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Not for Reproduction 1 110000/120000 単気筒エンジン サービス トラブルシューティング リペアマニュアル

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1

110000/120000 単気筒エンジン

サービス トラブルシューティング リペアマニュアル

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お願い

このマニュアルは、修理とBriggs & Stratton®エンジンのメンテナンスする方とサービスメカニックをサポー

トするために用意されました。このマニュアルを使う方が十分に訓練されて、エンジンの搭載製品も含めて(必

要なツールと安全機器を適正で安全に活用できることを含みます)のサービス手順をよく理解しているとを前

提としています。

充分に訓練されていない方や、このマニュアルによる手順をよく理解できない方は、エンジンの分解修理はご

遠慮願います。

適切なメンテナンスと修理をするには、すべてのエンジンと搭載作業機の安全で正しい取扱をすることが重要

です。 このマニュアルで記述されるトラブルシューティング、テスト、メンテナンスと修理手順は、ここに記

述されるBriggs &Stratton®エンジンにとって適切なものです。 異なった手順は、エンジンや作業者の安全と

に関して危険なものとなりかねず、ブリッグス & ストラットン社はお勧めしません。

このマニュアルに含まれるすべての情報や具体例と仕様は、出版の時に利用できるデータに基づきました。 ブ

リッグス & ストラットン社は、事前通知なしでいつでも製品または製品マニュアルを変更したり改善する権

利を保有します。

ブリッグス & ストラットン社は、エンジン技術やメンテナンスと修理の理解をより強化するために、2 種の

補完的な出版物(英文オリジナル)を提供します。 (しかし、どちらの出版物もエンジンメカニックのための認

められた訓練計画のための書籍でありません。)

• エンドユーザーにとって、Small Engine Care &Repair(部品番号 274041)は、小型空冷式エンジン

がどのように作動するかという包括的な概要、基本的なトラブルシューティングと段階的なメンテナンス手

順を提供します。

• 同様にエンジンメカニックとエンドユーザーにとって、エンジンの基本論と作動の徹底的な研究は、Small

Engines(部品番号CE8020)をお勧めします。

両方の出版物は、ブリッグス & ストラットン・サービス・ディーラを通して購入できます。

Copyright c 2011 Briggs & Stratton Corporation

All rights reserved.

このマニュアルはブリッグス・アンド・ストラットン株式会社が著作権を保有します、従いましてブリッグス・

アンド・ストラットン株式会社からの許可なしにコピーすることを禁止します。

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このリペアマニュアルは以下のモデルを対象としています。

モデル 110000

モデル 120000

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4

目 次

第 1 章 – 安全, メンテナンスと調整

第 2 章 – トラブルシューティング

第 3 章 - エキゾーストシステム

第 4 章 - 燃料システムとキャブレタ

第 5 章 – ガバナシステム

第 6 章 – シリンダヘット、バルブ

第 7 章 – スタータ

第 8 章 – 潤滑システム

第 9 章 - シリンダ、サンプ

第 10 章 - クランクシャフト、カムシャフト

第 11 章 – ピストン、リング、コンロッド

第 12 章 - エンジンの仕様

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2

お願い

このマニュアルは、修理とBriggs & Stratton®エンジンのメンテナンスする方とサービスメカニックをサポー

トするために用意されました。このマニュアルを使う方が十分に訓練されて、エンジンの搭載製品も含めて(必

要なツールと安全機器を適正で安全に活用できることを含みます)のサービス手順をよく理解しているとを前

提としています。

充分に訓練されていない方や、このマニュアルによる手順をよく理解できない方は、エンジンの分解修理はご

遠慮願います。

適切なメンテナンスと修理をするには、すべてのエンジンと搭載作業機の安全で正しい取扱をすることが重要

です。 このマニュアルで記述されるトラブルシューティング、テスト、メンテナンスと修理手順は、ここに記

述されるBriggs &Stratton®エンジンにとって適切なものです。 異なった手順は、エンジンや作業者の安全と

に関して危険なものとなりかねず、ブリッグス & ストラットン社はお勧めしません。

このマニュアルに含まれるすべての情報や具体例と仕様は、出版の時に利用できるデータに基づきました。 ブ

リッグス & ストラットン社は、事前通知なしでいつでも製品または製品マニュアルを変更したり改善する権

利を保有します。

ブリッグス & ストラットン社は、エンジン技術やメンテナンスと修理の理解をより強化するために、2 種の

補完的な出版物(英文オリジナル)を提供します。 (しかし、どちらの出版物もエンジンメカニックのための認

められた訓練計画のための書籍でありません。)

• エンドユーザーにとって、Small Engine Care &Repair(部品番号 274041)は、小型空冷式エンジン

がどのように作動するかという包括的な概要、基本的なトラブルシューティングと段階的なメンテナンス手

順を提供します。

• 同様にエンジンメカニックとエンドユーザーにとって、エンジンの基本論と作動の徹底的な研究は、Small

Engines(部品番号CE8020)をお勧めします。

両方の出版物は、ブリッグス & ストラットン・サービス・ディーラを通して購入できます。

Copyright c 2011 Briggs & Stratton Corporation

All rights reserved.

このマニュアルはブリッグス・アンド・ストラットン株式会社が著作権を保有します、従いましてブリッグス・

アンド・ストラットン株式会社からの許可なしにコピーすることを禁止します。

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このリペアマニュアルは以下のモデルを対象としています。

モデル 110000

モデル 120000

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4

目 次

第 1 章 – 安全, メンテナンスと調整

第 2 章 – トラブルシューティング

第 3 章 - エキゾーストシステム

第 4 章 - 燃料システムとキャブレタ

第 5 章 – ガバナシステム

第 6 章 – シリンダヘット、バルブ

第 7 章 – スタータ

第 8 章 – 潤滑システム

第 9 章 - シリンダ、サンプ

第 10 章 - クランクシャフト、カムシャフト

第 11 章 – ピストン、リング、コンロッド

第 12 章 - エンジンの仕様

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279000 リペアマニュアル

1

第 1 章

安全、メンテナンス、調整

安全に関する案内 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

エンジンのメンテナンス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

推奨燃料とオイル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

メンテナンスチャート ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

オイル交換 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

エアフィルタ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

スパークプラグ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

冷却システム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

バッテリ充電 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

燃焼室 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

エンジン調整 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

スロットルケーブルの調整 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

ガバナ調整 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

バルブクリアランス調整 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

READYSTARTⓇ(レディスタート)チョーク調整 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11

アマチュアエアギャッブ調整 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

オルタネータエアギャップの調整 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

フライホィールブレーキ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

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279000 リペアマニュアル

2

この修理マニュアルは、以下に設計される安全情報を含

みます:

• 危険がエンジンと結びついていることを知ってく

ださい。

• それらの危険と関連したケガの危険性を知ってく

ださい。

• ケガの危険性を避けるか、減らす方法を理解してく

ださい。

安全なメッセージの記号

この安全アラーム・シンボルは、人身負傷事故を

起こし得る危険についての安全情報を示すもの

です。シグナルの語(危険、警告、または注意)は、

警報シンボルとともに使われ、重度の負傷が起こ

りえる可能性と確率を示します。

危険 は避けられなかった場合、死亡事故や重度

の負傷事故が起こる危険を示します。

警告 は避けられなかった場合、死亡事故や重度

の負傷事故が起こるかもしれない危険を示

します。

注意 は避けられなかった場合、軽度や中度の負

傷事故が起こる危険を示します。

注意 (シンボルなしで使用) はエンジンへの損害

をもたらす状況を示します。

作業の前に、作業に関係するこのマニュアルの各章を読

んで理解してください。すべての安全な警告に従ってく

ださい。

• 常に新しいガソリンを使ってください。 腐りかけた

燃料はキャブレタでガム堆積物を引き起こすことが

あり、漏れや詰りまたは他の問題を引き起こすことが

あります。

• 燃料ホースの取り付け部やクラック、漏れをチェック

してください。必要に応じて交換してください。

警 告

危険シンボルとその意味

警 告

安全に関する案内

サービスをする前に、このマニュアルと搭載エンジン

と作業機の操作説明書を読んで、理解してください。

指示に従わない場合、物的損害や、重傷(麻痺を含む)

または死に至ることがあり得ます。

火災 爆発 電気ショック

爆発圧力 高温注意 目の保護

巻き込み キックバック 切断

猛毒ガス注意 マニュアル 化学的な

参照 ヤケド

バッテリターミナルやターミナルと関連したアクセサ

リには鉛と鉛化合物を含みます。- 化学製品がガン

と生殖有害事象を引き起こすことについてカリフォル

ニア州が指摘しています。 取扱いの後は、手を洗って

ください。

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279000 リペアマニュアル

3

警 告

警 告

警 告

警 告

警 告

この製品とその関連したアクセサリの特定の構成要素

は、ガン、先天性欠損症または他の生殖有害事象を引

き起こすことがあるとカリフォルニア州が警告してい

る化学製品を含みます。 取扱いの後、手を洗ってくだ

さい。

ブリッグス&ストラットン・エンジンは競技を目的と

したゴーカートや3輪ビークル(ATV)やバイク、飛行

機等にこのエンジンを搭載することを前提に設計され

ていないため搭載することを禁止しています。外的破

損や人体へのケガや重大な負傷、死亡となることがあ

るためです。

競 技 レ ー ス 用 の 製 品 に 関 し て の 詳 細 は 、

www.briggsracing.comをご参照願います。

不適当なエンジン・アプリケーションは、重傷または

死に至ることがあります。

エンジンの排気ガスにはカルフォルニア州が定める発

ガン性物質が含まれており、出生障害や他の障害を発

生する恐れがあります。

運転したエンジンは、熱くなっています。

触るとひどい火傷を生じることがあります。

• マフラ、シリンダ・フィンに触る前に冷却させてお

いてください。

• マフラ周辺とシリンダ周辺から溜まった可燃物を

除去してください。

• どんな森や草でおおわれた土地ででもエンジンを

運転するには、カリフォルニア州が取付義務として

規定しているスパークアレスタをマフラに取付け、

排気システムからの火の粉を止める必要がありま

す。他の地域でも、類似した法律があるかもしれま

せん。 このエンジンに取付けるスパークアレスタ

のお求めは作業機を購入した販売店もしくは B&S

サービスディーラに連絡してください。

ガソリンとその蒸気はきわめて可燃性が高

く、爆発性があります。

火災または爆発により、ヤケドや死亡事故が

起こる可能性があります。

燃料補給時

・ エンジンを切り、燃料タンクキャップを外す前に

少なくとも2分間冷却させてください。

・ 燃料タンクは屋外か喚起のよいところで補給して

ください。

・ 燃料タンクに規定以上入れないでください。

・ ガソリンをスパークや炎、パイロットランプ、熱

やその他の着火源から離してください。

・ 燃料ホース、タンク、キャップ並びに関連部品に

ひび割れや漏れが無いか、頻繁に点検してくださ

い。必要であれば交換してください。

エンジン始動時に

・ スパークプラグ、マフラ、燃料タンクキャップや

エアクリーナが所定の位置に収まっているか確認

してください。

・ スパークプラグを外したままでクランクしないで

ください。

・ 燃料がこぼれた場合、完全に蒸発するまでエンジ

ンを始動しないでください。

・ エンジンから燃料があふれた場合、チョークを

OPEN/RUN(開/運転)位置とし、スロットルを「高

速」位置としてエンジンが始動するまでクランク

してください。

作業機を運転中

・ ガソリンがこぼれるような角度にエンジンや作業

機を傾けないこと。

・ エンジン停止する際、チョークを閉じないでくだ

さい。

作業機を運搬する場合

・ 燃料タンクが空の状態かシャットオフバルブを

OFF(閉)の状態で運搬してください。

ガソリンや作業機のタンクに燃料がある状態で保管

するとき

・ ガソリンの蒸気が着火することがありますので、

ヒーター、ストーブ、ボイラーまたはパイロット

ランプを使う電化製品や着火源となるものから離

して保管してください。

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279000 リペアマニュアル

4

警 告

警 告

警 告

警 告

警 告

警 告

不意に火花を出すことは、火災または感電と

なることがありえます。

不意に始動すると、巻き込まれたり、外傷や

切断または裂傷となることがあります。

調整、修理前に

・ スパークプラグコードを外し、スパークプラグから

離してください。

・ バッテリのマイナスターミナルを外してください。

(セルモータ付の場合)

