2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 11

20102010年年77月月11日日

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 22

光触媒化学特論光触媒化学特論

光触媒がわかれば化学がわかる光触媒がわかれば化学がわかる

化学がわかれば光触媒がわかる化学がわかれば光触媒がわかる

大学院環境科学院・環境物質科学専攻大学院環境科学院・環境物質科学専攻 開講科目開講科目

20102010年度年度前期・毎週前期・毎週木木曜日第曜日第11校時（校時（08:4508:45──10:1510:15））

研究院研究院D103D103講義室講義室

大谷文章大谷文章（おおたにぶんしょう）（おおたにぶんしょう）・阿部竜・天野史章・阿部竜・天野史章001001--0021 0021 札幌市北区北札幌市北区北2121条西条西1010丁目丁目 北海道大学・触媒化学研究センター北海道大学・触媒化学研究センター

011011--706706--91329132（ダイヤルイン）・（ダイヤルイン）・011011--706706--91339133（ファクシミリ）（ファクシミリ）

ohtani@cat.hokudai.ac.jpohtani@cat.hokudai.ac.jp・・http://www.hucc.hokudai.ac.jp/~k15391/http://www.hucc.hokudai.ac.jp/~k15391/

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 33

講義予定講義予定

（（11）） 44月月99日日 光触媒とは光触媒とは ──光触媒入門光触媒入門──

（（22）） 44月月1515日日 （阿部准教授）（阿部准教授）光触媒反応による水の分解光触媒反応による水の分解

（（33）） 44月月2222日日 （阿部准教授）可視光応答性（阿部准教授）可視光応答性光触媒光触媒

44月月2929日日 ＜祝日＞＜祝日＞

（（44）） 55月月66日日 光光と物質の相互作用と物質の相互作用

（（55）） 55月月1313日日 分子と固体の電子構造と光吸収分子と固体の電子構造と光吸収

（（66）） 55月月2020日日 固体の光吸収と固体の光吸収と電子と正孔の反応電子と正孔の反応

（（77）） 55月月2727日日 吸着と電子吸着と電子//正孔の反応正孔の反応

（（88）） 66月月33日日 酸化チタン酸化チタン光触媒とその結晶構造（光触媒とその結晶構造（11））

（（99）） 66月月1010日日 （天野助教）局所励起光触媒（天野助教）局所励起光触媒

（（1010）） 66月月1717日日 （天野助教）ミクロ－マクロ階層構造光触媒（天野助教）ミクロ－マクロ階層構造光触媒

（（1111）） 66月月2424日日 酸化チタン酸化チタン光触媒とその結晶構造（光触媒とその結晶構造（11））

（（1212）） 77月月11日日 光触媒の物性と特性の解析光触媒の物性と特性の解析

（（1313）） 77月月88日日 光触媒の物性と光触媒活性の制御光触媒の物性と光触媒活性の制御（（11））

（（1414）） 77月月1515日日 光触媒の物性と光触媒活性の制御光触媒の物性と光触媒活性の制御（（22））

（（1515）） 77月月2222日日 光触媒による有機合成光触媒による有機合成

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 44

Ｑ：Ｑ： 八面体と八面体の接続八面体と八面体の接続

■■チタンの配位数はチタンの配位数は66．それでは酸素の配位数は．それでは酸素の配位数は??

Show the coordination number of oxygen in TiOShow the coordination number of oxygen in TiO22??

チタンと酸素の組成がチタンと酸素の組成が11：：22よりより

チタンの配位数がチタンの配位数が66なら，なら，酸素の配位数は酸素の配位数は33

The coordination number of oxygen must be 3 when that of titaniuThe coordination number of oxygen must be 3 when that of titanium is 6 m is 6 due to the composition of TiOdue to the composition of TiO22..

