23
CSR レポート 2007

KFC CSR Report 2007 · 2014-04-01 · のある人事、 適材適所の人材配置、 働きやすく、 やりがいのある 組織づくりを促進するとともに、 女性や高齢者の積極的な登用、

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Page 1: KFC CSR Report 2007 · 2014-04-01 · のある人事、 適材適所の人材配置、 働きやすく、 やりがいのある 組織づくりを促進するとともに、 女性や高齢者の積極的な登用、

CSRレポート 2007

Page 2: KFC CSR Report 2007 · 2014-04-01 · のある人事、 適材適所の人材配置、 働きやすく、 やりがいのある 組織づくりを促進するとともに、 女性や高齢者の積極的な登用、

編集方針

本レポートは、日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社(KFCJ)、

およびケンタッキーフライドチキン(KFC)、ピザハットの事業活

動をCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責

任)の観点からご紹介することを目的に作成しました。

KFCJでは2006年に「社会環境レポート」を発行いたしましたが、

今年からタイトルを「CSRレポート」に改め、情報の開示範囲を

充実いたしました。

特集では、私たちの店舗運営の基本である「CHAMPS(チャン

プス)」活動をテーマに取り上げています。CSR活動をご紹介す

るページでは、活動内容を 6つのキーワードをもとに分類し、読

みやすい誌面構成を心がけました。また、さまざまなステークホ

ルダーのみなさまからいただいたメッセージも掲載しています。

報告対象組織

日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社、ケンタッキーフ

ライドチキン(KFC)、ピザハットのチェーン店(直営店、フラン

チャイズ店)を報告対象としています。

報告対象期間

2005年12月1日から2006年11月30日までを主な対象期間と

しておりますが、当該期間外の活動についても報告しています。

参考ガイドライン

環境省「環境報告書ガイドライン(2003年度版)」、GRI(Global

Reporting Initiative)「サスティナビリティ・リポーティング・ガ

イドライン2002」を参考にしています。

発行年月

2007年10月(次回発行予定:2008年9月)

本レポートに関するお問合せ先

日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社

〒150-8586 東京都渋谷区恵比寿南1丁目15番1号

JT恵比寿南ビル CSR・監査室  

TEL:03-5722-7781 FAX:03-5722-7240

ホームページ:http://japan.kfc.co.jp/

日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社は2006年11月より、

ケンタッキーフライドチキン(KFC)に新ロゴマークを導入してい

ます。新たなロゴは「若さ、エネルギー、現代的、親しみ」がテーマ

です。エプロンをかけた笑顔のカーネル・サンダースの姿は、私

たちの「本物のおいしさへのこだわり」を表現しています。

2

「ケンタッキーフライドチキン」に新ロゴが誕生しました。

●食の「安全・安心」を通じ、  人々の健康づくりに寄与し  社会に貢献する。

●おいしさを創造し、お客様にたのしく、  豊かで、しあわせな生活を提供する。

●このビジネスで働く人々を  しあわせにする。

ミッション ステートメント

「おいしさ」を通じて、 すべての人をしあわせにしたい。

3

企業理念

「おいしさ、しあわせ 創造企業」

私たちは、おいしさを通じて、 すべての人が豊かで

しあわせになることをめざします。 42

12

2

4

7

3

14

企業理念・ミッションステートメント

健康的で安心な食材、徹底した品質管理が、おいしさとしあわせの源。

「おいしさ、しあわせ」を 創造するための6つのキーワード

お客様に「おいしい、しあわせ」「おいしい、感動」をお届けするために、私たちは日々、CHAMPSを実践しています。

みなさまに愛され、信頼される企業であり続けるために。

あんしん・すこやか

18

本当のおいしさ、「食」がもたらすたのしさを、おもてなしの心とともに。

おいしい・たのしい

24

健全な地球環境と社会環境を、次世代へと守り伝えるために。

まもる・つたえる

30

心をはぐくみ、人と社会、人と人をむすぶ。小さくても大切な一歩。

はぐくむ・むすぶ

34

仲間たちとつながり、支えあう。私たちの仕事はピープルビジネス。

つながる・ささえる

38

まじめに取組み、まっすぐ歩む。私たちが今、すべきこと。

まじめに・まっすぐ

編集方針・Contents

トップメッセージ

特集 すべての基本は、CHAMPS!!

KFCJの取組み

会社概要・データ/第三者所感

トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

会社概要・データ

Contents

Page 3: KFC CSR Report 2007 · 2014-04-01 · のある人事、 適材適所の人材配置、 働きやすく、 やりがいのある 組織づくりを促進するとともに、 女性や高齢者の積極的な登用、

Q「おいしさ、しあわせ創造企業」としての 取組みを教えてください。

A

Q最終的にめざす姿はもちろん、「おいしさ、しあわせ創

造企業」という企業理念のもと、ミッションステートメン

トを実現することですが、そのゴールへ着実に向かうために、

2006年4月、KFCJは、中期経営計画「STEP UP 2008」を発表

しました。この3ヵ年計画で掲げた課題は、ほぼ目標どおりに進

展しています。

 まず、KFC事業においては、お客様に、あたらしいおいしさと

感動をつねにお届けしたいと考え、チキンやサンド、デザート等

の新商品を次々に発表。多様化するニーズに応える商品、サー

ビス、販売チャネルの導入により、今まで以上に幅広い年齢層

のお客様にご来店いただいています。ピザハット事業では、人

ビジネス活動を通じてめざしていること、 目標は何ですか?

A

Qともに歩む仲間への思いを 聞かせてください。

KFC事業、ピザハット事業は長年、「ピープルビジネス」

を標榜してきました。その言葉通り、私たちのビジネス

の基本は「人」であり、人がすべてです。しかも、私たちの仕事

はチームプレー。アルバイトのみなさんから店長、サポートセン

ター(本社)のスタッフ、マネジメント、サプライヤー、フランチャ

イズオーナーまで、それぞれのポジションには、それぞれの役割

があり、どの一角が欠けても、よりよいサービスを提供すること

はできません。だからこそ、それぞれのポジションで全員がベス

トを尽くすことが不可欠なのです。また、よりよいチームワーク、

よりよいオペレーションを実現するためには、お互いを尊敬し、

認め合うことも必要です。

 また、「人」は企業にとって、もっとも重要な財産ですから、ビ

ジネスに関わる一人ひとりがしあわせにならなければ、企業の

持続的発展は見込めません。ミッションステートメントで掲げて

いる「このビジネスで働く人々をしあわせにする」の実現に向け、

努力し続けたいと考えています。

A

"FHH&H"おいしさへの こだわり

新鮮

手づくり

安全で健康的

おもてなしの心

Fresh Healthy

HospitalityHandmade

みなさまに愛され、 信頼される企業であり続けるために。

会社概要・データ

トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

Q人材育成・教育について、どのように お考えですか?

A 企業としての競争力を高めるためには、人材の確保と

活性化が必要不可欠です。とくにピーブルビジネスでは

人材が欠かせませんから、今後も人材の育成には経営資源を

十分に投入していこうと考えています。私たちは現在、柔軟性

のある人事、適材適所の人材配置、働きやすく、やりがいのある

組織づくりを促進するとともに、女性や高齢者の積極的な登用、

キャリアパスの複線化などを進めています。

Qお客様への徹底したこだわりについて 聞かせてください。

A すべての活動の基本となっているのは「お客様にとって

何がベストなのかをつねに考える」という姿勢です。こ

こ最近、安全・安心に対する関心がますます高まっていますが、

私たちは十数年前から、「FHH&H」=Fresh(新鮮)、Healthy

(安全で健康的)、Handmade(手づくり)&Hospitality(おも

てなしの心)を基盤として企業活動を行ってきました。新鮮で

安心できる素材を使い、店舗で手づくりしたできたてのおいし

さを最高のサービスとともに提供する。この基本姿勢を頑なな

までに守ってきたのは、安心、おいしさはもとより、わくわく感、

やすらぎ、くつろぎ、たのしさ等、「食」がもたらす豊かな恵みを

お客様に存分におたのしみいただきたいと考えているからです。

 FHH&Hを実践するために、私たちは日々、研究開発を重ね、

生産から流通、店舗のオペレーションに至るまで、すべてにわ

たり、厳しい基準や指標を設けてきました。お客様満足度の向

上をめざして取組んできた「CHAMPS」活動も、その一つ。お

客様の視点から店舗や自分自身を再確認し、改善していく

CHAMPSを確実に実践することによって、安全・安心でおいし

い商品をお客様にお届けしています。さらに、お客様に100%満

足していただくために努力を惜しまず、一人ひとりが、マニアッ

クなまでのおもてなしを実践する「カスタマーマニア」文化の

醸成にも引き続き、力を注いでいます。

 CSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責

任)は、みなさまに信頼される企業、愛されるブランドであり続

けるために欠くことのできない視点です。私たちは「おいしさ、

しあわせ創造企業」という企業理念のもと、ミッションステート

メントを実現していくことが、企業の社会的責任を果たすこと

につながると考え、食の「安全・安心」の提供をはじめとする、

さまざまな活動を推進しています。

日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社

   代表取締役執行役員社長

日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社(KFCJ)は、

「おいしさ、しあわせ創造企業」を企業理念に掲げ、お客

様に「おいしい、しあわせ」「おいしい、感動」をご提供すること

をめざして、企業活動を進めています。

 私たちが実践しているすべての取組みの原点は、ケンタッキ

ーフライドチキン(KFC)の創始者、カーネル・サンダースから

受け継いだ「安全で健康的な素材を使って調理した手づくりの

おいしい食事を、心を込めて提供する」というシンプルな信念

にあります。これを成し遂げ、お客様にしあわせを感じていた

だくためには、KFC事業およびピザハット事業に関わるすべて

の人々が、しあわせになる必要があります。さらには、環境保全

活動や社会貢献活動をはじめ、企業に求められるさまざまな社

会的責任も果たしていかなければなりません。

 企業理念のもと、進むべき方向を示す行動基準として2006

年4月、ミッションステートメントを策定しました。�食の「安全・

安心」を通じて人々の健康づくりに寄与し、社会に貢献していく。

�おいしさを創造することによってお客様にたのしく、豊かで、

しあわせな生活を提供する。�お客様にしあわせになっていた

だくためにも、このビジネスにたずさわるすべての人をしあわ

せにする。以上3つの使命は、言葉の意味を理解するだけでなく、

実現に向かって日々、実践することが大切です。その第一歩と

して今回、私たちの現状をみなさまに開示すること、私たち自身

が今ある姿を正しく認識することを目的に、本「CSRレポート」

を発行することにしました。

材育成に力を注ぎ、基本的なオペレーションをしっかり実施し

たことにより足元が固まりました。さらに、「チージーロール」等、

2006年に発売した新商品も好評を得て、事業規模は順調に拡

大しています。また、新たなマーケットの開拓をめざして開発し

た、KFCとピザハットの複合店舗「2 in1」も好調に推移。新業

態については今後も、可能性を求めて積極的に開発・導入を検

討し、これらのビジネスを推進していくために、引き続き「人と

組織づくり」の強化に努めたいと考えています。

トップメッセージ

おいしさ、しあわせ創造企業

人材育成と組織能力の さらなる向上

KFC事業の 拡充

ピザハット 事業の躍進

新しい マーケット開拓

ピープルビジネス

安全・安心の提供

環境保全活動の推進

KFCJの取組み

コーポレート・ ガバナンス 体制の強化

あんしん・すこやか

社会貢献活動・ 地域活動の推進

はぐくむ・むすぶ

商品・サービス・ 品質の向上

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

まじめに・まっすぐ つながる・ささえる

4 5

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KFCとピザハットでの体験を心から

たのしんでいただくために、私たちがお客様に

提供したいのは、安全でおいしく、健康的な商品。

笑顔とホスピタリティにあふれた良質なサービス。

そして、どんな方にも気持ちよくご利用いただける

快適な店舗環境。その実現のために、私たちは

お客様の立場から自分たちを見直し、さらなる

レベルアップをめざす「CHAMPS(チャンプス)」を

すべての店舗で実践しています。

お客様に「おいしい、しあわせ」「おいしい、感動」を お届けするために、私たちは日々、CHAMPSを実践しています。 ト

ップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

会社概要・データ

KFCとピザハット。この2つのブラ

ンドには、大きな共通点があります。

それは「安全で安心できる、新鮮

な素材を使い、ていねいに手づく

りしたできたての食事を、心を込

めてご提供する」という基本姿勢。

そして、お客様に「おいしさ、しあ

わせ」を感じていただきたいと

いう熱い情熱。この基本姿勢と

情熱を形にするために、私たち

はCHAMPSを全店で実施して

います。CHAMPSは、よりよい

店舗環境、商品、サービスを実現

するためのコンセプト。お客様が

飲食店に期待される清潔さ、お

もてなし、オーダーの正確さ、店

舗設備のメンテナンス、商品の

品質、サービスの速さという6つ

のポイントを向上していくため

の概念です。

私たちは、このCHAMPSに基づ

き、店舗で行っているすべての活

動をお客様の立場に立ってチェッ

クしています。さらに、全国の店舗

従業員が技能とホスピタリティを

披露する「CHAMPSチャレンジ」

競技大会の開催や、社外モニターが

店舗の満足度を採点する「CHAMPS

チェック」等、さまざまなCHAMPS活

動を通じて、お客様に心から満足してい

ただけるお店づくりに努めています。

清潔さ

おもてなし

オーダーの 正確さ

店舗設備の メンテナンス

サービスの速さ

特 集

すべての基本は、CHAMPS!!

Cleanliness

Speed of service

Hospitality

Accuracy of orders

Maintenance offacilities

すべての店舗で毎日、お客様の視点から店舗を見直す「CHAMPSチェックアップ」を実施。

「CHAMPSチャレンジ」では、全国の店舗従業員が日頃、磨き上げてきた技能とホスピタリティを披露。

「CHAMPSボード」と名づけた掲示板に、お客様による店舗の評価や、優秀なスタッフに対する賞賛の言葉を掲示。

チャンプス

「CHAMPIONカード」は、CHAMPS精神を発揮した仲間に尊敬と感謝の気持ちを伝える賞賛のカード。

 リスクマネジメント、コンプライアンスについては、推進体制

の強化に努めていますが、体制を整えること以上に重要なのは、

ビジネスに関わるすべての人が、社会から寄せられている期待

と自分たちの現状とのギャップを認識すること、現状を変えて

いかなければならないという意識を持つことです。そういう意

味で今後は、意識の醸成に積極的に取組んでいきたいと考え

ています。

 広い意味では、環境保護もコンプライアンスの問題といえる

でしょう。また、環境は「食」とも深く関連していますから、安全・

安心で健康的な食べ物を提供し続けていくためには、地球環境、

社会環境問題への配慮が不可欠です。私自身、「チームマイナ

ス6%」のメンバーとして、「CO2を1日に1kg減らす」と宣言し、

微力ながら実践しています。こういった活動は何千人、何万人

が参加することによって、非常に大きな力となります。店舗で

の環境配慮も同様に、1店1店の日々の積み重ねが、大きな環境

貢献につながっています。私たちは、これからも、あらゆる面で

環境に配慮した事業を展開するとともに、定期的に効果を検

証し、環境負荷の低減に努めます。小さな実行の積み重ねが

大きなインパクトになる。これは、私たちが長年、支援している

「スペシャルオリンピックス」*1や、「WFP 国連世界食糧計画」*2

への取組みにもいえることです。これらの活動の存在と意義を

社会に広め、支援の輪を広

げていくことも企業として果

たすべき責任の一つです。

さらに、食育、スポーツ支援

など、できることを一つずつ

実行し、私たちはこれからも

社会に貢献していきたいと

考えています。 ピザハット「親子ピザ教室」開催。

「CHAMPSチャレンジ」競技大会成績優秀者のインセンティブツアー。

*1 知的発達障害のある人たちに日常的なスポーツトレーニングとその成果の発表の場である競技会を提供し、社会参加を支援する国際的なスポーツ組織。(詳細はP33参照)

*2 飢餓と貧困の撲滅を使命とし、世界各地で食糧支援活動を行っている国連の食糧支援機関。(詳細はP32参照)

Q企業市民として、どのような活動を 実践することが大切だとお考えですか?

