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- 1 - 年間活動報告書 2017

年間活動報告書 2017 - 新潟大学next-fp/pdf/report/2017report.pdf1 回/週のペースで進捗状況の確認等を行う。 ・第2 回設計会議 ―設計進捗、予算の確認、第0次全体assy―

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年間活動報告書

2017

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はしがき

「学生がレーシングカーを作ってる! だったら自分たちも作ってみよう!」 という言葉からこの「新潟大

学 NEXT. Formula Project」は発足し、はやくも 10年が経ちました。設立メンバーが卒業し、その志を受け

継いだメンバーが設計を受け継ぎ、先輩たちが固めた基礎を発展させることで、私たちのチームの車体

は確実にステップアップを重ねてきました。

今年で日本大会に参加して 9 年目(9 年連続出場)を迎えることが出来ました。昨年の大会では、総合

46 位という悔しい思いをし、反省を生かし今年度に向けて設計製作、チームマネジメントに一層尽力しま

した。確実に全種目完走し、より上位を目指すために、今年は全種目完走、および総合 20 位以内を目標

に活動を続けてきました。今年は設計 2 年目のメンバーが多く、昨年度から蓄積してきた知識・経験が生

かされることになります。また、次年度に向けて設計初年度の下級生の育成も上級生としての仕事であり、

積極的な交流を意識することで、チームとしても来年度に向けて大きく成長することが出来たと考えており

ます。

前回大会から一年間、今年度車両である「NU-17」の設計を行い、試行錯誤を重ねるうちにモノづくりの

楽しさ、面白さ、喜び、そして大変さを実感しました。そうした経験を重ねることで、チームメンバーが1人1

人大きく成長出来たと確信しております。

この様に、私達が第 15 回全日本学生フォーミュラ大会に出場し、日々の活動が充実しているのは、ひと

えに、スポンサー企業様、大学関係者の方々をはじめとして、多くの皆様のお力添えの賜物であります。

この場をお借りして心より御礼申し上げます。

今後も新体制となり、気を引き締め一層の努力をしていく所存でございます。これからも変わらぬご愛好

の程、宜しくお願い致します。

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はしがき ····································· 2

目次 ······································ 3

1. NEXT. Formula Project について ························ 4

2. プロジェクトメンバー紹介 ···························· 5

3. 第 15回大会について

3.1 全日本学生フォーミュラ大会について ····················· 7

3.2 大会結果報告 ······························· 9

4. 2017年度活動報告 ····························· 10

5. 各審査担当からの1年間の反省

5.1 コスト審査 (担当 : 岸 秀俊) ······················· 13

5.2 デザイン審査 (担当 : 櫻井 嘉人) ···················· 14

6. 1年間を振り返って (文 : 大谷 俊介) ····················· 15

7. NU-17設計要領

7.1 マシンコンセプト ····························· 17

7.2 シャシー ································ 20

7.3 フレーム&ボディ ···························· 21

7.4 パワートレイン ······························ 22

8. 次年度に向け、始動 ····························· 25

9. 新リーダー挨拶 (文 : 片岡 大地) ······················· 26

10. 2017年度スポンサー企業様一覧 ······················· 27

11. お問い合わせ先 ······························· 32

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1.NEXT.Formula Projectについて

チーム体制

◆設立経緯

新潟大学NEXT. Formula Project は学生自らが発案し、2007 年に工学部機械システム工学科の有志

を募る形で発足しました。それゆえに発足当初は機械システム工学科の学生のみが所属していましたが、

2008年度より全学部・学科からの学生の受け入れを開始し、工学部を中心とした理系学科より36名の学

生が参加しています。

◆活動の目的と概要

私達NEXT. Formula Projectは「毎年9月に開催される全日本学生フォーミュラ大会に参加すること」を

目的に、毎年1台のフォーミュラマシンを開発しています。

効率的な運営を行うため、上図のように内部を各部門に分けています。各メンバーはいずれかの班に

所属し、各自の長所を活かして活動しています。

◆各部門の主な担当

シャシー班 :フレーム、サスペンション、ステアリング系、ペダル系を担当します。

ボディ班 :カウル、エアロを担当します。

パワートレイン班 :エンジン、吸気系、排気系、燃料系、冷却系、駆動系を担当します。

電装班 :電装系を担当します。

マネジメント班 :チームプロジェクトの調整、プロジェクトリーダーの補佐を担当します。

アドバイザー :主にOBからなり、チーム運営全体の監査を務めます。

FA(ファカルティアドバイザー): 運営・車両等全般にアドバイスを行います。

SA(スペシャルアドバイザー) : 車両に関してのアドバイス等を行います。

※新入生は、先輩の手伝いなど様々な経験を積んだ後に各部門に配属されます。

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2.プロジェクトメンバー紹介 表1 役員一覧表(2017 年度大会終了時)