■■酸化チタン中では，チタン原子（イオン）が酸化チタン中では，チタン原子（イオン）が66個の酸素で囲まれ個の酸素で囲まれたた八面体八面体を考えるを考えるＡｓｓｕｍｉｎｇＡｓｓｕｍｉｎｇ "OCTAHEDRON" of oxygen atoms surrounding a titanium atom."OCTAHEDRON" of oxygen atoms surrounding a titanium atom.

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 55

Ｑ：Ｑ： 八面体と八面体の接続八面体と八面体の接続

■■チタンの配位数はチタンの配位数は66．それでは酸素の配位数は．それでは酸素の配位数は??

Show the coordination number of oxygen in TiOShow the coordination number of oxygen in TiO22??

チタンと酸素の組成がチタンと酸素の組成が11：：22よりより

チタンの配位数がチタンの配位数が66なら，なら，酸素の配位数は酸素の配位数は33

The coordination number of oxygen must be 3 when that of titaniuThe coordination number of oxygen must be 3 when that of titanium is 6 m is 6 due to the composition of TiOdue to the composition of TiO22..

■■八面体はいくつの八面体と結合する必要があるか八面体はいくつの八面体と結合する必要があるか

How many octahedrons must be connected to one How many octahedrons must be connected to one octahedron?octahedron?

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 66

Ｑ：Ｑ： 八面体と八面体の接続八面体と八面体の接続

■■チタンの配位数はチタンの配位数は66．それでは酸素の配位数は．それでは酸素の配位数は??

Show the coordination number of oxygen in TiOShow the coordination number of oxygen in TiO22??

チタンと酸素の組成がチタンと酸素の組成が11：：22よりより

チタンの配位数がチタンの配位数が66なら，なら，酸素の配位数は酸素の配位数は33

The coordination number of oxygen must be 3 when that of titaniuThe coordination number of oxygen must be 3 when that of titanium is 6 m is 6 due to the composition of TiOdue to the composition of TiO22..

■■八面体はいくつの八面体と結合する必要があるか八面体はいくつの八面体と結合する必要があるか

How many octahedrons must be connected to one How many octahedrons must be connected to one octahedron?octahedron?

（酸素の配位数：（酸素の配位数：33））××（八面体中の酸素数：（八面体中の酸素数：66））

-- （八面体中で配位している数：（八面体中で配位している数：66）） = = 1212

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 77

ところでところで．．．．．．

ＱＱ イオンの大きさはどうやって決まったのか．例：イオンの大きさはどうやって決まったのか．例：DD(O(O22--）＝）＝0.14 0.14 nmnm

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 88

必要条件と十分条件必要条件と十分条件

■■ ある物質の構造を特定するある物質の構造を特定する 十分条件十分条件 はなく，あるのははなく，あるのは 必要条必要条

件件 だけ（いくつ必要条件があるのか不明）．だけ（いくつ必要条件があるのか不明）．

■■ 「もしこの物質が目的物質なら」「もしこの物質が目的物質なら」

・実験結果・実験結果AAが得られるはず・・・得られたが得られるはず・・・得られた 例：例：NMRNMR

・実験結果・実験結果BBが得られるはず・・・得られたが得られるはず・・・得られた 例：分子量例：分子量

・実験結果・実験結果CCが得られるはず・・・得られたが得られるはず・・・得られた 例：赤外吸収例：赤外吸収

・実験結果・実験結果DDが得られるはず・・・得られたが得られるはず・・・得られた 例：元素分析例：元素分析

．．．．．．だから（経験的に）だから（経験的に）

「この物質は目的物質である可能性がきわめて高い」「この物質は目的物質である可能性がきわめて高い」

必要条件

十分条件《真理》

AA

BB

CCDD

EE

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 99

Ｑ：Ｑ： アナタースの結晶構造アナタースの結晶構造(2)(2)

■■単位格子に含まれる単位格子に含まれるTiOTiO22はいくつはいくつ??