・ 正しい工具を使用してください。

・ フライホィールをハンマー等固いもので叩かないで

ください。運転中に亀裂が入り破損することがあり

ます。

スパークテスト時

・ 純正のスパークプラグテスタを使用してください。

・ スパークプラグを外してスパ-クテストをしないで

ください。

エンジンは、無色・無臭な毒ガスである一

酸化炭素を排出します。

一酸化炭素を吸入すると吐き気や失神を起

こし、死亡する場合もあります。

・ エンジンの始動と運転は屋外で行ってください。

・ ドアや窓を開けてあった場合でも、密閉された場所

でエンジンを始動や運転しないでください。

エンジンを始動するとスパークが発生しま

す。スパークは近くの可燃性の気体を着火さ

せます。火災や爆発が発生する恐れがありま

す。

・ 付近に天然ガスや LP ガスが洩れている場合、エ

ンジンを始動させないでください。

・ 蒸気が可燃性であるため、圧力式の液体を使わな

いでください。

回転中の部品は手や足、頭髪、衣服、アクセサ

リ等に触れると絡まることがあります。

その結果、体にケガや重度の裂傷となることが

あります。

・ 適当な場所にガードを置きながら作業機を操作して

ください。

・ 回転する部分に手足を近づけないでください。

・ 長い髪はまとめ、アクセサリは外してください。

・ ゆったりとした衣服や垂れ下がった紐、その他巻き

込まれやすい品は身につけないでください。

バッテリを充電すると、水素ガスが発生しま

す。口火を利用するか、火の粉を発生させる

火または装置の近くにバッテリを保存しな

いか、充電しないでください。

損傷したり、すり切れたりして遊離した燃

料成分が燃料を漏らすことになります。 爆

発または火災が起こりえます。

• 全ての燃料成分はよい状態でなければなら

ず、きちんと維持されなければなりません。

• 修理の際は純正部品でなければならなりません。

• 修理は、資格のあるメカニックによって行わなけ

ればなりません。

• 柔軟な燃料ホースは、よい状態であることを確認

するために、定期的にチェックされなければなり

ません。

スタータロープが早く巻き戻る(キックバッ

ク)と手や腕がエンジンに引き込まれること

があります。 骨折や打ち身、捻挫などが起

こる場合があります。

・ エンジンを始動するとき、スタータロープが抵抗

を感じるまでゆっくりと引き、すばやく引いてく

ださい。

・ エンジンを始動する前に、全ての付属装置やエン

ジンの負荷を外してください。

・ ブレードやインペラ、プーリ、スプロケットなど

直接連結される部品はしっかりと取り付けてくだ

さい。

エンジンオイルに長時間または繰り返し接触してい

るとけがの原因となることがあります。

• 使い古したエンジンオイルは、特定の実験動物の

結果、皮膚がんの原因となることが確認されてい

ます。

•石鹸と水で完全に洗ってください。

警 告

警 告

警 告

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279000 リペアマニュアル

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推奨燃料とオイル

常に以下のガソリンを使用してください。

・ 清浄で、新鮮なレギュラー無鉛ガソリン

・ 87オクタン以上/87 AKI(90 RON)

・ ガソリンに 10%以上のエタノール(ガスホール)含

有したものは薦めません。

注意: E15 や E85 のような未承認の燃料は使用しない

でください。ガソリンにオイルを混ぜないでください。

キャブレタを改造等して代替燃料を使うような改造はし

ないでください。これらを使用してエンジンが損傷した

場合、保証の対象とはなりません。

エンジンを保護するために純正の燃料劣化防止剤があり

ますのでブリッグス&ストラットンのディーラーからお

求めください。このエンジンはガソリンで運転します。

エミッションコントロールシステムは EM(Engine

Modifications)です。

高高度

海抜1500m以上でエンジンを運転する場合、ガソリ

ンは 85 オクタン以上/85AKI(89RON)であれば運転

できます。高高度にあわせた調整が必要です。キャブレ

タのメインジェットを高高度用に交換する必要がありま

す。詳しくは作業機ご購入された販売店にお問い合わせ

ください。尚、海抜760m以下で高高度用ジェットを

取り付けたままで運転することはおやめください。

Fresh StartⓇ(フレッシュスタート)燃料キャップ

一部のエンジンには、FreshStart®燃料キャップを備え

ています。 Fresh Start®燃料キャップは、燃料スタビ

ライザを含むカートリッジ(別売りの)を保持するよう

に設計されています。

推奨オイル

・ブリッグス&ストラットンの保証認定されたベスト

パフォーマンスのオイルを使用することを薦めます。

・良質で清浄性を有するオイルでサービス等級SF,

SG,SH,SJ及びこれ以上の高品質なオイルを

使用してください。

・市販の添加剤は使用しないでください。

エンジン始動時の外気温に合わせて正しい粘度のオイル

を選定してください。下表を参照して外気温に合わせて

オイルを選択してください。

次の始動時に予想される屋外の温度範囲と、最高の粘性

を選ぶために、図1-1を使ってください。

図1-1

メンテナンスチャート

* 埃がひどい状況下ではより頻繁に清掃してください。

エンジンのメンテナンス

* 外気温4℃以下でSAE 30 のオイルを使用すると始動不良となりま

す。

** 外気温27℃以上で10W-30 を使用した場合、オイル消費が多くなり

ます。オイル点検はこまめに行ってください。

最初の運転5時間

・ オイルレベルの点検

運転8時間毎もしくは毎日

・ オイルレベルの点検

・マフラ及びコントロール周辺部の点検

・フィンガーカードの点検

運転25時間毎もしくは毎シーズン

・ エアフィルタの交換*

・ プレクリーナの清掃 *

運転50時間毎もしくは毎シーズン

・ オイル交換

・ マフラ及びスパークアレスタの点検

毎シーズン

・ エアフィルタの交換

・ プレクリーナの交換

・ スパークプラグの交換

・ 燃料フィルタの交換

・ 冷却システムの清掃

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279000 リペアマニュアル

6

オイル交換

最初の運転後5時間でオイルを交換してください。

その後は運転50時間ごとにオイルを交換してください。

エンジンが汚いか埃っぽい状況下や重負荷で運転される

場合は、時間に関係なくより頻繁にオイルを交換してく

ださい。

1. エンジンを水平とし、エンジンが暖まっている間

にエンジンの横または底からオイルドレン・プラ

グを取り外してください。

2. オイルドレン・プラグを取付けてください。

3. クランクケースに正しい量の新しいオイルを充填

してください。入れ過ぎないこと。

4. エンジンを始動して、1—2分間アイドルで運転し

てください。

5. エンジンを止めて、オイルがシクランクケース内で

下に溜まるのを待ってください。

6. オイルゲージをチェックしてください。不足してい

ればオイルゲージの「FULL」の印まで、ゆっくり

よりオイルを加えてください。

7. エンジンがオイルフィルタを備えているならば、オ

イルフィルタを次の順で運転 50 時間毎に交換し

てください:

• オイルフィルタを取外してください。自治体の規

則に則り正しく処分してください。

• 新しいオイルフィルタを取り付ける前に軽く新

しいきれいなオイルで、オイルフィルタのガスケ

ットにオイルを塗ってください。

• ガスケットがオイルアダプタと接触するまで、手

でオイルフィルタを回してください。オイルフィ

ルタをさらに1/2~3/4回転締めてください。

• オイルの適切な量を入れてください。入れ過ぎな

いこと。

• エンジンを始動して、オイルが漏れていないか、

2、3分エンジンを運転してください。

エアフィルタ

正しくメンテナンスされたエアフィルタは、内部のエン

ジン部品を空気中のほこりと塵から保護します。劣った

フィルタ・メンテナンスはほこりと塵をエンジンに引き

込むこととなります。オイル過大消費と異常磨耗を引き

起こします。オイルの中のほこりは、可動部分を磨耗す

る粗い混合物を形成します。

警 告

注意: カートリッジの清掃に圧縮空気や溶剤を使用した

りしないでください。圧縮空気はカートリッジを破損さ

せる恐れがあり、溶剤は、カートリッジを溶かす可能性

があります。

ハイキャパシティ・エアフィルタ

1. カバー上のノブ(図1-2 A)を緩め、プレクリーナ

(C)、フィルタ(D)を外します。

2. 静かにエアフィルタカートリッジを外し、固い面

に叩いてゴミを取り除きます。汚れが著しい場合

は交換してください。

3. プレクリーナは温水に石鹸を溶かした中で洗いま

す。水で洗い流し、乾燥させます。プレクリーナ

にはオイルを付着させないでください。

4. エアクリーナシステムをベース(E)にセットして

締め付けます。

図 1-2

ガソリンとその蒸気はきわめて可燃性が高

く、爆発性があります。

火災または爆発により、ヤケドや死亡事故が

起こる可能性があります。

・エアクリーナもしくはエレメントを外した状態で、

エンジンを始動しないでください。

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279000 リペアマニュアル

7

スタンダード・エアフィルタ

1. スライドロック(図 1-3, A)を動かしロックを

解除してカバー(B)を外します。

2. フォームエレメント(C)を外します。

3. フォームエレメントを洗浄水で洗い、水道水で

すすぎます。乾燥した布に包んで乾燥させます。

4. フォーエレメントに新しいオイルを含ませ、き

れいな布で包んで余分なオイルは絞ります。

5. エアフィルタベースにフォームエレメントを

取付けます。

6. カバーを閉めてロックをスライドさせ固定し

ます。

図1-3

スパークプラグ

スパークプラグは毎シーズン交換してください。

注 意

注意: 地域によっては抵抗入りのスパークプラグを使用

して、電波障害を防止しています。

1. スパークプラグへのワイヤを外します。

2. スパークプラグを外して磨耗や損傷の有無を確認し

ます。損傷が著しいや磨耗したり、碍子が割れてい

る場合は新品と交換します。

3. スパークプラグゲージを使ってギャップ(図1-4, A)

を第 12 章の「エンジンの仕様」を参照してチェッ

クします。

図1-4

4. スパークプラグを再取付し、第 12 章の「エンジン

の仕様」で示すトルクで締めます。

5. スパークプラグワイヤを取付けます。

点火プラグには異なるネジ山があって、色々なヒート

レンジがあります。 点火プラグを交換するとき、指

定された品番だけを使ってください。誤ったプラグを

使うと、エンジン損傷が起こることがあります。

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279000 リペアマニュアル

8

冷却システム

警 告

ほこりや破片は冷却部の気流を塞ぐこととなり、エンジ

ンがオーバーヒートする原因になります。これによりパ

フォーマンスが減少しり、エンジン寿命が少なくなるこ

とがあります。冷却装置が詰まったままでの継続的な運

転は、著しいオーバーヒートとなり、エンジン損傷とな

ります。ちりまたは空気中の破片が多くある中で運転す

る場合、よりしばしば冷却部周辺(A、図1-5)をきれ

いにしてください。

注意: 高圧水を使ってのエンジン洗浄はしないでくださ

い。燃料ラインシステムに水が混入することがあります。

ブラシか乾いた布を使ってエンジンを清掃してください。

図 1-5

バッテリの充電

1. バッテリに付着した泥や汚れを清掃してください。

2. ターミナルについているグリスを取り除いてくだ

さい。

3. バッテリは全自動充電器(自動的にチャージレー

トを減少させる)で完全充電をしてください。

注意: チャージレートは1/10アンペアを超えて充電し

ないでください。

バッテリメーカーの充電に関する指示を守ってください。

図 1-6

燃焼室

500 時間毎もしくはシリンダヘッドが取り外しの際に

は燃焼室内の堆積したカーボンを取り除いてください。

ピストンは上死点の位置として、プラスチック製スクレ

ーパでピストンとシリンダ上部から、カーボンを落して

ください。

圧縮エアもしくはまたはバキュームでトップリングの周

辺を柔らかい毛ブラシでカーボンを取り除いてください。

注意: 堆積した破片がシリンダやプッシュ・ロッドまた

はオイルリターンホールをから入るのを防ぐよう注意し

てください。ピストンの上部、シリンダヘッドまたはガ

スケット取付面に損害を与えないでください。

ピストン、バルブやシリンダヘッドの変色したマークは

削除する必要はありません。 これらのマークは普通で、

エンジン運転に影響を及ぼしません。

運転中のエンジンの各部は高温となりま

す。特にマフラは高温です。

高温部に触るとヤケドをすることがありま

す。

・ マフラ、シリンダ、シリンダフィンは冷めてから

触れてください。

・ 積み重なった燃えやすいものをマフラ周辺ややシ

リンダ周辺から取り除いてください。

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279000 リペアマニュアル

9

スロットルケーブルの調整

リモートコントロール・ワイヤのストローク(図1-7,A)