A 環境や安全・安心の問題、企業の経営姿勢等、あらゆる

面において、企業に対する社会の期待は高まっています。

こうした状況のなかで、みなさまに信頼される企業であり続け

るためには、ただ法令を遵守するだけでなく、社会からの要求

レベルをつねに上回ることが必要であると考えています。

 企業として果たすべき責任の一つに「コンプライアンス」が

あり、狭義には「法令遵守」と訳されています。しかし、たとえ法

的に問題がない場合でも、社会の要求レベルを下回ってしまっ

たら、社会的な信頼は得られません。企業として存続できなく

なる場合もあるでしょう。社会からの期待に応えることが、本当

の意味での企業のコンプライアンスであると認識しています。

 従業員のみなさんには、いろいろなチャンスがあります。し

かし、このチャンスは人から与えられるものではありません。自

分からつかみに行くものです。キャリアパスの複線化、海外研

修等の教育プログラムの充実、資格取得をはじめとする自己啓

発のサポート等、自己変革のチャンスに積極的にチャンレジし、

「人材」から「人財」になれるように、自らを磨いていただきた

いと考えています。

 私たちのビジネスは店舗が主役ですから、店舗業務の経験

を積み重ねることが重要です。数多くの人たちがキャリアアッ

プを目標に店舗で頑張ってくれているのはうれしい限りです。

ただ、いろいろな分野を経験することによって視野を広げ、成

長していくことも重要ですから、今後は今以上にキャリアパス

を充実させていきたいと考えています。私自身、川上(生産地)、

川中(流通販売)、川下(小売)と、さまざまな分野を体験したこ

とで、いろいろな視点を持てるようになりました。

トップメッセージ

商品の品質 Product quality

6 7

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トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

会社概要・データ

Cleanliness

!!

人も、店舗もすみずみまで、 とことん清潔に保ちます。

Hospitality心からの感謝の気持ちを込めて、 お客様をおもてなしします。

Shift InCHAMPSお店で実践!   私たちの

お客様からの 電 話には、いつも笑顔で。

みだしなみを整え、髪の毛やホコリを除去。

全国のピザハット、KFC店舗では、全従業員が毎日、CHAMPSに全力投球しています。

ピザハットのCHAMPS!!私たちは、おいしいピザを最高の状態で

真心を込めて、安全にお届けします!

私たちは、心を込めておいしいフライドチキンを

手づくりし、おもてなしの心で提供します!

KFCのCHAMPS!!

勤務前に声に出してCHAMPS精神を確認。ピザハット、KFCの仕事にシフトイン!

ご来店ありがとうございます。お客様への感謝の気持ちを込めて、笑顔でお迎えしています。

特集 すべての基本は !!

人にも地球にもやさしい運転を心がけています。

できたてのピザを笑顔とともにお届けします。

テイクアウトのお客様へ、心から「ありがとうございます」。

快適に過ごしていただけるよう、室温やBGMのボリューム等をつねにチェックしています。

「一作業一清掃」で作業台は、 いつも清潔に。

店頭も毎日、こまめに清掃。

カウンターやトレイも、心を込めて清潔に。

トイレはとくに念入りに、壁や鏡までぴかぴかに。

できたて、あつあつのピザをデリバリーとテイクアウトで提供。

お店で手づくりする自慢のピザをおいしく、

たのしく食べていただきたいから、

CHAMPSの精神で安全に真心を込めてお届けします。

安全・新鮮な素材を使い、1ピースずつ店舗で手づくり。 カーネル・サンダース直伝のおいしさを心ゆくまで

たのしんでいただくために、CHAMPSの精神にのっとり、 できたてのおいしさを心からの笑顔とともに提供します。

チキンの粉つけを終えたら1回ごとに粉をふるいにかけ、周囲を清掃。品質・衛生に気をつけています。

調理の前は爪の先から肘まで洗い上げる「完全手洗い」を実施。

カーネル・サンダースの立像も毎日すっきり、きれいに。

8 9

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特集 すべての基本は !!

安全・新鮮な素材を使い、 最高の商品をお届けします。

できたてのおいしさを、 スピーディーに提供します。

Accuracy of orders

Maintenanceof facilities Product quality Speed of service

応対はいつも明るく、てきぱきと。 ご注文の品を正確に提供します。

設備・機器類を毎日、点検。 安全で快適な環境を守ります。

トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

会社概要・データ

ホットサック(お届け用保温バッグ)の中身と注文票を確認。あつあつのうちにお届けします。

お客様からのご注文を、すばやく正確に端末に入力。

始業前には必ず、バイクのブレーキ、空気圧等を細かく点検。

フライドチキンのクッカーが正常に作動しているかどうか温度計で確認。

ウォーミングキャビネットに販売有効時間を入力。時間を厳守して販売しています。

オリジナルチキンとコールスローサラダを検食として保管。

食材には納品日のラベルを貼り、消費期限、賞味期限以内のものだけを使用。

安全・新鮮な素材を使って手づくりしています。

ソース類やシロップ等は取り出しやすく整理整頓。

焼きたてのピザをすばやくカットし、ボックスへ。この間、数十秒。

使いやすく、清潔にピザの具材を冷蔵保存。

安全に、迅速に、できたてのピザをお届けします。

レジと連動したキッチン・ディスプレーで注文を即座に確認しながら、すばやく調理。

ご注文のピザやサイドメニューを正しく、おいしくつくります。

万一の場合に備え、検食のピザを毎日、保存。

商品をお渡しする前に再度、中身を確認。

必要な道具や小物類の整理整頓をたえず行います。

店舗で生地から手づくり。1枚ずつていねいに 仕上げます。

衛生面に細心の注意を払い、フレッシュな野菜でサラダを製造。

ハーブ鶏を秘伝のスパイスで味つけし、185℃の高温で調理します。

フライド チキンを、店鋪で手づくり。

いつものおいしさをお届けするために、厨房内の機器類の温度を毎日、数回チェック。

看板、照明器具、のぼり等、外回りに問題がないかをチェック。

ドリンクのディスペンサーも欠かさず点検。

おいしいピザをお届けするために、オーブンや冷蔵庫等の機器類をチェック。

気温や湿度に合わせて、ピザ生地用ローラーのギアを調整。

ご注文の商品を復唱しながら、正確に端末に入力。

お預かり金、釣り銭は、お客様の前で必ず確認します。

注文品をディスプレーで確認し、パッキング。

注文票でメニュー内容、お届け先等をしっかり確認。

朝一番に端末を点検。いつご注文をいただいてもよいようにスタンバイします。

オリジナルチキン、フライドポテト、ビスケット等を取り出しやすく保管し、すばやくパッキング。

注文を受けたらすぐに、手早く正確にサンドを調理。

ドライバーは配達前に、お届け先の場所、道順をしっかり確認。

販売予測数値を確認。適正な数量を準備し、スムーズに提供。

バラエティ豊かな具材を彩り美しくトッピング。

10 11

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KFCJの取組み 「おいしさ、しあわせ」を創造するための 6つのキーワード

あんしん ・

すこやか まじめに ・

まっすぐ

まもる ・

つたえる はぐくむ ・ むすぶ

おいしい ・

たのしい つながる ・

ささえる

KFCJは「おいしさ、しあわせ創造企業」を企業理念に掲げ、 おいしさを通じて、すべての人をしあわせにすることを

めざしています。その思いを込めて、実践している取組みは6つ。 私たちは、これらの活動に真摯に取組むことによって、

企業としての社会的な責任を果たし、みなさまに信頼される

創造的な企業であり続けたいと考えています。

6Keyword

トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

会社概要・データ

健全で透明性の高い企業経営を行うために、

コーポレート・ガバナンス体制を整備。企

業としての持続的な成長・発展をめざして、

まじめに、まっすぐ歩んでいます。

私たちの仕事は、「人」が

すべての基本である「ピ

ープルビジネス」。ビジネ

スを支えているすべての

人とのつながりを大切に、

みんながしあわせになれ

る職場環境づくり、制度の

整備に努めています。

誰もが心豊かに暮ら

せる社会の実現をめ

ざして、社会貢献活動

を推進。「食」を通し

て子どもたちの心身

をはぐくむ食育活動、人と社会、人と人をむすぶ

チャリティ活動等を展開しています。

食材の生産から加工、配送、店舗での調理

に至るまで、すべてにわたって厳しい管理

基準を設け、徹底した品質管理を実施。健

康的で安全・安心な商品を提供するために

努力を続けています。

誰にもまねのできない伝統

の味、感動や発見に満ちた

あたらしいおいしさを、お

もてなしの心とともに提供。

すべてのお客様に「食」の

たのしさをお届けすること

に、情熱を燃やしています。

美しい地球環境を次世代へ守り伝えるために、

環境保全活動を推進。紙カップや揚げ油、廃

棄ドウ(ピザ生地)のリサイ

クルをはじめとする3R*1活

動を実践し、持続可能な社

会の実現をめざしています。

P38

P34

P30P24

P18

P14

*1 リデュース、リユース、リサイクル 12 13

Page 8: KFC CSR Report 2007 · 2014-04-01 · のある人事、 適材適所の人材配置、 働きやすく、 やりがいのある 組織づくりを促進するとともに、 女性や高齢者の積極的な登用、

会社概要・データ

トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

健康的で安心な食材、徹底した品質管理が、 おいしさとしあわせの源。

あんしん・すこやか

素材の生産から流通、店舗での調理まで。 安心とおいしさを追求する「FHH & H」

世界のKFC、ピザハットが実施している 厳格な食品衛生・品質管理基準「STAR」システム

KFCの「ハーブ鶏」は、いつ、誰が、 どのように育てたかわかる安心なチキン

 KFCのハーブ鶏は、生産・流通のすべての段階を追跡・確認

できるトレーサビリティの確立されたチキンです。厳しい管理

基準をクリアした全国約360ヵ所のKFC登録飼育農場、11ヵ所

のKFCカットチキン生産認定工場では、鶏舎、工場のライン、出

荷先等、くわしい履歴を詳細に管理。ハーブ鶏のパッケージに

刻印された消費期限、ロットナンバー、カット工場名を追跡する

ことによって、2時間以内に農場名を公表できる体制をとって

います。

たくさんの人たちの情熱がはぐくんだハーブ鶏を最高の状態で提供するために、 すべてにわたって品質管理を徹底。安心・健康なおいしさをお届けしています。

孵卵・鑑別

KFC登録飼育農場

株式会社アクシーズ

 取締役宮之城工場長 窪 和也 様(写真中央)

株式会社アクシーズフーズ

 専務取締役 佐々倉 豊 様 (写真右)  営業部部長 豊留 幸男 様 (写真左)

I n t e r v i e w徹底的な品質管理を実施。全国のKFCに安全でおいしいチキンをお届けしています。

Chicken Supplier

衛生管理の行き届

いた種鶏場で孵化

したヒヨコを健康

チェック。

全国11工場ではSTAR

システムに基づき、毎日、

食品衛生、品質管理チェ

ックを実施。安全で衛生

的な環境でハーブ鶏を

カットしています。

チキン 配送センター

KFC店舗

お客様へ

店舗に到着後すぐに

定められた方法で保

管。オペレーション

マニュアルに従い、

温度、鮮度、カット状

態、重量等をチェック

し、1本1本、手づくり

で調理します。

全国約1,200店舗

のKFCでは毎日、

ハーブ鶏を使った

「オリジナルチキン」

をお客様にお届け

しています。

KFCカットチキン 生産認定工場

KFC「ハーブ鶏」の流通チャート

ハーブ鶏の鶏舎は衛生的で育成に最適な環境。

あんしん ・

すこやか

ハーブ鶏の出荷前には、 金属探知機でチェック。

鶏糞をバイオマス資源とする発電所を設置。

工場や発電所の敷地内へ入る自動車を消毒。

自社の研究所で飼料、 鶏舎などの細菌を検査。

KFCカットチキン生産認定工場「宮之城工場」。

STARシステムの主な構成

一般的衛生管理プログラム

・害虫管理 ・サニテーション

・オペレーションと設備 ・適正製造基準 等

  ・製品保護 ・製品回収と  食品保護 等

ISO9001HACCP

・製品品質管理

・納入原材料  の購入と管理

・工程管理 ・文書管理 等

 日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)(KFCJ)では創業以

来、お客様に安心してたのしんでいただける「本当のおいしさ」

をお届けするため「安全性」にこだわり続けてきました。その基

本姿勢を示す言葉が「FHH&H」=Fresh(新鮮)・Healthy(安

全で健康的)・Handmade(手づくり)&Hospitality(おもて

なしの心)。FHH&Hの精神は素材の生産から流通、店舗での

調理に至るまで、すべての活動に貫かれています。たとえば、

KFCで使用している「ハーブ鶏」はエサにまでこだわり、生み出

した健康でおいしいチキン。厳しい管理基準を満たしたKFC登

録飼育農場で4種類の天然ハーブとビタミンE入りのエサを食

べて育ったハーブ鶏は、徹底した品質管理のもと、KFCカットチ

キン生産認定工場でカットされ、輸送中の温度管理に細心の注

意を払いながら毎日店舗に届けられます。店舗では従業員がさ

らに温度、鮮度、形状等をチェック。すべてのプロセスで基準に

合格したハーブ鶏だけが、1ピースずつ手づくりされてカーネル・

サンダース直伝の「オリジナルチキン」になります。

 KFCJでは、食品衛生・品質管理基準として「STAR(Supplier

Tracking Assessment & Recognition)」システムを導入し

ています。このSTARシステムは、KFCやピザハット等、世界で

約35,000店のレストランチェーンを展開しているヤム・ブラン

ズ・インクが、一般的衛生管理プログラム、HACCP * 1、

ISO9001*2をベースに定めたサプライヤー承認システム。世

界中のKFC、ピザハットで実施されている厳格なプログラムです。

日本でも、ハーブ鶏の加工を担当するKFCカットチキン生産認

定工場には、STARシステムによる運営・管理が義務づけられ

ており、加工から出荷のプロセスまで、すべてにわたって厳しい

基準が設けられています。工場では、この基準に従い毎日、食

品衛生・品質管理チェックを実施。最低、年に2回は、KFCJの品

質管理担当者が第三者機関とともに工場監査を実施し、基準を

クリアした工場だけに、認定更新を承認しています。

 1977年にKFCJと販売契約を締結し

て以来、私たちは30年にわたり、全国の

KFC店舗に、安全でおいしいチキンをご

提供してきました。

 1962年の会社設立から今日に至るま

で、私たちがめざしてきたのは、健康で

おいしいチキンを育成し、供給すること。

その一環として、当社ではISO9001を

取得していますが、KFCのSTARシステ

ムはISO同様に厳しく、この基準をクリ

アするためには、つね日頃からの管理が

必要不可欠です。

 STARシステムは定期的に、改訂版が

出され、その基準がその都度、高まって

いるので、キャッチアップしていくのは大

変ですが、他のお取引先様からは「KFC

の厳しい基準をクリアしているなら安心

できる」と、高い評価をいただいています。

 鹿児島県内でKFC登録飼育農場と、

KFCカットチキン生産認定工場を運営し

ている(株)アクシーズは、飼料製造から

鶏の飼育、加工、販売までを一貫体制で

行うチキンの専門家。鶏肉の不可食部

分を飼料としてリサイクルし、鶏糞をバ

イオマス資源として発電に利用する等、

資源循環型の養鶏事業を積極的に展開

しています。           

 また、系列会社の(株)アクシーズフ

ーズでは、KFC 22店舗、ピザハット10

店舗を運営しています。

全国10ヵ所にあるセンタ

ーではハーブ鶏の温度を

チェック。(一部、認定工

場から直接、店舗へ配送

する地区もあります)