役員 氏名 所属

プロジェクトリーダー 大谷 俊介 工学部 B3

サブリーダー1 岸 秀俊 B3

サブリーダー2 櫻井 嘉人 B3

サブリーダー3 海野 凌弥 B2

デザインリーダー 櫻井 嘉人 B3

ファカルティアドバイザー

(FA)

田村 武夫 工学部機械システム工学科

准教授

スペシャルアドバイザー

(SA)

羽田 卓史 工学力教育センター

職員

表2 設計部門メンバー一覧(2017 年度大会終了時)

部門 氏名 所属 備考

シャシー班

岸 秀俊 工学部 B3 サブリーダー1

櫻井 嘉人 B3 シャシー班リーダー

片岡 大地 B2

長谷川 陽介 B2

湯本 康太 B2

佐藤 和人 B1

山之内 崚 B1

吉田 裕貴 B1

ボディ&エアロ班

高橋 大生 B3 ボディ&エアロ班リーダー

大谷 俊介 B3 プロジェクトリーダー

長谷川 航平 B3

海野 凌弥 B2 サブリーダー3

笠原 雄太 B1

田崎 克彦 B1

パワトレ班

大谷 俊介 B3 パワトレ班リーダー

長谷川 航平 B3

戸田 達人 B3

海野 凌弥 B2

土沼 佳史 B2

浅川 成己 B1

岩片 梨沙 B1

加賀谷 陸 B1

本田 隼人 B1

宮川 海貴 B1

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電装班

星 維永 B3 電装班リーダー

星 司 B3

佐藤 匠 B2

小原 裕貴 B1

木村 建瑠 B1

向中野 涼 B1

笠原 雄太 B1

アドバイザー

小川 稜太 B4

前田 義貴 B4

八幡 和典 B4

中俣 知大 B4

阿部 正史 M1

※M:大学院生、B:学部生 ex)M1:院 1 年

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3.第15回大会について

3.1 全日本学生フォーミュラ大会について

・大会趣旨

全日本 学生フォーミュラ大会は、大学、短大、高専などの学生たちが約1年をかけて企画・設計・

製作したフォーミュラスタイルの車を持ち寄り、ものづくりの総合力を競う大会です。この大会は、米国

のFormula SAE® のルールに準拠して開催するものであり、安全に関する厳格な車両検査を行った

うえで、走行性能を競いあうことはもちろん、その他、車両コンセプト・設計・コスト分析及び プレ

ゼンテーションを競います。大会でのよりよい成績を目指し、創造し、チャレンジする精神を 備え

た学生が育つ機会と場を提供することがこの大会の最大の狙いです。

・開催概要

会 場:小笠山総合運動公園 ECOPA ( 静岡県 袋井市 )

大会日程:2017年 9月 5日(火) ~ 9月 9日(土)

・競技概要

【車 検】 マシンの安全性・設計要件への適合性をチェック

【静的審査】

コスト審査 (100点):マシン製造費用の低さ・算出の精度を評価

デザイン審査 (200点):マシンの革新性・加工性・補修性・組立性を評価

プレゼンテーション審査 (75点):学生のプレゼン能力・仮想のマシン販売戦略を評価

【動的審査】

アクセラレーション(100点):0-75mの加速。マシンの加速性能を評価。

スキッドパッド(75点):8字コースを走行。コーナリング性能を評価。

オートクロス(125点):約 800mのコースを走行。マシンの総合性能を評価。

エンデュランス/燃費(225点/100点):マシンの総合性能と耐久性、燃費を評価

第 15回全日本学生フォーミュラ大会集合写真

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・配点詳細

競技種目 競技概要 配点

車検

車両がルールに定められた安全性や設計要件を満たしているか

確認する。(技術車検)

その他、チルト・騒音・ブレーキの各項目をチェックする。

静的審査

コスト

生産活動の際に重要となるコスト計算を

審査の対象とする。

各チームは年間1000 台の生産を想定した

場合のコストテーブルに基づき、コストレポ

ートを作成する。大会当日は、車両とコスト

レポートの適合を審査する。

100

プレゼンテーション

アマチュアレース市場における車両販売を

競技の仮想条件として学生のプレゼンテー

ション能力を審査する。

75

デザイン(設計)

チームからの事前提出書類と車両をもとに、

設計の適切さ、革新性、加工性、補修性、組

立性などを審査する。

200

動的審査

アクセラレーション 直線コースを走行し、

0-75m 加速性能を競う。 100

スキッドパッド 8 の字コースを走行し、

コーナリング性能を競う。 75

オートクロス

直線・ターン・スラローム・シケインなどに

よる約800m の複合コースを走行し、そのタ

イムを競う。

125

エンデュランス

全長22km の直線・ターン・スラローム・

シケインなどによる周回コースを走行し、

車の全体性能と信頼性を競う。

225

燃費 エンデュランス走行時の

燃料消費量を評価する。 100

その他 車重計測、排ガス測定を実施する。 ―

合計 1000

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3.2 大会結果報告

私たち NEXT. Formula Project は 2017 年 9 月 5 日~9 日に開催された、第 15 回全日本学生

フォーミュラ大会にて以下の成績を収めることができました。

今年度はオートクロスのみにしか出走できず、大きく順位を下げる結果となりました。大会結果の詳細に

つきましては、別紙「大会結果報告書」にて報告させていただきます。

競技 順位

コスト審査 11/94(16)

プレゼンテーション審査 20/94(38)

デザイン審査 41/94(31)

アクセラレーション 未出走/55(未出走)

スキッドパッド 未出走/67(未出走)

オートクロス 69/76(55)

エンデュランス+燃費 未出走/51(未出走)

総合 59/65(46)

※()内の数字は去年の順位を示しています.

