時配 学習活動と内容

1. 講師の自己紹介

2. 講座の目的を確認する

3. グループをつくる

4. ビデオを見て、考える

※少人数であれば、参加者も簡単に自己紹介する。

・スマホ利用に関して、気をつけるべき点を知る。

・家庭でのルール作りについて考える。

展開計画 (50分 1コマ ) ◎は参加者の活動、「　　」は講師のセリフ例です。

◎講座の目的を理解する。

◎話し合いをするため、3～4名のグループをつくる。

◎今後、意見を自由に言い合えるための雰囲気をつくる。

※「自己紹介をする」「グループ名を決める」「最近興味があ

ることを紹介する」などの題材を指定してもよい。

「本日のテーマはスマートフォンのルールです。スマートフォ

ンは便利な道具である一方、気をつけなければならないこと

もあります。本日はドラマを見ながら、家庭でのルールづく

りについて考えていきます。」

「まずはじめに、グループをつくります。時間を2分とりま

すので、3～4名のグループを作ってください。できれば、

お互いにこれまであまり話をしたことがない人で集まってく

ださい。」

「それでは、さらに時間を2分とりますので、お互い活発な

話し合いができるいい雰囲気を作ってください。方法は各グ

ループにおまかせします。では、どうぞ！」

・参加者が話しやすい雰囲気を

つくる。

・映像教材を再生し、

音声を出力できる機

材（PC、DVD プ

レイヤー、大型テレ

ビ、プロジェクター、

スピーカーなど）

・投影用資料

・リーフレット

『スマートフォン・

携帯電話の安心安全

な使い方のご案内』

( ワークシートとし

ても活用できますの

で、事前に配布して

ください )