*1 宇宙食の安全性を確保するために米国で開発された食品衛生管理手法。

*2 国際標準化機構が策定した品質管理システムの国際標準規格。

株式会社アクシーズ

全国約360ヵ所の

農場でハーブ鶏を

飼育。衛生環境は

もとより温度、湿

度、採光など多項

目にわたって最適

な条件を整え、健

康的な鶏を育てて

います。

14 15

Page 9: KFC CSR Report 2007 · 2014-04-01 · のある人事、 適材適所の人材配置、 働きやすく、 やりがいのある 組織づくりを促進するとともに、 女性や高齢者の積極的な登用、

会社概要・データ

トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

あんしん・すこやか

手洗い、清掃、食品の品質管理等、 店舗の食品衛生管理は、徹底的に

店舗の食品衛生管理を定期的にチェック。 講習会を実施し、従業員の意識を向上

安全で健康的な食材にこだわり、 さまざまな取組みを行っています

すべてのお客様に安心して過ごしていただける やさしい店舗づくりをめざしています

 品質管理、食品衛生管理を担当する

QAユニットの一員として、店舗調査や

講習会、検査等を担当しています。主に

店舗の店長を対象に実施している衛生

講習会では、参加者のみなさんに問題意

識を持ってもらえるよう、過去の問題事

例を写真で紹介し、その発生原因と予防

策をくわしく解説するようにしています。

食品衛生意識を高めるためには、「なぜ、

問題が起きるのか」「なぜ、決められた

通りの管理が必要なのか」という根本的

な理由を理解することが大事。それがわ

かっていれば、問題の発生を予防するこ

とができ、万一、発生してもさまざまな

やり方で対処が可能になります。

「食」の仕事は品質第一。QAユニット

では、これからも現場のみなさんの声を

くみあげながら、安全で衛生的な店づくり、

従業員の食品衛生管理能力の向上に取

組んでいきたいと考えています。

I n t e r v i e w「食」の仕事は品質第一。一人ひとりが高い食品衛生意識を持つことが大事です。

QAユニット アシスタントマネージャー

金澤 恭司

 日々、店舗の従業員が実践している食品衛生管理、品質管理

のレベルをさらに高めるために、KFCJでは人材開発ユニット、

営業ユニット、QAユニット等、さまざまなセクションが、それぞ

れの分野で従業員に対する食品衛生指導を行っています。な

かでも、品質管理、食品衛生管理業務を中心的に行っている

QAユニットでは、定期的にKFCおよびピザハット商品の品質チ

ェック、細菌検査、店舗の衛生調査、店舗従業員向けの衛生講

習会等を実施。従業員の食品衛生意識の向上を図るとともに、

管理体制の強化に努めています。

 衛生講習会は、食品衛生上の問題点と改善策を全国の店舗

従業員が共有し自店舗での改善に努めることをめざして、店長

等を対象に定期的に開催している講習会。2006年にはKFCの

全店長を対象に全国で31回開催し、異物混入や食中毒の防止

策等、食品衛生管理に関する理解を深めるとともに、店舗の衛

生調査で問題点が発見された過去の事例をもとに、正しい食

品衛生管理のあり方等について実施しました。

 2007年にはKFCと同様に、ピザハットの店長向けの講習会

も新たにスタート。食品

衛生管理能力の向上と体

制強化をさらに進めてい

ます。

消費期限、賞味期限を守り、安心・おいしい商品を提供しています。

いしさを味わっていただくため、フライ

ドチキンやポテト等の店内調理品には

独自の販売有効時間を厳密に定め、こ

の時間を厳守して販売しています。また、

KFC、ピザハットの商品は、お買い上げ

当日中にお召し上がりいただくよう、お

願いしています。

ソース類、デザート等、店舗外で製造し

た商品をお客様に直接お渡しする場合

には必ず日付を確認し、定められた期限

を守って提供しています。

 店内で調理しているチキンやポテト、

ピザ等の商品は法律上、期限表示を義

務づけられていませんが、できたてのお

 容器包装されたすべての加工食品には、

飲食可能な期限の目安として「消費期限」

または「賞味期限」の記載が義務づけら

れています。消費期限は、その期限をこ

えると品質が急速に劣化するパンや惣

菜等に表示される期限。一方の賞味期

限は缶詰や冷凍食品等、正しく保管すれ

ば長期間品質が保持される食品に表示

されている期限です。

 KFCおよびピザハットの店舗では毎日、

使用する食材の消費期限、賞味期限を

事前にチェック。期限内の食材のみを使

用して調理しています。また、サラダや

 すぐれた品質の商品を提供し続けるために、KFC、ピザハッ

トの店舗では、徹底的な食品衛生管理、品質管理を行っています。

食品衛生の基本は「清潔さ」。店舗の従業員は全員、ユニフォ

ームについた毛髪などを粘着ローラーで除去し、決められた手

順に従って肘や爪まできれいに洗浄する「完全手洗い」を実施

してから厨房作業を開始します。厨房内は「一作業一清掃」を

合い言葉に清掃し、つねに清潔な状態に。清掃用具は使用する

場所や汚れ具合により細かく分類されており、誤用を防ぐため

に使用箇所ごとに色分けしています。

 また、店舗で使用される食材はすべて、納品時に消費期限、

賞味期限、鮮度、損傷の有無等を確認した上で納入日を明記し、

速やかに所定の場所に保存。とくに、主要食材であるチキンは

他の食材と区分けして保管し、温度や保存状態にも細心の注意

を払っています。さらに、冷蔵庫内の食材とその消費期限がひ

と目でわかるように「消費期限管理表」を作成し、在庫管理を

徹底。KFC、ピザハットともに、万一の場合に備えて、定められ

た商品を毎日、決められた手順に従って取り分け、冷蔵で5日間、

冷凍で9日間、合計14日間検食として保管しています。 衛生講習会を全国各地で開催。

あんしん ・

すこやか

上/粘着ローラーで毛髪を 除去。右/爪から肘まで磨き 上げる完全手洗いを実施。

 小さなお子様からお年寄りまで、ご来店くださるすべてのお

客様に気持ちよく過ごしていただくために、KFC、ピザハットで

は、店舗の施設、設備の点検整備を定期的に行うとともに、どな

たにでもご利用いただける快適な店舗をめざして改修、改装を

行っています。

 すべての店舗ではエントランスからカウンター、客席、トイレ、

厨房まで、あらゆる設備を従業員が毎日、数回チェック。月に一度、

お客様の視点から店舗を点検する「CHAMPSチェック」を実

施し、店内のさまざまな施設、設備の状態を確認しています。さ

らに、CSR・監査室のスタッフが店舗を訪問し、1店舗につき、

400項目以上にわたって調査を行う「CHAMPSエクセレンス

レビュー(CER監査)」を実施。それぞれのチェックで問題が発

見された箇所はすぐに補修、改修しています。また、健康増進法

の施行にともない、禁煙店舗、分煙店舗の導入を計画。分煙店

舗については、パーテーションや空気清浄機を設置する等、受

動喫煙を防止する設備を整備。店舗エントランスのバリアフリ

ー化、バリアフリートイレの導入等、車椅子のお客様にもご来店

いただきやすい環境づくりも、始めています。

右/車椅子のお客様にも利用し

ていただきやすいバリアフリー

店舗。上/分煙を推進。

Quality Assurance店内でつくるサラ

ダ類には消費期限

シールを貼付し、

店舗外で製造して

いる商品は必ず消

費期限をチェック。

 食の安全・安心への意識が高まるなか、お客様に安心してた

のしんでいただける商品をお届けするために、KFCJではより

よい素材、より安心な調理方法の研究開発を日々、行っています。

 WHO(世界保健機関)によれば、鳥インフルエンザウイルス

は適切な加熱によって死滅するとされています。KFCでは「オ

リジナルチキン」をはじめとするチキン商品には明確なトレー

サビリティを確立したチキンだけを使用し、最高185℃の高温

にて約15分間加熱しており、安心してお召し上がりになれます。

また、店舗では、チキン調理に関するKFC独自の認定資格「COM

(Confidential Operations Manual)ライセンス」取得者

の管理のもと、衛生面に細心の注意を払って調理しています。

 KFCJでは、よりおいしい商品をご提供できるよう、あらゆる

食材について品質の向上をめざして研究開発を行っています。

揚げ油につきましても、商品のおいしさを守りながらトランス脂

肪酸を低減する研究を継続しています。その結果、2006年11

月より、従来品と比較してトランス脂肪酸を半減させた揚げ油

を導入しました。さらに、低減化に向けた研究開発を継続して

います。

 また、食物アレルギーの方に安心してご利用いただくために、

KFCおよびピザハットでは商品ごとのアレルゲン情報をホーム

ページに掲載。製造工場や店舗での調理過程において混入す

る可能性があるもの、種別を特定できない魚介類が含まれてい

るためアレルゲンが特定できないものについても情報をご案

内するとともに、お客様サービス係にお問合わせいただいたお

客様には電話、メールで速やかに情報提供しています。

16 17

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特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

本当のおいしさ、   「食」がもたらすたのしさを、     おもてなしの心とともに。

おいしい・たのしい

お客様に100%ご満足いただくために。 「FHH&H」と「CHAMPS」を徹底

 日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)(KFCJ)では、お客

様によりご満足いただける商品、サービスを提供できるよう、広

報・カスタマーサービス室内に「お客様サービス係」を設け、専

任の従業員がお客様のお問合せやご意見、ご要望を伺っていま

す。2004年には、お客様のご意見一つひとつを大切に業務に

生かしていくために、「CHANCE」システムを導入しました。

 CHANCEという名称は、「Customer Hospitality And

No Complaint Evolution(お客様へのおもてなしの心&

クレーム発生をなくす)」を意味しています。このシステムでは、

お客様からいただく電話、メール、手紙を総合的に管理し、関連

部署をイントラネット等で結ぶことによって、情報の伝達スピー

ドを向上。お客様一人ひとりに的確、迅速に対応するとともに、

貴重なご意見を事業活動に反映しています。

 KFCJは2005年に、KFC、ピザハットのビジネスに関わるす

べての人の行動指針として、グループスローガン「おいしいを、

ずっと。あたらしいを、もっと。」を定めました。このスローガン

は、企業理念である「おいしさ、しあわせ創造企業」の実現に向

かって、従業員一人ひとりが自ら考え、行動することを誓い合う

もの。私たちが有している「資産」を磨き育てること、さらに、

将来の成長へ向けて新たな価値を生み出すことをめざしてい

ます。KFC、ピザハットでは、これからも、安全でおいしい商品、

心を込めたサービス、居心地のよい店舗環境、チキンやピザを

たのしむ「食」のシーン等、これまで大切にはぐくんできた、さ

まざまな「おいしい」に磨きをかけるとともに、商品、店舗、ユニ

フォーム、今までにないサービス形態等、未知のあたらしい価

値を生み出してまいります。

お客様の喜びを自らの喜びとする 「カスタマーマニア文化」を醸成

お客様の声に迅速、的確に対応する 「CHANCE」システムを設置

おいしいを、ずっと。 あたらしいを、もっと。

従業員からあたらしいアイデアを 募集する、コンテストを開催

お客様からよくいただくご質問にお答えします。

AQQ

A  KFC独自のカット法

   により1羽を9パーツ

にカットしています。羽(ウ

イング)と、あばら(リブ)、

腰(サイ)、脚(ドラム)はそ

れぞれ2ピースずつ、キー

ル(胸)は1ピースとれます。

ウイング ウイング リブ リブ

サイ サイ

ドラム ドラム

キール

 カーネル・サンダースが何よりも大切にしていた「サザン・ホ

スピタリティ(アメリカ南部特有のおもてなしの心)」を受け継ぎ、

KFC、ピザハットの店舗従業員は、お客様にご満足いただくた

めには、いかなる努力も惜しまない「カスタマーマニア」をめ

ざしています。このカスタマーマニア文化も、すべての活動の

基盤。マニアック(熱狂的)なまでにお客様をおもてなしし、お

客様に心からたのしんでいただけることを自らの喜びとするカ

スタマーマニアとして、お客様一人ひとりを笑顔でお迎えして

います。

 どんなときにも、お客様を第一に考え、お客様に100%ご満

足いただくために、私たちはこれからも、誇りと情熱を持って、

カスタマーマニアを実現してまいります。

「トッピングコンテスト」入賞作品を商品化。

お客様からいただいた ご質問・ご意見の項目比率

その他1.0% 店舗4.6% 広告・広報 12.2%

品質

31.8%

サービス

50.4% 2006年度、お客様サービス係には、「サービス」

「品質」「広告・広報」等

についてのご質問、ご意

見を多数お寄せいただ

きました。

 「安全で新鮮な素材を使い、心を込めて手づくりした食事を

提供する」。KFCの創業者、カーネル・サンダースから受け継

いだ、この信念が、KFCとピザハットのサービスの基本。つねに、

お客様に100%ご満足いただくことを目標に企業活動を行って

います。この目標を達成するための活動は、「FHH&H」=

Fresh(新鮮)・Healthy(安全で健康的)・Handmade(手づ

くり)&Hospitality(おもてなしの心)が基盤となっています。

この基本に基づいて、お客様に最高の品質の商品をお届けす

るために食材の研究開発を重ね、生産から流通、店舗での調理

に至るまで、品質管理を徹底しています。

また、お客様の立場に立って店舗活動をチェックし、公正な基

準に従って厳しく評価、改善する「CHAMPS」活動をすべて

のKFC、ピザハット店舗で実践。清潔さ、ホスピタリティ、オーダ

ーの正確さ、店舗設備のメンテナンス、商品の品質、サービス

の速さについて、さまざまな角度から店舗活動を見直し、品質、

サービス、店舗環境の充実を図っています。さらに、全国の店

舗従業員が日頃、鍛えた技能とホスピタリティを披露する

「CHAMPSチャレンジ」競技大会を開催。「お客様をおもてな

しする喜び」を企業文化の一つとして、大切にはぐくんでいます。

「あたらしいをもっと大賞」入賞作品。

 KFC、ピザハットでは創業以来、他にはないユニークな商品

を提供するために食材の研究開発、新商品開発に積極的に取

組んできました。「あたらしいを、もっと。」の精神で新たなおい

しさを生み出す取組みの一つが、コンテストです。KFCの「あた

らしいをもっと大賞」、ピザハットの「トッピングコンテスト」は、

それぞれの店舗従業員か

ら広く新商品のアイデアを

募るイベントで、2006年

度にはKFC285件、ピザ

ハット200件のアイデアが

寄せられました。ピザハッ

トでは、ピザ好きなお客様約7,000人のメール投票によって入

賞作を決定。最優秀賞および優秀賞を受賞したピザを2006年

9月に全国のピザハット店舗で発売しました。また、KFC「あた

らしいをもっと大賞」ではKFCJ渡辺社長をはじめとする審

査員の厳正な審査により、最優秀賞、優秀賞等を選出しました。

KFC、ピザハットで

は2007年度もコン

テストを実施し、創

造的で意欲にあふ

れた作品を店舗従

業員から募集。あた

らしいおいしさの創

造に努めています。

カーネル・サンダースとクローディア夫人。

   1羽から何個の「オリジナルチキン」ができるの? フライドチキンの部位は指定できないの?