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4. 2017年度活動報告 【2016年】

9月 ・活動再開ミーティング( 26日):NU-17体制、スケジュールの決定などを行った。

10月

・第 0回設計会議 ―設計初期中間発表― (2日)

・第 1回設計会議 ―コンセプト決定― (8日)

・設計班別(シャシー班、パワトレ班、電装班)会議の開始

1回/週のペースで進捗状況の確認等を行う。

・第 2回設計会議 ―設計進捗、予算の確認、第 0次全体 ASSY― (22日)

11月

・第 3回設計会議 ―フレーム最終版完成、第 1次全体 ASSY― (5日)

・有限会社サカモトエンジニアリング 様 へ訪問(10日)

NU-16車両のパワーチェックを行わせていただいた。

・2016年度車両 NU-16の試験走行会(13日)

走行データの収集、次期ドライバー候補の試運転を行った。

・NU-16車両の解体開始

・第 4回設計会議 ―第 2次全体 ASSY、目標重量の決定― (19日)

試走で得られたデータを設計に反映した。また、全てのパートの

CADを合わせることによって、干渉等の問題点を洗い出した。

・第 5回設計会議 ―第 3次全体 ASSY― (29,30日)

29日:シャシー系、30日:パワートレイン系

問題点の修正を繰り返し、車両の完成度を高めた。

12月

・第 5回設計会議 ―第 3次全体 ASSY― (1日)

1日:エアロ系、電装系

問題点の修正を繰り返し、車両の完成度を高めた。

・スズキ株式会社 様 支援校合同報告会(4日)

スズキ株式会社様の支援校が一同に会し、

第 14回大会の報告会が行われた。

・学生ものづくりアイデア展 (3,4日)

富山大学、長崎大学との合同で行われた。

・株式会社エステーリンク 様 へ訪問(16日)

第 14回大会結果のご報告と、

パイプレーザーカットの打ち合わせのために伺った。

(12月) 第 6回設計会議

(11月)NU-16の試験走行

(11月)NU-16パワーチェック

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・第 6回設計会議 ―第 4次全体 ASSY― (17日)

問題点の修正を繰り返し、車両の完成度を高めた。

・THK株式会社 様 と面会(19日)

ロッドエンド等のご支援のお願いのため面会を行った。

【2017年】

1月

・製作に向けた加工練習(1月中)

・第 7回設計会議 ―NU-17の最終合わせ(設計完了)― (17日)

2月

・THK株式会社 様 と面会(10日)

ロッドエンド等のご支援の確認のため面会を行った。

・本格的な車両製作の開始

期末試験の終了とともに、創造工房での車両製作が本格化した。

・株式会社難波製作所 様 へ訪問(20日)

第 14回大会結果のご報告と、フレーム用治具の受け取りのため伺った。

・株式会社シンドー 様 と面会(24日)

排気管用ステンレスパイプのご支援のお願いのため面会を行った。

3月

・株式会社テック長沢 様 へ訪問(7日)

第 14回大会結果のご報告と、シャシー部品製作のお願いに伺った。

・有限会社小林製作所 様 へ訪問(9日)

ブレーキローター製作のお願いに伺った。

・新入部員育成計画会議(25日)

新入部員の勧誘から育成までの計画について議論を行った。

・長期休暇を利用しての車両製作

4月

・新入生勧誘活動

説明会を 6日間ほど行い、新入生の勧誘を行った。

・随時、車両製作

5月

・新入生確定ミーティング(14日)

新入部員が確定し、今後の予定などについて確認した。

・新入生向けパート説明会(27日)

上級生が各設計についてプレゼンテーションを行い、

(2,3月)車両製作

(5月)新入生向けパート説明

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車両に関する勉強会を行った。

・随時、車両製作

6月

・デザインレポート、車両諸元の提出(7日)

・コストレポートの提出(16日)

部員全員で協力しながらレポートを完成させた。

・新入生の担当パート決定(2日)

・後輩育成

次年度設計の為の CAD練習、理論勉強を実施。

・新入生パート別学習成果部内発表会(24日)

約 1か月の勉強期間の後に、

新入生が各担当パートについて発表を行った。

7月

・富山車検講習会へ参加(22日)