１１ ＋＋ 1/2 1/2 ×× 4 4 ＋＋ 1/8 1/8 ×× 8 8 ＝＝ 44 ＜＜4TiO4TiO22＞＞

■■八面体の結合様式を示せ：八面体の結合様式を示せ：

Show how octahedronsShow how octahedrons

connect each other.connect each other.

■■ルチルとちがってアナタースのルチルとちがってアナタースの

八面体は歪んでいる八面体は歪んでいる

Octahedron in anatase is a littleOctahedron in anatase is a little

skewed.skewed.

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 1010

稜共有と点共有稜共有と点共有

■■面共有はない：面共有はない： 結晶構造をつくれない結晶構造をつくれない

■■稜共有：稜共有： 22個分の配位個分の配位

■■点共有：点共有： 11個分の配位個分の配位

■■酸化チタン（酸化チタン（IVIV）：）： 全部で全部で1818個の配位個の配位

正八面体の中心のチタン：正八面体の中心のチタン： 66個個

44稜共有：稜共有： 2 2 ×× 4 = 84 = 8個個

点共有が点共有が44箇所必要箇所必要

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 1111

ブルカイトの結晶構造：ブルカイトの結晶構造： brookite crystalbrookite crystal

■■8TiO8TiO22

■■八面体の共有八面体の共有

稜共有稜共有33

3 ridge 3 ridge sharingssharings

点共有点共有66（のはず）（のはず）

6 point 6 point sharingssharings

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 1212

ブルカイト結晶の構造をしめす（ブルカイト結晶の構造をしめす（??）図）図

↑↑ある本（格子点に原子がない！）ある本（格子点に原子がない！）

ChimeChime（（33次元モデリングソフトウェア）次元モデリングソフトウェア） →→

←← VICSVICS

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 1313

ブルカイトの結晶構造：ブルカイトの結晶構造： VESTAVESTAにによる表示よる表示

←← VICSVICSによるによる33次元表示次元表示

紙細工で模型をつくる紙細工で模型をつくる↓↓

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 1414

酸化チタンの酸化チタンのXX線回折パターン：線回折パターン： XRDXRD

アナタースアナタース//ルチルルチル//ブルカイトのブルカイトのXRDXRD（（Cu KCu Kαα））

ルチルルチル （（110110）） 27.44527.445°°［［0.32470 nm0.32470 nm］］

アナタースアナタース （（101101）） 25.28025.280°°［［0.35200 nm0.35200 nm］］

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 1515

XX線回折：線回折： XX--ray diffractionray diffraction

ブラッグ反射：ブラッグ反射： Bragg reflectionBragg reflection

図 （左）各結晶面（ここでは水平の線）におけるX線の散乱の位相が揃った状態：ブ

ラッグ反射 （右）拡大したもの：光路長が2d sinθになる

・

・

・

0

1

2

m

m-1

入射X線 散乱X線

d sinθ d sinθ

θ

θ

面法線

d

a

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 1616

Ｑ：Ｑ： アナタースの結晶構造：アナタースの結晶構造： anatase crystalanatase crystal

■■アナタース結晶のアナタース結晶の （（101101）面はどれ）面はどれ??

この方向から見ると→

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 1717

Ｑ： アナタースの結晶構造： anatase crystal

■■アナタース結晶のアナタース結晶の （（101101）面はどれ）面はどれ??

ab cd e f ab cd e f a

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 1818

結晶構造の表示結晶構造の表示

■■ VESTAVESTA（結晶構造などの三次元表示ソフトウェア）（結晶構造などの三次元表示ソフトウェア）

http://www.geocities.jp/kmo_mma/crystal/jp/downloadhttp://www.geocities.jp/kmo_mma/crystal/jp/download--vesta.htmlvesta.html

■■ アメリカ鉱物協会（代表的鉱物結晶のデータベース）アメリカ鉱物協会（代表的鉱物結晶のデータベース）

http://http://rruff.geo.arizona.edu/AMS/amcsd.phprruff.geo.arizona.edu/AMS/amcsd.php