・映像教材

『スマホのルール』

・講座の目的を確認する。

・普段から話したことのない人

と組むように促す。

・次に進む前に、グループに入

れない人がいないか確認する。

・会場内を巡回して、話が弾ま

ないグループがあれば話題を提

供するなどして支援する。

・ビデオを見たあとの活動を事

前に伝えることで、目的意識を

はっきりさせる。

進行上、留意する点・シーン 資料・備品など

「それでは、今から『スマホのルール』というビデオを見て

いただきます。白石家という一家が主な登場人物です。白石

家は父の慎二、母の紀子、姉の葵、弟の翼の4人です。

1min

1min

3min

2min

12min

3

5. グループで感想を話し合う

6. 感想を全体で共有する

7. 振り返り・解説

◎ドラマを見て、意見を考える。

◎ドラマを見て考えた意見や、感想を話し合う。

◎各グループで出た意見を順番に発表する。

◎ドラマの場面を振り返りながら、ルールのつくり方につい

て理解する。

※参加者自身のこれまでのスマートフォンのアプリの利用

や、家庭のルールと照らし合わせるようにして考えさせても

よい。

「（ビデオ終了後）いかがでしたか。いろいろ感想を持たれた

のではないかと思います。今から5分、時間をとりますので、

グループで感想を話し合ってください。どんな感想が出たか、

後で聞いていきます。では、はじめてください。」

「では、各グループでどんな意見が出たか、発表してくださ

い。」

「いろんな意見を出していただきました。ここからは、ドラ

マのシーンを振り返りながら、解説をしていきます。」

5min

5min

1min

2min

ビデオは12分程度あります。ビデオを見た後は、感想をグ

ループで話し合っていただきますので、どんなことを話そう

かなと考えながら見るようにしてください。」

・数多くの意見を引き出す。

・出た意見は黒板に箇条書きに

してまとめる。

・数多くの意見を引き出す。

・黒板・チョーク等

解説ポイント１ 「白石家・スマホルール」って？

シーン１：父・慎二は、近所の西川さんに、自分の息子がス

マホ利用によって成績が低下していると話をする。西川さん

からの助言を受けて、白石家でもスマホルールをつくろうと

家族に提案。

▼ルールづくりは保護者の責任

▼理想のルールって？

「未成年者が携帯電話・スマホを契約するときは、法定代理

人として保護者の同意が必要です。ケータイ・スマホを買い

与えるときに、保護者の側からルールの提案をしましょう。」

「家庭の状況によってルールのあり方は異なります。保護者

と子供で一緒に話し合うことが大切です。」

・投影用資料

「理想のルールっ

て？」

・投影用資料

「ルールづくりは保

護者の責任」

解説ポイント２　ルールを決める時には…

解説ポイント３　ルールの決め方

解説ポイント４　利用時間の設定について

▼ルールは紙に書き出しましょう

▼ルールの決め方の３つのステップ

▼ルールのポイント①「いつ・どこで」

▼つくったルールに問題発生？

シーン２：白石家では、模造紙を貼り出して、そこにルール

を書き出そうとしていた。

シーン３：父・慎二の心配ごとは、スマホ利用による成績低

下。これを切り口に家族みんなで意見を出し合い、家族会議

がスタート。

シーン４：成績低下を解決するためのルールは、スマホの利

用時間を制限することに決定。父・慎二からは、夜9時か

ら朝7時まではスマホ利用禁止が提案される。姉・葵、弟・

翼は、一時は反対するも、父・慎二から「ルールの適用期間

は1週間。その後どうするかは状況によって家族会議で相

談する」と再提案。多数決を取ったところ、弟・翼も渋々認

めることに。

「保護者と子供で合意したことは、紙に書き出して、みんな

がいつでも確認できるようにしておきましょう。その際、罰

則や見直し期間についても話し合い、紙に書き出すことが大

事です。」

「まずはじめに、保護者が心配していることを書き出します。

次に、子供と意見交換をします。この時、意見が完全に一致

しなくてもかまいません。最後に、問題を解決するために、

保護者が意見を出し、子供も意見を出し、話し合います。こ

のように、親が一方的に提案するのではなく、3つのステッ

プを大事にしてください。」

「ドラマでは、「夜9時から朝7時までは禁止」と、「食事中

と誰かと話している時は禁止」というルールにしていました。

ドラマでは出てきませんでしたが、充電器の置き場所も重要

です。スマホを自室に持ち込むと、依存につながりやすいか

らです。」

「新たな問題がおきるたびに、話し合ってルールを追加・修

正していきましょう。定期的に見直すことが重要です。」

・投影用資料

「ルールは紙に書き

出しましょう」

・投影用資料

「つくったルールに

問題発生？」

・投影用資料

「ルールの決め方の

3つのステップ」

・投影用資料

「ルールのポイント

①『いつ・どこで』」

2min

2min

2min

シーン５：ルールその1が始まって1週間。弟・翼も約束

を守れていた。そこで、子供の意見を踏まえて新たなルール

を追加。

解説ポイント５　料金について

解説ポイント６　ネット利用について

▼不便なことがあったときは…

▼ルールのポイント②「料金」

▼課金への支払い方法

▼スマホの利用料金

▼ルールのポイント③「ネットの使い方」

シーン６：母・紀子は、友人から「娘がスマホのゲームをやっ

ていて、多額の請求が来てしまった」ことを聞く。家族会議

で、「課金が心配」と伝え、2つ目のルールを提案。

シーン７：弟・翼のスマホに「大人の楽園」というサービス

の管理事務局から、入会金を3日以内に5万円を支払うよ

うメールが来る。弟・翼は、友達から教えてもらった成人向

けコンテンツであったことを思い出す。

　「法的処置」を迫られ戸惑う弟・翼は、最後の方法として母・

紀子の財布からお金を盗んでしまう。しかし、その場ですぐ

にバレてしまい、家族に謝る弟・翼。

「ドラマでは“緊急の時だけ、親の前であれば、スマホの利

用OK”というルールを追加しました。状況に応じて話し合

いながらルールを修正したり、追加したりすることが大切で

す。」

「ドラマでは、“有料や課金のものをする場合は、事前に親に

相談して、子供のおこづかいから払う”というルールでした。

『課金』とは、アプリ等で料金を課されることです。最初は

無料であることが多いです。またゲーム機器や音楽プレー

ヤーなど、スマートフォン以外でも課金のものがあるので注

意が必要です。」

「課金への支払い方法は、主に3点あります。1点目は、月々

のスマホの利用料金と合わせて支払う方法、2点目はクレ

ジットカードで支払う方法、3点目はコンビニエンスストア

等で販売されているプリペイトカードで支払う方法です。こ

うした課金への支払いについては、おこづかいのあり方を含

めて、家庭の状況に応じたルールづくりが必要です。」

「月々の基本的な利用料金だけを見ても、おこづかいの範囲

を超えた高額の支払いになることがあります。保護者が、子

供のスマホの利用料金が表示された請求書をチェックするこ

とが大切です。」

「ドラマでは、“危ないサイトやアプリは見ない”、“フィルタ

リングをかける”、“何かあったら隠さずに親に報告”という

ルールでした。」

・投影用資料

「不便なことがあっ

たときは…」

・投影用資料

「ルールのポイント

②『料金』」

・投影用資料

「課金への支払い方

法」

・投影用資料

「スマホの利用料金」

・投影用資料

「ルールのポイント

③『ネットの使い

方』」

3min

3min

解説ポイント７　ドラマの結末・まとめ

▼「架空請求」の実態

▼『成人向けコンテンツ』と詐欺

▼「ルールづくり」まとめ

▼「ご家庭でのルールづくり」チェック項目

▼フィルタリングの設定方法

シーン８：家族で話し合いながら3つのルールをつくって

きた白石家。家族と話す機会も増えた。白石家の家族会議は

続く…。

「不当な請求がメールで届くことがあります。これが『架空

請求』です。これらの請求では、子供でも払えそうな金額を

設定していることが多いです。そのため、保護者が気付かれ

ないうちに、子供がこっそり払ってしまう可能性もありま

す。」

「URLをワンクリックするだけで、個人情報を取得したよう

に見せかけて脅されてしまうこともあります。成人向けコン

テンツ以外にも、動画無料再生アプリなど、アプリの仕組み

についてよく知らない子供をねらった詐欺の手口がみられま

す。」

　「今日の講座のまとめは次の3点です。1点目は、スマホ

を利用する時の心配なことと、それに対応するためのルール

を話し合うこと。2点目は、決めたルールは必ず紙に書き出

すこと。また、定期的に見直してルールを追加・修正をする

こと。3点目は、悪質なサイトによるトラブルから身を守る

ために、フィルタリングの設定をすること。後ほど、フィル

タリングについて紹介します。」

「今日お話ししたルールづくりの内容については、リーフレッ

ト『スマートフォン・携帯電話の安心安全な使い方のご案内』

の3ページ目をご覧ください。本日お話しした3つのルー

ルのポイントが書かれています。」

「先ほどまとめでお話ししたフィルタリングについては、リー

フレットの3ページから4ページに、有害サイトへのアク

セスを制限する方法がまとまっています。必ず購入前にこう

したフィルタリングの設定方法を確認しましょう。」

・投影用資料

「『架空請求』の実態」

・投影用資料

「『成人向けコンテン

ツ』と詐欺」

・投影用資料

「『ルールづくり』ま

とめ」

・リーフレット

『スマートフォン・

携帯電話の安心安全

な使い方のご案内』

2-4ページ

3min

3min

8. グループで感想を話し合う

◎解説をふまえて、感想を共有する。

「今日の講座を通して、いろいろ感じたことがあると思いま

す。最後に、グループでもう一度「ルールづくり」について

感想を話し合ってください。」