富山大学様にて行われた、車検講習会に参加した。

実際の車検員の方からの車検を受け、

有用な情報を多く得ることができた。

・株式会社テック長沢 様 へ訪問(26日)

ドライブシャフト製作のお願いに伺った。

・随時、車両製作

8月

・新潟大学オープンキャンパスでの車両展示(9,10日)

・車両完成、シェイクダウン証明の提出(19日)

・有限会社マルセンクラフト 様 へ訪問(19日)

カウル製作のために作業場をお借りした。

・もてぎ関東支部合同試走会(24,25日)

9月

・第 15回全日本学生フォーミュラ大会へ参戦(5~9日)

1年の集大成として、上位入賞を目指して大会に参戦。

・年間活動の反省会を実施(12、13日)

2日間かけて 1年間の反省点の洗い出しや

改善策の検討等を行った。

・次年度の体制決め会議(29日)

役職を割り振り、NU-18製作に向けて新体制がスタートした。

(

7月)

富山車検講習会

(

8月)

もてぎ試走会

(

6月)

コストレポートの作成

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5. 各審査担当からの一年間の反省

5.1 コスト審査

コスト審査はマシンの生産コストを事前に計算し、提出したレポートの精度、製造方法に対する理解度

を審査します。さらに、提出した製造方法にて年間1000台の生産(学生フォーミュラでは、各チーム年間

1000台のマシンを製造するコンストラクターと想定)が可能かを評価するリアルケースシナリオも審査対

象となります。

―結果―

車両価格 26.8/ 40.0 (19.9)

正確性 15.8/ 40.0 (22.1)

リアルケース 10.0/ 20.0 (6.0)

合計 52.6/ 100.0 (48.1)

順位 11位 (16位)