   KFCのフライドチキンは、KFC登録飼育農場で育

てたハーブ鶏をKFCカットチキン生産認定工場で

カットしたものを使い、1ピースずつ店舗で手づくりしてい

るため、商品の大きさや重量に多少の違いが出ます。そ

のため、お客様に公平にお届けできるように部位の組合

わせを何通りか決めさせていただき、同一の部位が偏ら

ないようにしています。部位の指定につきましては、各店

舗の状況により、ご希望にそえる場合とそえない場合があ

りますので、ご理解くださいますよう、お願いいたします。

おいしい ・

たのしい

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誰にもまねのできないおいしさを 創造する「チキンエキスパート」

おいしい・たのしい

 アメリカ・ケンタッキー州の田舎町でガソリンスタンドを経営

していたカーネル・サンダースが、スタンドにやってくる人々の

ためにつくり始めた手づくりのフライドチキン。「グレート・ユニ

ーク・テイスト」と絶賛されたその味を受け継ぎ、KFCの「オリ

ジナルチキン」はカーネル秘伝の味つけと、185℃で約15分間、

圧力釜で揚げる独自の高温高圧調理でつくられます。

 素材には、エサにまでこだわって育てたヘルシーでおいしい「ハ

ーブ鶏」を使用。各店舗では、KFCが設けたチキン調理認定資

格「COM(Confidential Operations Manual )ライセン

ス」取得者の管理のもと、1ピースずつていねいに粉をまぶし、

良質な植物油で揚げています。

 全国約1 ,200のすべての

KFC店舗では、このライセンス

を持つ調理責任者が厨房環境

や食品衛生、調理手順を管理し、

いつ、どこで食べても変わらな

いおいしさを提供しています。

 「オリジナルチキン」をはじめ、

「カーネルクリスピー」や「レッ

ドホットチキン」等、さまざまな

チキンのバラエティを提供してきたKFCは、「チキンエキスパ

ート」として、これからもおいしいチキン・アイテム、チキンに合

うサイドメニューを開発。お客様に、あたらしいおいしさ、たの

しさを提供していきたいと考えています。

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おいしい・たのしい

まもる・つたえる

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まじめに・まっすぐ

 KFCでは、お客様においしい商品をお届けするとともに、た

のしい「食」のシーンを体験していただきたいと考えています。

そのために、おいしさプラスアルファの魅力を持ったセットメニ

ューやキャンペーンメニューを提供してきました。たとえば、

1985年に発売し、「クリスマスにはチキン」という習慣が日本

に定着する一因ともなった「パーティバーレル」は、今では、ク

リスマスの風物詩に。また、年始に発売する「開運パック」、おト

クな「¥1,000パック」等、家族や仲間が集う機会にたのしんで

いただける、パック商品もご好評をいただいています。

 お子様向けには、1986年にチキンとプレミアムグッズがセッ

トになった「お子さまメニュー」を発売。これが、現在の「スマイ

ルセット」へと発展しました。さまざまな人気キャラクターを採

用した、バラエティ豊かなオリジナルグッズは、幅広い年齢層の

お客様に喜ばれています。

おいしい ・

たのしい

 KFCのR&Dユニットでは現在、13名

のスタッフがチキン、サンド、サイドの商

品開発を分野別に担当。お客様にわくわ

くしていただけるようなKFCらしい商品、

店舗のスタッフに「買って帰ろう」と思っ

てもらえるような商品をつくりたいと考

えて、研究開発を行っています。

 おかげさまで2004年の発売以来、ご

好評をいただいている「レッドホットチ

キン」は、長年にわたって試作・改善を続

けてきた骨つきチキン・バリエーション

の一種。肉のうまみを最大限に生かし、

日本人向きの辛さを実現するために肉

に香辛料をしみ込ませ、辛みを加えた衣

をつけてカリカリに揚げています。

 私たちは今後も、お客様や現場の人た

ちの声に耳を傾け、みなさまに喜んでい

ただけるような商品の開発に全力投球。

多くのお客様に「新たな食の感動」を味

わっていただきたいと考えています。

I n t e r v i e wお客様の声に耳を傾けながら、KFCの商品を開発しています。

KFC R&Dユニット ゼネラルマネージャー

宮 真二

Research&Development

1970年の日本初登場以来、 KFCの看板商品となっている 「オリジナルチキン」。

おいしさ+たのしさを提供する セットメニュー、キャンペーン

お正月には「開運パック」を販売。

毎年、クリスマスに限定発売している 「パーティバーレル」。

豊富な生地とトッピングをそろえる 「クラストエキスパート」

お子様からお年寄りまで、 すべてのお客様に喜ばれるサービスを

 デリバリーサービス中心のビジネスだからこそ、ホスピタリテ

ィを大切に。ピザハットでは全店舗の従業員に適切な電話対応、

すばやく正確なオーダー受注、安全なドライビング、そして明る

く笑顔のお客様対応を徹底しています。

 また、お子様からご年配の方まで、幅広い年齢層のお客様に

たのしんでいただけるように、ピザに加えて、パスタやチキン等、

バラエティ豊かなメニューを用意。ピザと一緒に、わくわく感や

感動、たのしさをお届けしたいと考え、お子様に人気のピザ「ス

マイル4」をご注文のお客様には、ピザハットのキャラクター「チ

ーズくん」が活躍するパソコンゲーム「CD-ROMゲームタウン」

やお子様がたのしめるチーズくんグッズ等をお届けしているほ

か、人気アニメキャラクターのプレミアムグッズをプレゼントす

る期間限定キャンペーンも随時、実施しています。

 世界最大のピザレストランチェーン・ピザハットが日本に上陸

したのは1973年。KFCJは1991年にその事業を受け継ぎ、

KFCビジネスで培ってきたフードサービスのキャリアとノウハ

ウを生かして、宅配ピザビジネスを着実に成長させてきました。

 「クラストエキスパート」として、ユニークな生地の研究開発

を進めてきたピザハットのピザは、とくにクラスト(生地)のバリ

エーションの豊富さに特徴があります。専用の鉄鍋(パン)で焼

き上げる「ふっくらパンピザ」、さっくりとした歯ざわりの「イタ

リアンクリスピー」。また、2006年11月の発売以来、ご好評い

ただいている「チージーロール」や「ソーセージロール」は、ピ

ザの「みみ」にあたる部分をロール状に成形し、つまんで食べ

られるように工夫した、ピザハットならではの贅沢な生地です。

これらの生地を彩るトッピングは15種類以上。生地と具材を選

ぶたのしさを提供しています。

 ピザハットでは、お客様にできたてのピザのおいしさをそのま

まお届けしたいと考え、ブランドメッセージ「Hot & On Time

(できたての温かいピザをすばやくお届け)」のもと、つねに安

全、迅速なお届けを心がけています。

 私たち商品開発担当は、「他にはない

おいしさ」をめざして毎日、新たな生地

やトッピングの開発に取組んでいます。

 ピザハットのピザは、トッピングだけで

なくバラエティに富んだユニークな生地

が特徴です。その代表的な商品「チージ

ーロール」は、もともと、アメリカのピザ

ハットがNFL「スーパーボウル」の開催

時期に発売した期間限定メニュー。これ

をつくるには非常に手間ひまがかかりま

すが、手先が器用でやる気のある日本の

店舗スタッフならきっと頑張ってくれる

と考え、日本市場への導入を決めました。

 ただ、より日本のお客様の嗜好に合わ

せるため、チーズの種類を厳選し、アメ

リカではガーリックパウダーをかけてい

た「みみ」の部分には、メープルシロップ

をかけてデザート感覚でたのしめるスタ

イルに。おかげさまで発売以来、大変ご

好評いただいています。

I n t e r v i e wピザハットのピザは、バラエティ豊かな生地が自慢です。

ピザハット マーケティング・R&Dユニット マネージャー

石橋 恭子

Research&Development

「みみ」にソーセージを入れた 「ソーセージロール」。

さっくりとした薄生地の 「イタリアンクリスピー」。

上/子どもたちの好きな

4つのトッピングを集めた

ピザ「スマイル4」。

左/ピザハットオリジナ

ル「チーズくん」グッズ。

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はぐくむ・むすぶ

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まじめに・まっすぐ

KFC、ピザハットのお客様に、 役立つ情報をインターネットで発信

KFCとピザハットの商品を一度に たのしめる「2 in1」を展開

 「安全でおいしい食事を、心のこもったサービスとともに快

適な店舗で提供する」。この信念に基づき、KFC、ピザハットで

は、さまざまな形態の店舗を展開しています。たとえばKFCで

は、交通の便のよい駅前・繁華街立地タイプ、ドライブスルーを

併設した便利な郊外・独立タイプ、買い物のついでに立寄りや

すいショッピングセンタータイプ。ピザハットでは住宅街、オフィ

ス街等、それぞれの店舗の立地に適した店づくりを心がけ、お

客様により手軽に、気持ちよくご利用いただける店舗環境の整

備に努めています。また、新コンセプト開発も積極的に推進し、

2006年6月には、KFC・ピザハットの複合店「2 in1」をオープ

ンしました。

 KFCとピザハットの商品を一つの店舗で自由に選ぶことがで

きる2in1は、新たな「食」のたのしさを提供する新コンセプト。

現在、KFCとピザハットの厨房を一体化し、イートイン、テイク

アウトを中心にサービスを提供するタイプ、独立した2つの厨

房を設置し、イートイン、テイクアウトに加えてピザのデリバリ

ーも行うタイプの2つのスタイルで、9店舗を展開。2007年以

降も、全国各地に 2 in1 店舗を出店していく予定です。

 KFC、ピザハットでは、お客様とのコミュニケーションを大切

にしたいと考え、ホームページやメールマガジンで、お客様に

役立つ情報を積極的に発信しています。KFCの無料メールマ

ガジン「カーネル通信」と携帯電話用メールマガジン「ケータ

イカーネル通信」は、とくに女性に人気。メールマガジンでは毎

月、KFCの最新キャンペーン情報や、会員限定のクーポン情報、

クイズ等を配信しています。一方、ピザハットの「ピザハットク

ラブ」は登録料、年会費が無料でピザの注文ごとにポイントが

貯まるシステム。ピザハットのキャンペーン情報や割引クーポ

ン等の情報をメールでお知らせするとともに、会員向けのプレ

ゼントキャンペーンを実施する等、さまざまな会員特典を用意

しています。

 新規事業開発室は2007年4月に新設

された部署。私は現在、KFCとピザハッ

トの複合店「2 in1」を担当するとともに、

新たなビジネスやブランド展開の可能性

についてリサーチしています。

 2 in1は、一つの店舗でKFCとピザハ

ットの商品を一緒に味わえるたのしさや

利便性が一番の魅力。現在、ピザハット

の店舗がないエリアを中心に全国各地

で出店計画を進めていますので、これま

で「テレビCMは流れているのに、ピザ

ハットが近所にないため食べられなかっ

た」というお客様にも、徐々にご利用い

ただけるようになっていくことと思います。

 新規事業としては、ヤム・ブランズ・イ

ンクが展開しているKFC、ピザハット以

外の3ブランドを含め、さまざまな可能性

を検討しながら、今後も「あたらしいニュ

ース」の提供をめざして、前進していき

たいと考えています。

I n t e r v i e w便利でたのしい「2 in1」の出店を全国で進めています。

新規事業開発室 マネージャー

能村 耕司

New Business Development

「2 in1」郊外・独立タイプ。

「2 in1」ショッピングセンタータイプ。

KFC 1号店で 使用していた メニューチラシ。

KFCホームページ  http://www.kfc.co.jp/

ピザハットホームページ http://pzh.jp/

KFC、ピザハットは、「本当のおいしさ」 「新たな感動」の創造をめざしています。

さを提供し続けてきたピザハット。発見や感動のある、お

いしいメニュー、あたらしいスタイルをお客様にお届け

するために、KFC、ピザハットはこれからも、積極的に研

究開発に取組んでいきます。

1970 KFCオリジナルチキン 大阪万博で日本初上陸。まったくあたらしいスタイルとおいしさでファストフードの先駆けに。

1970

 1970年、大阪万博の会場で「オリジナルチキン」を発

売して以来、カーネル・サンダースが生み出した誰にも

まねのできないおいしさに磨きをかけてきたKFC。他に

はないユニークな生地とトッピングで、あたらしいおいし

おいしい ・

たのしい

1980

1990

2000

1970 KFCコールスロー キャベツ、ニンジン、タマネギを特製ドレッシングであえるサラダは、当時も今もKFCの看板商品。

1983 KFCチキンフィレサンド 鶏の胸部分の1枚肉をはさんだサンドは、KFCを代表する商品に。

1974 KFCスモークチキン ハーブ鶏を桜のチップでじっくりいぶす本格派として、クリスマスに欠かせない商品に。

1987 KFCビスケット オーブン調理が可能なKFCならではの商品第1号。日本にソフトビスケットが定着する発端に。

1985 KFCパーティバーレル 温かいチキンと冷たいサラダ、デザートをパックにした「パーティバーレル」は、いまやクリスマスの風物詩。

1991 ピザハットパンピザ パン(鉄鍋)で焼く独自のスタイルから「パンピザ」の名称が誕生。現在は「ふっくらパンピザ」として親しまれています。

1996 ピザハットチーズクラスト ピザ生地の端にチーズを巻き込んだ、「みみ」から食べるという斬新な発想が人気に。

1998 KFCカーネルクリスピー 天ぷらの手法を生かした、骨なし皮なしのチキンは日本オリジナル商品。

2001 KFCツイスター トルティーヤにカーネルクリスピーを巻き込んだ「ツイスター」は食べやすく、ボリューム満点。

2006 ピザハットチージーロール 「みみ」の部分をひとくちごとにつまめる、あたらしいタイプのピザ生地を開発、大人気に。

2001 ピザハットゴールデンチーズクラスト チーズ入りの「みみ」の上に、さらにチーズをのせて焼き上げるリッチなピザが登場。

2004 KFCレッドホットチキン 香辛料をしみ込ませたチキンに、スパイシーな衣をつけてカリッと揚げた辛口チキンメニュー。

2006 KFC香り揚げ醤油チキン 焼き海苔、ごま、 あられをまぶした さくさく衣が香ばしい、 生姜醤油仕立ての贅沢な 和風チキン登場。

22 23

Page 13: KFC CSR Report 2007 · 2014-04-01 · のある人事、 適材適所の人材配置、 働きやすく、 やりがいのある 組織づくりを促進するとともに、 女性や高齢者の積極的な登用、

■組織体制

CSR・監査室(事務局)

関西オフィス

経営企画室

情報システムユニット

広報・カスタマーサービス室

総務ユニット

人材開発ユニット

人事ユニット

商品ユニット

QAユニット

建築施設ユニット

ピザハット

マーケティング・R&Dユニット

ピザハット

営業ユニット

KFCマーケティングユニット

KFC直営営業ユニット

社 長

環境問題対策委員会

「チーム・マイナス6%」「クールビズ」等、 地球温暖化防止活動に参加  深刻さを増す地球温暖化に歯止めをかけるために、世界的

規模で温室効果ガスの排出量削減が求められています。KFCJ

では、温室効果ガス排出量の6%削減を実現するために環境省

が主体となって推進している国民的プロジェクト「チーム・マイ

ナス6%」に参加を表明。2006年11月に渡辺社長、カーネル・

サンダース、ピザハットのキャラクター「チーズくん」がチーム

員として登録し、1人1日1kgのCO2排出量削減を社内外に呼

びかけています。また、温室効果ガス削減のために、エアコン

の温度設定を28℃にする「クールビズ」の推進にも取組み、

2007年のクールビズでは、この活動に積極的に取組んでいる

企業・団体トップが参加した「ク

ールビズエグゼクティブ」の一人

として、渡辺社長がクールビズ

のPR活動に参加しました。

会社概要・データ

トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

健全な地球環境と社会環境を、 次世代へと守り伝えるために。

まもる・つたえる

環境方針に従い、すこやかで安心な「食」と 持続可能な社会の実現をめざします  安全でおいしい食事を提供していくためには、素材となる鶏

や野菜、その他の食材が健康的に育つことのできる自然環境を

守りはぐくんでいく必要があります。同時に、企業には環境負荷

を低減し、持続可能な社会の構築に寄与するという、社会的責

任があります。このような考えに基づき、日本ケンタッキー・フ

ライド・チキン(株)(KFCJ)は、2001年4月に「環境方針」を

制定。この方針に従って、各部署の環境委員で構成される環境

問題対策委員会を組織しました。環境問題対策委員会は月1回

の開催を基本としており、食品リサイクル率の向上、廃棄物の

低減、CO2の削減につながる、具体的な環境活動の企画立案、

活動推進状況の確認・報告を行っています。

 KFCJでは、PLAN(計画や目標の設定)、DO(実行)、CHECK

(実行状況の確認)、ACTION(是正・見直し)を実践しながら、

環境に配慮した事業を展開するとともに、環境教育にも力を注

ぎ、持続可能な社会の実現へ向けて努力を続けてまいります。

 ピザハットは、「もったいない」の精神で世界に3R(リデュース、

リユース、リサイクル)活動の輪を広げているワンガリ・マータイ

さん(2004年ノーベル平和賞受賞)が提唱する「MOTTAINAI」

運動に賛同し、2007年5月、3R活動の一環として、オリジナル

デザインのピザハット「MOTTAINAI」ふろしきの普及に取組

み始めました。店頭で販売した「MOTTAINAI」ふろしきの収

益の一部は、マータイさんのアフリカにおける植林活動「グリ

ーンベルトムーブメント」に寄付しています。

 また、この「MOTTAINAI」運動の活動の一つとして、2007

年7月には北海道のダムの堆砂のモニター募集を開始しました。

ダムの貯水能力を低下させ、コンクリートを傷めるとして、全国

的に問題となっているダムの堆砂は、採取後の廃棄場所の確保

が困難となっていますが、じつは栄養豊富でガーデニングに最

適な土。NPO法人農地トラストの協力のもと、ピザハットでは、

モニターになっていただいたお客様にダムの土とスイートバジ

ルの種をご提供し、ダムの土の有効

活用に協力しています。

バイオマスプラスチックの 導入実験を沖縄のKFCで実施

「MOTTAINAI」運動に賛同。ピザハットが ふろしきを販売。ダムの土活用に協力

まもる ・

つたえる

北海道のダムの 堆砂のモニターを募集。

 農林水産省が推進するバイオマス利活用フロンティア事業

の一環として、沖縄県のKFC10店舗では2007年2月~3月に「バ

イオマスプラスチック導入実験」を行いました。三菱商事(株)、

(株)三菱総合研究所および沖縄県下のさまざまな企業の協力

のもと、KFCのフランチャイジーである(株)リウエン商事が実

施したこの実験の目的は、CO2および廃棄物の削減。実験参加

店舗では、バイオマス(植物や貝殻等、生物由来の有機資源)