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 1919

酸化チタン光触媒の結晶酸化チタン光触媒の結晶

■■酸化チタンの結晶：酸化チタンの結晶：

アナタース・ルチル・ブルカイト＝天然に存在する結晶相アナタース・ルチル・ブルカイト＝天然に存在する結晶相

TiOTiO22(B)(B)・・TiOTiO22(H)(H)．．．．．．＝人工的な結晶相＝人工的な結晶相

アナタースが高活性であるアナタースが高活性であると言われていると言われている

■■ほんとうにアナタースが高活性なのかほんとうにアナタースが高活性なのか

どうやって比較するのかどうやって比較するのか

もしそうならなぜ高活性なのかもしそうならなぜ高活性なのか

＝結晶のどんな性質が光触媒活性を決めるのか＝結晶のどんな性質が光触媒活性を決めるのか

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 2020

アナタースとルチルアナタースとルチル

■■ 同じ原料から調製した一連の試料に同じ原料から調製した一連の試料に

ついては，焼成温度をあげると，アナついては，焼成温度をあげると，アナタースからルチルに転移すると，活性タースからルチルに転移すると，活性が急激に低下することが多い．が急激に低下することが多い．

22--プロパノールの脱水素反応プロパノールの脱水素反応

（←）（←）S.S.--i. Nishimoto, B. Ohtani, A. Sakamoto, T. Kagiya, i. Nishimoto, B. Ohtani, A. Sakamoto, T. Kagiya, Nippon Kagaku KaishiNippon Kagaku Kaishi 1984, 246.1984, 246.（↑）（↑）S.S.--i. Nishimoto, B. Ohtani, H. Kajiwara, T. Kagiya, i. Nishimoto, B. Ohtani, H. Kajiwara, T. Kagiya, J. J. Chem. Soc., Faraday Trans. 1Chem. Soc., Faraday Trans. 1 1985, 1985, 8181, 61. , 61.

チタンテトラ-2-プロポキシドから調製

硫酸チタンから調製

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 2121

活性低下の理由（活性低下の理由（11））

ＱＱ 調製した酸化チタンの光触媒活性がある一定の焼成温度以上調製した酸化チタンの光触媒活性がある一定の焼成温度以上で急激に低下するのはなぜですか．で急激に低下するのはなぜですか．

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 2222

活性低下の理由（活性低下の理由（22））

ＱＱ 調製した酸化チタンの光触媒活性がある一定の焼成温度以上調製した酸化チタンの光触媒活性がある一定の焼成温度以上で急激に低下するのはなぜですかで急激に低下するのはなぜですか

ＡＡ 結晶構造がアナタースからルチルに変化（転移）するとともに比結晶構造がアナタースからルチルに変化（転移）するとともに比表面積が急激に減少するから表面積が急激に減少するから

・アナタースとルチルでは電子構造（バンド構造）がことなる・アナタースとルチルでは電子構造（バンド構造）がことなる

・比表面積が低い（小さい）と吸着基質量が小さい・比表面積が低い（小さい）と吸着基質量が小さい

ＱＱ どちらの理由であるか（両者の割合）をどうすれば知ることができどちらの理由であるか（両者の割合）をどうすれば知ることができますかますか

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 2323

problem for getting proofproblem for getting proof

It seems rather difficult to obtain a set of particulate It seems rather difficult to obtain a set of particulate samples the difference of which is only crystal form, samples the difference of which is only crystal form, anatase and rutile.anatase and rutile.

samesame particle size and distributionparticle size and distributionsamesame specific surface areaspecific surface areasamesame secondary particle sizesecondary particle sizesamesame number/density of crystalline defectsnumber/density of crystalline defectssamesame ......but, anatase and rutilebut, anatase and rutile

光触媒光触媒014014 2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 2424

液相法では、チタン化合物を加水分解して得られる水酸化チタン（含水酸化液相法では、チタン化合物を加水分解して得られる水酸化チタン（含水酸化チタン）を焼成して脱水・結晶化させる。制御できるのは焼成条件（とくに温チタン）を焼成して脱水・結晶化させる。制御できるのは焼成条件（とくに温度）のみ。度）のみ。