※( )内は昨年度の点数または順位です。

―反省―

今年度はコスト初挑戦のメンバーが少なかったこともあり、結果として車両価格とリアルケースにおける点

数を上げることが出来たことと、11位という結果を残せたことを嬉しく思っています。しかし、図面やコスト

資料におけるケアレスミスが目立ち、昨年度よりも正確性において点数を落としてしまったことを悔しく思

っております。来年度は、コスト初挑戦のメンバーが増えることもあり、指導や資料マニュアル、チェック体

制を見直すことで正確性を向上させたいと考えております。

リアルケース コスト資料

2017年度 コストリーダー

工学部 機械システム工学科 3年 岸 秀俊

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5.2 デザイン審査

学生フォーミュラにおけるデザイン審査とは製作した車両を技術者の方へアピールし、性能面で

どれだけ優れているのか、全体としてのパッケージングは車両コンセプトにふさわしいものになっ

ているのかなどを評価するものです。各静的審査の配点の中で、デザイン審査が最も多くの点数配

分があることから、一般的な車のパンフレットと同じく魅力を感じて購入していただけるように、

車両をアピールしなければならないと考えました。また、デザイン審査は、技術者への説明を想定

しています。よって、車両の魅力を説明する際には、原因となる理論から説明し、昨年度車両から

の改善点を明確にし、数値として表現することで理論的に説明するようにしました。さらに車両へ

の理解度も問われるため、主要分野であるシャシー・ボディ・パワートレインで話し合いを行い、

デザイン審査への取り組み方を明確にしました。今年のコンセプトはドライバーと車両運動の 2 つ

の観点から「信頼性」のある車両とし、操作しやすく好タイムを残せるものとしました。コンセプ

トに対して各分野がどのように設計を行い、目標達成に向けて取り組んだのかを細かく説明できる

ようにしました。

今年度の良かった点としては、チームが目指す車両というものがどのような車両なのか詳細に設

定し、その目標に対し各分野・パーツにおいて意思疎通ができていたため、まとまりを持ったレポ

ートを作成できたと考えております。

一方で今年度の反省点としては、車両の製作が遅れてしまい試験走行が行えなかったため、レポ

ート作成後の車両の改善について説明できなかったことが挙げられます。これについては、車両製

作スケジュールの遅延が主な原因であるため、来年度は今年度の経験を活かしていきます。

今年度は、実際の車両挙動に近い解析を行ったものの、デザイン審査の内容については点数を伸

ばすことができなかったため、設計後の動きが計画的に進められなかったことが原因であったと感

じております。その分、課題が多く発見できたことから来年度に向けて飛躍できるとも感じました。

来年度は、今年度の反省を十分に活かし、さらなる躍進を目指して参ります。

2017年度 デザインリーダー

工学部 機械システム工学科 3年 櫻井 嘉人

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6.1年間を振り返って

平素より、私どもの活動にご協力頂き、並々ならぬご支援を賜っておりますことを心より御礼申し上げま

す。

今年度初めてプロジェクトチームリーダーを務めさせていただくこととなり、前年度リーダーのようにきち

んとしたチームマネジメントを目指し、昨年度よりも好成績を残すべく、自分なりに全力を尽くして務めて

参りました。未熟な私であるので、周りの方々にご迷惑をおかけすることも多々ございましたが、チームの

メンバーと協力し、先生の方々、先輩の方々から様々なアドバイスをいただきながら、無事に一年間を終

えることができ、ひとまずほっとしている次第であります。

自分の学生生活の中でこれまでこのような大きなプロジェクトのリーダーとして務めさせていただくのは

初めてであり、当たり前ではございますが、中学時代でのテニス部の主将の責任感・大変さとは比べ物に

なりませんでした。実際に役割を担わなければ分からないような貴重な体験ができ、そこからとても多くの

ことを学ぶことができました。

リーダーの仕事を終え、大変であったことがチームのメンバーのモチベーションの維持や人を動かすこ

とであったと感じております。チームメンバーの人数が多く、それぞれが学業にも専念するため、全員が同

じようにスケジュールが組めて、同じように活動ができるということはありません。また、チームの中での温

度差ももちろん存在し、トラブル解決を含め、チーム内の雰囲気をよりよくするために、チーム内のきまり

や前任の先輩から引継いだプロジェクト定義書をチーム全体で共有する機会をより多く設け、少しでもチ

ーム全員が同じベクトルで活動していける環境になるよう尽力致しました。

また、このリーダーの仕事を通して、以前よりも仲間との協調性の大切さを実感することができました。

リーダーにとってチーム全体の統括が一番の仕事であると考えておりますが、そればかりに気を取られ、

時には身近なこと、簡単なことを見落としがちです。また、スケジュール管理決めなど、私一人では決めか

ねることも幾度もございました。そこで私はサブリーダーやこれまでともに活動してきた仲間、先生方に指

摘、アドバイスをもらう機会がたくさんあり、自分自身経験不足であるだけに、非常に助けられることばかり

で今では感謝の気持ちでいっぱいです。コスト審査のまとめの時期に各自の担当外のタスクであっても全

員が率先して作業し、また大会前の時期にデフの大きなトラブルに見舞われたときも、チーム全員で協力

して解決に向けて話し合いをし、徹夜でマシンの修理に専念していた様子は今でも鮮明に覚えております。

今年リーダーとして改めてこの時を経験すると、これだけ大きいチームのメンバーたちが協力し合ってい

る姿が非常に嬉しく感じました。

昨年度のヒヤリハットをもとに、今年度からは見える化の徹底として部品製作管理表を製作、製作時期

のメンバーのシフト管理を行いました。これ自体は効果的であったと感じておりますが、この試みをしても

昨年度よりも車両の試走回数が減少したこと、大会の順位が大幅に下がってしまったことを踏まえると、

一年間のチームマネジメントの結果としては車両完成の遅れの根本的な解決にはつながらなかったと反

省しております。大会後すぐに反省会を開き、今年度の成績の原因である製作時期の遅れの原因を昨年

よりも深く追求し、また、設計やマネジメント管理についての失敗したこと成功したことについてはヒヤリハ

ット報告書を作成して次年度へ引き継ぐことで、来年度はより信頼性を高めたマシンを早期完成できるよ

うに既に始動しております。先輩方が私たちにしてくれたように、今度は自分たちが新リーダー含め、後輩

たちへアドバイスをする立場になります。この一年間私が感じ取った嬉しさや楽しさを来年度後輩たちも

2017年度 プロジェクトリーダー

工学部 機械システム工学科 3年 大谷 俊介

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感じてくれるように、しっかりと後押ししてあげたいと思っております。