を原料としてつくられる「バイオマスプラスチック」をサラダ容

器に使用するとともに、生ゴミ収集庫を設置。近隣家庭へバイ

オマス原料を含む生ゴミ用のごみ袋を配布し、集積した生ゴミ

とバイオマスプラスチックを堆肥化施設で堆肥にする、バイオ・

リサイクルシステムの検証を行いました。

 植物原料由来のバイオマスプラスチックは、化石燃料の消費

量、CO2排出量の削減に役立つ素材です。生分解が可能で生

ゴミと一緒に堆肥化できるため、リサイクルの推進にも役立つ

と期待されています。今回の実験は、バイオマスの認知度を向

上し、リサイクルシステム構築への足がかりをつくるという当

初の目的を達成しました。また、ご協力いただいたお客様のア

ンケートでは、「KFCに期待する環境への取組み」等、幅広いご

意見をいただきました。KFCでは貴重なご意見を今後の活動

に生かしたいと考えています。

上:バイオマスプラスチックのサラダ容器。 左:店舗に生ゴミ収集庫を設置。

ピザハット「MOTTAINAI」ふろしき。

上:チーム・マイナス6%のロゴ。 左:クールビズエグゼクティブの   ポスターに登場。 推進体制

�継続的な環境保全活動ができる組織を構築します。

�環境教育や広報活動を実施して、環境保全に関する  意識向上を図ります。

�環境保全に関する法律、規則、協定などを遵守します。

事業活動 �事業活動における廃棄物の分別と減量化、そして  リサイクルに取組みます。

�事業活動における環境汚染物質排出量の削減に取組みます。

�管理可能なエネルギー資源の節約、廃棄物の発生抑制と  再利用、危険物の安全管理を徹底した環境管理に積極的に  取組みます。

基本方針 日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社は以下の方針で

事業活動について定期的な評価と改善を行ってまいります。

基本理念 日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社は食を通じて

健全な環境を次世代に継承するために、企業市民の一員として

持続的努力を続けてまいります。

環境方針

24 25

Page 14: KFC CSR Report 2007 · 2014-04-01 · のある人事、 適材適所の人材配置、 働きやすく、 やりがいのある 組織づくりを促進するとともに、 女性や高齢者の積極的な登用、

ピザハット店舗

KFC店舗

ドウのリサイクル実験

専用車で搬送 製紙工場

再生処理

異物を除去し圧縮

専用車で回収

専用車で回収

専用車で回収

残ったドウを焼成、カット 使用済み揚げ油をパッキング

トイレットペーパーに 再生

使用済み紙カップを分別、 パッキング

飼料工場へ

廃油処理専門工場 飼料に再生

飼料工場

飼料として利用

養豚場

リサイクル施設

選別

KFC店舗

揚げ油回収・リサイクル 紙カップリサイクルの流れ

リサイクルを推進するさまざまな施策を展開

まもる・つたえる

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あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

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まじめに・まっすぐ

 食品リサイクル法の改正により、リサイクル率の数値目標は

2007年の20%から2012年まで、段階的に高くなっていきます。

KFC、ピザハットでは現在、廃油、油粕、段ボールのリサイクル

を100%実施しています。

 KFCの揚げ油のリサイクルでは、規定の調理回数や酸化度を

こえた廃油を専門業者が定期的に回収。廃油処理専門の工場

で精製し、家畜の飼料としてリサイクルしています。また、KFC

の従業員が着用する「赤ジャンパー」に、ペットボトルから再生

したリサイクル繊維を使用しているほか、部材の移設やリユー

スが容易に行えるユニット工法によるプレハブ店舗をKFCおよ

びピザハットに実験導入し、今後もニーズに応じて展開を図っ

ていく予定です。

まもる ・

つたえる

KFC店舗で分別収集を実施。 紙カップをリサイクル

ピザ生地を飼料化するリサイクル実験を実施

グリストラップの浄化、廃棄物削減への取組み

 KFCJでは、厨房排水から生ゴミや油脂分を取り除き、きれい

な水にして下水に流すために、2006年9月より、グリストラップ

浄化装置のテストを実施しました。

 KFC、ピザハットの店舗ではこれまで、定期的にグリストラッ

プの清掃を行い、除去した油脂分等は産業廃棄物として専用の

業者に処理を依頼していました。今回の実験では、天然成分で

構成された生分解性の酵素製剤をグリストラップに加え、タイ

マー制御の水中ポンプを稼働させることによって、グリストラッ

プ内の油分を脂肪酸化して悪臭を防止。同時に排水の水質基

準(科学的酸素要求量、生物化学的酸素要求量、浮遊物質量、

水素イオン濃度等)を許容範囲内に収めることに成功しました。

また、これにより、産業廃棄物としての回収、廃棄作業が不要と

なるため、ゴミの排出量も削減できます。KFCJでは、この結果

を踏まえ、今後さらに実証実験を重ねていく予定です。

 KFCでは、200店舗(直営)に分別トラッシュボックスを導入。

もえるゴミ、もえないゴミ、紙カップ、ドリンクの飲み残し、吸い

殻を分別回収しています。このうち、紙カップは50店舗(リサイ

クルルート内)でリサイクルを実施。店舗で分別された紙カッ

プは、リサイクル施設に運ばれて再度、分別されたのちに圧縮

され、製紙工場へ運ばれてトイレットペーパーに再生されます。

 トイレットペーパーにリサイクルされている紙カップは、年間

約25t。2006年度には、KFCで使用されている紙カップの約

14%(直営)がリサイクルされました。KFCでは、今後も紙カッ

プリサイクルの実施店舗を増やしていく予定です。

ビニール袋に入れて専用容器に保管します。廃棄ドウは1週間に1回程度、専用車両で飼料工場へ運ばれます。

残ったドウをオーブンで焼成。細かくカットします。

ピザハット店舗でのドウの廃棄手順

 これまで、ピザハットでは廃棄物の排出量を削減するために

ピザ生地(ドウ)の焼却廃棄を行ってきました。さらに効果的な

リサイクル活動の推進をめざして、2007年2月~7月には、直営

店舗40店において廃棄ドウのリサイクル実験を実施。焼成した

廃棄ドウを飼料工場で養豚用飼料に再生し、リサイクルする廃

棄ドウの飼料化に取組みました。

 実験中、店舗オペレーションや回収作業、飼料化の工程等に

問題は発生せず、廃棄ドウの飼料化による効果が明らかになり

ました。ピザハットでは、リサイクル率の向上に加え、ゴミ発生

の抑制、ゴミの減量化にも積極的に取組み、直営店の食品リサ

イクル率は、2006年度の11%から2007年度は23.4%となり

ます。

酵素製剤 容器に入れて、槽内に沈めます。 使用量は状況によって、変化させます。

水中ポンプ グリストラップの状況により、 台数と置き方を設定。

残渣の処理や槽内の 清掃は、毎月の メンテナンスで一緒に 行います。

排水 排水基準を 満たした排水が 流れます。

制御盤 ポンプの稼働時間を 設定します。

厨房排水

排水

■グリストラップの浄化装置

ペットボトルから 再生した赤ジャンパー。

分別トラッシュボックスで紙カップを回収。 回収した紙カップは、トイレットペーパー等にリサイクルされます。

揚げ油を回収し、 飼料としてリサイクル。

26 27

Page 15: KFC CSR Report 2007 · 2014-04-01 · のある人事、 適材適所の人材配置、 働きやすく、 やりがいのある 組織づくりを促進するとともに、 女性や高齢者の積極的な登用、

8,000

6,400

4,800

3,200

1,600

0

25

20

15

10

5

0

7,661 1,629

47% 0%

総排出量

食品 リサイクル率

7,430 1,893

54% 0%

6,772 1,669

65% 11%

6,830 1,505

60% 23.4%

まもる・つたえる

会社概要・データ

トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

まもる ・

つたえる

さまざまな取組みを通じて、 省エネ、省資源を推進

ピザハット ビジネスの主な環境への影響

廃棄物 1,669tOUTPUT

リサイクル率 39.7%

KFC ビジネスの主な環境への影響

生ゴミ、可燃ゴミ、 ダンボール、 廃プラスチック

 KFC、ピザハットでは、事業を展開する過程で生じる環境負

荷を低減するために、資源・エネルギーの有効利用、廃棄物の

削減に取組んでいます。省資源、省エネルギーのための取組み

としては、各店舗で機器の使用時間に合わせた細かなON/OFF

管理を実施。冷蔵庫、エアコン、クッカー等を順次、インバータ

ータイプに入れ替え、CO2削減、フロン対策に努めています。イ

ンバーター冷蔵庫の導入による効果を実験により試算したとこ

ろ、旧型冷蔵庫に比べて電気代は1年で65,340円減。CO2は

1年間で1,429kg削減となり、減価償却期間の7年間では約

10t/CO2、スギの木の吸収量に換算すると、約7,000m2の植

樹効果があることがわかりました。

 KFCJでは、省エネ型の店舗の開発も進めています。オール

電化厨房の実証実験を進めているKFC店舗の環境負荷を同規

模の店舗がガス機器を使用する場合と比較したところ、オール

電化厨房ではCO2を年間、約10t/CO2削減できると試算され

ました。このほか、紫外線を95%、赤外線を50%カットし、-2~

-5℃の断熱効果が期待できるガラス光熱フィルター、14~

23%の節水効果が確認されている節水コマ等の採用により、さ

らに省エネ、省資源および廃棄物低減に努めていく予定です。

KFCチェーン 直営店 1店舗当たりのデータ 直営店 1店舗当たりのデータ

ピザハットチェーン

KFC/FC店 1店舗当たりのデータ ピザハット/FC店 1店舗当たりのデータ

電気 ガス(LPG)KFC ガス(都市) 電気 ガス(LPG)ピザハット ガス(都市)

食品系 非リサイクル KFC リサイクル 食品系 非リサイクル リサイクル ピザハット

KFCJでは、KFCおよびピザハットビジネスが環境に与える影

響を把握するため、事業活動に使用する資源・エネルギーおよ

び事業活動における排出物に関するデータを収集、分析してい

ます。今後も、これらのデータをもとに、資源、エネルギーの効

率的な利用と、排出物の削減、リサイクルの推進を積極的に行い、

事業全体の環境負荷を低減していきます。

KFC・ピザハットビジネスの環境パフォーマンス

■電気使用量の推移

■ガス使用量の推移

■水道使用量の推移

(年度)

(単位=千kWh)

(単位=千m3)

(単位=千m3)

50,000

40,000

30,000

20,000

10,000

0

160

128

96

64

32

020062002 2003 2004 2005

(年度)

2,500

2,000

1,500

1,000

500

0

8.0

6.4

4.8

3.2

1.6

020062002 2003 2004 2005

(年度)

600

500

400

300

200

100

0 20062002 2003 2004 2005

44,057

136.82

116.33 120.71119.09

118.29

38,274 40,800 41,442 42,229

66.1161.2862.50

63.2963.55

13,4861,1503 11,708 12,188 12,684

4.60

3.463.764.484.61

938835 828 734 716

0.4650.4650.4680.530.54

10598 97 91 96

2,216

537

6.88

5.855.49

5.38 5.76

1,924

1.451.67

476

1,856

1.38

466

1,873

1.401.34

487

2,057

479

■KFC&ピザハットCO2排出量の推移

(年度)

(単位=t-CO2)

25,000

20,000

15,000

10,000

5,000

0

80

64

48

32

16

020062002 2003 2004 2005

1.6

1.33

1.07

0.8

0.53

0.26

0

■サポートセンター(本社)用紙の使用枚数の推移  (単位=千枚)

(年度)

4,000

3,200

2,400

1,600

800

020062003 2004 2005

■KFC&ピザハット廃棄物排出量の推移 (単位=千kg)

4,735

4,1103,965

16,6541,0572,080

4,348

1,0492,064

4,425

9291,829

4,607

9071,785

4,795

12332,353

4,963

14,468 15,422

3,07475.9

41.3 40.8

37.836.2

41.9

64.6 64.963.9 64.2

2,668

2,574

4,000

15,665

2,597

4,422

15,540

2,960

削減率(前年比) 17.5% 16.2% 9.7%

3,6963,051

2,556 2,308

■FC店エネルギーデータ(2006年) 電気

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

0

16

32

48

64

80

050

100150200250300350400

0

0.75

1.5

2.25

3

0

10

20

30

40

50

60

00.06

0.130.20

0.33

0.26

0.40

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

0

25

50

75100

125

150

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

0

1.2

2.4

3.6

4.8

6

0

200

400

600

800

1,000

1,200

00.25

0.5

0.75

1.0

1.5

1.25

ガス 水道

100,735

8,618 357 54

124.67

61.56 2.55 0.39

5.841.33

4,721 1,076

(単位=千m3) (単位=千m3) (単位=千kWh)

INPUT

ピザハット店舗 (直営店)

13,486千kWh

938千m3

105千m3

電気

ガス

水道

CO2 8,548t-CO2

廃棄物 6,772tOUTPUT

リサイクル率 44.2%

生ゴミ、廃油、紙カップ、 可燃ゴミ、ダンボール、 廃プラスチック、 グリストラップ KFC店舗

(直営店)

CO2 22,923t-CO2

熱効率のよい高効率ガスオーブン。

自動水洗で水道使用量を削減。 CO2削減に役立つインバーター冷蔵庫。 

高効率のフライヤーを使用。 

INPUT

42,229千kWh

2,057千m3

479千m3

電気

ガス

水道

※データ集計方法のさらなる精度向上を図ったため、昨年度報告の当該数値を修正しました。

※データ集計方法のさらなる精度向上を図ったため、昨年度報告の当該数値を修正しました。

(年度) (計画) 2004 2005 2006 2007

3,320

8.36 9.147.95

7.38

19.2919.13

644454531

609

724

560

530543596

441517547

2,5512,631 2,929

2,7203,288

2,8472,641

1,621 1,591 1,294 1,260

22.67

21.35

28 29

Page 16: KFC CSR Report 2007 · 2014-04-01 · のある人事、 適材適所の人材配置、 働きやすく、 やりがいのある 組織づくりを促進するとともに、 女性や高齢者の積極的な登用、

