グッデイのAI/IoT活用事例
株式会社グッデイ 代表取締役社長柳瀬 隆志
目次
● 自己紹介、会社概要
● デジタルトランスフォーメーション(DX)の
実現のために
○ 当社のデータ分析環境
○ 事例紹介:残業チェックシステムの構築
● まとめ
自己紹介
3
自己紹介
○経歴大学時代はボート部に所属。年 300日合宿生活。
2000年〜2008年
三井物産株式会社 食料本部にて冷凍食品・冷凍野
菜等の輸入業務に従事。
2008年〜
家業の嘉穂無線ホールディングス株式会社に入社。
2016年6月〜
社長に就任。
○趣味 マラソン(10回完走)
4
会社概要
5
会社概要
・ホームセンター・ファブラボ太宰府・ワークショップ等イベント
・電子工作キット・ワークショップ
・経営企画・総務、経理・システム
・データ分析事業
6
株式会社グッデイ
北部九州・山口に65店舗を展開。
創業:1978年
年商約320億円
7
デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現のために
デジタルトランスフォーメーションとは?
IDC Japan 株式会社の定義。※1
企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム
(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、
ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しい
ビジネス・モデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図るこ
とで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること
経済産業省
「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」から引用
経済産業省・DX研究会のメッセージ
● 経営者のコミットメントが不可欠
(号令だけではダメ)
● ITシステムに対する深い理解が必要
○ データ活用
○ 変化対応
○ 全体最適
● DXの実現により、経済を活性化し、成長のエンジン
とする
背景①
● IT技術のオープン化
○ クラウド
○ AI○ BI○ オープンソース
○ センサー
○ マイコンボード(Arduino/Raspberry Pi)
背景②
社会の変曲点
「少子高齢化」により、将来の日本の人口減は不可避。従来通り・前例踏襲で仕事をしていては、未来の展望が見えない。
⇒ 未来を見て、 現在何をすべきかを 考える必要あり
背景③
成長期から成熟期へ● 人口増・技術革新による継続的な経済成長から、
人口減・デジタル化による不連続な変化の時代へ
● 規模の成長だけでは無く、中身の充実を図る必要有り
● これまでの「経験と勘」に頼りすぎず、データに基づく客観的な事実を
元にした経営を実践する
⇒ データ活用の重要性が増してきている
当社のデータ分析基盤
小売業の現状
収集した情報やデータは、人間の頭の中で「処理」「判断」。
経験勘
度胸
小売業 業務のデジタル化
赤枠内はリアル青枠内はデジタル
「経験と勘」で行っていた部分を、デジタル化
当社システム構成図
店舗
本部システム DWH(Redshift)
データ活用
外部データ
基幹システム
人事システム会計システム
Tableau Desktop
気象データ市場データ
手入力マスタ
計算済みサマリデータ
①収集②蓄積③集計
DWH(BigQuery)
POSデータ
Tableau Online
Tableau Online
④分析⑤活用
業務/外部データ
■ 経営者■ 経営企画室■ 商品企画■ 店舗企画■ マーケティング
■ 仕入先■ バイヤー■ エリア
マネジャー
既存自社システム クラウドDWH データ分析
構造化データ● 売上・仕入・在庫● 天候● 市場
非構造化データ● テキスト● 画像● 動画● 音声
AI活用とデータ分析の流れ
データベース
分析 行動
AI
機械学習
ディープラーニング
データ収集蓄積・補完
データを継続的に収集・蓄積し、必要に応じてAIを活用して行動に繋げる。
データ分析を行動に繋げる
売上
在庫
仕入
廃棄
値下
発注
ABC分析売れ筋把握
在庫回転率死に筋把握
取引先分析納品率/値入
機会ロス(欠品)分析
廃棄ロス分析
値引ロス分析
データ
処分
商談・対応検討
在庫管理(仕入)
分析 行動
売場レイアウト
販促
結果検証
カホエンタープライズ
事業内容
● Tableauライセンス販売
● Tableauトレーニング
● DWH・データプラットフォーム構築
● データ分析を中心とするシステム構築全般のご相談
事例紹介:残業チェックシステムの構築
実現したかったこと
● 店舗の残業チェック
○ サービス残業防止
○ チェック作業の自動化
● IoT・クラウドの活用
○ センサーの活用
○ クラウドを使ったIoTデバイスの管理
発想のきっかけ
● LoRaWANの実証実験
○ GooDay Fab Daimyoで実験
○ センサーデータを何の目的で使うか?■ 温度
■ 湿度
■ 明るさ
■ etc.
アイディア
暗いところでは、人は活動できない
⇩
照度センサーで人のいる・いないを
判定できるのでは?
全体システム構成図
デバイス動作中のイメージ
IoTデバイス拡大図
店舗での設置状況
実際の照度データ
五分ごとの照度データを店別に取得。
グラフで可視化
店舗別データ(全時間帯)
店舗別データ(就業時間以降)
クレーム対応
床掃除
クレーム対応
レジメンテ
店長からの報告
店舗設置の効果
● 残業管理の客観性・透明性の確保○ サービス残業の抑制・抑止力
○ 残業の事前報告(床掃除、クレーム対応など)● 夜間作業の見える化・気づき
○ 床掃除や補充(外部委託)等、意外と夜作業をしている項
目あり
● 多数のIoTデバイス管理のノウハウ習得○ デバイスの死活管理
○ データ送信の確認
○ クラウド活用
課題
● 不正の余地あり
○ センサーにカバーをする
○ バックヤードを暗くして、作業をする
● デバイスのロット
○ 100台程度だと、コスト下がらず
● 設置・制作の手間
○ アルバイトに外注
● デバイスの死活管理
対策
● 不正防止
○ 不正検知アルゴリズムの設定
○ エリアマネージャー等による現地チェック
● ロット
○ 自社のノウハウを他社向けにサービス化する
○ 多店舗展開による原価引き下げ
● デバイス死活管理
○ デバイス管理プログラムの開発・運用
デバイスの死活管理
何らかの原因で複数のデバイスからデータが送信されていなかった
センサーデバイスの死活監視導入
監視ソフトウェア「Zabbix」と「AWS Lambda」を連携させ、長時間疎通できなくなったデ
バイスについて、店長宛にアラートメールを自動発報
まとめ
DXのポイント
自社や社会の課題を解決するために、
どのようにITを活用するか?
IT・ツールありきではない
従来の方法の単純な置き換えではなく、従来の作業を
システムの一部に上手く「翻訳」する
事業会社としての取り組み
普段の業務で課題となっている点を
ITでシンプルに解決する方法を考え、実装する
⇩
システム会社・ツールに頼ることなく、
「真のDX」に取り組む
必要な人材/知識
「課題解決」が目的だが、
一方でITの知識や情報もリテラシーとして必要
※ITは、ある意味「英語」に似ている
「英語が話せる人 ≠ 仕事が出来る人」だが、
英語が話せないと困る事も有る
事業者が自らITを活用して自社の課題を解決出来る時代が、今!
ご清聴頂きありがとうございました