最後になりますが、時には、試走会への参加によって先生の方々には急なスケジュール変更をしてい

ただき、スポンサーの皆様にはお忙しい中、短い納期にも関わらず部品製作に最善を尽くしていただきま

した。たくさんの方々から多大なご支援、ご協力をいただきながらも、今年のような大変不甲斐ない成績と

なってしまったこと、非常に悔しい限りです。新チームのメンバー全員は全員が具体的な目標を持ち、チ

ームをより向上させたいという意欲を強く持っており、それがチームとしての強みとなるはずです。それぞ

れが持つ目標、それぞれの立ち位置がうまく噛み合うことで、来年は上位を獲得できると信じております。

私たちの活動にご賛同頂き、支えてくださっているスポンサーの企業様、大学関係者の方々におかれまし

ては、今後とも変わらぬご支援、お力添えをお願い申し上げます。また、私共の活動の様子は、報告書、

ホームページ、ブログなどを通じて随時お伝えして参りますので、暖かい目で見守っていただけると幸い

でございます。

今後とも、NEXT. Formula Project をよろしくお願い申し上げます。

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7.NU-15 設計要領

7.1 マシンコンセプト

【信頼性】

コンセプト概要

身長の異なるドライバーでも各々が思い通りに操作することができ,動力の伝達や旋回が

スムーズに行われ,それらの車両性能を維持し続けることを考えました。

スキッドパッドとオートクロスにおいてそれぞれの目標平均タイム 5.5[s]・68[s]を上回

る性能を持ち、サンデーレーサーに向けた車両のため、少なくとも走行距離 500[km](40[km/

日]×10日以上)の間その性能を発揮し続け、メンテナンスの不要な車両の開発を行いま

した。ステアリング・ペダルの操作性、脈動効果の利用によりエンジンの扱いやすさの向上

を狙い、ドライバーが安心して加減速,旋回を行えるマシンを設計しました。

ドライバー目線だけではなく,車両からの視点でも「信頼性」を実現するため,速さ,安全性、

復帰の早さの 3 つの点に着目しました。まず速さに関して、車両性能を十分に発揮して維持

し続けるよう、主要部品や昨年度に問題となった箇所に安全率・重量などの数値的なデータ

や実測で得たデータなどを用いることで改良を行いました。次に安全性に関して、主に可動

部にある消耗部品の視認性が良く、過去に問題となった箇所を確実に改善,さらに各パーツ

の機能向上を目指しました。最後に走行後のメンテナンスをスムーズに行えるよう整備性の

良い車両を目指しました。

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設計構想概要

直列 4 気筒、600cc のパワフルなエンジンを搭載するということに関しては、従来と

変わりませんがパワーをドライバーが扱えるものにすることを主眼に置きました。その

他にも、パート別にコンセプトに沿った車両が作れるように考え、設計していきました。

パワートレイン系に関しては「コーナー脱出時の加速性能の向上」「動力伝達の向上」

を目標に掲げました。試験走行で得られたデータから、最も使用される回転数を用いる

ことで、吸排気の管長を決定し、コーナー脱出時の回転数にあてられるスプロケットの

ギア比を選定することで目標達成を目指しました。また、イニシャルトルクを昨年度よ

り大きくし、接地輪に十分な駆動力を伝えるように設計を行いました。

シャシー系では旋回時の前後バランスということに関して、検討を重ねました。これ

について「旋回時の操舵力」「ロール剛性の適正化」「対地キャンバ角特性」という 3 点

に関して追求し、目標に関してアプローチしていきました。

ボディ系では「ダウンフォース増加、旋回時のフレームねじれの抑制」ということに

関して試行錯誤しました。3D CAD 上でフレームのサンプルを複数作成し、評価を行うこ

とで最適な形状を模索するというアプローチをしました。エアロパーツに関しては、製

作面も見直し、生産性の向上を目指しました。

全体としては加速、旋回性能の向上が望める軽量化を目標に掲げました。各パーツで

軽量化目標を設定し、車両全体で-10kg を目標としました。過去のデータから前後重量比

50:50 にし、バランスの取れた車両を目指しました。

さらに、そのほかの特徴としては、ステアリングの必要操舵力低減、ペダル周りの調

整機構など、ドライバーが運転しやすいように努めました。

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全長×全幅×全高[mm] 2930×1425×1190

ホイールベース[mm] 1690

トレッド

(Front/Rear)[mm] 1220 / 1220

最低地上高 {mm} 35

車両重量 {kg} 255

前後重量配分

(Front/Rear) 50/50

フレーム 剛管スペースフレーム

エンジン SUZUKI GSX-R600 L5

排気量 [cc] 599

最高出力 [PS] 85.0 /11000 rpm

最大トルク [kgf・m] 6.1 /9500rpm

吸気方式 自然吸気

トランスミッション 6 速シーケンシャル

ステアリング形式 ラック&ピニオン

駆動方式 チェーンドライブ

デファレンシャル ATS LSD

サスペンション方式 ダブルウィッシュボーン

プッシュロッド

ダンパー&スプリング YSS

ホイール OZ Racing 13inch 7J

ブレーキキャリパー NISSIN 片押し2ポット

【NU-17 マシンスペック】

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※ 以下では、主要構造の設計を取り上げています。

基本的には 「1人 1パート」 設計を行っています。

7.2 シャシー

サスペンション 工学部 機械システム工学科

3 年 櫻井 嘉人

【コンセプト】 コーナリング挙動の安定

・ステアリングのトルク損失低減

⇒操舵力低下

・ベアリング選定

⇒ガタつきの減少

図:フロントサスペンションの設計

ステアリング

キャスタ角周りの適正化

・フロント、リア共に対向方式を採用

⇒力の打ち消し合いにより

コーナリング時の変位を抑制

ダンパーレイアウト

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

2

-20 -10 0 10 20

Ca

mb

er

Ch

an

ge [

deg]

Steer Turn Angle [deg]

Steering Camber Change

NU-14

NU-15

Outer Inner

-0.2

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

-20 -10 0 10 20

Ju

ckin

g E

ffect

[m

m]

Steer Turn Angle [deg]

Jucking Effect

NU-14

NU-15

Outer Inner -2

-1

0

1

2

3

4

5

6

7

-20 -10 0 10 20

Ca

ste

r T

rail

[mm

]

Steer Turn Angle [deg]