 幼稚園児の親子体験教室から小・中・高校生の職場体験学習、

大学生向けの研究授業まで、KFCJでは、さまざまな食育活動

を通じて、次世代を担う子どもや若者たちに「食」に関する知

識や体験を提供。健全で豊かな食生活を実現するためのサポ

ートを行っています。

■ 活動事例-1 親子でピザづくりに挑戦  東京都・江東区からの依頼を受け、ピザハット「親子ピザ教室」

を開催しました。親子でピザを手づくりするこの企画は、募集と

同時に定員となる盛況ぶり。バラエティに富んだユニークな生

地が自慢のピザハットならで

はのノウハウを生かした

ピザづくりに、16組

32名の親子が挑戦

しました。

ピザハットカップを開催し、 地域スポーツ振興をサポート

カーネル立像を活用し、 地域の人々とコミュニケーション

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あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

心をはぐくみ、人と社会、人と人をむすぶ。

小さくても大切な一歩。

はぐくむ・むすぶ

子どもたちに「食」の大切さを 伝える「食育活動」を実践

 白いスーツと黒縁メガネでおなじみの「カーネル立像」が、

日本に登場したのは、1970年。以来、KFCの創業者であるカー

ネル・サンダースの立像は、全国のKFCの顔として、地域の

みなさまに親しまれています。5月の端午の節句には鎧カブト

を身につけた「武者カーネル」、クリスマスには「サンタクロー

ス・カーネル」等、KFCの店舗では、それぞれにカーネル立像

を活用した、ユニークな活動を実施し、地域のみなさまとのコ

ミュニケーションを深めています。

■ 活動事例 天草四郎カーネルぬりえ大会開催

 熊本県のKFCジャスコ本渡店では、「天草四郎カーネルぬり

え大会」を開催しました。開催期間中は、地域にゆかりの深い

天草四郎時貞の衣装を身につけたカーネル立像がお客様をお

出迎え。小学生以下の子どもたちに「天草四郎カーネル」のぬ

りえを配布し、完成した142枚のぬりえを店内に掲示して、お客

様にご好評いただきました。

 KFCJでは、東京都荒川区サッカー協会が主催する「フットサ

ルフェスティバル」に2005年より協賛しています。このイベン

トは、生涯スポーツとして世界的に親しまれているフットサルを

通じて健康を増進し、互いの親睦を深めることを目的に実施さ

れているフットサル競技会。シニア・レディース大会には、「ピザ

ハットカップ」の名が冠されています。

 2006年12月に開催されたピザハットカップには、シニアチー

ム、レディースチーム合わせて21チームが参加。フットサルの

たのしさを分かち合いました。

■ 活動事例-2 KFCで職場体験学習

KFCJでは、東京都杉並区の教育委員会が実施する職場体験学

習の受け入れ企業に登録し、毎年、杉並区内のKFC、ピザハット

店舗で中学生の職場体験を実施しています。そのうちの1店舗

であるKFC荻窪店では1回1~3名、年間10~15名の中学生を

受け入れ、KFCの基本的な考え方やオペレーションの基本を指

導。中学生たちは清掃業務、チキンの調理体験、接客等を通して、

食の安全性やおいしさへのこだわり、働くことの厳しさやたの

しさを学んでいます。

■ 活動事例-3 大学生に食品ビジネスを講義  日本大学生物資源科学部食品経済学科より、「食品ビジネス

特別講義」の依頼を受け、全9時限の講義を行いました。KFCJ

の経営戦略をテーマに、渡辺社長をはじめとするマネジメント

が講師を務めたこの講義には154名が参加。受講生のレポート

は渡辺社長が採点し、最優秀評価の5名を食事に招待しました。

■ 活動事例-4 大学生の提言を傾聴  法政大学経営学部・近能善範准教授のゼミより、「KFCJの経

営戦略を分析してまとめた提言をプレゼンテーションしたい」

との依頼を受け、同ゼミの学生34名をサポートセンターに迎え

ました。学生代表による売上・利益拡大策のプレゼンテーショ

ンには、渡辺社長をはじめ、営業およびマーケティング担当幹

部が出席し、学生たちの率直な意見に耳を傾け、質疑に答えま

した。

 日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)(KFCJ)は、「おい

しさ、しあわせ創造企業」という企業理念のもと、本当の意味で

豊かな社会の実現をめざして、食育活動をはじめとする多様な

社会貢献活動に取組んでいます。

 2005年7月に施行された食育基本法では、「自主的かつ積極

的に食育の推進に自ら努めるとともに、国又は地方公共団体が

実施する食育の推進に関する活動に協力するよう努める」ことが、

食品関連事業者の責務であると明記されています。KFCJでは、

「食育とは、さまざまな経験を通じて『食』に関する知識と選択

能力を修得し、健全な食生活を実践することができる人間を育

てること」であると認識。子どもたちが「食」の大切さや正しい

知識を学ぶ機会として、1980年代はじめから、自治体や学校の

体験学習の依頼を受け入れてきました。現在はサポートセンタ

ー(本社)へ年間約30件の依頼をいただいているほか、直接、

店舗へ依頼されるケースも増えています。

はぐくむ ・ むすぶ

幼稚園児から大学生まで、 「食」を通じてコミュニケーション

 杉並区から職場体験学習の依頼を受け、

中学生を年間4~5組、10~15人、お預

かりしています。当初はけがをさせてし

まったらどうしようといった不安もありま

したが、生徒さんたちはみな、働く喜び

や充実感を感じてくれているようです。

なかには「高校生になったらアルバイト

にきます」といってくれたり、体験終了後、

親御さんと一緒に買い物に来てくれたり

するお子さんもいて、本当にうれしく思

います。

 生徒たちの指導を担当する店舗スタ

ッフが「お手本になろう」という意識を

持ち、衿を正して業務にあたってくれる

ことも、店長としてはうれしい限りです。

5日間という短い期間ですが、生徒さん

たちには何かをつかんで帰ってもらい

たいと考えています。

I n t e r v i e w職場体験を通じ、店舗スタッフも成長しています。

KFC荻窪店

葉武 孝幸 店長

KFC Manager

30 31

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飢餓と貧困の撲滅をめざし、 WFP 国連世界食糧計画を支援

 KFCJは、日本フードサービス協会の一員として、「WFP 国

連世界食糧計画(WFP)」の活動を長年、支援してまいりました。

 2006年には、国連WFP協会の評議員に就任。2007年5月に

実施されたWFPの世界的なイベント「ウォーク・ザ・ワールド

~地球のハラペコを救え~」に社員とその家族が参加する等、

より積極的な支援を展開しています。また、2007年秋からは、

KFC、ピザハットをはじめ、全世界で約35,000店のフードチェ

ーンを展開するヤム・ブランズ・インクと連携して「飢餓救済週

間」を通じ、地球規模の課題である飢餓と貧困に関する認識を

さらに高めるために、さまざまな活動を展開してまいります。

はぐくむ ・ むすぶ

WFP 国連世界食糧計画 日本事務所 http://www.wfp.or.jp/

国連WFP協会 http://www.jawfp.org/

*近日中に上記日本事務所HP と統合予定。

国連食糧農業機関(FAO)の統計に基づき、WFPが作成している「ハン

ガーマップ」。赤色に分類されている国々はもっとも深刻な飢餓状況に

あります。

知的発達障害のある人をスポーツで支援する 「スペシャルオリンピックス」を応援

 KFCJとKFCチェーンは、スポーツを通じて知的発達障害の

ある人たちの自立と社会参加を応援する「スペシャルオリンピ

ックス」の趣旨に賛同。1994年に「スペシャルオリンピックス

日本(SON)」が設立されて以来、その活動を支援しています。

 スペシャルオリンピックスの活動には2006年末現在、世界

165ヵ国以上で250万人を超えるアスリート(スポーツ活動参

加者)と70万人のボランティアが参加。SONでは、陸上競技、

バスケットボール、アルペンスキー等、夏季冬季21競技のトレ

ーニングプログラムを提供しており、45都道府県で6,000名を

こえるアスリートがスポーツをたのしんでいます。

 アスリートたちは、地域別の競技会や4年に一度、開催される

ナショナルゲーム(全国大会)、世界大会に参加し、日頃のトレ

ーニングの成果を発表しています。2006年11月に熊本県で開

催された「第4回SON夏季ナショナルゲーム」には、全国40都

道府県から12競技に1,025名のアスリートが参加。表彰式では、

不安や緊張と戦いながら競技場に立ち、最後まで競技をやり終

えたアスリート全員にメダルやリボンが授与され、あたたかな

拍手が贈られました。この大会で、渡辺社長は、フライングディ

スク等の競技者のみなさんにメダルを授与し、アスリート一人

ひとりの健闘を称えました。

スペシャルオリンピックス日本 http://www.son.or.jp/

社員・家族とともに、 WFP「ウォーク・ザ・ワールド」に参加

 2007年5月13日(日)、世界各国で同日に開催されたWFP主

催のチャリティ・イベント「ウォーク・ザ・ワールド ~地球のハラペ

コを救え~」に、渡辺社長をはじめ、49名のKFCJ社員、家族が参

加しました。

 このイベントは、飢餓と貧困の撲滅をめざして、WFPが世界中

で展開している人道支援プロジェクトの一つ。イベントを通じて

世界中から寄せられる募金は、WFPが開発途上国で実施する「学

校給食プログラム」に活用されています。

 横浜ベイエリアを舞台に開催された2007年度の「ウォーク・ザ・

ワールド」には、WFP上級事務局次長・ジャン・ジャック・グレース

さん、趣旨に賛同した著名人の方々をはじめ、総勢1,236名が参

加。KFCJのメンバーも、このイベントを通じ、社会貢献活動の大

切さを再確認しました。

臨港パークで開催された開会式。

10kmコースを完走しました。

横浜・みなとみらい地区をウォーキング。

KFCJの社員、家族49名が参加。

飢餓と貧困の撲滅をめざすWFP活動にご協力をお願いします。

※写真提供:認定NPO法人 スペシャルオリンピックス日本

M e s s a g e

はぐくむ・むすぶ

「WFP 国連世界食糧計画」は、国連唯

一の食糧支援機関であり、かつ世界最大

の人道支援機関です。飢餓と貧困の撲

滅を使命として、世界各地でさまざまな

食糧支援活動を行っているこの機関の

日本事務所として、私たち「WFP 国連

世界食糧計画日本事務所」は日本政府

や地方自治体、企業、NGO、メディア、個

人のみなさまとのパートナーシップの促

進に努めております。

 2007年5月、世界各国で同日、同時刻

に実施いたしましたWFPのイベント「ウ

ォーク・ザ・ワールド」では、日本ケンタッ

キー・フライド・チキン(株)のみなさま

にも多数ご参加いただき、誠にありがと

うございました。この秋には、世界各国

でKFCやピザハットなどのブランドを展

開しているヤム・ブランズ・インクにも

WFPの活動にご参加いただく運びとなり、

よりグローバルな規模での活動を展開

していただけることと期待しております。

飢餓に苦しむ子どもたち、緊急に食糧

を必要としている被災者や難民たちの

状況をより多くの方々に知っていただく

ために、今後ともご支援、ご協力をよろ

しくお願い申し上げます。

WFP 国連世界食糧計画 

日本事務所代表 玉村 美保子 様  

※写真 :右/玉村代表、左/渡辺社長

「国連WFP協会」はWFP 国連世界食

糧計画を支援する認定NPO法人です。

日本における活動の民間支援窓口として、

当協会では個人、団体、企業をはじめと

する民間部門のご理解とご協力を得て、

飢餓や貧困の問題解決に貢献するため

に飢餓問題や食糧支援活動に関する情

報発信、支援機会の提供等を行っており

ます。

 日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)

のみなさまには、当協会にとって最大の

イベントである「ウォーク・ザ・ワールド」

に団体参加をいただき誠にありがとうご

ざいました。おかげさまで当日は、多数

の方々のご参加を得て、多くの方々に飢

餓問題を考える機会を提供することが

できました。当協会ではこれからも、ご

支援いただいている企業各社のみなさ

まとのパートナーシップを重視して、さ

まざまな活動を展開してまいります。

 今後とも変わらぬご支援を賜りますよ

う、よろしくお願い申し上げます。

特定非営利活動法人 国連WFP協会 

専務理事 田邉 邦典 様

WFPの民間支援窓口として、さまざまな活動を展開しています。 「スペシャルオリンピックス」は知的発

達障害のある人たちに、年間を通してさ

まざまなスポーツトレーニングと競技の

場を提供している国際的なスポーツ組織。

地域での継続的なスポーツトレーニング

や世界大会、全国大会、地区大会等、さ

まざまなイベントを主催し、これらの活

動を通じて、知的発達障害のある人たち

の自立と社会参加を促進することを目

的に活動を展開しています。

 スペシャルオリンピックスの日本国内

での活動の普及、促進、運営サポートを

行っている「スペシャルオリンピックス日

本(SON)」が1994年に設立されて以来、

日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)