焼成温度を上げると焼成温度を上げると（＋）アニール効果により結晶欠陥が減少（結晶性向上）（＋）アニール効果により結晶欠陥が減少（結晶性向上）（（ーー）比表面積が減少）比表面積が減少（（ーー）アナタースからルチルへの転移が起こる）アナタースからルチルへの転移が起こる

さまざまな特性・物性が連動して変化＝ひとつの特性だけを独さまざまな特性・物性が連動して変化＝ひとつの特性だけを独立に制御することが困難立に制御することが困難

液相法による酸化チタンの合成液相法による酸化チタンの合成

Ti(OR)Ti(OR)44アルコキシドアルコキシド

TiXTiX44ハロゲン化物ハロゲン化物

Ｔｉ（Ｔｉ（SOSO44））22硫酸塩硫酸塩

Ti(OH)Ti(OH)44・・TiO(OH)TiO(OH)22含水酸化チタン含水酸化チタン//水酸化チタン水酸化チタン

アモルファス酸化チタンアモルファス酸化チタン

TiOTiO22酸化チタン結晶酸化チタン結晶

加水分解加水分解 加熱焼成加熱焼成

脱水脱水//結晶化結晶化

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 2525

モデル反応系モデル反応系

銀塩水溶液からの銀の析出と酸素生成反応（無酸素下）銀塩水溶液からの銀の析出と酸素生成反応（無酸素下）

4Ag4Ag++ + 2H+ 2H22O = 4Ag + O = 4Ag + OO22 + 4H+ 4H++

メタノールの脱水素反応（白金担持メタノールの脱水素反応（白金担持//無酸素下）無酸素下）

CHCH33OH = HCHO + OH = HCHO + HH22

酢酸の水溶液系酸化分解反応（空気存在下）酢酸の水溶液系酸化分解反応（空気存在下）

CHCH33COOH + 2OCOOH + 2O22 = 2= 2COCO22 + 2H+ 2H22OO

アセトアルデヒドの気相酸化分解反応（空気中）アセトアルデヒドの気相酸化分解反応（空気中）

CHCH33CHO + 5/2OCHO + 5/2O22 = 2= 2COCO22 + 2H+ 2H22OO

LL--リシンからのピペコリン酸合成（白金担持リシンからのピペコリン酸合成（白金担持//無酸素下）無酸素下）

LL--lysine = lysine = PCAPCA + NH+ NH33

Ag+AgAg++

MeOHMeOHMeOH

AcOHAcOHAcOH

AcHAcHAcH

LysLysLys

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 2626

photocatalytic activity ... for which reaction?photocatalytic activity ... for which reaction?

Order of activity depends on the kind of reactionOrder of activity depends on the kind of reaction= = no comprehensive measure of activityno comprehensive measure of activity

(b) H(b) H22

(c) CO(c) CO22

(a) O(a) O22

Ag+AgAg++

MeOHMeOHMeOH

AcOHAcOHAcOH

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 2727

解析につかった構造特性解析につかった構造特性

BETBET BETBET法によりもとめた比表面積法によりもとめた比表面積

PPSPPS 一次粒子径＝シェラー式からもとめた結晶子サイズ一次粒子径＝シェラー式からもとめた結晶子サイズ

SPSSPS 粒度分布計によりもとめた二次粒子径粒度分布計によりもとめた二次粒子径

DEFDEF 三価のチタン生成量からもとめた結晶格子欠陥密度三価のチタン生成量からもとめた結晶格子欠陥密度

ANAANA アナタース結晶の存在アナタース結晶の存在//非存在非存在

RUTRUT ルチル結晶の存在ルチル結晶の存在//非存在非存在

についてについて市販酸化チタン35種類にについて測定し，ついて測定し，55種類の光触媒反応活性を評価種類の光触媒反応活性を評価．．．．．．オルランド＝オルランド＝プリプリエトさんエトさん

