームとフルーツの廃棄量を減らしたい

年商1兆円の自動車部品製造会社の、不良品検知と歩留まりのための分析システムの提案

年商300億の病院。夜勤看護婦と患者のマッチングをしたい

某大手地銀。マネーロンダリングの対策のため問題経路の把握と予防対策をしたい

モデル ディメンション

基盤だけでは、事例(ビジネス課題)との紐づけを見つけにくいので、エンタープライズアーキテクチャの観点で事例をマッピングしていき抽象度をあげてマージし、フレームワーク化を実現=あくまでもEAを参考に事例の機能・文言を抽象化

■事例との突合せ例

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分類 購買履歴(POS)等から、商品の需要予測と供給を最適化

BA 商品の需要モデル

DA POSデータ、商品閲覧データ、オープンデータ(気象など)

AA 応用:統計・確率論的アプローチ、ルールベース・アプローチ

基本:統計解析、BRM

TA センサデータ・ログデータ(ストリーム型)、トランザクション(蓄積型)非機能要件:匿名化、個人情報保護

BA

業務モデル, 情報モデル, 組織構造

DA

ERD, CRUD, データディクショナリ, コード表

AAシステム機能要件, システム間連携

利用ツール・アプリケーション

TA非機能要件, プロダクト標準

■振返り・今後について

Copyright 2019 Japan Data Management Consortium 21

・多種多様な背景を持つユーザ企業、ベンダ企業がGive & Takeの精神で知見を出し合い、可能な限り汎用化した「IoT・AI」活用のフレームワークを作成した。

・今後は、実際にユーザ企業へ本フレームワークをベースにインタビュー等を実施し、さらなる観点の洗い出しや項目の精査を行う。(項目毎の重み等を明らかにし、成熟度モデル作成も一案)

・世の中で「IoT・AIプロジェクトを企画立案」する人のために、拠り所になるドキュメントの精度アップを目指す。