Caster Trail

NU-14

NU-15

Outer Inner

ロール時の対地キャ

ンバ角変化を向上

⇒ ⇒操舵キャンバ角を見直

し、操舵力の抜け防止

⇒ 直進時と旋回時の接地性の向上

ドライバビリティの向上

【サスペンションジオメトリ】

※Jucking Effect・・操舵した際に

タイヤが地面をえぐる

幾何学的な量

図:フロントダンパー

図:可動式ペダル

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ボディ 工学部 機能材料工学科

3 年 高橋 大生

7.3 フレーム&ボディ

【旋回性能の向上】

・ディフューザーの大型化

→ダウンフォース発生量の増加

・エアロパーツを車両後方へ配置

→ダウンフォース発生位置の最適化

【製作性の向上】

・カウル、パネル用 FRPの強化繊維に

ポリエチレン繊維を採用

→繊維が皮膚に刺さらないことにより、

清掃の手間を削減

・サイドカウルの廃止

→部品点数削減

→型の製作費用・時間の削減

ボディ・エアロの改良点

図:走行中の空気の流れの解析

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7.5 パワートレイン

【コンセプト】 信頼性の向上と駆動系の見直し

【エンジンパフォーマンス】

グラフ:GSX-R600 純正エンジン

トルク・パワーカーブ

グラフ:速度と回転数の関係

NU-16に引き続き、

600cc 4気筒の高回転型エンジンの採用

大会コースでの最頻使用回転数

に基づいた最終減速比の設定

過去の大会走行データ

平均速度:41km/h

2-3速の使用を想定し、

トルク・パワー特性を考慮した減速比を設定

最終減速比:4.27

平均速度 40km/h となる回転数:7000rpm~7500rpm

吸気・排気の脈動効果を 7500rpmに同調

安定した加速供給を狙う

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図:4-2-1セクション別体型マニフォールド

インテーク 工学部 化学システム工学科

3 年 長谷川 航平

✔ スロットルバルブの小径化

✔ サージタンクの少容積化

✔ 樹脂積層部品(サージタンク等)のラバーマウント化

✔ サージタンクの剛性向上

✔アルミ板サイレンサーカバーの採用 騒音低減かつ確実な遮熱対策

✔サイレンサーテールパイプの固定法見直し 確実な固定のため、専用ステーに締結

✔グラスウールとステンレスウールの併用 グラスウールの飛散を防止し、

長期間の安定した消音効果を提供

✔4-2-1セクションを別体型 組み付けの際の整備性向上

エキゾースト 工学部 機械システム工学科

3 年 大谷 俊介

図:アルミ板サイレンサーカバー

ドライバビリティーの向上

車両構成部品としての耐久性向上

図:サージタンク小容量化

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燃料系 工学部 機械システム工学科

3 年 戸田 達人

表:LSD イニシャルトルク

✔コレクタータンクの大型化

NU-16比 1.5倍

✔タンク下部の形状を変更

旋回時により安定した燃料供給が可能

図:NU-16 コレクター

図:NU-17 コレクター

駆動系 工学部 機械システム工学科

2 年 土沼 佳史

✔LSD イニシャルトルクの向上

インリフト時でも、駆動輪に駆動力を伝えることが可能

✔デフケースの製作

LSDの温度上昇を防止し、性能を発揮できるように設計

O リング、オイルシールを使用することでオイル漏れ対策

✔ターンバックルの位置の変更

整備性の向上

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8. 次年度に向け、始動 【 第 15回大会 ・ 年間活動の反省会 】

第 15回大会終了後、2日間 (9/12、13) をかけて反省会を、9/29に来年度体制についての

ミーティングを行いました。

【 知識と経験をデータ化 ⇒ ヒヤリハットレポートの作成 】

< ヒヤリハットレポート >

( 目的 )

問題、疑念、修正を行った際に、どんな些細なことでも記録

しておくことで設計等に活用し、2度と同じ過ちをおかさない

ようにすること。

( 内容 )

・いつ、どこで、どんな時に何が起きたのか

・問題が起きた原因は何か

・今後、どのようにしなければならないか 2014年度より運営を開始したヒヤリハットレポートですが、

特に設計初年度となる人が、起こりうるトラブルの具体例を

把握するために活用されています。

<反省会 1日目(9/12)>

・大会期間中の反省

・動的、静的各審査への取組について整理

・車両トラブルについて

<反省会 2日目(9/13)>

・全体の年間スケジュールについての反省

・製作時期遅れの原因追求

・各設計担当者より個人の反省

・物品管理などについて確認

<活動再開ミーティング(9/29)>

・来年度体制の決定(各審査担当の決定など)