はアウタ・ケーシングが固定されて、54 mm となら

なければなりません。ケーシング取付の後、リモートコ

ントロール・ワイヤの再使用ストローク(B)は、少なくと

も35mmでなければなりません。リモートコントロー

ル・ワイヤの移動が最小限の距離に達しないならば、ア

ウタ・ケーブルを調節するために、以下の手順で調整し

てください:

1. ケーシングクランプ・スクリュ(C)を緩めてくださ

い。

2. スロットルレバーを FAST(高速)側位置へ動かし

てください。

3. たるみが無くなるようケーシングを矢印(D)の方向

に引きます。

4. ケーシングクランプ・スクリュを締めてください。

第 12 章の「エンジンの仕様」に記載の締め付け

トルクで締めてください。

図 1-7

ガバナ調整

完全なガバナシステムの調整は、初期調整とエンジン・

ウォームアップ後に最終調整を含みます。必ずすべての

ステップを完了するようにしてください。

初期調整

1. ナット(図 1-8, A)を、ガバナレバー(B)がガバナ

クランク(C)から離れてフリーとなるまで緩めま

す。

2. スロットルリンケージ(D)をスロットルプレート

が全開(E)となるまで動かします。

注意: チョークバルブはスロットルプレートが開いてい

るときは閉じていること。

3. リンクを保持してガバナレバーナットを締めます。

締め付けトルクは第 12 章の「エンジンの仕様」

に記載の締め付けトルクで締めてください。

4. エンジン始動前に、手で挟まれていないか調べる

ために、スロットルリンクを動かしてください。

図 1-8

エンジン調整

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10

無負荷トップスピードの調整

1. エンジンを始動してアイドルスピードで、運転温

度に達するまで暖機運転をします。

2. スロットルレバー(図 1-9, A)を FAST(高速)と

します。

3. #19200 もしくは#19389 タコメータと

#19299 もしくは#19352 タングベンダを用

いて、スプリングタン(G)をまげて、所定の無負荷

回転数に調整します。

注意: 正しい無負荷トップスピードはそれぞれのモデ

ル・タイプ・トリム番号でBriggs & Stratton のウェ

ブサイトのエンジン・リプレイスメントデータに記載さ

れています。

図 1-9

バルブクリアランス調整

注意: バルブクリアランスはエンジンが冷えている時

(冷間時)に行います。

1. スパープラグを外した孔から、スクリュドライバ、

ロッドもしくは鉛筆等の細いものを差し込んで、

ピストンの位置を確認します。図の断面図参照。

2. 圧縮行程でピストンが上死点を過ぎて6.4mm 程

度下に下がるまで、ゲージを参照してフライホィ

ールを時計方向に回してください。

3. バルブクリアランスは、ロッカアーム調整スクリ

ュ(J)とバルブキャップ(K)の間に隙間ゲージ(図

1-10, H)を入れてチェックします。

4. 六角レンチを使って、ヘッドセット・スクリュを

緩めてください。正しいクリアランスがバルブス

テム・キャップとロッカアームの間で得られるま

で内外に調整ナット(L)を回してください。

5. セッティングをするために、六角ヘッドセット・

スクリュを締めてください。フライホィールを回

転させてクリアランスを再確認して、必要に応じ

て対応してください。

図 1-10

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279000 リペアマニュアル

11

READYSTARTⓇ(レディスタート)チョークの

調整

エンジンが冷間時に、この調整をしてください。

1. プライヤを使って、曲がり調節ループ(図1-11、M)

を曲げて、チョーク・リンク(N)のチョーク・レバー

の隙間は、0.000 - 1.52mmとします。 正しく調

整されると、チョーク・プレートは完全に閉じられま

す。そのループを調整した後に平行にして(P)おくた

めに、ワイヤを再調整してください。

図1-11

アマチュアエアギャップの調整

1. スパークプラグ・ブーツ(図 1-12、A)を外し、

スパークプラグから離してください。

2. スクリュ(B)とスタッド(C)を緩めてください。

3. フライホィールからアマチュア(D)をスライドさせ

てください。

4. アマチュアを固定するために、スタッドを締めてく

ださい。

5. フライホィール・マグネット(E)とアマチュアを揃

えてください。

6. フライホィール・マグネットとアマチュアの両脚部

の間にゲージ (F)を挿入してください。

7. スタッドを緩めて、マグネットとゲージ(G)に対し

てアマチュアを引いておいてください。

8. 第12章 の「エンジンの仕様」に記載されている

値で、トルクを締めてください。

9. ゲージを取り外すために、フライホィールを回転さ

せてください。

図 1-12

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279000 リペアマニュアル

12

オルタネータエアギャップの調整

1. スパークプラグを外します。

2. オルタネータスクリュ(図1-13 ,A)を緩め、オル

タネータ(B)をフライホィールからスライドさせ

ます。

3. オルタネータ一方のスクリュを締めます。

4. フライホィール・マグネットとオルタネータを揃

えてください。

5. #CE5121 エアギャップツールをフライホィー

ル・マグネットとオルタネータの間に入れてくだ

さい。

6. スクリュを緩めて、マグネットとゲージに対してオ

ルタネータを引いておいてください。

7. 第12章 「エンジンの仕様 」 に記載されたトル

ク値で、締めてください。

8. ゲージを取り外すために、フライホィールを回転さ

せてください。

図 1-13

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279000 リペアマニュアル

13

フライホィールブレーキ

取外し

1.ブレーキ・アンカからスプリングを外して、外して

ください。(スタンダード・ブレーキAssy.(A))。セ

ルスタート・ブレーキAssy.(B))

2. セーフティコントロール・ケーブルをブレーキ

Assy.から切り離してください。

3. ブレーキ・スクリュ(図 1-15、C )をゆるめて

ください。但しスクリュは取り外さないこと。

4. スクリュ(D)の上で張力を緩めて、スクリュ(C)を取

り外して、ブラケットを回転させてください。

5. ストップスイッチ・タンを押して、ストップワイヤ

外します。ブレーキAssy.を取り外します。

6. オプションとして取付られているならば、インタロ

ックスイッチを外してください。

図 1-15

フライホィールブレーキの取付

1. スイッチ・ワイヤの端を 90 度曲げ、オプショ

ンのインタロック・スイッチに取付けてくださ

い。

2. ブレーキAssy.を第12 章「エンジンの仕様 」

に記載されたトルクでスクリュを取り付けてく

ださい。

3. セルスタータスイッチ・レバー(図 1-16)を

組み立てる際はフライホィールガードに干渉し

ないよう外側に向けてください。

4. セーフティコントロール・ケーブルとブレーキ

スプリングを取付けてください。

5. 適当な動きであることを確認するために、ブレ

ーキ・システムを動かしてください。ブレーキ・

トルクを試してください。

6. ブロワハウジング、オイルフィルチューブ、ゲ

ージ、燃料タンクと固定スクリーンもしくはリ

ワインドスタータを取り付けてください。 スク

リュの締め付けトルクは第 12 章「エンジンの

仕様」参照。

図1-16

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1

第 2 章

トラブルシューティング

システムのチェック ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

イグニッションのチェック ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

キャブレーションのチェック ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

コンプレッションのチェック ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

電気システム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

作業機を稼働してのテスト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

オルタネータのテスト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

スタータモータのテスト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

パッテリのテスト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

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279000 リペアマニュアル

2

エンジン作動に関する大部分の不具合は、以下の一つま

たは組合せと分類されることができます:

・エンジン始動しない

・始動困難

・出力不足

・回転不安定

・振動

・オーバーヒート

・オイル消費過多

エンジンに関する問題であるように見えるが、実は作業

機側の不具合である場合があります。

以下は、若干の一般のエンジンの不具合徴候のリストと

作業機側問題との関係です。

始動しない ‐ 始動困難

・ベルトやブレードの緩み

・コントロールシステムの調整不良

・インターロックシステムの不調

エンジンが停止しない

・作業機側のストップスイッチ作動不良

・エンジンからの停止線が損傷したり断線

振動

・カッタブレードの曲がり

・スピンドルやカップリングの紛失

・デッキや溶接部の曲がりや破損

・クランクシャフトの曲がり

・作業機への取り付けボルトの緩み

・ベルトやプーリの損傷もしくは磨耗

・インペラのバランス不良

出力不足

・作業機回転部の拘束や引きずり

・デッキ内に草の堆積

・作業機ギアボックスの潤滑不足

・ベールの張り過ぎ

作業機側の原因が除外されたら、大部分のこれらの徴候

の理由は以下の順序でシステム・チェックを実行するこ

とによって決定されることができます:

1. イグニッション

2. キャブレーション

3. コンプレッション

これらの検査は通常ほんの数分で出来て、不具合の原因

を判断するのに、最も速くて最も確かな方法です。

イグニッションのチェック

エンジン停止時

スパークプラグを取り付けて、#19368 イグニッショ

ンテスタをスパークプラグ先端に取付けて、テスタ(図

2-1)の反対側をアースしてください。

スタータ・ロープを引くか、セルスタータ(装備されて

いる場合)を作動させてください。火花がテスタの隙間

を跳び越えるならば、スパークシステムが満足に機能し

ていると判定できます。

図2-1

エンジン運転中

エンジンが運転できるが、運転中スパークしないならば、

イグニッションが故障しているかどうか確定する速いチ

ェックがスパークプラグ先端とスパークプラグ(図

2-2)の間に#19368 イグニッションテスタをイ取付

ることによって、確認できることができます。スパーク

がよいが、エンジン失速であるならば、新しいスパーク

プラグと交換してください。

システムのチェック

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279000 リペアマニュアル

3

図2-2

スパークが発生しないならば、以下を探してください:

• 不適当のインターロックシステム

• 作業機またはエンジンのスイッチワイヤのショー

• 誤ったアマチュア・エアギャップ

• アマチュアの故障

キャブレーションのチェック

キャブレタをチェックする前に、燃料タンクに新しい、

きれいなガソリンが入っていることを確認してください。

シャットオフ・バルブがある場合は、開いていることを

確認してください。燃料は自由に燃料ラインの中を流れ

ます。 燃料が流れないか、遅いならば、燃料キャップの

ベントホールや、燃料ラインがふさがれていないか、ま

たは燃料フィルタの詰まりについて調べてください。

スロットルとチョークコントロールがきちんと調整され

ることを確認してください。

エンジンをクランクしても始動しない場合はスパーク

プラグを外して調べてください。

プラグが湿っている場合は

・オーバーチョーク

・燃料の混合気が過多

・燃料に水混入

・フロートニードルバルブが開いて動かない

・エアクリーナの詰まり

・汚れたスパークプラグ

プラグが乾いている場合は

・キャブレタ、インテークマニホールドガスケットの

リーク

・キャブレタ、燃料フィルタ、燃料ライン及び燃料タ

ンクの詰まりもしくは汚れ

・フロートニードルバルブの固着

・燃料ポンプの作動不良

・燃料シャツとオフソレノイドの固着

燃料がキャブレタによって燃焼室に届いているかどうか

確認する単純なチェックは、スパークプラグを取り外し

て、スパークプラグホールに少量のガソリンを注ぐこと

です。 プラグを交換してください。 エンジンが 2、3

回火着火して、停止するならば、乾燥したスパークプラ

グの各項と同じ状況を探してください。

コンプレッションのチェック

#19545 リークダウンテスタを使って、コンプレッシ

ョンの有無をチェックしてください。

テストを実行するためにテスタに付属している指示書に

従ってください。

注意: コネクタやテスタのフィッティングからのエア漏

れはテストの正確さに影響を及ぼします。

シリンダヘッド・ガスケット、キャブレタ、排気システ

ムとクランクケース・ブリーザチューブから漏れている

空気に聞き耳をたててください。

• シリンダとシリンダヘッドの間で漏れている空気

は、シリンダヘッド・ガスケットから漏れているこ

とを示します。

• キャブレタから流れている空気は、空気がインテー

クバルブとバルブシートから漏れていることを示

します。

• エキゾーストシステムから流れている空気は、空気

がエキゾーストバルブとバルブシートから漏れて

いることを示します。

• クランクケース・ブリーザチューブまたはハイオイ

ルディブスティックチューブから流れている空気

は、空気がピストンリングを過ぎて漏れていること

を示します。

圧縮漏れとなる可能性

・シリンダヘッドボルトの緩み

・ヘッドガスケットの吹き抜け

・バルブやバルブシートの焼損とバルブシートの緩み

・タペットクリアランスの不良

・シリンダヘッドの歪み

・バルブステムの歪み

・シリンダボアの磨耗もしくはリングの磨耗

・コンロッドの破損(焼き付け)