のみなさまにはSONの活動に変わらぬ

ご支援をいただき、大変感謝しております。

 10月には中国・上海において「2007

年スペシャルオリンピックス夏季世界大会・

上海」が開催され、世界大会としては過

去最多となる約120名の日本選手団を

派遣します。一人でも多くのみなさまの

スポーツを通して障害のある人たちの自立・社会参加を応援しています。

M e s s a g e

33

認定NPO法人 スペシャルオリンピックス日本

理事長 三井 嬉子様

ご理解とご協力を賜りますよう、今後と

もご支援のほど、よろしくお願い申し上

げます。

※写真 :左/三井理事長、右/渡辺社長

32

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MessageMessage

に働く人々との絆を大切にしています。全国でフランチャイズ

チェーンを展開しているKFC、ピザハットの加盟企業は2007年

8月末現在102社。KFCJでは、フランチャイズオーナーのみな

さまと共通認識を持ち、協力して事業活動を進めていくことが

重要であると考え、経営レベルの課題を討議する「オーナー会

議」、マーケティング戦略を検討する「広告協議会」等を定期的

に開催し、意見交換、情報共有に努めています。また、FC各社

の人材教育、店舗運営等も積極的にサポートしています。

サプライヤーのみなさまとの 信頼関係を深めるために

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まじめに・まっすぐ

FCオーナーとともに、 全国でビジネスを展開

 安全でおいしく、健康的な商品をお客様に提供する。この信

念に基づき、KFCJは、サプライヤーのみなさまと協力しながら、

食材、資材の安全性、品質を追求し続けてきました。

 長年、研究を重ねてきた「ハーブ鶏」については現在も、より

高品質なチキンの育成をめざしてサプライヤーのみなさまと

連携。定期的に「チキンサプライヤー会議」を開催し、全国の

KFCカットチキン生産認定工場の担当者のみなさまと品質管理、

食品衛生管理について討議しています。また、全国のサラダ・

ベンダーのみなさまとともに毎月開催している「コールスロー

品評会」では、各社が製造したKFCの「コールスロー」を持ち

寄り、互いに試食評価。問題点や改善案等を話し合い、さらな

る品質の向上をめざしています。

 サプライヤーのみなさまとのパートナーシップを大切にする

とともに、商品購入に際しては

「購買業務管理規程」に基づき、

購買責任者が仕入先を開拓、

調査。規程に定められた基本

方針に基づき、公平・公正な取引

きを実践しています。

 KFC、ピザハット事業は、お客様、店舗の従業員、フランチャ

イズオーナーのみなさま、サプライヤーのみなさま等、多くの

人たちに支えられ、成長してきた「ピープルビジネス」です。日

本ケンタッキー・フライド・チキン(株)(KFCJ)は、「おいしさ、

しあわせ」を創造していくためには、ビジネスに関わるすべての

人たちがしあわせになることが必要不可欠であると考え、とも

    Franchise Owner代表取締役社長 三角 皓三郎 様

 当社は1976年の参入以来31年間、

KFCビジネスを通して、豊かな食生活

の実現を応援してきました。安心して

毎日をたのしみたいと願う九州のお客

様、ステークホルダーのみなさまのた

めに、地域の方々とのコミュニケーシ

ョンを積極的に行い、地域と社会の結びつきを強化しながら、

新たな価値の創造に取組んでいます。KFC事業では、中学生

の企業体験学習を積極的に受け入れ、5月には鎧カブト姿のカ

ーネル立像「武者カーネル」と子どもたちとの記念撮影会を

実施。熊本県の店舗では「天草四郎カーネルぬりえ大会」「読

み聞かせ会」等を開催し、お客様に喜ばれています。

 2006年には、Misumiグループのブランドスローガン「夢に

前向き」を発表しました。このメッセージには歴史に頼ること

なく、お客様のあたらしい夢の実現をサポートしたいという思い、

つねに挑戦していこうという情熱が込められています。当社は

今後も、KFCブランドとともに未来へ向かって「夢のある食・

生活文化」を創造し、地域のお客様にとって「一番身近な存在」

をめざしてまいります。

地域のみなさまをサポートする 一番身近な存在をめざしています。

代表取締役社長 松本 一夫 様

お客様に喜んでいただくために、 高品質の商品を迅速にお届けしています。

 今から約20年前、札幌にピザハット

レストランの第1号店を開店して以来、

当社はピザハットの店舗を北海道中心

に運営し、現在、41店舗を展開して

います。当社では「お客様が求めるも

のは何か」をつねに追求してきました。

お客様の多種多様なご要望に応え続け、こだわりを持ちながら

も、変化し続けてきたことが、評価されてきたと自負しています。

 そのなかで、ずっと変わらないのは「安全・安心」へのこだわ

りです。よりお客様の近くから、「安全・安心」をお届けするた

めに、当社では、これまで1店舗で配達していた地域を2店舗で

担当して配達を行う「分店」システムを積極的に実施してきま

した。このシステムは、品質の維持およびお届け時間の短縮、

安全運転の励行、従業員の労働環境負担の減少をめざして導

入したものです。

 私たちは今後も、さらに社会貢献できる企業をめざして、地

域に密着したピザハット店舗を運営し、お客様に愛される店づ

くりに努めてまいります。

厳密な品質管理のもと、食材を店舗へお届けしています。 味の素物流株式会社  KFC、ピザハットの食材を店舗へ配送

する業務は1987年に始まり、2005年か

らはハーブ鶏の配送も担当させていた

だいています。当社のデポではハーブ鶏

の検品専用ルームを設け、納品されたチ

キンの重量、温度、形状等を検収してい

ますが、その基準は非常に厳密で、私た

ちも品質管理には細心の注意を払って

います。また、パートナーとして「互いに

向上していこう」という姿勢で接してい

ただけるので、私たちも物流面でお役に

立てるように、ドライバーズマニュアル

を作成し、専属トレーナーがドライバー

を指導する等、全国どの地域でも均一の

オペレーションができるよう、体制づくり、

人材教育に努めています。

事業統括本部 低温事業部 部長 営業第一グループ長

尾方 雄二 様 (写真左) 事業統括本部 低温事業部 部長 カスタマーサービスセンター所長

        (写真右)

 味の素物流(株)は、味の素(株)の物

流子会社3社が合併し、2000年4月に誕

生しました。北海道、東北、関東、沖縄の

KFC、ピザハット約900店舗へ食材の保管、

配送を行っています。また、冷凍・冷蔵・

常温の3温度帯の商品を適正な温度で

保管・管理するデポの一つ「東扇島第一

低温物流センター」では、KFCJの商品

ユニットから毎日届く発注データに従っ

て仕分け配送を行っています。倉庫内、

仕分けスペースはもちろん、配送中も運

転席に設置された機器で車両コンテナ

ー内の温度をチェックする等、品質管理

が徹底されています。

当社の指示する品質水準の製品を製造する技術と、

販売計画を実現するに足る生産能力を持った専門

業者と取引きを行う。

購買先または製造元が行う品質管理能力、管理技

術もしくは技術開発能力の向上についての指導お

よび教育に対し、積極的に協力する。

仕入は、つねに市場を広く求め、業界の動向に注意

を払い、効率の良い仕入活動を行う。

当社の経営理念を理解し、相互信頼を結べること。

経営内容が安定しており、食品衛生上の信頼度が高

いこと。

当社が必要とする資材または関連製品を、安定かつ

迅速継続的に供給できること。

価格が適正で納期が確実であること。

機密保持が確実であること。

「購買業務管理規程」

>>購買の基本方針

>>仕入先選定基準

コールスロー品評会。

上/神奈川県川崎市にある「東扇島第一低温物流センター」。 左/配送中は、運転席でコンテナー内の温度を管理。 右/専用の検査室で、チキンの品質を毎日チェック。

仲間たちとつながり、支えあう。 私たちの仕事は ピープルビジネス。

つながる・ささえる

株式会社フアスト・フード・サービス    Franchise Owner

株式会社Misumi I n t e r v i e w Logistics

つながる ・

ささえる

34 35

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まじめに・まっすぐ

誰もが働きやすく、 働きがいのある職場づくり

 KFCJでは、問題を発見できる広い視野と、それを解決する

能力を持ったチャレンジ精神旺盛な「人財」を広く募り、一人ひ

とりの能力を最大限に発揮できる環境を提供したいと考えて

います。そのために、多彩なキャリアパスを用意し、さまざまな

研修を実施。KFC、ピザハット事業の根幹である店舗における

基本業務を修得したのちは、多様な選択肢のなかから自分が

進む道を選ぶことができるシステムを整えています。

「社内公募制度」は、個人の得意分野や能力を発揮してもらう

ために、各部署が社内の電子掲示板で人材を公募する制度。希

望者は上司の許可を得ることなく応募することが可能で、転属

の希望が果たせなかった場合も、本人以外にはわからない仕組

みとなっています。

 また、人事考課においては、一人ひとりの能力と成果を公正

に評価し、処遇。従業員が自ら設定した目標をもとに、その達成

度を評価する「目標管理(MBO)」等を活用し、上司とのコミ

ュニケーションを通じて、多様な観点から評価を行っています。

つながる ・

ささえる

一人ひとりが能力を発揮できる 多彩なキャリアパスを用意

 KFCJでは、社員のやる気を応援し、能力を高めるトレーニン

グプログラムとして、ヤム・ブランズ・インクが開発した全世界

共通の教育プログラム「デベロッピング・チャンピオン(DC)」

を導入しています。このDCは、最良の店舗運営を行うことを目

的に開発されたマネジメント能力育成用教育プログラム。新入

社員からエリアコーチまで、プログラムの内容は6段階に分類

されており、それぞれに社員が自ら学習するためのツールと、

修得段階に応じて知識やスキルを学ぶ研修制度が用意されて

います。このDCをはじめ、業務の基本を学ぶためのマニュア

ルを整備するとともに、社員一人ひとりの創意工夫を奨励。自

ら考え、行動する姿勢を尊重し、評価しています。

社員の能力を開発する 「デベロッピング・チャンピオン」

 KFCでは「パートナー」、ピザハットでは「クルー」と呼ばれ

ているアルバイトスタッフは、一人ひとりが店舗の顔。KFCJでは、

お客様に最高の商品とサービスを提供するために、アルバイト

スタッフの教育にも力を注いでいます。

 オペレーションのトレーニングプログラム「Star2000(KFC)」、

「エキスパート(ピザハット)」では、みだしなみや挨拶の仕方に

始まり、調理、接客等の具体的なオペレーション技能、さらには

「CHAMPS」活動や「カスタマーマニア」文化等、KFC、ピザ

ハットが大切に守ってきた技術と精神を学習します。トレーニ

ングプログラムを修得したアルバイトスタッフは、デベロッピン

グ・チャンピオンを活用したプログラムで店舗運営の基礎を学び、

社員の業務を代行可能なシフトマネージャーやシニア・シフト

マネージャーに昇進することも可能です。

アルバイトスタッフの トレーニングプログラムも整備

エリアコーチ (スーパーバイザー)

RGM(店長)

ファースト・ アシスタント・ マネージャー

セカンド・アシスタント・ マネージャー

スタッフ

新入社員

LMR研修

HIC研修

BAGR研修  

DCLAS研修

社員トレーニングプログラム「デベロッピング・チャンピオン」

 ピープルビジネスにおいて、「人」はもっとも大切な財産。

KFCJは、社員、アルバイトスタッフを「人財」と認識し、仕事を

通して一人ひとりが自己実現できる職場環境を提供していきた

いと考えています。また、よりよい商品、サービスを提供するこ

とによって、お客様をはじめ、ビジネスに関わるすべての人たち

をしあわせにするという使命を果たしていくには、まず、従業員

をしあわせにすることが不可欠。そのために、一人ひとりが能力

を最大限に発揮し、やりがいを感じて働き続けることができる

職場環境の整備を進めています。

 雇用や昇進においては、性別、国籍、思想信条等、業務と関連

のない理由による差別を排除し、個人個人の能力を公正に評価、

処遇。障害者の雇用、女性の活用にも積極的に取組んでいます。

また、労働基準法、雇用保険法、育児、介護休業法等に基づき育

児休業、介護休業制度を整備。社内電子メディア等を通じて周

知徹底しています。

 2005年には、「仕事と育児の両立が可能な働きやすい環境

をつくることによって、すべての社員が能力を発揮できるように

する」ことを目的に、2008年まで3年間の行動指針「第1行動計

画」を策定しました。この行動計画に従い、育児中の社員が利用

可能な諸制度についての啓発活動を実施しています。また、

仕事上に影響をおよぼす従業員の心と体の健康管理を目的と

した従業員支援プログラム「 EAP(Employee Assistance

Program)」の導入を推進するとともに、「モラル・サーベイ

(従業員満足度調査)」を定期的に実施し、問題点の把握と改善

に努めています。

キャリアプランの基本形

 働く人の思いが込められたとき、仕事の質は一段と高まると

認識し、KFCJは社員、アルバイトスタッフが、やる気を持って職

務にあたることができる環境づくりに努めています。

 店舗従業員の向上心を高め、オペレーション能力をレベルア

ップするために毎年、開催している「CHAMPSチャレンジ」競

技大会は、お客様の視点から商品・サービス・オペレーション能

力等をチェックするCHAMPS活動の一環。この競技大会では、

全国のKFC、ピザハットから選抜された店舗従業員が接客、調理、

食品衛生管理等、日々、店舗で実践しているパフォーマンスを

審査員の前で披露します。ここで、優秀な成績を収めた参加者

は、東南アジアで開催される「CHAMPSチャレンジ アジア大

会」へ派遣。各国代表との交流を通じて、見聞を広めています。

 お互いを認め合い、尊敬し合う「賞賛の文化」を大切にして

いるKFCJでは多様な表彰制度を整え、さまざまな立場の人々

の業績を称えています。たとえば、すぐれた業績を収めた店舗

は「KFC年間表彰」「ピザハット・オリンピック表彰」等でその実

績を賞賛。とくに優秀な成績を収めた店舗の店長を、ヤム・ブラ

ンズ・インクが開催する「チャンピオンズ・クラブ」へ招待してい

ます。また、長年にわたってKFC、ピザハット事業を支えていた

だいているフランチャイズオーナーのみなさま、サプライヤー

のみなさまへも表彰状を贈り、感謝と賞賛の意を伝えています。

上/「CHAMPSチャレンジ」競技大会・全国大会を開催。

右/「CHAMPSチャレンジ」の成績優秀者をアジア大会へ派遣。

インセンティブツアー。 KFC年間表彰。

競技会や表彰制度で、 「やる気」を応援

経営 スタッフ

アシスタント マーケット マネージャー マネージャー エリアコーチ 入社

サポートセンター(本社)スタッフ

スタッフ

社   内   公   募   制   度

計画期間内に育児休業の取得状況の水準を70%以

上にする。

所定の条件を満たす場合は最長6ヵ月間、育児休業

期間を延長できる制度を周知する。

3歳未満の子どもを養育中の社員は時間短縮勤務

ができる制度を周知する。

就学前の子どもを養育中の社員は、1人につき年間

5日間の休暇を取得できる制度を周知する。

社員とその家族の健康管理を促進するため、電話

相談窓口を設置する。

夏休み休暇の取得を促進するため休暇取得期間を

設け、最大7日間の連続休暇を取得できるようにする。

「第1行動計画」概略 >>計画期間:2005年8月1日~2008年7月31日

>>目標:

修了テスト(昇格試験) DCLARⅡ研修

DCLARⅠ研修

36 37

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会社概要・データ

トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

まじめに取組み、まっすぐ歩む。 私たちが今、すべきこと。

コンプライアンス体制を強化し、 従業員の意識を高める活動を実施

 KFCJは、継続的な発展を続け、企業としての社会的な責任

を果たしていくために、コンプライアンス体制の確立・強化を進

めています。法令、諸規則、企業倫理を遵守する体制を確立す

るために、「コンプライアンス規程」を定め、コンプライアンス・

オフィサーとして管理グループ管掌役員を任命しました。コン

プライアンス規程は社内報、社内イントラネット掲示板で発表し、

店舗従業員に対する説明会を開催しています。関連規程を整

備すると同時に、社長を委員長とする「コンプライアンス委員会」

を設置。コンプライアンス委員会では、コンプライアンスに関す

る基本方針の策定等、コンプライアンスに関わる諸問題に対応

しています。

 CSR・監査室は、コンプライアンス強化のための活動として、

従業員の内部統制の重要性に対する意識を高めるために、「セ

ルフアセスメント(自己監査)」を実施しています。2006年度

のセルフアセスメントでは稟議書、報告書等の運用状況、文書

管理状況について自己監査し、その結果をもとに、職務業務分

掌の見直し、権限委譲の見直しを行いました。2007年度につ

いても、引き続き、セルフアセスメントを実施しています。また、

残業時間や有休の消化状況等の労務関連法規の遵守を調査す

る「店舗労務コンプライアンス調査」を開始しました。

お客様の立場に立って、 商品、サービス、施設を監査

 KFCJでは、店舗やサポートセンター(本社)での業務が法令、

定款、諸規程に基づき、効率よく適正に行われているかを検証

するために監査役、CSR・監査室、監査法人が連携して監査を

実施しています。

 商品管理、備品管理、労務管理、現金管理、書類等の保管、整

理状況等の監査に加え、CSR・監査室は店舗の運営全般をチェ

ックする「CHAMPSエクセレンスレビュー(CER監査)」を実

施しています。CER監査では、店舗の内部から、安全・安心に関

する項目を含めた、すべてのオペレーションがマニュアル通り

正しく行われているかどうかを確認。不備な点については即座

に改善・指導を行い、お客様満足度の向上とブランドイメージ

の維持向上をめざしています。

 KFCJでは、規程に反する行為や、職場での問題点等の早期

発見、早期解決に努めています。2003年12月には、従業員相

談室を設置すると同時に、従業員が日常業務のなかで感じてい

る意見や問題点をEメール、投書で広く受け付ける専用窓口「ヘ

ルプライン」を設置しました。

 ヘルプラインでは、提案・要望事項およびコンプライアンス

関連事項に対応する体制を整えており、通報が入った場合は従

業員相談室が即座に社内調査を実施。調査結果と対策を通報

してきた従業員へ伝えます。2006年4月に施行された公益通

報者保護法に基づき、ヘルプラインへ申告、通報した従業員の

プライバシーが保護され、一切、不利益を被ることのない体制

を整えています。

 また、ヘルプラインとともに、CSR・監査室も公益通報者の窓

口となり、セクシャルハラスメント、パワーハラスメントを「就業

規則」等で禁じるとともに、発生防止を呼びかけるポスターを

各店舗に掲示し、継続的に従業員の注意を喚起しています。

ヘルプライン専用窓口を設置し、 職場の問題を早期発見、早期解決

CHAMPSエクセレンスレビュー      (CER監査)チェック項目

■ 店舗環境 清潔さ、施設・設備 のメンテナンス、 温度管理等

■ 安全と衛生 ■ サービス 笑顔、サービスの 正確さ・スピード等

みだしなみ、車両の メンテナンス、 厨房内の清掃等

■ 商 品 調理プロセス・

提供方法の正確さ、 品質等

■ 設備機器 厨房器具のメンテ ナンス・清掃、食材 の保管状態等

■ チームワーク 店舗従業員との コミュニケーション、 トレーニング等

コーポレート・ガバナンス体制の 確立をめざし、組織を整備

 日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)(KFCJ)は、経営の

透明性と効率性の向上、意思決定の迅速化、およびコンプライ

アンス体制の確立を果たし、社会的な信頼に応えることをコー

ポレート・ガバナンスの基本的な考え方としています。その実

現のため、コーポレート・ガバナンス体制の確立を経営の重要

課題と位置づけ、組織の整備、活動の強化を進めています。

 取締役会は11名の取締役で構成され、5名は社外取締役です。

また、執行役員制度を導入しており、執行役員13名中、5名が取

締役を兼任しています。

 2002年6月に常務会を再組織してコーポレート・ガバナンス

の充実を図るとともに、2004年2月経営企画室を新設し、経営

管理機能を強化しました。2007年4月には、経営の合理化、業

務の適確性と適法性を指導、監査することを目的に、監査・コン

プライアンス室と社会環境対策・CHAMPS推進室を統合し、CSR・

監査室を新設。社長直属の組織としました。また、常勤監査役1

名、非常勤監査役3名(4名とも社外監査役)による監査役会を

定期開催しており、監査役は取締役会、その他の社内主要会議

に出席し、監査役の役割が十分機能するように努めています。

2006年5月には、会社法成立にともない内部統制システムをさ

らに強化しました。また、同年6月の金融商品取引法成立以降、

引き続き2009年度の導入へ向けて整備を進めています。

コーポレート・ガバナンス体制(2007年4月1日現在)