O. O. PrietoO. O. Prieto--Mahaney, N. Murakami, R. Abe and B. Ohtani, Mahaney, N. Murakami, R. Abe and B. Ohtani, Chem. Lett.Chem. Lett., 38, in press (2009)., 38, in press (2009).

defect001defect001 2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 2828

photoinduced coloration of TiOphotoinduced coloration of TiO22: Ti: Ti3+3+ formationformation

photoirradiation of TiOphotoirradiation of TiO22 suspension in the presence of reductant suspension in the presence of reductant under deaerated conditions induces under deaerated conditions induces blue (gray) coloration: (gray) coloration:

TiTi3+3+ formation = intercalation of hydrogen/oxygen vacancy?formation = intercalation of hydrogen/oxygen vacancy?

hypothesis: limited (saturated) amount of Tilimited (saturated) amount of Ti3+3+ = number of defective sites= number of defective sites

defect003defect003 2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 2929

欠陥量欠陥量(M(Mdd))と比表面積と比表面積(S)(S)の関係の関係

■■ 欠陥量は比表面積とともに欠陥量は比表面積とともに大きくなる傾向＝「表面の欠大きくなる傾向＝「表面の欠陥」量を反映陥」量を反映

■■ 比表面積が小さくなっても比表面積が小さくなっても一定量の欠陥がのこる＝一定量の欠陥がのこる＝「結晶バルクの欠陥」量を反「結晶バルクの欠陥」量を反映映

■■ 比表面積と欠陥量の相関の比表面積と欠陥量の相関の係数は制御可能か＝市販係数は制御可能か＝市販品より「品より「HyCOMHyCOM」酸化チタン」酸化チタンの方が欠陥量が少ないの方が欠陥量が少ない

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 3030

statistical multivariable analysesstatistical multivariable analyses

to find out WHAT is/are the DECISIVE factor(s) for each to find out WHAT is/are the DECISIVE factor(s) for each reactionreaction

by solving the matrix equation below to determine by solving the matrix equation below to determine coefficients of each physical and structural propertiescoefficients of each physical and structural properties

[rate]35×1 = [property]35×6 × [coefficient]6×1

rates and properties, were standardized using mean of data and rates and properties, were standardized using mean of data and standard deviation in order to make the calculated coefficients standard deviation in order to make the calculated coefficients have have the same weight being independent of properties, i.e., enabling the same weight being independent of properties, i.e., enabling direct comparison of partial regression coefficients (direct comparison of partial regression coefficients (kk).).

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 3131

titania samplestitania samples

35 samples

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 3232

photocatalytic activity = reaction ratephotocatalytic activity = reaction rate

5 reactions by35 samples

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 3333

check of multicollinearitycheck of multicollinearity

not so large correlation coefficients = considered to be not so large correlation coefficients = considered to be independentindependent

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 3434

results of multivariable analysesresults of multivariable analyses

good or fair multiple correlation coefficientsgood or fair multiple correlation coefficients

Ag+AgAg++MeOHMeOHMeOH AcOHAcOHAcOH AcHAcHAcH LysLysLys

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 3535

reproducibility for reaction (a): an examplereproducibility for reaction (a): an example

(a) oxygen evolution along with silver metal deposition(a) oxygen evolution along with silver metal deposition4Ag4Ag++ + 2H+ 2H22O = 4Ag + O = 4Ag + OO22 + 4H+ 4H++

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 3636

統計的解析による構造因子－光触媒活性の相関統計的解析による構造因子－光触媒活性の相関

■■ 構造因子の線形結合として解析構造因子の線形結合として解析

■■ 各係数が大きいほど影響が大き各係数が大きいほど影響が大きい：い： 正なら構造因子が大きいほど，負なら正なら構造因子が大きいほど，負なら構造因子が小さいほど活性が高い構造因子が小さいほど活性が高い