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4

作業機を稼働してのテスト

デジタルマルチメータ

デジタルマルチメータは、Briggs&Stratton®エンジン

のすべての電気テストに推薦されます。

メータは、ボルト(V)、オーム(Ω)、アンペア(A)を示し、

ダイオードをテストするために用いられます。

#19602 デジタルマルチメータは、ブリッグス&スト

ラットンのサービス協力店から入手可能です。完全な操

作説明書のためにメータの取扱説明書に基づいてくださ

い。

DCシャント

Fluke®メータは、最高30秒間10-20アンペアのDC

入力に耐えます。

UNI-T®メータは、最高 10 秒の間 10 アンペアの DC

入力に耐えます。

10と16アンペアの上でDC出力をチェックするとき、

#19468DCシャント(図2-3)はメータのどちらで

でもメータ内のヒューズを飛ばすことを避けることが出

来ます。

図 2-3

タコメータ

#19200(A)及び#19389(図 2-4, B)タコメータは

Briggs & Stratton サービス協力店から購入できます。

図 2-4

スタータモータのテスト治具

スタータモータをテストするために以下のような治具を

6 mm厚さの鉄板で製作します。

1. スタータ取付ブラケット(B)孔として 10 mm ド

リルで2箇所穴あけします。

2. 同じ間隔をで、交互のスタータ取付位置のために

さらに10mmの穴(A)をあけてください。

3. #7ビットを使って、#19200 タコメータを

使用するために、2 つの穴をあけてください。

1/4-20 の NC ネジ(C)のためにタップを立てて

ください。

図2-4

他の機器

アマチュアテスタ(アマチュアの導通、ショートもしく

は断線等をチェックする機器)は、自動車アクセサリ販

売店から入手できます。

また、スターティングシステムまたはオルタネータをテ

ストするとき、良好な12 Vバッテリが必要です。

電気システム

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5

オルタネータのテスト

オルタネータをテストするとき、以下の順序でテストを

行ってください:

1. オルタネータ出力をテストしてください。

2. ダイオードまたはレギュレタ-レクチファイヤ(オプ

ション)をテストしてください。

0.5 A(アンペア)、DC オルタネータ(図 2-6)は、エ

ンジンの重要な部分として作動するように設計されてい

て、始動装置とイグニッションシステムとは全く別のシ

ステムです。 それは 12 V バッテリに aA(アンペア)、

DCオルタネータ(図2-6)は、エンジンの重要な部分

として作動するように設計されていて、始動装置とイグ

ニッションシステムとは全く別のシステムです。

それは12 V バッテリにDC(直流)電流を提供すること

を目的とします。

• レギュレタなし

• 0.5 アンペアDCのバッテリのチャージ用

•ステータから1本の黒線(A)

• 白いコネクタ(B)は、そのまま出力されます

図2-6

1. バッテリへの充電用の白いコネクタを外します。

2. 赤いテストリードをテスタの10Ampsに接続し

ます。

3. 黒いテストリードをテスタの COM に接続しま

す。

4. メータのセレクタを DC Amps の位置とします。

5. 赤いテストリードクリップを出力端子(図2-7, A)

に接続します。

6. 黒のテストリードクリップを充電リード(B)に接

続します。

図2-7

7. タコメータをセットしてエンジンを始動して

2800 rpmで回転させます。テスタの表示は0.5

A DC 以下とはなりません。

8. もし表示が低かったり、充電しない場合はオルタ

ネータのエアギャップを調べます。調整方法は第

12章の「エンジンの仕様」を参照してください。

9. オルタネータギャップが使用以内で、かつ表示が

低かったり、充電しない場合はオルタネータを新

品部品と交換してください。

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279000 リペアマニュアル

6

スタータモータのテスト

セルスタータを装備していて、修理をする前にスパーク

プラグを外して、手でクランクシャフトを回すことによ

って、自由に回ることを確認してください。

ベルトやクラッチまたは他の負荷は、スタータ・クラン

ク・パフォーマンスに影響を及ぼして、影響が最小にな

ることとなります。

以下のリストは、12V スターティングシステムの不具

合を確認する際の指針としてください。

1. エンジンは、ゆっくりクランクしている

・出力に影響する余分な負荷

・放電したり、破損または間違ったバッテリ

・不十分な接続(バッテリー回路)

・磨耗したセルモータ整流器、ベアリング及び磁

性が劣化している

・ 周囲温度と合っていないエンジンオイル粘性

・スタータクラッチの不良

・フライホィールブレーキがかかったまま

・ブースタケーブルが長過ぎたり線径が細い

2. エンジンがクランクしない

・インタロックシステムの故障

・バッテリの放電

・電気配線の接続不良

・セルモータスイッチが開回路となっている

・スタータモータ内の断線

・ブラシの固着

・スタータソレノイドの故障

・作業機配線のフューズ破損

3. スタータモータは回るがエンジンがクランクしな

・ピニオンギァの固着

・ピニオンギァかリングギアの破損

・セルモータクラッチの滑り

・間違った配線によるセルモータの逆転

スタータモータのドライブとクラッチのチェック

スタータ・スイッチが作動するとき、ピニオン・ギアは

上がり、フライホィールリングギヤを結合して、エンジ

ンのクランクしなければなりません。ギアから見てピニ

オン・ギアは、反時計回りに回転しなければなりません。

スタータ・モータ駆動部がきちんと反応しないならば、

ピ二オン下のヘリクスクスを確認して、自由に動くこと

を確認してください。 ピニオン・ギアが動かない場合、

洗浄剤と圧縮エアでヘリクスとギアをきれいにしてくだ

さい。ピニオンが動かいままであるならば、全てのスタ

ータ・ドライブAssy.で交換してください。

注意: ピニオンギァとヘリクスにはオイルを付けないで

ください。

スタータモータ・クラッチは、損害に対してエンジン・

バックファイアのような衝撃荷重を妨げるように設計さ

れています。クランクを回している間クラッチが滑るな

らば、全てのスタータ・ドライブ Assy.を交換してくだ

さい。

スタータモータのテスト

1. 万力(図2-8)で、スタータモータ・テスト治

具を固定してください。

2. エンジンからスタータモータを取り外して、治具

にセットしてください。

注意: ハンマで万力またはストライキでモータハウジン

グを固定しないでください。

スタータモータには、モータハウジングを挟み込んだり、

変形、凹み等の損害を受けることで影響されるセラミッ

ク磁石を内蔵しています。

3. テスタのセレクタをDC Amps 位置とします。

4. オプションのスタータスイッチ(図2-8, A)にスタ

ータモータ、バッテリ(F)、黒いリード線(C)、赤

いリード線(D)、シャント(E)とタコメータ(B) 接

続します。

図2-8

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279000 リペアマニュアル

7

5. スタータモータを運転させて、テスタの表示が安

定してから確認してください。テスタの取扱説明

書に注意してください。

完全に充電されたバッテリで、スタータモータを最小限

6500 rpm で回転して、最大35 Aでなければなりま

せん。スタータモータがこれらの仕様を満たさないなら

ば、交換しなければなりません。

バッテリのテスト

12 Vの鉛板入りウェットバッテリは、スタータモータ

駆動用として使用されます。このタイプは、湿式チャー

ジまたはドライチャージバッテリとして使われます。

ウェットチャージのメインテナンス・フリーのバッテリ

は、電解質で満たされて、時間生産で密封されています。

電解質の濃度は、チェックされることができません。

ドライチャージバッテリは、バッテリが使用中に電解質

に充電をします。ドライチャージバッテリを使用する前

に、メーカの推薦手順を読んで従ってください。

警 告

バッテリとケーブサイズのチェック

バッテリ・サイズは、予想される最低気温と使われてい

るオイル粘度に基づき推奨されます。

・30 アンペア 毎時、外気温 - 6℃以上

・40 アンペア 毎時、外気温 - 20℃以上

・50 アンペア 毎時、外気温 - 26℃以上

以下のバッテリケーブル・サイズはバッテリのプラス側

(+)柱からスタータ・スイッチやソレノイドまでの距離と

マイナス側(-)柱からアースまでの総合計距離により基

づきます。

・#6 AWG – 1.2 m 以下

・#5 AWG – 1.5 m 以下

・#4 AWG – 1.8 m 以下

警 告

バッテリ取付のチェック

1. バッテリがフラットでホルダの中にあることを確

認してください。均一にホルタを固定してくださ

い。締め過ぎないこと。

2. きれいにしてから軽く、ターミナルにグリスを塗

布してください。

3. 突然なスパークを避けるために (+)ケーブルをプ

ラスバッテリーターミナルに最初に接続してくだ

さい。 確実にコネクタを締めてください。

4. マイナス(-)ケーブルをバッテリターミナルに接

続してください。確実にコネクタを締めてくださ

い。

バッテリは、充電の間、起爆性の水素ガス

を発生させます。

最もわずかなスパークによって水素に点

火して爆発します。

バッテリ電解液は酸を含んで、とても腐食

性が高くなっています

バッテリ内電解液に触れるとひどいヤケドを引き起

こします。 バッテリは電気ショックと高いショート

の危険性を示します。

• 火の中にバッテリを投げ込まないでください。

• バッテリを充電して数分後は火や火の粉や火がつ

けられたタバコ等を近づけないでください。

• バッテリを分解したり、切断しないでください。

• 保護ゴーグル、ゴム・エプロンとゴム手袋を着け

てください。

• 腕時計、腕輪等の金属物をしないでください。

• 絶縁されたハンドルで取り扱ってください。

バッテリ柱、ターミナルと関連したアクセサリは鉛

と鉛化合物を含みます-化学製品がガンと生殖有害

事象を引き起こすためにカリフォルニア州に知られ

ています。 取扱いの後手を洗ってください。

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1

第 3 章

エキゾーストシステム

エキゾーストシステム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

ガードとマフラの取外し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

エキゾーストシステムの点検 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

ガードとマフラの取付 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

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2

エキゾーストシステム

一部のエンジンは、作業機メーカーによって供給される排気システム(マフラ、ブラケットとハードウェア)を備え

ている場合もあります。 この場合マフラ・サービス情報のために作業機メーカーに問い合わせてください。

この章でカバーされる排気システムは、ブリッグス&ストラットン製のものを案内します。

図 3-1

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3

ガードとマフラの取外し

1. マフラガード(B)(備えられる場合)を固定して

いるスクリュ(図 3-1、A)を取り外してくださ

い。 ガードを外して、横においてください。

2. スクリュロック(C)にロックして曲げたタブを戻

し、スクリュ(D)、マフラ(E)とガスケット(F)を外

してください。 ガスケットは破棄してください。

3. サーモスタット(G)(備えられる場合)、スペーサ

(H)(備えられる場合)とガスケット(J)を外して

ください。 ガスケットは破棄してください。

エキゾーストシステムの点検

排気システムが取り外されるときは、常にすべての排気

システムを調べられなければなりません。マフラ取付ブ

ラケットやマフラアダプタにクラックの有無や破損した

溶接部が無いかチェックしてください。マフラに割れた

痕、内部が破損しているか否かをチェックしてください。

損害を受けた部品は新しいオリジナルの部品と交換して

ください。 壊れたり損害を受けた部品は決して再度取

付けないでください。

ガードとマフラの取付

1. 新しいスクリュロック付きのスクリュをマフラに

入れ、新しいエキゾーストガスケットをスクリュ

の先端に置きます。

2. スクリュのねじ山に軽く#93963 潤滑油を塗布

します。

3. シリンダヘッドに新しいガスケットとサーモスタ

ット及びスペーサと共にマフラを取り付けます。

4. マフラガードが使われないならば、フライホィー

ルガードにマフラを取り付けてください。 第12

章「エンジンの仕様」に記載されているトルクで

締め付けます。

5. 第 12 章「エンジンの仕様」に記載されているト

ルクでスクリュを締めてください。取り付けスク

リュにあるスクリュロックのタブを上へ曲げます。

6. マフラガード(備えられる場合)を取付けてくだ

さい。第 12 章「エンジンの仕様」に記載されて

いるトルクで締め付けます。

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1

第 4 章

燃料システムとキャブレタ

燃料タンク ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

キャブレタ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

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2

燃料タンク

図 4-1

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3

警 告取外し

1. 適切な容器に燃料を排出してください。

2. エアクリーナカバー(図 4-1、A)とタンクキャ

ップを取り外してください。

3. スクリュと固定ガード/リワインドスタータ(B)を

外してください。

4. トリムカバーとブロワハウジング(C)を取り外して

ください。

5. クランプとタンクフィッティング(D) からホース

を引き離してください。エンジンからタンクを持

ち上げ、タンクの上下のスクリュ、ワッシャとス

ペーサを取り外してください。

点検

1. ブリッグス&ストラットン純正の #100041 ま

たは#100042 キャブレタクリーナを使用して

タンク内のガム質や汚れを取り除いてください。

2.. 燃料タンクについて以下を詳しく調べてくださ

い:

• 腐食の有無

• リークの有無

• 取付ブラケットの損傷の有無

3燃料タンクキャップとフィルタネックのチェック:

• シールが十分か

• 穴の有無

清掃もしくは必要に応じて新品部品と交換してください。

取付

1. 燃料ホースをタンク下のフィッティングに取付け、

ホースクランプで固定します。タンクをエンジン

にスクリュ、ワッシャ、スペーサを入れてタンク

上下を固定します。スクリュの締め付けトルクは

第12章「エンジンの仕様」参照。

2. トリムカバーとブロワハウジングを取付けます。

3. 固定ガードもしくはリワインドスタータを取付け

ます。スクリュの締め付けトルクは第 12 章「エ

ンジンの仕様」参照。

4. 燃料タンクキャップとエアクリーナカバーを取付

けます。

5. 燃料タンクに一時的にガソリンを入れて燃料漏れ

の有無をチェックします。必要に応じて交換して

ください。

ガソリンとその蒸気はきわめて可燃性が高く、

爆発性があります。

火災または爆発により、ヤケドや死亡事故が起

こる可能性があります。

燃料補給時

・ エンジンを切り、燃料タンクキャップを外す前に少な

くとも2分間冷却させてください。

・ 燃料タンクは屋外か喚起のよいところで補給してくだ

さい。

・ 燃料タンクに規定以上入れないでください。燃料の膨

張に備え、タンクの首元下以下までの補給としてくだ

さい。

・ ガソリンをスパークや炎、パイロットランプ、熱や

その他の着火源から離してください。

・ 燃料ホース、タンク、キャップ並びに関連部品にひび

割れや漏れが無いか,頻繁に点検してください。必要

であれば交換してください。

・ 燃料漏れが発見されたら、揮発したがガソリン蒸気

が完全になくなるまで待ってください。

エンジン始動時に

・ スパークプラグ、マフラ、燃料タンクキャップやエア

クリーナが所定の位置に収まっているか確認してく

ださい。

・ スパークプラグを外したままでクランクしないでくだ

さい。

・ 燃料がこぼれた場合完全に蒸発するまでエンジンを始

動しないでください。

・ エンジンから燃料があふれる場合、チョークを

OPEN/RUN(開/運転)位置とし、スロットルを「高

速」位置としてエンジンが始動するまでクランクして

ください。

作業機を運転中

・ ガソリンがこぼれるような角度にエンジンや作業機を

傾けないでください。

・エンジン停止する際、チョークを閉じないでください。

・ エアクリーナAssy.またはエアフィルタを外したま

まではエンジンを絶対始動しないこと。

オイルの交換時

・オイルをハイオイルチューブの上から抜き取る前に、

燃料タンク内の燃料は必ず抜き取ること。怠って燃料

が漏れた場合、火災や爆発の原因となります。

作業機を運搬する場合

・ 燃料タンクが空の状態かシャットオフバルブを

OFF(閉)の状態で運搬してください。

ガソリンや作業機のタンクに燃料がある状態で保管する

とき

・ガソリンの蒸気が着火することがありますので、ヒー

タ、ストーブ、ボイラまたはパイロットランプを使う

電化製品や着火源となるものから離して保管してくだ

さい。

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4

キャブレタ

図 4-2

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5

このエンジンには、ReadyStart®(レディスタート)キャ

ブレタかチョークシステムキャブレタを備えています。

ReadyStart®(レディスタート)はサーモスタットに制御

されたチョークシステムを利用します。このシステムは

プライマもしくはマニュアルチョークを必要としません。

リンケージとキャブレタボディは修理の必要はありませ

ん。

キャブレタの取外し

警 告

1. ケーシングクランプ(図4-2, A)を取り外し、スロ

ットルケーブル(備えられる場合)のスロットルレ

バーを外します。

2. エアクリーナカバー(B)、フィルタ(C)、ベースス

クリュ、ベース(D)、ガスケット(E)を外しガスケ

ットは破棄します。

3. クランプを外し、燃料ホースをキャブレタから外

します。

4. キャブレタ取り付スクリュ2本を外します。

5. キャブレタからコントロールブラケット(G)、を注

意して外します。キャブレタを回してチョークリ

ンク(H)、ガバナリンク(J)を外します。

6. コントロールブラケットとキャブ他の間にあるガ

スケット(K)、スペーサ(L)、Oリング(M)をはずし

ます。ガスケットとOリングは破棄します。

キャブレタの分解

1. 固定ジェット(ボウルナット、N)とファイバワ

ッシャ(P)を外して、キャブレタボディから燃料ボ

ウル(R)とボウル・ガスケット(S)を取り外してく

ださい。ファイバワッシャとガスケットは破棄し

ます。

2. フロート・ヒンジピン(T)、フロート(U)とインレ

ットニードル(V)を取り外してください。 ヒンジ

ピンとンレットニードルは破棄します。

3. 損害があれば、チョーク・リターン・スプリング

(W)を外して、破棄してください。 除去の前にス

プリングの方向に注意してください。

注意: チョーク、スロットルレバーやキャブレタボディ

を分解しないでください。

キャブレタの点検と清掃

1. キャブレタボディの開口部に磨耗や損傷の有無を

調べてください。 もしあれば、キャブレタ Assy.

で交換してください。

2. チョークシャフト、チョークバルブ、スロットルシ

ャフト、スロットルバルブの磨耗や損傷の有無をを

詳しく調べてください。 もしあれば、キャブレタ

Assy.で交換してください。

3. #100041 または#100042 キャブレタクリー

ナを使って、キャブレタの表面内外をきれいにして

ください。 乾燥のために、圧縮エアを使用してく

ださい。

注意: キャブレタクリーナにキャブレタを浸さないで

ください。ゴムやガスケット等はキャブレタクリーナで

損害を受けるためです。

4. 掃除の後で、色々な通路がまだ詰まっている場合は

キャブレタアセンブリで交換してください。

キャブレタの組立

キャブレタを再組立てる前に適切なキャブレタオーバー

ホール・キットを入手するために、部品図解表で検索し

てください。

注意: キャブレタを修理のために取り外すときは常に、

新しいガスケットとOリングを使用してください。

1. 以前に取り外した新しいチョークリターン・スプリ

ングを取り付けてください。

2. 新しいヒンジピン、フロートと新しいインレットニ

ードルを取り付けてください。

3. 燃料ボウルと新しいボウル・ガスケットを使用して

ください。新しいファイバワッシャと固定ジェット

を取り付けてください。 第12章「エンジンの仕

様」に記載された締め付けトルクで締めてください。

4. ガバナリンクとチョークリンクをキャブレタへつ

けてください。

5. コントロールブラケットの上に新しいガスケット、

Oリング、スペーサを置いてください。

6. キャブレタをスペーサに置いて、スクリュを取り付

けてください。第 12 章「エンジンの仕様」に記

載された締め付けトルクで締めてください。

注意: 新しいスクリュを使うか、振動で緩むのを妨ぐ

ために、ネジ山にロッキングコンパウンドを塗ってくだ

さい。

7. 燃料ホースをキャブレタに接続して、クランプで固

定してください。

8. 新しいガスケットを使って、キャブレタにエアクリ

ーナAssy.を取付けてください。第12章「エンジ

ンの仕様」に記載された締め付けトルクで締めてく

ださい。

9. スロットル・ケーブル(備えられる場合)をスロッ

トルレバーに接続してください。ケース・クランプ

で固定してください。第12章「エンジンの仕様」

に記載された締め付けトルクで締めてください。

サービスの前に、キャブレタもしくはすべての燃料

系統内の燃料をタンク、燃料ホース、燃料シャット

オフ(備えられる場合)からドレンします。

燃料ホースを塞ぐことによって燃料流れを止めよう

としないでください。

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279000 リペアマニュアル

1

第 5 章

ガバナシステム

ガバナシステム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

リンケージとスプリングの案内 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

無負荷トップスピード ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

ガバナの修理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

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2

ガバナシステム

図 5-1

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3

リンケージとスプリングの案内

必ず取り外す前にリンケージとスプリングの方向に注意

するようにしてください。

無負荷トップスピード

ブリッグス & ストラットンはエンジンに調節可能な無

負荷トップスピードが設定されています。この回転数は

搭載作業機の仕様の一つとなっています。むやみにこの

回転数を上げないでください。

注意: 正しい無負荷トップスピードはそれぞれのモデ

ル・タイプ・トリム番号によって設定されており、Briggs

& Stratton の web サイトのエンジンリプレイスメン

ト・データにあります。

無負荷トップスピードはエンジンが作業機に搭載されて

コメータで計測します。このチェックをするとき、作業

機は無負荷で点検しなければなりません。

ガバナスプリングを交換しなければならない場合、部品

図解表から正しい部品番号を選定してください。スプリ

ングが取り付けられたあと、上記したように、無負荷ト

ップスピードを精密なタコメータで計測し、必要に応じ

て調整してください。 (第1章 「安全、メンテナンス

と調整 」を参照)

ガバナの修理

メカニカルガバナは、オイルスリンガ(図5-1, A)の一部

です。

ガバナクランク(B)は、シリンダAssy. に取付けられて

います。

メカニカルガバナは、オイルサンプに付けられるオイル

スリンガ(図5-1, A)の一部です。

ガバナクランク(B)は、シリンダAssy.に取付られていま

す。

分解

1. オイルをオイル受け容器に抜き取ります。

2. 錆や汚れをクランクシャフトPTOから取り除き、

注意深くサンプをエンジンから外し、ガスケット

は破棄します。

3. ガバナレバーナットを緩め、ガバナクランクから

レバーを滑らせてください。ガバナリンクから離

してください。

4. ガバナクランクからプッシュナットまたはクリッ

プとワッシャを外してください。汚れを取り除い

て、ガバナクランクをきれいにしてください。シ

リンダからクランクを取り外してください。

注意: 取り外す前に、ガバナギアを磨耗したウェイト

ピンとギア歯を詳しく調べてください。

ガバナパーツの点検

1. 歯こぼれしたり、損害を受けていないか、オイル

スリンガのダメージをチェックしてください。オ

イルスリンガの損害があれば、新しいオイルスリ

ンガに交換してください。

2. ガバナクランクの磨耗や損害の有無をチェックし

てください。 必要に応じて交換してください。

3. カムギアのギア歯の磨耗や損害の有無をチェック

してください。必要に応じて交換してください。

ガバナの組立

1. ガバナクランクをシリンダに内側から取り付けて

ください。クランクの上にワッシャをすべらせて、

新しいプッシュナットまたはクリップを取付けて

ください。

2. オイルサンプのスピンドル上にガバナギアを取付

てください。親指を使って、ギアがきちんと音を

たてるまで、しっかりと押し込んでください。

3. カムギアにある合わせマークでタイミングギアの

タイミングマークを一列に並べて、シリンダ(図

5-1、C)で、カムギアをシリンダのボスに入れ

てください。

4. クランクがわずかな抵抗で回るまで、クランクに

ボルトとナットを手で回してガバナレバーをすべ

らせてください。

5. オイルサンプを取り付けるとき、パドルがガバナ

ギアの上でカップに合わせられるように、クラン

クを回してください。

6. シリンダから外したオリジナルのガスケットと、

同じ厚さの新しいサンプガスケットを取付てくだ

さい。

7. オイルシールにシールプロテクタを入れ、クラン

クシャフトをスライドさせてオイルサンプをしっ

かりと入るよう押し込みます。

8. オイルサンプスクリュを図に示される(D)順序で

取り付けてください。締め付けトルクは、第 12

章「 エンジンの仕様 」 に記載のトルクで締め付

けます。 ナンバー4位置のサンプスクリュは、シ

ーラントパッチを利用します。

9. 組立が良いかを調べるために、手でクランクシャ

フトを回転させてください。第1章に基づき、ガ

バナシステムを調整してください。

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4

ガバナスプリングの取付

ガバナスプリングは、コントロールレバータブとキャブ

レタ・スロットルレバーの下の穴にかけられます。

図 5-2

スプリングの端は、下で示すような向きにされなければ

なりません:

図 5-3

注意: ガバナクランクを調節して、ガバナレバーを締

めるとき、ガバナスプリングはキャブレターが全開の方

へ引っ張らなければなりません。

図 5-4

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1

第 6 章

シリンダヘッド、バルブ

シリンダヘットへとバルブ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

シリンダヘッドの取外し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

分解 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

点検 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

組立 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

シリンダヘッドの組込 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

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2

シリンダヘッドとバルブ

図 6-1

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3

シリンダヘッドを外す前に、他の外の部品(例えばエア

クリーナ、燃料タンク、オイルフィルチューブ、ブロワ

ハウジング、マフラ、キャブレタ、コントロールブラケ

ット Assy.とインテークマニホルド)は取り外さなけれ

ばなりません。

シリンダヘッドの取外し

1. スパークプラグを外します。

2. バルブカバーの 4 本のスクリュ(図 6-1, A)を外

し、カバー(B)とガスケット(C)を外します。ガス

ケットは破棄します。

3. シリンダヘッドスクリュ(D)を外し、ヘッド(E)と

ガスケット(F)をシリンダから外します。ガスケッ

トは破棄します。

分解

1. セットスクリュ、ロッカアームとプッシュロッド

(G)を外します。

2. スプリングを圧縮している間、適所にバルブを固

定するために、シリンダヘッドの下にきれいな布

(L)をまるめて置いてください。

3. 親指の圧力で、バルブスプリングリテーナの上に

バルブリテーナより大きな穴(H)まで、バルブスプ

リングリテーナを押してください。

4. リテーナ、スプリング、バルブとバルブシール(J)

を取り外してください。

5. 他方のバルブも同様に外します。

6. プラスチック製のスクレーパーを使用して、慎重

に、ヘッドとシリンダの合わせ表面からガスケッ

トの跡をきれいにしてください。

点検

1. シリンダヘッドのクラック、オーバーヒートによ

る変色、歪みと焼損害したバルブシート等目視で

詳しく調べてください。これらのいずれかが見つ

かった場合は、シリンダヘッドを交換してくださ

い。

2. バルブの磨耗や損傷を調べ、必要に応じて交換し

てください。

3. インテークバルブステムにオイルを塗布してバル

ブをヘッドに入れます。

4. #19258 バルブラッピングツールと#94150

ラッピングコンパウンドを使って、密着をとるた

めに、シートにバルブとを重ねて擦り合わせてく

ださい。 バルブを取り外し、エキゾーストバルブ

も同様に繰り返してください。

5. バルブとバルブシートに付いているコンパウンド

やオイルを清掃してください。

組立

1. バルブステムに軽く、#93963 バルブガイド潤

滑剤を塗ります。バルブをシリンダヘッドに挿入

してください。バルブフェースやバルブシートま

たはバルブステムの端には潤滑剤を塗らないでく

ださい。

2. 新しいステムシールの内径に注油してください。

インテークバルブステムに取り付けてください。

シリンダヘッドに対してシールを下にすべらせて

ください。

3. シリンダヘッドのバルブヘッド側をきれいな布で

支えてください。バルブステムの上にバルブスプ

リングとバルブスプリングリテーナを置いてくだ

さい。親指で、それまでの各々のバルブステムの

溝にリテーナが掛るようにします。

シリンダヘッドの取付

1. 新しいガスケットを使って、シリンダヘッドをシ

リンダ上に置き、手でスクリュを回してください。

2. ヘッドスクリュの締め付けトルクは、第12章「エ

ンジンの仕様 」 に表示されているトルクで、図

に示した順番(K)に締めます。

3. プッシュロッド、ロッカアームとセットスクリュ

を取り付けます。

4. クランクシャフトを回して少なくとも二度レバー

とバルブの適当な動きを確認します。

5. 第1章に基づきバルブクリアランスを調整してく

ださい。カバーガスケットとバルブカバーを取付

てください。 トルクは、第 12 章「 エンジンの

仕様 」 に記載された値で締めます。

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279000 リペアマニュアル

1

第 7 章

スタータ

セルモータ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

リングギア ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

スタータドライブ作動のチェック ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

スタータドライブの分解 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

スタータ関連部品の点検 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

スタータドライブの組立 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

リワインドスタータ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

リワインドスタータ部品の点検 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

ロープ交換 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

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2

セルモータ

図 7-1

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279000 リペアマニュアル

3

リングギア

このエンジンのリングギヤはスチール製で、フライホィ

ールに熱で鋳込まれています。修理はできません。リン

グギヤが損害を受けていれば、フライホィール・アセン

ブリを交換してください。

スタータドライブ作動のチェック

スタータ・スイッチを作動させたとき、スタータギアは

フライホィール・リングギヤに噛み合わせなければなら

ず、エンジンをクランクしければなりません。スタータ

ギアは、ヘリクスの上で固着してはいけません。必要で

あればスタータギアとヘリクスをきれいにするために、

マイルドな溶媒を使ってください。圧縮エアで乾燥させ

てください。

注意: スタータギアとヘリクスにはオイルを付けないで

ください。

スタータギアがヘリクスの上で固着すれば、以下の手順

で使用している全てのスタータ・ドライブ・アセンブリ

を交換してください。

スタータドライブの分解

1. ワイヤハーネスを切って、シリンダからスクリュ

とセルモータを取り外してください。

2. 慎重につかみながら外し、Eリング(図7-1、A)

を廃棄してください。

3. 引きながら前後にヘリクスを回転させることによ

って、スタータ・ギア(D)からヘリクス(C)を外し

てください。

4. カバー(E)とスタータドライブ Assy.に固定する 3

本のスクリュ(B)を外してください。

5. フェルトワッシャ(F)を外して、破棄してください。

ドライブギア(G)、ピニオンギア(H)とガスケット

(J)を分解してください。ガスケットまたはフェル

トワッシャは捨てないでください。

注意: ガスケットとフェルトワッシャは交換部品ではあ

りません。

スタータ関連部品の点検

1. ドライブギアを調べて、磨耗したり壊れた歯の有無、

ギア同士の束縛の有無を調べてください。 必要に

応じて交換してください。

2. スタータギアとヘリクスの磨耗の有無または傷の

有無を詳しく調べてください。 必要に応じて交換

してください。

スタータドライブの組立

1. セルモータにガスケット、ピニオンギアとドライブ

ギアを取付けてください。 ギア歯にグリスを塗っ

てください。

2. フェルトワッシャを取付けてください。

3. カバーを取付け、第12 章「エンジンの仕様 」に

記載されたトルク値で、スクリュを締めつけてくだ

さい。

4. ヘリクスをスタータギアに挿入してください。カバ

ーを通して、ドライブギアに取付けてください。

5. 新しいEリングを取付けてください。

6. スタータをシリンダに置き、スクリュを取付けてく

ださい。第 12 章「エンジンの仕様 」 に記載さ

れたトルク値で締めてください。 ワイヤハーネス

をつないでください。

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4

リワインドスタータ

図 7-2

このエンジンに組み込まれているリワインドスタータのメカニズムの内部は分解不要で、ロープとハンドルのみが交

換できる部品です。

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5

リワインドスタータ部品の点検

1. 固定スクリーンを固定しているフランジナット

(図7-2、A)を外して、固定スクリーン/リワイ

ンドAssy.(B)を外してください。

2. スタータAssy.とロープの鳩目や、センターピボッ

トポストとアンカータブの磨耗や傷の有無を詳し

く調べてください。 損害があれば、固定スクリー

ン/リワインドAssy.で交換してください。

3. ロープが切れていたり、擦り切れていないか詳しく

調べてください。 必要に応じてロープを交換して

ください。

ロープの交換

注意: 部品図解表で太さと長さを確認してください。

図 7-3

図 7-4

図 7-5

図 7-6

1. プーリが止まるまで、リワインドAssy.(図7-3

, A)からロープ(B)を引き出してください。

注意: ロープが引き出すことにより、プーリのスプリン

グの反発力が増大します。

2. ロープの通し孔(図7-4、C)からロープの鳩目を

引き出し、リワインドプーリを小さなドライバ(D)