株主総会

取締役会社内取締役社外取締役 コンぺン

セーション委員会

執行役員社長

従業員相談室

人事委員会

リスク・マネジメント委員会

内部統制業務執行

会計監査人 弁護士 税理士 専門家

選任・解任・監督

監査

監査

答申

連携助言

監査

選任・解任

選任・解任

選任・解任

監査

常務会

CSR・監査室

執行役員

経営・監査

監査役会

社外監査役

相談

コンプライアンス委員会

本部・店舗 

関係会社

セクシャルハラスメント、

パワーハラスメントの発

生防止を呼びかけるポ

スターを掲示。

まじめに ・

まっすぐ

まじめに・まっすぐ

38 39

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会社概要・データ

トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

まじめに・まっすぐ

あらゆるリスクの防止に努める リスク・マネジメント体制

 会社のあらゆるリスクの発生を未然に防止、または回避する

とともに、万一リスクが発生した場合には、速やかに適切な対

応を行う体制を整えるために2003年4月、KFCJは、リスク・マ

ネジメント委員会を設置しました。リスク・マネジメント委員会は、

社長が委員長を務め、リスク・マネジメント・オフィサー、各ユニ

ットのゼネラルマネージャー等で構成されています。原則的に

は3ヵ月に一度開催し、経営やブランドに影響を与えるリスクに

関する情報収集を行い、リスク・マネジメント体制の強化に努

めています。また、社員の意識を高め、不測の事態に万全の対

応を行うために、従業員を対象とするリスク・マネジメント研修

を実施しています。

まじめに ・

まっすぐ

的確で、迅速な対応をめざして、 リスクに対する対応策を周知徹底

 リスク・マネジメント委員会では、事業を取り巻くさまざまなリ

スクの対応策を「リスク管理要領」として整備しています。管理

要領では、地震、風水害等の天災、鳥インフルエンザ、食中毒等、

重要項目を要因別に分類し、部門ごとの対応策を詳細に設定し

ています。迅速で、的確な対応策をとるために、体制整備を進め

るとともに、従業員のリスク・マネジメント意識の向上を図って

います。また、2005年11月から、大規模災害等へのリスク・マネ

ジメントとして、KFCJの全社員・家族を対象とする安否確認シ

ステムの予行訓練を実施。携帯電話のメール機能を利用して安

否を確認するシステムを、定期的に検証しています。

「個人情報保護方針」を定め、 情報セキュリティ体制を強化

2006年9月に発行いたしました「KFCJ 社会環境レポート2006」に関するアンケートに

多数お答えいただき、誠にありがとうございました。お寄せいただいたご意見、ご感想は、

本レポートの制作とCSR活動の参考にさせていただきます。

「KFCJ 社会環境レポート2006」アンケート結果

総合評価 読みやすさ わかりやすさ

ややわかりにくい5.5%

普通24.4%

わかりやすい51.5%

大変 わかりやすい18.6%

読みにくい0.6%やや読みにくい

6.7%

普通27.4%

読みやすい44.6%

大変 読みやすい20.7%

大変 評価できる29.9%

評価できる49.8%

普通17.0%

あまり評価できない3.3%

 KFCJは、個人情報保護に関する法令およびその他の規範に

基づき、「個人情報保護方針」「個人情報管理規程」を定め、そ

の重要性を従業員、関係者に周知徹底しています。KFC、ピザ

ハット事業でお預かりしている、お客様のお名前、ご住所、電話

番号等の個人情報は、セキュリティの確保された環境で管理し

ています。情報管理を委託している企業や、KFC、ピザハットの

加盟企業とは、秘密保持および個人情報の保護、運用、管理に

関する取決めを定め、法令上、必要な処置を講じています。

 情報管理の強化を目的として、2005年6月にサポートセ

ンター、王子カーネルセンター、関西オフィスにセキュリティロ

ックシステムを導入。執務スペースの扉にカードリーダーを設

置し、ICカードによる入館管理を開始しました。また、情報漏洩

防止のためにセキュリティの確保されたネットワーク網を構築。

ユーザーと利用できる情報機器の制限、情報の持ち出し規制、

ファイアウォールによる不正アクセス防止等を導入し、情報管

理を徹底しています。

■KFCJが対象とする主な重点管理リスク 

■安否確認システム

企業内犯罪 横領・背任、インサイダー取引き等

施設・店舗 火災、爆発事故、安全管理不備等

製造・販売 異物混入、食中毒、廃棄物処理等

株式・財務 経営危機、デリバティブ等

人事 セクハラ、パワハラ等

犯罪 強盗、盗難等

IT関連 コンピュータ犯罪、データ流出等

経営環境 規制の変化、市場ニーズの変化等

天災 地震、風水害、異常気象、鳥インフルエンザ等

国際・政治 戦争、政変、規制等

社会・経済 大停電、大通信事故、金利変動等

 2007年5月31日、KFCの店舗にて商

品の一部にガラス片が混入していた事

実が判明いたしました。この事態を受け

て、KFCJは事故発生エリア内での該当

商品の販売を即座に停止し、ホームペ

ージ、ニュースリリース等で状況を報告

しました。同時に事故発生経緯の調査、

リスク・マネジメント~異物混入への対応~

 この件におきましては、多くのお客様

に多大なるご迷惑をおかけいたしまし

たことを深くお詫び申し上げます。今後

は、この教訓を生かし、さらなるリスク・

マネジメント体制の強化、事故の予防に

努めてまいります。

原因の究明に努めました。原因が判明

した後は問題箇所を改善するとともに、

他店舗の状況を再確認し、再発防止に

全力を注いでいます。また、お客様へは

店頭のポスターで経緯をお知らせし、お

詫びするとともに、ホームページ上で詳

細を公表いたしました。

インターネット VPN VPN VPN

セキュリティの 確保された ネットワーク網

広域イーサネットサービス 専用回線

社内セキュリティサーバ群 ●認証サーバ 権限制御 ●ウイルス対策 ●暗号化 ●操作ログ収集等

VPN装置

セキュリティ サーバ群

ファイア ウォール

業務基幹システム

FCオーナー

●メーカー ●物流●システム開発 ●ASP

取引先 KFC/ピザハット店舗

関西オフィス 王子カーネルセンター サポートセンター

データセンター

インターネット 外部

情報セキュリティ体制

専用サイト

Eメール

4安否確認 メール送信

1災害情報

被災地

社員・家族、事業所

5安否情報・ 現地情報登録

2災害情報

災害監視センター

専門業者

Eメール 指示

3

災害対策担当者

リスク・マネジメント委員会

災害発生

●KFC ●ピザハット

40 41

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会社概要・データ

トップメッセージ

特集

あんしん・すこやか

おいしい・たのしい

まもる・つたえる

はぐくむ・むすぶ

つながる・ささえる

まじめに・まっすぐ

KFCとピザハットのお店は、 全国においしさと感動を 届けています。

本社(サポートセンター)

関西オフィス

設立

資本金

代表者

事業内容

決算期

従業員数(単体)

売上高(単体)

経常利益(単体)

店舗数

ホームページURL

〒150-8586 東京都渋谷区恵比寿南1丁目15番1号 JT恵比寿南ビル

〒530-0012 大阪府大阪市北区芝田2丁目8番10号 光栄ビル

1970年7月4日

72億9,750万円

代表取締役執行役員社長 渡辺正夫

フライドチキンおよびピザを主力商品とする

ファストフード・レストラン・チェーンの経営

11月

1,100名

763億1,900万円

29億6,000万円

KFC : 1,149(直営店 354、フランチャイズ店 795)ピザハット : 348(直営店 207、フランチャイズ店 141)

http://japan.kfc.co.jp/

■店舗数の推移

会社概要 店舗展開

(年度)

(人)

1,500

1,000

500

02006

■従業員数の推移

2002

1,1001,056

2003 2004 2005

KFCJ

会社概要・データ

●直営店●フランチャイズ店

KFC

●フランチャイズ店

1店108店

3店ピザハット

九州

●フランチャイズ店 KFC

●フランチャイズ店

53店

7店ピザハット

中国

●フランチャイズ店 KFC

●フランチャイズ店

18店

3店ピザハット

四国 ●フランチャイズ店 KFC

19店

沖縄

●直営店●フランチャイズ店

KFC

●直営店●フランチャイズ店

93店113店

59店 24店

ピザハット

近畿

●直営店●フランチャイズ店

KFC

●フランチャイズ店

12店51店

13店ピザハット

東北

●フランチャイズ店 KFC

●直営店●フランチャイズ店

138店

6店 26店

ピザハット

中部

●直営店●フランチャイズ店

KFC

●直営店●フランチャイズ店

256店215店

140店 33店

ピザハット

関東

●フランチャイズ店 KFC

●フランチャイズ店

74店

41店ピザハット

北海道

(2007年8月末現在) (2006年11月末現在)

沿革

1970年

1977年1983年1985年1988年1990年1991年1994年1995年1996年1998年2003年2004年2006年

2007年

日本万国博覧会に米国KFCの実験店を出店 

三菱商事(株)とKFCコーポレーションとの折半出資により日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)を設立

日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)本社を東京・恵比寿に移転

KFCにチキンフィレサンド登場

KFCにパーティバーレル登場

KFCチェーン年間セールス1,000億円達成

日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)東京証券取引所第二部に株式上場

ピザハット事業スタート

調理・接客コンテスト「第1回チーム・チャレンジ」(現CHAMPSチャレンジ)世界大会で日本チーム総合準優勝

KFCチキンデリバリー本格導入

KFCに「ハーブ鶏」本格導入

サービス向上プログラム「CHAMPS」導入

リスク・マネジメント委員会設置 従業員相談室設置

KFCにレッドホットチキン登場  個人情報管理規程制定

新経営計画「Step Up 2008」発表  KFCとピザハットの複合店「2 in1」をオープン

監査・コンプライアンス室設置 社会環境対策・CHAMPS推進室設置

コンプライアンス委員会設置 人事委員会設置

CSR・監査室設置

(年度)

(店)

1,500

1,000

500

02006

1,141 1,167 1,159 1,153

KFCチェーン

合計 直営店 フランチャイズ店

2002

322

819

2003

838

329

2004

821

338

2005

805

348

795

354

1,149

(年度)

450

300

150

02006

303327 336 348

2002 2003 2004 2005

ピザハットチェーン

合計 直営店 フランチャイズ店 (店)

348

■売上高の推移

(年度)

(億円)

800

600

400

200

020062002 2003 2004 2005

KFCJ

765.17701.91 698.53

736.21 763.19

1,047 1,035 1,026

181

122

185

142

195

141

207

141

207

141

株式会社トーマツ環境品質研究所

代表取締役社長 古室 正充

 日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社「CSR レポート2007」

(以下レポートという)における2006年度の活動を拝見し、所感

を述べさせていただきます。なお、本所感は、レポートに記載され

ている情報の正確性等につき、一般に公正妥当と認められる基準

を判断基準として第三者審査意見を述べるものではなく、かつ、

その他保証又は証明を行うものでありません。

1.企業経営の一環としてのCSR活動  トップメッセージにおいて、「CSRはみなさまに信頼される企業、

愛されるブランドであり続けるために欠くことのできない視点」と

捉え、「企業理念のもとミッションステートメントを実現していくこ

とが、企業の社会的責任を果たすことにつながる」と明確にされ

ております。企業理念である「おいしさ、しあわせ創造企業」の実

現に向け、中期経営計画「STEP UP 2008」を推進しつつ、企業

活動をCSRの視点で「あんしん・すこやか」「おいしい・たのしい」

「まもる・つたえる」「はぐくむ・むすぶ」「つながる・ささえる」「ま

じめに・まっすぐ」とした独自の6つのキーワードに整理し、取組み

を紹介しております。

 このように企業経営の一環としてCSRを位置づけることは、

CSR活動の定着化と継続改善を通じた企業の持続的発展に有効

かと思われます。

2.レポートの進化に向けて  昨年度の「社会環境レポート」の発行を経て「CSRレポート」へ

と進展されました。サマリー頁の掲載、図や写真等のビジュアルの

活用による読みやすさや、従業員、サプライヤーをはじめとするス

テークホルダーの「Interview」「Message」の掲載による親し

みやすさへの配慮が感じられます。「特集」では貴社CSRの基本

となる、お客様に「おいしい、しあわせ」「おいしい、感動」を提供

するための店舗での取組みのポイントが紹介され、お客様の視点

を大切にし、食に関わる企業としての真摯な姿勢をうかがうことが

できます。

 本レポートでは、活動事例を積み上げた構成になっている印象

があります。今後はレポートに記載された活動について、「考え方

→目標→取組み→評価→今後の展望」というマネジメント姿勢を

明確にした構成が望まれます。

 また、レポートに記載された情報について、HP等で公開されて

いる詳細情報があれば、参照先を示す等の工夫により、ステークホ

ルダーに対する情報開示の充実化を図られることをお勧めします。

今後はレポートへ寄せられるアンケートの結果についても、対応

内容まで掲載されることで、ステークホルダーとの双方向のコミ

ュニケーションツールとして更に活用してはいかがでしょうか。

3.さいごに  レポートはCSR活動の鏡であると考えています。

 今後も、企業経営の一環としてCSRを捉えられ、ケンタッキーフ

ライドチキンの創始者であるカーネル・サンダースの信念を誠実

に貫き、みなさまに愛され、信頼される企業であり続けることを期

待しております。

以上

日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社

代表取締役執行役員社長 渡辺 正夫 殿

第三者所感

平成19年10月10日

42 43

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〒150-8586 東京都渋谷区恵比寿南1丁目15番1号 JT恵比寿南ビル CSR・監査室  TEL:03-5722-7781 FAX:03-5722-7240ホームページ:http://japan.kfc.co.jp/

日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社

本レポートには、古紙配合率70%の再生紙を使用しています。 また、印刷インクは、大気汚染の原因となるVOC(揮発性有機化合物)の 発生を減らすため、植物性の大豆油インキを使い、印刷しています。 印刷工程では、有害廃液を出さない「水なし印刷」を採用しています。