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 3737

valence bandvalence band

conductionconductionbandband

((--0.20 V)0.20 V) (+0.04 V)(+0.04 V)

anataseanatase

electronic structure of anatase and rutileelectronic structure of anatase and rutile

rutilerutile

--0.05 V (O0.05 V (O22--../O/O22))

0 V (H0 V (H22/H/H++))

1.23 V (H1.23 V (H22O/OO/O22))

G. Rothenberger, J. Moser, G. Rothenberger, J. Moser, M. GrM. Gräätzel, N. Serpone, D. K. tzel, N. Serpone, D. K. Sharma, Sharma, J. Am. Chem. Soc.J. Am. Chem. Soc.1985, 1985, 107107, 8054. , 8054.

potential vs. NHEat pH = 0potential vs. NHEpotential vs. NHEat pH = 0at pH = 0

0.79 V (Ag/Ag0.79 V (Ag/Ag++))

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 3838

methanol dehydrogenationmethanol dehydrogenation

requires large surface area and lower lattice defects of bothrequires large surface area and lower lattice defects of both anatase anatase and rutileand rutile

Ag+AgAg++MeOHMeOHMeOH AcOHAcOHAcOH AcHAcHAcH LysLysLys

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 3939

アナタースとルチルアナタースとルチル

■■ 同じ原料から調製した一連の試料に同じ原料から調製した一連の試料に

ついては，焼成温度をあげると，アナついては，焼成温度をあげると，アナタースからルチルに転移すると，活性タースからルチルに転移すると，活性が急激に低下することが多いが急激に低下することが多い

■■ 転移にともなう比表面積の低下が原転移にともなう比表面積の低下が原

因と考えられる因と考えられる

22--プロパノールの脱水素反応プロパノールの脱水素反応

（←）（←）S.S.--i. Nishimoto, B. Ohtani, A. Sakamoto, T. Kagiya, i. Nishimoto, B. Ohtani, A. Sakamoto, T. Kagiya, Nippon Kagaku KaishiNippon Kagaku Kaishi 1984, 246.1984, 246.（↑）（↑）S.S.--i. Nishimoto, B. Ohtani, H. Kajiwara, T. Kagiya, i. Nishimoto, B. Ohtani, H. Kajiwara, T. Kagiya, J. J. Chem. Soc., Faraday Trans. 1Chem. Soc., Faraday Trans. 1 1985, 1985, 8181, 61. , 61.

fromfromtitanium(IV) tetratitanium(IV) tetra--22--propoxidepropoxide

fromfromtitanium(IV)titanium(IV)sulfatesulfate

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 4040

統計的解析による構造因子－光触媒活性の相関統計的解析による構造因子－光触媒活性の相関

■■ 構造因子の線形結合として解析構造因子の線形結合として解析

■■ 各係数が大きいほど影響が大き各係数が大きいほど影響が大きい：い： 正なら構造因子が大きいほど，負なら正なら構造因子が大きいほど，負なら構造因子が小さいほど活性が高い構造因子が小さいほど活性が高い

2010/02010/077//0101——光触媒化学特論光触媒化学特論 4141

感想感想と意見と意見

ＱＱ 今日今日の講義に関する感想の講義に関する感想と意見と意見（何を学んだのか，というのは（何を学んだのか，というのは講義の要約という意味ではありません）講義の要約という意味ではありません）

ＱＱ ニックネーム（「ニックネーム（「感想感想と意見」と意見」は講義のウェブページには講義のウェブページにニックネーニックネームムををつけつけてて掲載します掲載します））

連絡先連絡先としてとして電子メールアドレス電子メールアドレス：：

忘れた人・まだもってない人は後で忘れた人・まだもってない人は後でohtani@cat.hokudai.ac.jpohtani@cat.hokudai.ac.jpへ電子メールで連絡へ電子メールで連絡

北大北大 大谷研大谷研 検索検索 光触媒光触媒 研究室研究室 検索検索