・目標順位・タイム決め

・コンセプト決め

・直近のスケジュール決定

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9. 新リーダー挨拶

2018年度のリーダーを務めさせていただくことになりました、工学部機械システム工学科2年の片岡大

地です。数々いる主力メンバーの中から、今年度は私がチーム全体を統括するという大役を任せて頂くこ

とができ、光栄に思っております。私自身、このような大きなプロジェクトのリーダーになったのは初めてな

ので、これからの 1年間を自分の将来に存分に生かせるような実りある 1年間とし、チームとしてもこれま

での中で最も優秀な成績を残すことができるよう、責任を持ってチームの統括を行って参りたい所存で

す。

初めてリーダーを務めさせて頂くにあたり、これまでのプロジェクトの中でリーダーとして活躍なさった先

輩方からのアドバイスやヒヤリハットなどの資料を最大限に活用し、これまでのチーム全体の長所や短所

を明確に把握し、2018 年度では同様の失敗を再び繰り返さぬよう常に肝に銘じて活動を進めて参りたい

と思っております。

さて、2018 年度の我々のチームの展望を述べさせて頂こうと思います。第 15 回大会後、昨年のみなら

ず例年は車両完成時期が遅くなってしまい、十分な煮詰めが行えないまま大会に臨んでいる、ということ

が NEXT. Formula Project の順位が下位にとどまっている根本的な原因だと結論づけました。このことを

受けまして、今年度は NU-18 のコンセプトだけではなく、チーム全体に対する目標を新たに設定致しまし

た。その目標は「早期完成」です。その目標を達成するために NU-18 のコンセプトや全体スケジュールを

見直しました。また、シンプルで明解な目標を設定することで、チーム全体が一丸となって活動に臨める

ようになることも狙いの一つです。加えて、「プロジェクトの定義書」をもとに、このプロジェクトの背景、目

的、目標、範囲などを可能な限りチーム全体に明確化し、全員が同じ方向を向き、常に目標を見失わない

ようにチーム運営を行っていきたいと考えております。

最後になりますが、私たちが毎年このように車両を製作することができるのは、ひとえに私たちのこの活

動に賛同してくださるスポンサー様のご支援とご指導の賜物と、チーム一同、心より御礼申し上げます。

来年度は、マネジメントをはじめチーム全体としての成果を意識し、ご支援していただいているスポンサー

様のご期待に沿えるように、精一杯努力して参る所存であります。つきましては、来年度も変わらぬご支

援の程を、チームを代表しまして、宜しくお願い申し上げます。

2017年度 プロジェクトリーダー

工学部 機械システム工学科 2年 片岡 大地

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10. 2017年度スポンサー企業様一覧

株式会社テック長沢 スズキ株式会社

日信工業株式会社

株式会社和光ケミカル NTN株式会社

株式会社ミスミグループ本社 ソリッドワークス・ジャパン株式会社

株式会社マルト長谷川工作所 株式会社キノクニエンタープライズ

株式会社レーシングサービスワタナベ

住友ゴム工業株式会社

CooL NUTS

小原歯車工業株式会社

ATS株式会社

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有限会社サカモトエンジニアリング

株式会社キジマ 株式会社共成

浪速鉄工株式会社 日本タルク株式会社

株式会社エステーリンク 株式会社砂山製作所

トップ工業株式会社

昭和電工株式会社

有限会社ダイネス

有限会社アールエーシー

田畑ラヂエーター株式会社

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協永産業株式会社

株式会社難波製作所 渡辺工業株式会社

AVO/MoTeC Japan

株式会社ワークスベル

有限会社アルテクノ

有限会社ブレニー

協和工業株式会社

株式会社カネコ商会 大同工業株式会社

クリヤマ株式会社

ヘンケルジャパン株式会社

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株式会社石川インキ

オーエスジー株式会社 株式会社深井製作所

YSS 株式会社

株式会社ニフコ

住友電装株式会社

NOK株式会社

株式会社ニフコ

有限会社マルセンクラフト

アルテアエンジニアリング株式会社

株式会社アイ・アール・エス

タカタ株式会社

ハードロック工業株式会社

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新潟大学工学部附属工学力教育センター

新潟大学工学部同窓会

株式会社やまわエンジニアリング

(有)サンライト

(株)本田谷田部

株式会社シンドー

株式会社岡島パイプ製作所

イグス株式会社

THK 株式会社

オーゼットジャパン株式会社

有限会社小林製作所

クワハラ バイクワークス

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11.お問い合わせ先

発行日:2017年 10月 23日

新潟大学 NEXT.Formula Project

2017年 年間活動報告書

発行:新潟大学 NEXT.Formula Project

編者・文

大谷 俊介 ( 工学部機械システム工学科 3年 )

岸 秀俊 ( 工学部機械システム工学科 3年 )

櫻井 嘉人 ( 工学部機械システム工学科 3年 )

片岡 大地 ( 工学部機械システム工学科 2年 )

高橋 大生 ( 工学部機能材料工学科 3年 )

湯本 康太 ( 工学部機能材料工学科 2年 )

〒950-2181

新潟県新潟市西区五十嵐 2の町 8050

新潟大学工学部附属 工学力教育センター(プレハブ棟)

E-mail:[email protected]

WEB:http://www.eng.niigata-u.ac.jp/~next-fp/index.html