を図7-4の様に差し込んで固定してください。

3. ロープの中央部を切断して、プーリとハンドルか

らロープを引き抜いてください。

4. 新しいロープの一端をハンドルに挿入して、結び

目(図7-5、E)を造り、ハンドルに固定します。

5. プーリ(F)の孔にロープの反対側の端を通し、ロー

プを固定する結び目を造り、プーリにしっかりと

固定します。

6. プーリを固定し、ロープをリワインドに手で押さ

え(図7-6, G)たままでドライバ(H)を外します。

そして、ゆっくりとロープをプーリに巻き戻させ

てください。

7. 固定スクリーン/リワインド Assy.をブロワハウ

ジングに取り付けてください。

取り付けナットは第 12 章「エンジンの仕様」に

ある締め付けトルクで締めます。

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1

第 8 章

潤滑

潤滑システム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

オイル注入チューブとディプステック ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

ブリーザ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

オイルスリンガによる潤滑 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

強制潤滑のサンプ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

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2

潤滑システム

図 8-1

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3

オイル注入チューブとディプスティック

このエンジンには、樹脂製のオイル注入チューブ(図

8-1、A)と 90 度回転するディプスティックがOリン

グ(B)と共に装備されています。 Oリングはチューブを

サンプに封入し、固定ブラケットとスクリュでエンジン

に固定しています。

オイル注入チューブとディプスティックは、セットとし

てとって交換しなければなりません。

ブリーザ

ブリッグス & ストラットン・エンジンは、ブリーザバ

ルブシステムを利用して、クランクケース内の真空を維

持します。このエンジンに取付けられているブリーザバ

ルブは、リードバルブがピストンの上死点で閉り、ピス

トン下死点で開くようになっています。

ブリーザの取外し

1. エアクリーナベースからブリーザチューブ(C)を取

り外してください。

2. 2 本のスクリュ(D)、ブリーザカバーとガスケット

を外してください。 ガスケットは破棄してくださ

い。

ブリーザのチェック

1. ブリーザのリードバルブ(E)を取り出して、チェッ

クしてください。リードバルブが磨耗しているか、

曲げっているならば、正しく機能することができず、

新品と交換しなければなりません。

2. ブリーザの取り付けてある孔のオイルドレンの穴

を調べてください。 開口部がふさがれないことを

確認するために、細い線を挿入してください。

ブリーザの取付

1. リードバルブのメタルタブをクランクシャフトか

ら離れた向きに取付けてください。第 12 章「エ

ンジン仕様」に記載されている締め付けトルクでス

クリュを締めてください。

2. 新しいガスケットを使って、スクリュを第 12 章

「エンジン仕様」に記載されている締め付けトルク

で締めてください。

3. 確実に、ブリーザチューブをブリーザカバーに取り

付けてください。

オイルスリンガによる潤滑

ガバナギア/オイルスリンガ(F)が、バーチカルシャフト

エンジンで使われます。それはサンプに取付られて、カ

ムギアで駆動されます。

アッセンブリの点検

1. 目視でガバナギア/オイルスリンガの磨耗や歯こ

ぼれ、パドルの破損や傷の有無を詳しく調べてく

ださい。

2. ガバナギア/オイルスリンガが自由に回転するこ

とを確認してください。磨耗したウェイトピンや

カップと固着の有無について調べてください。

3. ガバナギアは交換することができますが、スリン

ガに損害があるれば、サンプはアセンブリとして

交換なければなりません。

強制潤滑のサンプ

エンジンの一部モデルで、強制潤滑フィルタ・システム

があります。このシステムでは、ポンプはサンプからオ

イルを得て、オイルフィルタを経由して、サンプ PTO

ベアリングへオイルをポンプで送ります。

オイルポンプの取外し

オイルポンプは、エンジンからサンプを外すことなく取

り外すことができます。

1. ポンプ・カバーをサンプに付ける 3 本のスクリュ

(G)を取り外してください。 Oリング(H)を外して、

破棄してください。

2. 慎重に、内部および外部ローター(J)を外してくだ

さい。

オイルポンプの取付

1. 外のロータにオイルを塗布してください。ポンプ一

体に挿入してください。 無理に力で挿入しないで

ください。

2. 内部のロータにオイルを塗布して、ポンプ一体で取

付てください。

3. ロータを回しながら、カムまたはガバナギアにポン

プをかみ合わせます。

4. ポンプ・カバーに置いて、溝にOリングを入れてく

ださい。

5. 第12章「エンジン仕様」に記載されている締め付

けトルクで、ポンプ・カバーをサンプにスクリュで

締め付けてください。

オイルフィルタのサービス

第 1 章 「安全、メンテナンス、調整」に示される手順

で、オイルフィルタ(K)のメンテナンスを行ってくださ

い。

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1

第 9 章

シリンダ、サンプ

シリンダ、サンプ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

シリンダの点検 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

サンプの点検 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

メインベアリング ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

オイルシール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

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2

シリンダ、サンプ

図 9-1

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3

シリンダの点検

1. オイルシールを外して、破棄してください。 プラ

スチックスクレーパを使って、ヘッドガスケット

とオイルサンプガスケットすべてを取り除いてく

ださい。

• 目視でシリンダにクラックやネジ山の損傷、ボア

の磨耗の有無を検査してください。ボアのみのダ

メージであればボーリング等でリサイズできま

す。

• クラックがあれば、シリンダを交換してください。

• ネジ山の損傷があった場合はヘリサートでネジ

山を再生できます。しかし複数のネジ穴に損傷

あれば、シリンダを交換してください。

2. まっすぐな定規の端を使って、シリンダヘッド取付

面の歪み(図9-1、A)をチェックしてください。

取付面が 0.1mm 以上歪んでいるならば、シリン

ダは交換されなければなりません。

• #19610 テレスコーピングゲージと

#19199 ダイヤルキャリパを使って、シリ

ンダボアの直径を計ってください。 必要であ

れば、下記のようにボアをリサイズするか、ボ

ーリング加工をしてください。

• ピストンリング行程(B)のトップ、センタ、ボト

ムとそれぞれ 90°の方向の計 6 ケ所を計測

してください。

• 寸法は第12章「エンジンの仕様」に示される

標準的なシリンダボアサイズと比較してくだ

さい

ボアのリコンディショニング

シリンダボアが仕様の範囲内で、スコアリングまたは他

の損害の痕を示さないならば、適切なボアに戻すために

フィニッシュ・ストーンで修理できます。クロスハッチ

をつけてください。ほぼ45°(C)の正しいクロスハッチ

は、適当な潤滑とピストンリング差し込みを確実にしま

す。

注意: シリンダのホーニングの後、完全にきれいにされ

ることが最も重要です。

シリンダのリサイズ

シリンダボアが 0.08 mm 以上磨耗したり、真円から

0.04mm以上磨耗している場合は、リサイズ(ボーリン

グ加工)しなければなりません。

標準ボアのサイズより0.51mm大きいオーバーサイズ

に変更してください。

修理用として0.51mm大きい径のオーバーサイズピス

トンが用意されています。

砥石メーカーによって薦められる適切なリサイズ用の砥

石と潤滑オイルで仕上げてください。

注意: シリンダのホーニングの後完全にきれいにされる

ことが最も重要です。

シリンダの清掃

1. 灯油または他の市販溶剤で完全にシリンダを洗っ

てください。

2. 更に暖かい石鹸水で固いブラシでシリンダを洗っ

てください。

3. 完全にシリンダを熱い水道水できれいにしてくだ

さい。

4. 研磨した残留物が無くなるまで、洗浄・すすぎを繰

り返してください。

注意: シリンダ壁面を砥石でリサイズしてその残留物

が残っていると、エンジンの内部の構成要素の全てに、

急速な磨耗を引き起こします。

シリンダが完全にきれいにされたとき、シリンダボアを

拭くために、きれいな白い布を使ってください。 砂を

磨くことがまだ存在するならば、それは布に灰色の残り

として現れます。 洗浄とすすぎ全てのシリンダに関し

て、もう一度チェックしてください。 ボロの上で砂を

磨くことの跡がないとき、シリンダはきちんときれいに

なります。オイルがシリンダの表面を保護する役目があ

ります。

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4

サンプの点検

1. オイルシールを外して、破棄してください。

2. 目視で、サンプのクラックやネジ山の損傷、ベアリ

ング表面の磨耗の有無を詳しく調べてください。

損傷があれば、サンプを交換してください。

サンプの清掃

1. 灯油または市販の溶剤で完全にサンプを洗ってく

ださい。

2. さらに暖かい石鹸水と固いブラシを使ってサンプ

を洗ってください。

3. 完全にサンプを熱い水道水できれいにしてくださ

い。

4. オイルヘドロのすべての跡がなくなるまで、洗浄・

すすぎを繰り返してください。

メインベアリング

プレーンベアリング

プレーン(平)ベアリングは修理できません。 プレーン

ベアリングが不合格サイズを越えて傷ついたり、磨耗し

ていれば、シリンダまたはカバー/サンプは新品部品と交

換しなければなりません。

オイルシール

PTO 側オイルシール

図(図9-2)のように4-6mm深さに、新しいオイル

シールを挿入してください。

図 9-2

フライホィール側オイルシール

図(図9-3)のように4-6mm深さに、新しいオイル

シールを挿入してください。オイルシールは、シリンダ

と同一平面上でなければなりません。

図 9-3

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1

第 10 章

クランクシャフト

クランクシャフト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

クランクシャフトの取外し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

クランクシャフトの点検 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

クランクシャフトの組付 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

サンプの組込 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

チェックとクランクシャフト・エンドプレイ調整 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

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2

クランクシャフト

図 10-1

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3

クランクシャフトの取外し

1. 燃料タンクからガソリンを、エンジンからオイルを

適切な容器に排出させてください。

2. フライホィールアセンブリを含む外部部品を取り

外してください。

3. クランクシャフト PTO に付着している汚れを取

り除いてください。サンプを取り外してください。

4. エンジンを慎重に、PTOの端部を上にしてくださ

い。

5. ピストンが上死点となる位置にクランクシャフト

を回転させてください。

6. コンロッド・キャップを外し、クランクシャフトを

回転させて、外にしてください。

クランクシャフトの点検

1. クランクシャフトをフライホィール側ジャーナル

(図10-1, A)、クランクピン・ジャーナル(B)と

PTO ジャーナル(C)の上で傷の有無を詳しく調べ

てください。 傷があれば、クランクシャフトを交

換してください。

2. クランクシャフトが曲っていれば、交換してくださ

い。クランクシャフトを修正しようとしないでくだ

さい。

3. ダイヤル・キャリパまたはマイクロメータを使って、

ジャーナル径を計ってください。 結果を第12章

「エンジンの仕様 」に記載される値と比較してく

ださい。 磨耗が不合格規定に合致するか、上回る

ならば、クランクシャフトを交換してください。

4. タイミングギアの磨耗、傷または何らかの傷の有無

を詳しく調べてください。損害が見つかるならば、

ギアを交換してください。

クランクシャフトの組付

1. マグネトベアリング/オイルシールにエンジンオイ

ルを塗布してください。

2. クランクシャフトの両端を支えて、慎重にシリンダ

に入れてください。

3. クランクピン・ジャーナルがコンロッドに合うまで、

クランクシャフトを回転させてください。

4. クランクピン・ジャーナルにエンジンオイルを塗布

し、コンロッドをクランクシャフトを合わせてスク

リュを第 12 仕様「エンジンの仕様」に記載の規

定トルクで締めます。

注意: ピストンにより近いスクリュを、最初に締めるこ

と。

5. クランクシャフトにタイミングギアを挿入してく

ださい。

6. タイミングギアとカムギア(D)のタイミングマーク

を一列に並べてください。カムギアをシリンダの孔

に入れてください。

サンプの組込

1. サンプを組込するとき、オイルシールを傷付けない

よう保護してください。

2. 新しいガスケットをシリンダに置いてください。

3. 必ずサンプのスピンドルがカムギアにかみ合うよ

うにして、サンプをシリンダに組み込んでください。

すべてのギアはかみ合うことを確認します。サンプ

に力を入れて無理して組み込まないでください。

4. スクリュを図のように仮組込(E)して、図のように

順番に締めてください。 締め付けトルクは、第

12章「エンジンの仕様」に記載された値で締め付

けます。

チェックとクランクシャフト・エンドプレイ調整

サンプが標準のガスケットで組み込まれれば、クランク

シャフト・エンドプレイは第12章「エンジンの仕様」

に記載された範囲の値に合致しなければなりません。

クランクシャフト・エンドプレイ(F)が上記規定以下の場

合は、サンプを外して、追加のガスケットを組み付けて

ください。 2 枚以上のガスケットを使わないでくださ

い。

クランクシャフト・エンドプレイが規定以上大きい場合、

サンプを外して、部品図解表につきシムを取付けてして

ください。タイミングギアとサンプの間で、シムをクラ

ンクシャフト(G)のPTO端上に取付けてください。

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1

第 11 章

ピストン、リング、コンロッド

ピストン、リング、コンロッド ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

ピストンとコンロッドの取外し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

分解 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

点検 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

組立 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

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2

ピストン,リング、コンロッド

図 11-1

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3

ピストンとコンロッドの取外し

1. リング破損を防止するために、シリンダボアのトッ

プに付着するカーボンや堆積物を慎重に取り除い

てください。

2. ロッドボルトとコンロッドキャップを取り外して

ください。(図11-1、A)

3. シリンダ上部に、ピストン(B)とコンロッド(C)を押

し出してください。

分解

1. プライヤを使って、ピストンピン・クリップ(D)を

一端がピン孔についたノッチまで、回転させてクリ

ップを外してください。

2. ピストンピン(E)をすべらせて外にして、ピストン

からコンロッドを外してください。

3.#19340ピストンリング・エキスパンダを使って、

コンプレッションリング(F)とワイパー・リング(G)

を外してください。

注意: 外す前に各リングの上側の識別マークを確認して

ください。

4. オイルコントロールリング(H)は、2本の細い鋼の

レールとスプリングエキスパンダから成ります。

これらは、以下の通りに手で取り除かれなければな

りません:

• 上部鋼のレールの一端をつかんで、中心のリン

グ溝にレールをオイルリング溝から外してくだ

さい。一番上のリング溝に、ピストンから繰り

返してください。

• スプリングエキスパンダを取り外して、下部の

鋼のレールを取り外してください。

点検

ピストンとピンのチェック

1. ピストンに傷やひきづり痕や他の傷の有無を詳し

く調べてください。 必要に応じてピストンを交換

してください。

2. ダイヤルキャリパまたはプラグゲージを使って、ピ

ストンでピン孔径を計ってください。第12章「エ

ンジンの仕様」に記載される交換必要限度に該当し

ているかを確認してください。 ピン孔が不交換必

要限度に合致するか、上回るならば、ピストンを交

換してください。

3. ダイヤルキャリパまたはプラグゲージを使って、

ピストンピン径の直径を計ってください。第 12

章「エンジンの仕様」に記載される交換必要限度に

匹敵しているかを確認してください。ピン径が交換

必要限度に合致するか、上回るならば、ピストンピ

ンを交換してください。

4. ピストンで一番上のリング溝からカーボンをきれ

いにしてください。 溝に新しいリングを入れ、隙

間ゲージを使用して、リングとリング周辺(図

11-2)のクリアランスを測ります。

5. ワイパリング溝とオイルコントロールリング溝を

トップリングと同様に繰り返してください。

6. 第12章「エンジンの仕様」に記載される交換必要

限度と照らし合わせてください。 クリアランスが

換必要限度に合致するか、上回るならば、ピストン

を交換してください。

図 11-2

コンロッドのチェック

クランクピン・ベアリングかピストンピン・ベアリング

に傷や変色している場合は、コンロッドは交換されなけ

ればなりません。

1. コンロッドにロッドキャップとスクリュを再組立

て、ボルトを締めてください。

2. ダイヤルキャリパまたはプラグゲージを使って、双

方の直径を計ってください。第 12 章「エンジン

の仕様」に記載される交換必要限度に匹敵している

かを確認してください。 どちらでもその交換必要

限度に合致するか、上回るならば、コンロッドは交

換されなければなりません。

3. ロッドスクリュとロッドキャップを取り外してく

ださい。 横においてください。

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4

リングエンドギャップのチェック

ピストンやシリンダボアを修理するとき、全てのリング

が新品部品に交換されるよう勧めます。しかし損害を受

けないで、以下の通りにチェックされるならば、オリジ

ナルのリングは再利用ができます:

1. リングとシリンダボアからすべてのカーボンを取り

除いてください。

2. オリジナルリングを、シリンダボアの上面からおよ

そ25 mm下まで入れます。

3. 隙間ゲージ(図11-3)で、リング端のクリアラン

スを測ってください。

4. 同様に各リングを挿入して計測を繰り返してくださ

い。

5. 第12章「エンジンの仕様」に記載される交換必要限

度にリングのいずれかのクリアランスが合致するか、

上回るならば、すべてのリングはセットとして交換

しなければなりません。

組立

1. ピン孔の 1 本の溝にピンリテーナ・クリップを取

付けてください。

2. ピストンピン孔、コンロッドピン・ベアリングとピ

ンにオイルを塗布してください。 ピストンとコン

ロッドのピン孔にピンを挿入し、コンロッドがリテ

ーナに対してぴったり合うようにします。

注意: ピストン頭部についているノッチまたは矢が、

コンロッドに「MAG」と表示されている同じ方向に向

かわなければなりません。(図11-1、J)

3. ピストンピン孔の開いた側の溝に、ピンリテーナ・

クリップを取付けてください。 両方のリテーナが

溝でしっかりと収まっていることを確認してくだ

さい。

図 11-3

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279000 リペアマニュアル

5

4. 以下の通り手でオイルリングを取付けてください:

• 下部の鋼のレールの一端をつかんで、一番上の

リング溝の上と、中心のリング溝の上に、そし

て、最後にオイルリング溝へそれを巻いてくだ

さい。

• 下部のレールの上にスプリングエキスパンダを

組み込んでください。上部鋼のレールを組み込

んでください。

5. #19340 ピストンリング・エキスパンダを使っ

て、ワイパリング、コンプレッションリングを組

み込んでください。

注意: オリジナルのリングを組み込むならば、一番上

の側がピストンの上部に面していることを確認してくだ

さい。新しいリングを組み込むならば、サービスパーツ

であるリングセットにある指示に従ってください。

ピストンとコンロッドの組立

1. 完全にきれいにして、クランクシャフトのシリンダ

ボアとクランクピン・ジャーナルにオイルを塗布し

てください。

2. クランクピン・ジャーナルが下死点となるまで、ク

ランクシャフトを回転させてください。

3. 特殊工具#19070 もしくは#19230 リングコ

ンプレッサを使って、クランクピン・ジャーナル

またはコンロッドベアリングに傷つけないように

注意して、エンジンのフライホィール側の方へ、

ピストンノッチまたは矢のある方向に向けてくだ

さい。

4. コンロッドベアリングをクランクピン・ジャーナル

に組付けてください。合せマークを一列に並べてコ

ンロッドキャップを組み付けてください。 正しく

組み立てられれば、キャップは位置にきちんと収ま

ります。

5. コンロッドスクリュを取付けてください。 先ずピ

ストンに近いスクリュを、次にピストンから遠いほ

うのスクリュを締めてください。 トルクは第 12

章「エンジンの仕様」に記載される数値で締めます。

注意: トルクレンチを使わずにスクリュを締めると、破

損の原因となったり、コンロッドが緩んだり、締めすぎ

てコンロッドに傷をつけることになります。

6. クランクシャフトを回転させてクランクピンとロ

ッドが容易に回ることを確認してください。次にコ

ンロッドの両サイドのクリアランスがクランクピ

ン上にあることを確認するために、横にコンロッド

を動かしてください。重い場合、コンロッドキャッ

プを外して、再組込してください。

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279000 リペアマニュアル

1

第 12 章

エンジンの仕様

モデル 110000 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

モデル 120000 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

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279000 リペアマニュアル

2

エンジンの仕様

モデル 110000

エンジン仕様

アマチュアエアギャップ 0.25 - 0.36 mm

クランクシャフトエンドプレイ 0.05 - 0.97 mm

スパークプラグギャップ 0.51 mm

バルブクリアランス - インテーク 0.10 - 0.20 mm

バルブクリアランス - エキゾースト 0.10 - 0.20 mm

スクリュの締め付けトルク トルク

アマチュアからシリンダへ 10 Nm

エアクリーナカバー 1 Nm

エアクリーナベース~からキャブレタへ 5 Nm

オイルドレンプラグ 16 Nm

オイルフィルタ 9 Nm

オイルフィルタ・アダプタ 10 Nm

オイルポンプカバー 3 Nm

オルタネータ 5 - 10 Nm

ガバナレバーナット 3 Nm

キャブレタからシリンダヘッドへ 10 Nm

ケーシングクランプ 2 Nm

コンロッドキャップからコンロッドへ 11 Nm

サンプからシリンダへ 12 Nm

シリンダヘッドからシリンダへ 24 Nm

ストップスイッチ・ブラケット 2 Nm

スパークプラグ 20 Nm

セルモータからシリンダへ 10 Nm

燃料タンクからシリンダへ 10 Nm

燃料タンクスペーサボルト 10 Nm

バルブカバー 5 Nm

フライホィールガード 5 Nm

フライホィールナット 81 Nm

ブリーザカバー 6 Nm

ブリーザリードバルブ 5 Nm

ブレーキAssy. 6 Nm

マフラガード 2 Nm

マフラボルト 10 Nm

リワインドスタータ・ナット 3 Nm

ロッカアームスタッド 6 Nm

ロッカボールセットスクリュ 5 Nm

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Not for

Rep

roduc

tion

279000 リペアマニュアル

3

モデル 110000

基準及び交換(修理)必要限度

標準 交換(修理)必要限度

シリンダ

カムベアリング 12.73 mm 12.75 mm

シリンダボア 65.61 mm -

真円のずれ - 0.04 mm

フライホィール側オイルシール深さ 同一(0 mm) -

メインベアリング 22.25 mm 22.30 mm

シリンダヘッド

インテークバルブガイド 6.32 mm 6.38 mm

インテークバルブシート角度 46° -

インテークバルブステム 6.29 mm 6.22 mm

エキゾーストバルブガイド 6.32 mm 6.38 mm

エキゾーストバルブシート角度 46° -

エキゾーストバルブステム 6.29 mm 6.22 mm

クランクケースカバー/サンプ

PTO ベアリング 27.05 mm 27.10 mm

PTOオイルシール深さ 0.508 mm 128.91 mm

カムベアリング 12.73 mm 12.75 mm

クランクシャフト

クランクピンジャーナル 27.89 mm 27.84 mm

フライホィール側ジャーナル 22.23 mm 22.17 mm

PTOジャーナル 26.97 mm 26.92 mm

カムシャフト

フライホィール側ジャーナル 12.70 mm 12.67 mm

PTOジャーナル 12.70 mm 12.67 mm

コンロッド

クランクピンベアリング 27.95 mm 27.97 mm

ピストンピンベアリング 12.47 mm 12.52 mm

ピストン

ピン径 12.45 mm 12.42 mm

ピン孔内径 12.47 mm 12.50 mm

ピストンリング

リングエンドギャップ - トップ 0.13 -0.38 mm 0.64 mm

リングエンドギャップ - ミドル 0.64 - 0.88 mm 1.14 mm

リングエンドギャップ - オイル 0.05 - 0.08 mm 1.14 mm

リング側面クリアランス - トップ 0.05 mm 0.13 mm

リング側面クリアランス - ミドル 0.05 mm 0.13 mm

リング側面クリアランス - オイル 0.10 mm 0.18 mm

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Not for

Rep

roduc

tion

279000 リペアマニュアル

4

モデル 120000

エンジン仕様

アマチュアエアギャップ 0.25 - 0.36 mm

クランクシャフトエンドプレイ 0.05 - 0.97 mm

スパークプラグギャップ 0.51 mm

バルブクリアランス - インテーク 0.10 - 0.20 mm

バルブクリアランス - エキゾースト 0.10 - 0.20 mm

スクリュの締め付けトルク トルク

アマチュアからシリンダへ 10 Nm

エアクリーナカバー 1 Nm

エアクリーナベースからキャブレタへ 5 Nm

オイルドレンプラグ 16 Nm

オイルフィルタ 9 Nm

オイルフィルタ・アダプタ 10 Nm

オイルポンプカバー 3 Nm

オルタネータ 5 - 10 Nm

ガバナレバーナット 3 Nm

キャブレタからシリンダヘッドへ 10 Nm

ケーシングクランプ 2 Nm

コンロッドキャップからコンロッドへ 11 Nm

サンプからシリンダへ 12 Nm

シリンダヘッドからシリンダへ 24 Nm

ストップスイッチ・ブラケット 2 Nm

スパークプラグ 20 Nm

セルモータからシリンダへ 10 Nm

燃料タンクからシリンダへ 10 Nm

燃料タンクスペーサボルト 10 Nm

バルブカバー 5 Nm

フライホィールガード 5 Nm

フライホィールナット 81 Nm

ブリーザカバー 6 Nm

ブリーザリードバルブ 5 Nm

ブレーキAssy. 6 Nm

マフラガード 2 Nm

マフラボルト 10 Nm

リワインドスタータ・ナット 3 Nm

ロッカアームスタッド 6 Nm

ロッカボールセットスクリュ 5 Nm

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Not for

Rep

roduc

tion

279000 リペアマニュアル

5

モデル 120000

基準及び交換(修理)必要限度

標準 交換(修理)必要限度

シリンダ

カムベアリング 12.73 mm 12.75 mm

シリンダボア 68.28 mm -

真円のずれ - 0.04 mm

フライホィール側オイルシール深さ 同一(0 mm) -

メインベアリング 22.25 mm 22.30 mm

シリンダヘッド

インテークバルブガイド 6.32 mm 6.38 mm

インテークバルブシート角度 46° -

インテークバルブステム 6.29 mm 6.22 mm

エキゾーストバルブガイド 6.32 mm 6.38 mm

エキゾーストバルブシート角度 46° -

エキゾーストバルブステム 6.29 mm 6.22 mm

クランクケースカバー/サンプ

PTO ベアリング 27.05 mm 27.10 mm

PTOオイルシール深さ 0.508 mm 128.91 mm

カムベアリング 12.73 mm 12.75 mm

クランクシャフト

クランクピンジャーナル 27.89 mm 27.84 mm

フライホィール側ジャーナル 22.23 mm 22.17 mm

PTOジャーナル 26.97 mm 26.92 mm

カムシャフト

フライホィール側ジャーナル 12.70 mm 12.67 mm

PTOジャーナル 12.70 mm 12.67 mm

コンロッド

クランクピンベアリング 27.95 mm 27.97 mm

ピストンピンベアリング 12.47 mm 12.52 mm

ピストン

ピン径 12.45 mm 12.42 mm

ピン孔内径 12.47 mm 12.50 mm

ピストンリング

リングエンドギャップ - トップ 0.13 -0.38 mm 0.64 mm

リングエンドギャップ - ミドル 0.64 - 0.88 mm 1.14 mm

リングエンドギャップ - オイル 0.05 - 0.08 mm 1.14 mm

リング側面クリアランス - トップ 0.05 mm 0.13 mm

リング側面クリアランス - ミドル 0.05 mm 0.13 mm

リング側面クリアランス - オイル 0.10 mm 0.18 mm

Page 68: Reproduction - BASCObsintek.basco.com/BriggsDocumentDisplay/hnsovEyCp-ZVj5K1...述されるBriggs&Stratton ®エンジンにとって適切なものです。異なった手順は、エンジンや作業者の安全と

Not for

Rep

roduc

tion

5